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2.寒雷ノ坂−居眠り磐音江戸双紙2.− 3.花芒ノ海−居眠り磐音江戸双紙3.− 4.雪華ノ里−居眠り磐音江戸双紙4.− 5.龍天ノ門−居眠り磐音江戸双紙5.− 6.雨降ノ山−居眠り磐音江戸双紙6.− 7.狐火ノ杜−居眠り磐音江戸双紙7.− 8.朔風ノ岸−居眠り磐音江戸双紙8.− 9.遠霞ノ峠−居眠り磐音江戸双紙9.− 10.朝虹ノ島−居眠り磐音江戸双紙10.− |
無月ノ橋、探梅ノ家、残花ノ庭、夏燕ノ道、驟雨ノ町、蛍火ノ宿、紅椿ノ谷、捨雛ノ川、梅雨ノ蝶、野分ノ灘 |
鯖雲ノ城、荒海ノ津、万両ノ雪、朧夜ノ桜、「居眠り磐音江戸双紙」読本、白桐ノ夢、紅花ノ邨、石榴ノ蝿、照葉ノ露、冬桜ノ雀 |
侘助ノ白、更衣ノ鷹(上下)、孤愁ノ春、尾張ノ春、姥捨ノ郷、紀伊ノ変、一矢ノ秋、橋の上、東雲ノ空、秋思ノ人 |
春霞ノ乱、散華ノ刻、木槿ノ賦、徒然ノ冬、湯島ノ罠、空蝉ノ念、弓張ノ月、失意ノ方、白鶴ノ紅、 意次ノ妄、竹屋ノ渡、旅立ノ朝 |
声なき蝉(上下)、恨み残さじ、剣と十字架、異郷のぞみし、未だ行ならず(上下)、異変ありや、風に訊け、名乗らじ、荒ぶるや、奔れ空也 |
●「居眠り磐音江戸双紙1. 陽炎ノ辻」● ★★☆ |
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2007/08/17
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“居眠り磐音江戸双紙”シリーズの第1巻。 読み始めると止まらなくなります。 まだ第1巻目ですが、その魅力が“居眠り磐音”と仇名されるぐらい春風駘蕩の雰囲気をもつ主人公、坂崎磐音にあることは間違いないところ。 本書第1巻は、やむない事情から磐音が親友を切り豊後関前藩を暇乞いした経緯と、窮地に立った今津屋を救う活躍をみせ、磐音が江戸の町に居つくまでがテンポ良く描かれます。 向夏一石橋/暗雲広小路/騒乱南鐐銀/大川火炎船/雪下両国橋 |
●「居眠り磐音江戸双紙2. 寒雷ノ坂」● ★☆ |
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“居眠り磐音江戸双紙”シリーズの第2巻。 第2巻に至って、金がなくひもじい思いも経験しつつ用心棒稼業で糊口を凌ぐという、本格的な用心棒暮らし始まりの巻。 そうした感想はさておき、本書では前巻の幼馴染3人の間の悲劇が、謀られた結果のものではないかという疑惑が提起されます。関前藩での事件は終わっておらず、まだ続いているという、長篇小説としての構えがつけ加えられます。 寒風新宿追分/東広小路賭矢/柳橋出会茶屋/広尾原枯尾花/蒼月富士見坂 |
●「居眠り磐音江戸双紙3. 花芒ノ海」● ★★ |
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2007/08/22
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“居眠り磐音江戸双紙”シリーズの第3巻。 前半は引き続き、江戸での用心棒稼業。 後半は、中居半蔵や早足の仁助らの協力を得たとはいえ、颯爽と磐音が中心になってお家のゴタゴタを一気に片付けてしまったという風。なにやら簡単に過ぎた気もしますが、元々中老家の嫡男という身分の上に剣の腕も立つ、という設定ですから、いつまでもゴタゴタを引っ張るより良いのかもしれません。 そして残るは、許婚者であった奈緒の行方。磐音と行き違うようにして奈緒が女衒に身売りし、関前藩を出て行ったことが知らされます。そう簡単に江戸には帰れないようです。 夏祭深川不動/幽暗大井ケ原/宵待北州吉原/潜入豊後関前/恩讎御番ノ辻 |
●「居眠り磐音江戸双紙4. 雪華ノ里」● ★☆ |
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2007/09/01
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“居眠り磐音江戸双紙”シリーズの第4巻。 何の因果か、奈緒は転々とその身を転売され、その度に奈緒についた値段は倍々と高額になっていく。その後を追って磐音は、肥前長崎の丸山遊郭、長門の赤間関(下関)、京の島原、加賀金沢と旅しますが、結局最後のゴールとなるのは江戸の吉原。 ※なお、そんな本ストーリィの中にあって、磐音とおこんのやりとりは楽しい。こんな当意即妙なユーモアをみせるヒロインは、そうはいないのではないか。まして時代小説においては。 紅灯丸山驟雨/赤間関討入船/洛北軍鶏試合/残香金沢暮色/雪舞待合ノ辻 |
●「居眠り磐音江戸双紙5. 龍天ノ門」● ★☆ |
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“居眠り磐音江戸双紙”シリーズの第5巻。 江戸に戻って落ち着いた磐音は、再び市井で鰻割き、用心棒稼業で暮らす日々。 関前藩の事件・奈緒とのことを清算し、新たに江戸市井で生きようとする磐音のちょうど挟間となる巻。 初春市谷八幡/名残雪衣紋坂/本所仇討模様/危難海辺新田/両国春風一陣 |
●「居眠り磐音江戸双紙6. 雨降ノ山」● ★☆ |
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2007/09/08
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“居眠り磐音江戸双紙”シリーズの第6巻。 本巻は再び両替商・今津屋の用心棒稼業が主体。 そして長篇小説として重要な部分となるのが、病に倒れた今津屋の内儀・お艶が相州伊勢原の実家での療養と合わせ大山詣でをしたいと願い、吉右衛門・艶夫婦、おこんらと共に磐音が旅立つストーリィ。 吉右衛門とお艶を伊勢原に残し、磐音はおこんらと連れ立って由蔵の後見役として今津屋に戻ります。 シリーズ全体の流れからみると、関前藩・奈緒の件が落着し江戸の浪人暮らしの再出発となるとともに、磐音が今後飛躍するにあたっての踏み台となる巻のようです。そう考えれば、読み処のある巻。 隅田川花火船/夏宵蛤町河岸/蛍火相州暮色/鈴音大山不動/送火三斉小路 |
●「居眠り磐音江戸双紙7. 狐火ノ杜」● ★☆ |
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2007/09/13
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“居眠り磐音江戸双紙”シリーズの第7巻。 冒頭の「紅葉狩海晏寺」は、おこんの慰労をと磐音が品川柳次郎や中川淳庵、幸吉、おそめを誘って品川の海晏寺へ紅葉狩りに出かける篇。この海晏寺は当時、評判の景勝地だったらしく、石川英輔“大江戸神仙伝”シリーズでも登場しました。その絶景、今はただ想像してみるほかないですねぇ。 それなりに悲哀や義憤を感じるところはありますが、事件としてはそれ程大きなストーリィはありません。 紅葉狩海晏寺/越中島賭博船/行徳浜雨千鳥/櫓下裾継見世/極月王子稲荷 |
●「居眠り磐音江戸双紙8. 朔風ノ岸」● ★☆ |
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“居眠り磐音江戸双紙”シリーズの第8巻。 今回は今津屋に絡まない事件ばかり。 大長篇ストーリィとしての流れの中では、豊後関前藩から磐音の協力者となるべく出府してきた若い武士2人が江戸の様子に眼を見張る姿の一方で、磐音をむさくるしい、物乞いなら裏口から来いと見下げる江戸家老・福坂利高の姿も描かれます。 故郷の妹・伊代の婚礼が決まったとの報せが届き、幸吉は鉄五郎の下に奉公に入ることが決まる。 府内新春模様/三崎町初稽古/早春下田街道/寒月夜鐘ヶ淵/待乳山名残宴 |
●「居眠り磐音江戸双紙9. 遠霞ノ峠」● ★☆ |
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2007/09/23
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“居眠り磐音江戸双紙”シリーズの第9巻。 ストーリィ構成は前巻と同様。 豊後関前藩の物産を積んだ一番船が漸く江戸に着く。財政建て直しに向け一歩前進したかと喜ぶ中、中居半蔵を狙う暗殺者一味が登場。藩内に新たな権力闘争が始まったのか? 吉原で久々の松の位の太夫選びが投票によって行なわれ、京町三浦屋の高尾に次いで、江戸町丁子屋の白鶴が多くの票を獲得。ますます小林奈緒は磐音から遠い存在となっていく。 私としては、江戸市中からちと目先の変わった「春霞秩父街道」が面白かった。 望春亀戸天神/仲ノ町道中桜/春霞秩父街道/星明芝門前町/八丁堀三方陣 |
●「居眠り磐音江戸双紙10. 朝虹ノ島」● ★☆ |
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“居眠り磐音江戸双紙”シリーズの第10巻。 若侍に騙されて出奔した女芸人を助けだす際、思わぬことで磐音は愛刀“包平”を刃こぼれさせてしまう。 因幡鳥取藩の騒動にちと巻き込まれる。 泉養寺夏木立/夜風地引河岸/朝霞根府川路/湯煙豆州熱海/初島酒樽勝負 |
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