大島への旅 その2

 テントを張り、食料の買い出しのため元町という島中心の町へ向かい、自転車で坂を気持ちよく下り、一定のテンポでペダルをこぎながら登り坂と戦っていた。そんな中何度かS氏は足をつりそうになり、TRY氏は何故か飛ばしていた。氏いわく、「よくツールドフランスを見ていて、選手の自転車のこぎ方を参考にしてこいでいる」のでそうなったようだ(自分はギアを替えながらなんとか進んでいた)。町近くの閉まっている商店の自販機で水分補給して元町へと辿り着いた時はすでに3時をまわっていた。まず明日の朝食の買し出に商店を探すことに、しかし良い品揃えではなく開いている所も限られていたのでやむなくそこで購入することに。次に以前検討していたキャンプ場へ行ったのだが一つしかテントが張られておらずキャンプ場自体が小規模で台所・水道もなく枯れ葉などが散らばっている使い勝手のいい所でない。この日の探索は終わりに、帰り道の途中にある商店で正味期限切れの価格の下がった飲むヨーグルトを購入してレンタサイクル屋に自転車を返し、そこの送迎バスで大島公園まで送ってもらいうねり坂道をで下り岩の多い海岸を眺めた後、涼しい風にあたりながらキャンプ場へ。辿り着いてからは少し休憩して食事を作りはじめた、その時1名かなり深い眠りに着いていたようだ。私は自転車での移動による疲れからか首がこってしまい片頭痛を起こしてしまった。

namikumorikaigan

 
 
夕方でかなり天候が悪いです。それでも島から見る海の景色はなぜか見入ってしまいます。

 

 
 夜になり、テント近くの木のテーブルでランタンをつけて食事を取ろうとした瞬間にランタンの光の方へ虫が飛んできたり、アリは食器に迫ってくるわで挙げ句の果てに食事の中にカナブンが入ったりと、外で食事する一番の問題点が浮き彫りになってしまった。私はその光景を見てさっと食事を済ませました。その後台所で食器を洗っているとじっと動かない綺麗な蛾を見つけた。近くのシャワー室で浴びてから、もう自転車で行くのはうんざりということで明日はレンタカーを元町で借りるので、キャンプ場の送迎バスで元町へ行くためその予約を済ませてさっさと眠った。

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テントの中での灯は友人Aのこのライトが電灯代わりで私と友人Bのヘッドライトで下を照らしてお菓子を食べたり、トランプや花札をしてました






 次の日、昨日の激しい片頭痛でなかなか寝つけなかった。一個のあんパンとコーヒーで朝食をとってからバスの時間までかなりあったので少し花札をしたり、キャンプ場近くの海岸へ曇り空を眺めながら散歩して写真撮影。その後プールで30分ほど遊んだ時、25mの距離を競争することになったのだが、日頃の運動不足がたたっているのか足をつるという失態を犯した。バスの出発時間となって乗り込んだ一同、我々しか乗せていないバスは数多くのうねった坂道を登り大島公園に出てから、元町港まで昨日自転車で通った道を行く。着いてから今日の移動手段であるレンタカーを借りにいったが希望していた小型車がよく利用されているため在庫がないとのこと。そこで従業員は別の業者(この近くにある、しかもライバル同士というよりは連携して業務しているようだった)へ連絡してくれたが、そちらでは2リットルクラスのものしかないというのでそれで決めようとしていた時、突然キャンセルが出て軽自動車に乗ることが出来た。徒歩で重い荷物を背負いながら歩いていると、島への旅でキャンプ場まで見知らぬ人が連れていってくれたりしたことがあったことと同じようにまさしく嬉しい誤算であった。出発する前に昼食をとろうと一見の店に入った一行。そこで丼ものでいろんな具から選べる定食を注文し、しょうゆにつけたべっ甲という名の刺身丼やいくら丼で腹をみたした後、島の西に位置する海に立っている筆島というものを見に行くことにした。元町から車を走らせ他の車がめったに走らない道路を行き、途中港へさまよい込んでしまったがなんとか目的地まで辿り着き写真をとる。

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画像右の海上に立つ筆島(画像小さくてすいません)




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今回借りたレンタカー、軽だから燃費が良いと思うんですが力が若干不足ぎみで加速にもたつき感があるかも



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大島のもう一つのキャンプ場付近の崖で景色が良く環境もバッチリなんですが港から遠くて・・・



 
それから帰り道の途中で断層を見てから火山博物館へ。世界の火山や昔三原山で起きた火山の被害状況やその対策方法や研究を展示しており、また断層の はく離標本の作り方などが展示されており「ひさしぶりに勉強したな」と実感

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断層の模様が実に綺麗です。大地はこうなってるんだと改めて見ました

 


 次は北へと赴き、ぶらっとハウスで牛と戯れ都会にないそんな状況を体験した後、大島牛乳というものを飲んでみたが軽いのど越しで特別にどこが違う訳でもない牛乳で、ここしか無い特産のものと想像していた反面飲んでみて少し後悔してしまいました。要はこの島の牛乳を飲んでいるという感覚だけ味わっていたのかもしれません。また乳ヶ崎海岸で景色を見た後「明日は海へ行こうか」と一言いってレンタカーを元町港のレンタカー屋へ返した。

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キャンプ場へ帰るのが早かったのでちょっと立ち寄ったぶらっとハウス。赤い字とさらっとした文字がポイント




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草を食べる牛




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間近に牛を見るのは小学校時代長野にいた頃当たり前に見てた時以来





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乳ヶ崎海岸の景色、この日は天気が良く、夕日が見えかかっている時でした





 帰り海岸沿いを走りながら夕暮れ時の景色を眺めていると、道先の所で居酒屋「かあちゃん」を発見!(大島へのキャンプの計画を友人宅でやっていたときガイドでしらべている時にこの名を見つけた)、まだ時間があったので商店で食料を買いに行き、GSで給油して時間ギリギリに車を返して港に停留している送迎バスに急いで乗った。
 キャンプ場に着いた後、他の2人は1時間程熟睡したがテントの中で1人眠れない自分。その後友人Aが起きてきて水道場の端で夕食のキムチクッパをつくりだす。飯をあたためた湯でクッパの素と飯を入れて作るだけのなんとも簡単なものであるが、おそらく「キャンプでなにか作ったりするのがいいのに」と言われるかもしれませんがずっとキャンプで続けてきた我々のやり方なのです(その他麻婆豆腐やレトルトのカレーやら納豆とごはんetc・・・)。食後に語らいの時間となりテントの中がかなり蒸し暑くて「涼みにあのトンネルへ行かないか」と提案していざそこへ・・・、しかし持っていったランタンの明るさから来る熱のせいであまり涼しく無いのですぐに帰ってきてしまった。テントの外で風にあたって少し話した後眠った。いよいよ次の日は最終日、あっという間に時が過ぎていた。

ryurimenu
 卵をふんだんに使ってキムチクッパの素を入れたシンプルな物、でもこういうのって美味しいです。水道場の端で料理している有り様です(台所があるはずですが面倒で行かなかったんです)