イルカンダ
イルカンダの花(左:2007年4月、右:2008年3月)
イルカンダの花はシャンデリアのように豪快に咲く。
花の香りはちょっと悪く、汗だくのシャツのような香り。。
葉は3出複葉で、ワニグチモダマのものとよく似ている。
 
イルカンダ(Mucuna macrocarpa)(ウジルカンダとも)は九州~東南アジア、インドに分布する。
「イスカンダル」みたいな名前がとてもステキなマメ。。
奄美大島にも自生し、3〜4月頃に花を咲かせるが、結実することはめったにないようだ。
おそらく奄美大島の海岸に漂着するイルカンダのマメは沖縄や外国から漂流して来たものがほとんどだろう。
● ワニグチモダマとよく似たマメ
 
マメの形は楕円形で、名前に似合わず黒っぽくてちょっと地味な感じ。
海岸では黒っぽい小石と見間違えてしまうことも??
大きさは長径2~3cm、厚さは6~8mmくらい。
一見ワニグチモダマとよく似ているが、へその幅が広く、盛り上がっているので区別ができる。
ヘソの形状はカショウクズマメと似ているが、カショウクズマメは普通水に浮かず、また奄美大島には分布しない。
●奄美大島産イルカンダ
 
2007年、奄美大島ではめずらしくイルカンダの結実が確認された。
マメは黒色で、しっとりとした質感があり、すこし水をはじく。油分が含まれているのだろうか。
採取できた5つを水に入れたところすべて沈んでしまった。
 そういえば海岸によく漂着するハマナタマメも奄美大島自生のものは沈んでしまう。
よく乾燥すれば浮くのか、選ばれた一部のものだけが浮き、漂流できるのか。あるいは奄美大島のものはちょっと種類が違うのか?(左2007年10月、右12月)