便所臭いぞラベンダー
…なんて、事書いてるうちに富良野町に着いた。
富良野駅に来たけど、何もない…。「ようこそ北の国へ」なんて書かれてるけど、案外「北の国から」を扱った便乗商売が少ない。
清里とかのように、観光客ズレしていないということなのだろうか…。
とにかく何もないらしい。
ラベンダーの里なだけあって、駅に行ったノブは「辺り一面便所臭い」って、夢のないことを言っている。それ、ラベンダーの匂いだって…。
しかも、ラベンダーアイス買ってきてふたを開け、何を言うかと思えば、「これも、便所臭い…」
…。食べれなくなるような事言うなってば!(しっかり食べたけど。)
我々には、観光客向けの「一面のラベンダー畑」に出会うことは出来なかった。ラベンダーの花の季節は、6月だったので、摘み取られた後だったのだ。
すっかり禿げ山となった「ラベンダーの海」(畑の名前である。花の季節以外のことを考えていないネーミングである)を、散策する老夫婦が一組。
…さ、淋しい。
なんの収穫もないまま、富良野にいる意味を失ってしまった。
悔しいので、近くの温泉にはいることにした。(ノブは、その間釣り。1時間で山女を7匹ゲット!)
これまたトロン温泉である。農村環境改善センター内の温泉。無味乾燥。単純明快。質実剛健。…単なる銭湯。350円。アメニティーも当然なし。
低張性アルカリ性温泉。硫化硫黄だか何かが溶けている(温泉っていうから、期待していたら、裏切られてきちんと覚えてこなかった…)。無味無臭。無色透明。湯温42℃。
ぬる湯ではないので、長居は出来ない。短時間で上がることになる。…本当に銭湯みたいである。
建物自体も、ちょっと年季が入りつつあるような代物で、ラベンダーの海の隣にあるとは思えない程、観光客の事なんてまるで考えていないような温泉である。
…だめだ、富良野。私たちにとっては、ろくな思い出のない所になってしまった。
帯広へ向かう。