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がんを明るく生きる-前立腺癌の末期から生還した伊藤勇のサイトのホーム

末期癌より生還した伊藤勇への相談の手紙とその返信

その20
伊藤さんの使った漢方薬を教えて下さい

Tさんより
はじめまして。『論より証拠のガン克服術』の本で伊藤さんの事を知りHPを拝見させていただきました。私本人ではないのですが、家族のものが見ても勇気が湧いてきます。今回は母の事で少し聞いてもらいたい事があります。

今の治療は玄米食と枇杷温灸とサメの軟骨と冬虫夏草を服用しております。その他に足湯や1時間歩いていますが、しばらくすると体が冷えて腰が痛くなるみたいです。伊藤さんの治療には漢方薬を入れて湯船につかっていたと書かれていたのでその漢方を知りたいのですが・・・・。教えていただけないでしょうか?

母の伊藤さんみたいにもう少し前向きになってほしいです。私は母に克服してほしい気持ちでいっぱいなのですが、たまにすごく不安になってしまいます。

その20
伊藤勇 より

Tさんへ
お母さんに心よりお見舞いを申し上げます。
私も告知を受けた時は、ショックで悩み、苦しみました。誰でもそれは当たり前。お母さんは、癌が再発という大ショックを受けていらっしゃる現在、お気持ちは、さぞお辛いであろうと本当に理解出来ます。これからどうなるか・・不安や焦りや、孤独感や諦めや悲しみなど色々な感情が入り乱れて居られる時期でもあります。 どうぞ温かく穏やかに見守ってあげて下さいね。

人は、それぞれ持って生まれた性質、育った環境などで、価値観や、志向が備わると思います。突然に考え方を替えると言っても難しい事です。考え方を人が変えるのは無理で、自分自身が変えるしかないのです。

私の場合、当時社長と言う立場にあり、私の肩には数百人の生活が重くのし掛かって居た訳ですから、自分の事より先ず会社の将来を考える事に気持ちを切り替えなければならなかったのです。
すべてを放して、すっかり肩の荷が降りてからは、気分がとても晴れ晴れと今までの重責から解放されて、やっと自分に向き合い病いと向き合う姿勢になった時、先ずがん患者の会を探し、各地の集会にも積極的に加わり今までの企業社会では考えられなかった楽しい集いや、体験を味わいました。

そんな仲間から多くの事を学び、同病同士の励ましあい、助け合いの中で自分の作った病気は、自分で治すしかない!そして医療の力も借りながら強い精神力で諦めないで、厳しい現状は、素直に受け入れて、明るく楽しく自分自身を変身させて来ました。

さて、本題のご質問の件ですが、名古屋には天然温泉が多く、その一部に漢方薬湯もありまして、半日くらい掛けて、ゆっくり何度もお湯に浸かって心も身体もゆったりと過ごす時間を作りました。とても気持がよく、気分転換になるし私は良かったです。

私は自宅ではしておりませんが、百貨店の漢方コーナーや、薬草店などで、ご自分に合うものを探して、ご自宅でされるのも宜しいかと思います。

痛みは我慢出来ませんし、ガン性の場合は医師の処方なしでは解決しません。これから寒くなりますと、痛みは強くなります。カイロなどで暖め、室温など調整しながら明るい雰囲気の中でのご療養が大事です。

孤立や孤独は大敵ですから、その点に気をおいて、お話もゆっくり聞いてあげて笑顔で接し、思いっきり親孝行をやり切って下さい。
アドバイスになったかどうか判りませんが、私の体験を踏まえてお話をさせて頂きました。

どうぞ、お大事に。あなたもお身体に気をつけて下さい。

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