|
|
2.密命 ※ 龍の置き土産(藤水名子監修「ふりむけば闇」収録) |
●「狼奉行」● ★ |
|
1995年6月 1995/08/15 |
羽州上山藩の若い武士・祝勒負は、お家騒動の余波で、山代官の下役に配されます。 ただ、同じパターンのものとして藤沢周平「蝉しぐれ」とつい比較してしまいます。味わい深さの点では、同作品にもうひとつ及ばないという印象。その分、物足りなさが残りました。 |
●「密
命」● ★ |
|
2003/07/04 |
家康の密命を受け、長崎、ルソン(フィリピン)、マカオを股にかけて活躍する、奥山流の達人・小笠原玄信斎を主人公とした海洋冒険歴史小説。 関ヶ原の戦いに敗れた豊臣の残党が、南海の島々に逃れ、エスパニアの軍勢と手を組み、徳川政権を覆そうとする企みがあるらしい。そこで、長崎奉行である叔父・小笠原一庵を通じて玄信斎に使命が与えられた、という設定。 しかし、洋上での戦闘がある訳でなく、と言って玄信斎の活躍により大きく興亡が左右される訳でもありません。ですから、海洋冒険小説というより、〔南海見聞録+冒険小説〕と言う方がふさわしい。 |