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がんを明るく生きる-前立腺癌の末期から生還した伊藤勇のサイトのホーム

末期癌より生還した伊藤勇への相談の手紙とその返信

その30
不安と一緒にわたしは手術台に上がります

Mさんより
はじめまして。わたしは、胃の摘出手術を受けるため、入院、手術を受けます。その後、化学療法をするかどうかは不明。かえって手術をしないで前向きに生きた方がいいのでは?と思いながら、でも、カウントダウンが始まっています。不安と一緒にわたしは手術台に上がると思います。娘たちのためにも、生きたい。生きたいです。

その30
伊藤勇 より

Mさんへ
胃の摘出手術を目前に控えて、ご自分の手術の不安と娘さん達への心配・・・。色々重なって、あなたのお気持は今、大変なパニック状態ではなかろかと思う時、そのご心情は私には、とてもよく理解出来ます。 心からお見舞い申し上げます。

さて、胃の摘出は、近頃では結構一般化していまして、その治癒率も高いので、むやみに不安に思ったり、怖がる必要もありません。 先生と話をされた中で、納得して今回の手術になったとすれば、手術は、麻酔で眠っている間に出来ますので、痛くも無いですから、もう手術を決めたら、その不安感からは脱却して、あとは手術後の食事とか栄養とかの事を考えるようにして下さい。

「自分は、手術は成功する」「絶対よくなるんだ」とのイメージトレーニングに気持を切り替えてください。いつまでも、そこに留まらない事。 今は、手術に向かって、気持をゆったりと。先生を信頼してお任せし、手術日以降に向かって希望を持ちましょう。

「きっとよくなる!ずんずんよくなる!すっかりよくなる」と心から信じて念じること。

娘さんの事は、考えると切りがありませんので、いっとき、忘れて他の人にお任せして、良くなったら、その分、沢山愛情を注いであげれば、いくらでも取り戻せます。この事で、娘さん達が大きく成長する切っ掛けになる事も確かです。 気持をしっかり持って、成功することをイメージして落ち着いて臨んで下さい。

私も、心から手術が成功する様、お祈りしています。

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