現在、以下の日本語電子聖書が市販されています。入手の容易な順に挙げてみましょう。詳細はそれぞれのリンクをたどってください。
ご覧のとおり、現在日本で普通に用いられている聖書翻訳3種類は、何らかのメディアでは入手できます。が、どれもこれも汎用性に欠ける「独自データ(てことにしときましょう<謎)」で、対応環境でしか動きません。
別に、オンラインに聖書を置くことに反対しているのではありません。んなもん、あった方が便利で有用に決まってます。でも、翻訳・出版には膨大な手間隙費用がかかっているのであり、訳文には厳然と著作権が存在します。ですから、どのように理論武装しようとも、権利者がヨシといわなきゃダメ。負担を自ら担わず他者の権利・財産を侵害する行為を「伝道の為」やら「人類共有財産論」などの美名で覆い隠し強行するなら、真意はその実で判断せざるを得ません。端的に言って、他人の痛みの判らない信仰なんてニセモノですわな。
教会及び基督者たるもの、長期的な展望に立って、今後とも安定供給・改訳が必要不可欠な聖書出版に携わる働き人を助け支えるべきです(それが少々狭量気味でも)。実際、多くの教会や個人が献金して事業を支えています。ですからその成果物をきちんと対価を払わずに盗用するのは「献金泥棒」であり、獅子身中の虫です。
ということで、通読可能なまとまった聖書リソースの確保にはやはり市販ソフトを購入する事になります。そうするべきです。とはいえ、ATだろうとMacだろうと、ノートパソコンを随時持ち歩いて…てのは重量や連続使用時間からも無理が過ぎます。最小の電子ブックプレイヤーはおそらく380gのDD-150で、下手なH/PCよりよほど軽くて安いのですが、肝心の電子ブックが入手できるかどうか(電子ブック市場が壊滅しているから、プレーヤーは最近みんなメディアバンドルだったんですね)。
やはり電子書籍専用機がぱっとしない2001年現在に於いては、ノースピンドルのPDAに携帯閲覧できる形にコンバートして携帯するのが現実的な解です(NECのデジタルブックなど完璧に跡形もないですし)。
というわけで、既存ソースに対して其の手の作業をしてくれるtoolはないかと一寸探してみました。但し、使用にあたっては、この後に述べることも念頭において、自己責任でお願いします。世間には、存在は許されてもみだりに使用する事は違法、というものもありますから。
tool名 | 配布ファイル | 在処 | 効能 |
---|---|---|---|
EB聖書連続変換 | EBCVRN30.EXE | @nifty:FBIBLE/LIB10 | 電子ブックテキストコンバーターを連続実行 |
電子ブック版聖書テキストコンバーター | EBCNV411.EXE | @nifty:FBIBLE/LIB10、@nifty:FLORD/LIB5 | 電子ブック版聖書(新共同訳または新改訳)のデータを巻単位でテキストファイルに変換 |
EBconv | ebconv11.lzh | Vector | 16bit版、日本聖書協会・日本聖書刊行会のEBをgrep 検索ができる1行ごとのデータに加工 |
聖書テキストデータ抽出用バッチ&スクリプト | TBIBLE10.LZH | @nifty:FBIBLE/LIB10 | 「J−ばいぶる1st」から新共同訳聖書をCSVに。スクリプトの簡単な書換えで他訳の抽出も可能。sed242.lzhとJGAWK.LZHとWGREP152.LZHが「一体」なら再配布できるそうなので、置いておきます。 |
聖書HTMLコンバータ | TB2H013.LZH | @nifty:FBIBLE/LIB10 | 「Bible Mate Hop Ver2.0」に含まれる新共同訳聖書をHTMLファイルに変換 |
聖書、聖書辞典ビューア | TB2H4EB02.LZH | @nifty:FBIBLE/LIB10 | 電子ブックの新共同訳聖書をHTMLファイルに変換 |
適応されるのが著作権だけなら、著作権法第三十条により私的用途の複製、第四十七条の二によりプログラムの翻案は認められていますので、形態変換しての個人使用はおそらく可でしょう(売ったり貸したり晒したりしてはいけません)。添付の説明書で判断するかぎり、電子ブックは両方ともこれが当てはまりそうです。
しかし、ソフトウエア使用許諾契約が付随するソフトウエアでは、著作権法の規定のは勿論、個別の契約も順守しなければなりません。たとえばJ−ばいぶる 1st 2000では、データのみの別途利用が契約のいう「単独のコンピュータシステムでのみ使用」とか「内容の全部または一部を改造」などに抵触しないかを、個々の利用者でよく吟味してください。私は専門家ではないので判断に責任がもてません。
別に聖書ソフトを蒐集しているわけではないので(ホントにそう言えるか?)それ以外のソフトウエアについては判りませんが、とにかく法と契約を重んじるのは当然の事だと思います。
でも、実は。私自身はご紹介したソースも変換手段も、PDA用テキストの元としては利用していません。10年も前にこんなものを購入しているからです。
後に電子ブックが発売されたときもJ-ばいぶるが発売されたときも、価格面でかなり口惜しい思いをしましたが(なのに何故それらも持っている?)、柔軟な使用許諾のおかげで何をするにもどこに持っていくにもびくびくしなくて済むのが大変助かっています。なにしろCSV化ツール付属、データベース投入用固定長データ情報や、grepと正規表現の略解などがマニュアルに記載されています。
それにしても、引っ張り出してマニュアル眺めてみると、当時と今ではPCのパフォーマンス(目を見張る!)もユーザーの想定レベル(目を覆う?)も良くも悪くも段違いで、思わず遠い目。
そうそう、このFD版がテキストの総量の目安になります。新共同訳ではこんなもんです(1kB=1024B) 。
旧約 | 続編 | 新約 | 計 | |
---|---|---|---|---|
プレーン | 2,689kB | 712kB | 940kB | 4,341kB |
LZH書庫 | 1,061kB | 314kB | 377kB | 1,752kB |
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