2 うどん帝国の洗礼
車で一路、香川県丸亀市へ。
ここからが旅の本番「(讃岐)うどん喰い倒しツアー」の始まりである。
…何といっても「人類は麺類」ですからね。ふふふ。
こっちに来たら必ず買おうと思っていたガイド本を購入し、その後でめぼしい店に入ろうと思っていたのだが、そんな余裕もないくらい究極にお腹が減ってしまっている。
…それもそのはず。いくら飛ばしたとはいえ、丸亀に着いた時には13:30を回っていた。
仕方なく、面構えの良さそうな所をチョイスして、飛び込む。
1.「虎屋(丸亀店)」 丸亀市原田2172 定休日:火
…昔の庄屋さんの家を改造した様な店舗。本店(琴平町の金比羅山麓)には現天皇・皇后両陛下がおいでなすったということだから期待が持てる。
頼んだのは、天ざるうどん(1,000円)。
…最悪だった。うどんに全くコシというものが存在しない。しかも、天ぷらもべちゃっとしてるし。
「虎屋」は、お腹の危機的状態を回避した、というだけだった。
本屋を見つけて、ガイド本を買いに走る。その名も「恐るべき
さぬきうどん」(笑)。…しかし笑うことなかれ!この本、4巻まで出ている、マニアックながらも人気の高いシリーズなのだ。
これに「さぬきうどん 全店制覇
攻略本」という、RPGの解説本のようなものまで全部買い求めて、ノブと次に行く店を相談。
…で、選んだのが「山越」。しかしこの店、行った時にはもう閉店(9:30〜13:30)してしまっていた。とほほ。明日にTryである。
2.「中村うどん」 丸亀市土器町東9−283 定休日:金
…噂の飯山(はんざん)町にある「なかむらうどん」(←ここには明日行く)の店主の弟がやっている店。うどんマニアの間でかなり噂になっているので、期待が持てる。
ノブが冷たいので、私は温かいうどん(卵入り)、そして付け合わせにちくわ天(揚げたてですごく美味しかった)を頼む。目の前の下ろし金で大根をすり下ろしてうどんを待つ。
…卵入りの暖かい讃岐うどんを食べるときの暗黙のルールとして、まず丼に卵を入れてかき回し、そこにうどん、刻みネギ、暖かいかけ出汁をかける、という順序がある。
基本的にこちらのうどん屋はセルフの店が多いので、それを知っておかないと面食らうことになる。
それから、こちらの人はあまり出汁でうどんを食べない。ネギと生醤油(色は薄いが、結構塩辛いので注意)、好みで大根と生姜をおろしたものをかけて、ずるずるっと頂く。…確かに、麺の旨さを味わうには、それくらいシンプルの方が美味いようだ。
とにかく、みんなスナック感覚でうどんを食べる。なので、1玉の量が少なく(だいたい2玉が普通の1杯分位の量)値段も安いのが常識(そういった観念からも、虎屋はイレギュラー!)。中村でも(詳しい値段は覚えてないが)それだけ頼んで600円位。
さてさて、中村弟が難しい顔をしながら打った、打ち立てで出来たてのそれを頂く。
透明感のあるつやつやっとしたうどんが卵の中に浮いている。そこにネギ、温かい出汁(いりこ)をかけて、卵が半生になったところを頂く。
出汁と卵の絡みが美味しいぃ!卵を入れると、味がマイルドになって美味い!
肝心の麺は、残念ながら今ひとつ。コシが足りない。
さて、まだまだ行きますよ(笑)。
3.「長田」 仲多度郡満濃町吉野1290−1 定休日:木
…半地下になっている。
店舗の手前は、けっこう大きな駐車場。
メニューは釜揚げとひやし(大350円、小250円)のみ。
ここは、麺もさることながら、釜揚げの出汁に定評がある。そこで、私は釜揚げ、ノブはひやしを注文。
セルフで出汁をかけるわけだが、釜揚げの方は徳利に入った温かい出汁をかけ、冷やしの方はペットボトルに入った冷たい出汁(だしはともに自家製のものを容器に詰め替えているだけである。他の店も同じ。みんな自家製のだしを本来は使い捨ての容器に詰めて机の上に置いている)をかける。
さすが、何度も賞に輝いたことがあるだけに、出汁はウマいっ!麺との相性を考えると、ここではひやしより釜揚げを頼む方がいいだろう。ただ、麺の旨さを味わうなら、1回水で締めたひやしがいい。…まぁ、どっちにしても、麺のコシは「コシがある」と「やや軟らかい」の、当落線上。
さて、今日の締めでもう1件。
4.「山内うどん店」 仲多度郡仲南町十郷(そごう)大口1010
行き方は、ここをクリック!…ちょっと分かりにくいかも(笑)。
メニューは「あつあつ」「ひやあつ」「ひやひや」、「ゆだめ」「釜揚げ」の5種類。
私は「ひやあつ」ノブは「ひやひや」(小200円。他に大250円、特大350円がある)を頼んだ。
この何だか分からん制度は、こちらではなにげに一般的。
ひやひや…冷たいうどんに冷たいだし
ひやあつ…冷たいうどんに温かいだし
あつあつ…温かいうどんに温かいだし
結論から言うと、うどんは流水で一回締めた方が美味しく、だしは冷たすぎても熱すぎても旨味がよく分からなくなるので「ひやあつ」が一番うどんと出汁を美味しく味わえると思う。
ここは水が美味しい(セルフの水もここの井戸水なのだ)!…従って、うどんも美味い!!しかも、薪でうどんを茹でている。
うどんもきちんとコシがあり、だしも澄んでいて(薄口醤油を使用している)すっきりしていくらでも入る感じ。
…うううむ。今日食べた中では、ここのうどんが一番美味しいぞ。
持ち帰りも出来るらしいが、その日の内に食べなければあっという間に駄目になってしまうのだろうな。
うぅ〜。おなかいっっぱい!
…さすがに食べ過ぎた。炭水化物って、一番身体に溜まっていくのよね。
ノブと2人で「さすがに動かなきゃマズイ…」って事になって、金比羅山に登りに行くことにした。
ここには、俗に「エンパイヤ・ステートビルに階段で登るのと同じくらい大変だ」と、言われている(…らしいです。ノブ談)1368段の階段を持つ神社(金刀比羅宮)がある。
それに登ってエクササイズ!!
1時間程かけて登り切ったぞ!しかも、杖の力も借りずに(麓で400円位で買う事が出来る)!
…てっぺんまであと600m位の所で、久美子から電話がかかってきた。イタズラ電話のごとくはぁはぁ言いながら話しをした(笑)。
登り切ったという証拠写真を撮ったところで、早々に引き返す。もう蚊がいて、長居をしていたらとんでもない目に遭いそうだったので。
帰りは30分くらい。
眺めが綺麗(下りになって、ようやく景色を楽しむ余裕が出来た)。そして、道々に咲く背の高くて赤いツツジも綺麗。
降りてきて、丸亀市内のスパのような所へ行く。でも、泉質とかが書いてなかったし、水も無色透明、無味無臭の所を見ると、スーパー銭湯(←業界では、本当にこう言うんです)ですね。
さっぱりしたところで、ばたんきゅー。
今晩も、車中泊、なのでした。オヤスミナサイ…。
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☆00'GW全体目次
☆広島編目次 ☆四国編目次
1坊ちゃん気取り 2うどん帝国の洗礼
3目から鼻から耳からうどん
4秘境
5四万十川へ 6最後の清流
EXIT!