Ｈさんより
検査入院を見舞いに行った私に聞かされた言葉は、奥様が厳しい状況です、との医師からの一言。
うそだろう、とショック呆然。
どうしていいやらで、別の病院でも同じ診断で、延命しか選択肢はない、とのこと。妻の命を助けてくれる医者はいない、と見放された気持ち。

しかし、妻は、気丈にも、聞いて良かった、はっきりした方が、とか。当人こそ、最もショックであったろうし、私の方が、医師の診断を聞きながら、涙が止まりませんでした。
娘二人にもあえて、一緒に診断を聞かせ家族一緒に、受け止めることとしましたが、私が未だに、受け止めていないようで、そのまま時間だけが無情に過ぎていく日々です。

そこで、めぐりあった『論より証拠の癌克服術』（中山武著　草思社刊）の本。すごいです。私を強気にさせてくれました。これをもって、妻にすすめたいと思ってます。また今後は、夫婦そろって、治癒力向上・がん退治を目標に趣味をしたいと思ってます。
人間まだまだ捨てたもんじゃないと思ってますし、あきらめてません。

抗がん剤投与しか考えない医者なんて、法律だから、ルールだからといい、何も進化の無い、お役人任せの忙しい医学事情なんて、素人に知る余地なしです。そんなのお宅らの勝手ですよねって、人の命を本気で考えてますか？助けることができずに、悔しい気持ちがあるのなら、この本にあるような事実を認識し、今後の医療に役立てるべきです。

私が、告知を受けた時、今見える景色もこれで見納めかと思うと涙が止まりませんでした。
しかし、・・「余命告知」は、あくまでも医師の予想（ヨソウ）。これを逆に読めば（ウソヨ）なんだ、予想というものは、法律的にも誰も責任は問えない・・・と、考えを変えてみました。そうしましたら、気持は大変楽になりました。

病状は非常に厳しいものでしたが、３ヶ月〜６ヶ月という余命告知も観念を変える事で素直に、そのまま受け入れ、次に何をするかが見えて来ました。

心はあくまで健康に、私の詩「自分を信じる」（HPに掲載しています）の精神で、積極的に免疫力の向上に努めてガンの自然退縮を実現する事が出来ましたが、決して諦めない強い精神力と、いつも明るく、何を見ても、何を聞いても、何をされても、ありがとう！ありがとう！と真から感謝の７年間でした。

私ごとを書き並べましたが、今起きている身体の現実は、どうしようもないのですから否定せずに先ずは受け入れ、でも、深刻に考えず、気の持ち方をちょっと転換して見ると次に進めた、という実体験がありますので、書いてみました。

「論より証拠がん克服術」を読まれて、元気になられたお便りを拝見してとても前向きに発想を転換されたご様子に安心しております。その意気です。最後のあなたのお便りの一節に、切なく心が痛む私ですが、どうぞご家族の中心として明るいムード作りに心がけて、ご家族を守って差し上げて下さい。病床の奥さまにとって、Ｈさんは誰よりも頼りでしょうから・・・・。

奥さまのやりたい事、行きたいところなど、それとなく聞き出して少しでも叶えられるようにしてあげて下さい。
長い人生には、色々な試練がありますが、奥さまにとっては、今、一生最大のピンチに遭遇されて居る訳ですから、病床で孤立しないように心がけて、ご親戚、ご兄弟達の応援も頼んで、皆さんで力を配分しあって、奥さまを孤独にしないよう、励ましの言葉を絶えず掛けてあげて下さい。

医師は、やはり専門家ですから、あまり否定し過ぎずアドバイスはうまく採りいれる心の余裕も、奥様にとって、とても大事な事でもありますので、医師との穏やかなコミュニケーションで心地よい療養が出来る事を願っています。

今、私は、膠原病で起き上がる事も出来ない病状ですが、願わくば、奥さまに、医師もまさかと吃驚するような奇跡が訪れん事を、私も病床からお祈りしています。