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2.公子風狂 3.覇王残影 4.花残月 5.ふりむけば闇(※8人の作家によるアンソロジー) 6.しぐれ舟(※9人の作家によるアンソロジー) 7.散りぬる桜(※10人の作家によるアンソロジー) 8.夢を見にけり(※10人の作家によるアンソロジー) |
●「色判官絶句」● ★☆ |
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1993年4月 1996年6月 2000/03/20 |
中国・明時代の寧波港。そこに都から美男で女たらしの判官がやってきます。その名を柳禎之。 |
●「公子風狂」● ★ |
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1997年12月 2001年3月 1998/04/11 |
三国時代の魏を築いた英雄・曹操
を中心に、曹操、その息子、彼らの妻妾らを描いた連作短編。 公子風狂/青青子衿/憂愁佳人/仮面の皇帝/女王の悪夢/曹操の死 |
●「覇王残影」● ★ |
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2002/02/16 |
中国時代もの活劇小説、といった作品。 嫦娥の刃/雨美人/覇王残影/惜別姫/羈愁 |
●「花残月(はなのこりづき)」● ★ |
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中国の歴史ものをずっと書いてきた藤さんにとっての、初の時代小説、元禄を舞台にした恋愛小説。 旗本の実家を出奔して、長屋で用心棒稼業をしながら暮す宗太郎と、手妻師であるかすみという娘を主人公とした、恋愛+青春ストーリィという風です。 その2人と対比する存在が、宗太郎が放埓な生活に陥るきっかけをつくった元渡り中間の直助(宗太郎と同居)、かすみの姉で深川芸者の佐江。 直助と佐江がそれなりの情事経験を重ねてきた男女であるのに対し、宗太郎とかすみの2人はあくまで初々しい。ただ、かすみの宗太郎への愛が真摯で真剣なものであるのに対し、宗太郎の方は気分的なところも自分勝手なところもあり、やや心許無い。 そんな4人の恋愛模様の中に、不知火組という一味が登場し、かすみ誘拐を企てる。ちょっと唐突な感じがありますが、それがなければ起伏のないストーリィで終わってしまうのも事実。 最後には女武者が登場したり、心中事件が発生したりと、2人の恋路に波乱が生じますが、それもまた恋愛小説である故のこと。最後は余韻を残して終わりますが、ちと物足りなさあり。 |
●「ふりむけば闇−時代小説招待席−」(藤水名子監修)● ★ |
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2003/11/12 |
藤さんが、作家・テーマを一切任されたというアンソロジー。 私の既読作家は4人。その4作は、各作家の持ち味がそれぞれ生きていて、作家の個性を改めて成る程なぁと感じる次第。 上記4作以外に強く印象に残ったのは、冒頭の秋月達郎「村重好み」と、最後の山崎洋子「リボルバー」。前者は、長い年月に亘る名陶工同士の勝負と、読み手の予想もしない結末に唸らされます。後者は、外国商人が闊歩する横浜を舞台に、若い娘の決死の勝負を描く一篇。娘とその弟の清新さが印象的です。 秋月達郎:村重好み/浅田次郎:かっぱぎ権左/高橋義夫:龍の置き土産/火坂雅志:子守唄/藤水名子:秋萌えのラプソディー/眉村卓:ヌジ/宮本昌孝:秋篠新次郎/山崎洋子:リボルバー |
●「しぐれ舟−時代小説招待席−」(藤水名子監修)● ★★ |
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2004/01/09 |
藤さんに作家・テーマが任されたアンソロジー、第2集。 本書は、アンソロジーの楽しさをつくづく感じさせてくれます。 石川英輔:夢筆耕/宇江佐真理:堀留の家/薄井ゆうじ:象鳴き坂/押川國秋:臨時廻り/加門七海:あづさ弓/島村洋子:猫姫/藤水名子:リメンバー/藤川桂介:たまくらを売る女/山崎洋子:柘榴の人 |
●「散りぬる桜−時代小説招待席−」(藤水名子監修)● ★ |
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2004/03/24 |
藤さんに作家・テーマが任されたアンソロジー、第3集。 武士道というと、私には硬直的・形式的という印象が強く、正直いってあまり好きではないのです。 秋月達郎:あいのこ船/薄井ゆうじ:マン・オン・ザ・ムーン/大久保智弘:死なぬ/菊池秀行:才蔵は何処に/佐藤賢一:ルーアン/高橋三千綱:消えた黄昏/南原幹雄:留場の五郎次/藤水名子:黒のスケルツォ/村松友視:泪雨/山本一力:純色だすき |
●「夢を見にけり−時代小説招待席−」(藤水名子監修)● ★☆ |
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2004/07/02 |
藤さんに作家・テーマが任されたアンソロジー、第4集。 “千両箱”→“一攫千金”→“夢を見にけり”というのが藤さんの説明。 一方、とりわけ愉快なのは、藤水名子「フルハウス」。恒例のカタカナ題名で、今回はどんな内容やらと、読む前からドキドキします。雨宿りのため古い辻堂で向き合うこととなった面々は、浪人、武家娘と老女、商家の番頭、悪相の渡世人2人と実に様々。 薄井ゆうじ:わらしべの唄/小杉健治:はぐれ角兵衛獅子/島村洋子:梅の参番/高橋直樹:銀の扇/多田容子:すぎすぎ小僧/火坂雅志:人魚の海/藤水名子:フルハウス/宮本昌孝:長命水と桜餅−影十手必殺帖−/森村誠一:吉良上野介御用足/山崎洋子:ドル箱 |