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がんを明るく生きる-前立腺癌の末期から生還した伊藤勇のサイトのホーム

末期癌より生還した伊藤勇への相談の手紙とその返信

その21
大切な人が腎臓ガンで精神的に苦しんでいます

Pさんより
初めまして。大切な人が腎臓ガンで精神的に苦しんでいます。14年に左の腎臓を摘出し、16年に再発し、手術。経過を見ていましたが、11月に再発、余命宣告を受けました。

色々ネットで調べていてこちらのホームページにたどり着きました。最初手術を受けてしばらくは玄米菜食をしていましたが徐々に元の食生活に戻りました。余命宣告を受けてからまた食事を改めています。

ですが精神的に諦めているようで、伊藤さんの元気を分けてもらえたら良いなあと思っています。初めてでこんな勝手なお願いで申し訳ありません。

その21
伊藤勇 より

Pさんへ
あなたの大切なお方に、心よりお見舞いを申し上げます。
3年にわたる苦しい闘病生活で、さぞ心身ともに疲労して見えるご様子で、傍で見守るあなたもお辛い事とお察し致します。
色々手を尽くしても先の見えない、ましてや余命宣告も受けた事には、どんな強靭な精神の人でも気持はどん底に落ち込むのは当然です。 私も同じでした。

しかし、考えてみますと専門家であり、数々の臨床経験を経た医師が下した余命宣告ですから、ひとまずはそれを受け入れざるを得ないでしょう。否定しても、悩んでも、身体は事実病身なのです。得策は、発想を転換するしかありません。

私は、医師の宣告は、素直に受け入れ、自分の病気がどういうものか、勉強し今、どんな状態にあるのか、先生と話し合う機会をこちらから絶えず提案して時間を作って頂きました。その結果、間違いなく手術も出来ない重篤である事を認識しました。

しかし、心まで病気になる必要はありませんね?
予想(ヨソウ)逆読みすれば(ウソヨ)でしょ?
このように考えたら、「精神力で行くしかない!」「自分の中で出来た病根は誰のものでもない自分が作ったもの」「おとなしく静かに私と共存して行くしかない」と、仕事を放し、身軽になって癌ちゃんと楽しく旅行し、みんなの中に入って行って励ましあい、助け合い、学び合い強い精神力が育って来ました。

絶対に、絶対に自分で治すんです。

そんな場を作って差し上げ、あなたも一緒に今あることに感謝しながら、明るく穏やかに、前向きに楽しくお暮らしください。
元気を出して下さいね。

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