2017.1/30(月) 30
1日目【わたしのちゃんこ】
などと言いつつ入院前の経緯を少し。
ざっと2年前に心房粗動の発作で入院して経皮的カテーテル心筋焼灼術(アブレーション)を行なって復職を果たした。と,1年たって去年の4月と11月に1度づつ,ありゃこれは心房粗動なのではというような不整脈が数分間あらわれたことがあったのだ。年が明けて循環器内科の診察を受けてみたら,フルタイムに心電図を撮って異常パルスをつかまえないことには診断がつかないし,まぁそのうちまた発作が続くようなら救急外来においでというところに落ちついていた。そうしてその数日後,目覚めた時点で妙に動悸の速い朝があったのよ。起き抜けに動悸てあーた。ただ何週か我慢すれば呼吸器内科の2月の診察予約があるから,そこで相談できるなあ治まるかもしんないしなあと思ってぐずぐずしていたん。そしたらそんな態度は甘っちょろくて寛解どころか昂進の兆しが濃厚であり,こいつはもういけねえと観念して循環器内科へアポなし再診を求めたのがけさなんだ。
朝はやめに受付カウンタへ取りついて――電車を使ってゆっくりゆっくり歩いてきた――事情を説明するに,まづ血圧を測っといてと言うので病院の待合によくある自動血圧測定器に腕をつっこむ。血圧127-84mmHg・脈拍143拍/分は,そんなに変じゃない(ちと速いがな)。このとき8時41分。これ以上のことは診察室ではできないから救急外来の受付へ回るよう指示されて院内を大移動。これが効いたんだね,来た来た来た来たーッという感じで頻脈に拍車が掛かり,簡易寝台の上で心電計を着けるなり264拍/分を叩きだしてみせた。前回の255拍/分を堂どう破って新記録である。
あとは2年前の繰りかえし。右腕に刺された点滴ルートから心拍を抑えるクスリ(十数秒しか薬効が持続しない)を注入して取りあえず鎮静させ,エコーを撮り,24時間心拍計を装着して即日入院決定だ。やれやれ。まあそこまでは予見してきてたんだがな。一同おれが意識クリアに喋っているのを珍しがり,医者どうし「近年希に見る速さでしたね」など感想を述べあっている。
病室の準備ができるまで救急外来の隅っこでしばし待機。脈拍は140拍台に下がっている。11時40分に救急病棟(四人部屋)に上がり,ほどなくお昼である。
朝 | 昼 | 夕 | 夜 | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|
ルプラック | 0.5 | ||||
ビソプロロールフマル酸塩 | 1 | 1 | |||
ヘパリン | - | - | - | - | 点滴 |
昼食 ごはん・吸物・肉野菜炒め(肉多し)・芋照焼き。給水制限があって,給食のほかに飲んでいいのは1L/日だそうな。
食後に利尿剤と動悸抑えの薬を貰う。点滴ルートからは血栓防止剤(いわゆる「血液をサラサラにするクスリ」)が常時注入されている。
アブソレーションをやっとけば心房粗動の再発率はかなり低いハズなんだが,再発したものはしようがない。よってやることは同じである。もう一度アブレーションを施す。気管支肺真菌症の影響で心臓に負担を掛けがちであるからおれの心筋は肥大傾向にあり,前回のアブレーションで良心回路ちがった狭心回路いやそんな名前ではないが無用な電導回路を破壊しきれなかったのかもしれないということだ。
トイレは車椅子で看護師に連れていってもらわねばならぬ。排尿量を計るため毎回カップに出して提出する。14時に350cc,16時100cc。以降小便のことは"P"・お通じを"Q"と呼称する。
夕食 ごはん・味噌汁・鱈?唐揚げ・茄子・酢の物(胡瓜)。茄子は残した。食後に動悸抑えの薬。
ゆうべあんまり眠れてなくて,胸がちょいとラクになったから就寝も早いぜ。