わんだふる ニュージーランドアルプス (2) |
1.プロローグ
2.ニュージーランドへ向けて出発 : 12月22日(日)
3.マウント・クック山麓へ : 12月23日(月)
4.マウント・クック山麓(セアリー・ターンズ) : 12月24日火)
5.マウント・クック山麓(フッカー谷) : 12月25日(水)
6.ミルフォード・トラック(グレイド・ハウスへ) : 12月26日(木)
7.ミルフォード・トラック(ポンポローナ・ロッジへ) : 12月27日(金)
8.ミルフォード・トラック(クインティン・ロッジへ) : 12月28日(土)
9.ミルフォード・トラック(ミルフォード・サウンドへ) : 12月29日(日)
10.ミルフォード・サウンドとクライストチャーチ : 12月30日(月)
11.さよならニュージーランド・アルプス : 12月31日(火)
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4.マウント・クック山麓(セアリー・ターンズ) : 12月24日(火)
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夜はなかなか熟睡できなかったので、朝は早くから目が覚めた。天候が心配なので窓の外を見ると、暗くてよく分からないが、晴れているようだった。6時半に重い体を起こして、食事前にホテルの前の散策をすることにした。外は予想どおり快晴ではあったが、強い風が吹き、たいへん寒かった。。もちろん、ホテルの正面には、神々しいばかりに真っ白に輝いたマウント・クック(Mt.Cook:3,754m)がそびえているのが見えた。また、左にはセフトン山(Mt.Sefton:
3,157m)とフットスツール山(Mt.Footstool: 2,764m)がそびえ、その真っ白な氷河と黒い岩峰のコンストラクトが素晴らしかった。 |
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Mt.Cook (3,754m) | Mt.Sfton & Mt.Footstool |
朝食は7時半からであった。マウント・クックを見ながらの食事は気分爽快で、日本では食べ過ぎを注意しているのに、ここでは腹いっぱい食べてしまった。8時50分にホテルのロビーに集合し、ガイドであるプリンジ・シェルパさんと会った。プリンジさんはネパールのシェルパ族の人で、チョモランマ(エヴェレスト)の山頂を2度も登頂した人だそうだ。雪焼け?の浅黒い顔で、中背のがっちりした体つきであったが、人なつっこい笑顔のためか、この人がチョモランマへ?と感じさせるような人であった。名前のプリンジは木曜日を意味し、木曜日に生まれたためということであった。ランチのサンドイッチは、プリンジさんの会社から用意してもらったものを受け取った。 9時、いよいよ出発である。今日はセアリー・ターンズ(Sealy Turns: 1,310m) までの往復のトレッキングである(注:Turnsは池という意味である)。標高差はおよそ550mということで、たいした山歩きではない。最初は、ケア・ポイント・トラック(Kea Point Truck)という平坦な道を歩く。この道の周りはいろいろな花が咲いていた。教わった花の名前を挙げると、シルバー・ファーン(Silver Fern)、ホワィト・ファーン(White Fern)、ワイルド・アイリッシュメン(Wild Irishman)、オールドマン・ビアード(Oldman Beard)、エバーラスティング・デージ(Everlasting Daisy)、 スノー・ベリー(Snow Berry)、マウンテン・デージ(Mountain Daisy)、ラージ・マウントテン・デージ(Large Mountain Daisy)、ルーピン、ゴールデン・エスパニアット、ハーフト・キャロット、紫のオダマキ、ジキタリス、コウゾリナなどである(花の名前は間違いがあるかもしれません。また、どんな花だったかの記憶も薄れています)。 下の写真にあるルーピンとクック山の写真は日本の観光パンフレットではよく見かける写真であるが、ルーピンは外来種である。そのため、マウント・クック村ではすべて刈り取っているとのことであったが、観光のためか?一部残しているという話でもあった。確かに、写真映りのよい風景である。 |
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ルーピンとクック山 | ジキタリス | ??? | Everlasting Daisy |
草原の中を、花を見たり、写真を撮ったりしながら、およそ1時間ほどゆっくり歩いていると、間もなくてキャンプ場に到着し、トイレ休憩となった。休憩後は、少し緩やかな登りとなり、しばらく行くとケア・ポイントとの分岐点に到着した。ここから一気に急な登りとなるが、ゆっくりと1歩1歩登れば確実に高度を稼げるので、問題はない。登山道の途中では、マウンテン・デージ(Mountain Daisy)やマウント・クック・リリー(Mount Cook Lily)などの花が疲れを癒してくれた。振り返れば、マウント・クック、セフトン山などのサザン・アルプスが眺められ、また眼下にはマウント・クック村や明日行くはずのフッカー谷(Hooker Valley)とミューラー氷河(Mueller Glacier)が広がっており、ついつい一休みをしてしまう。 |
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Large Mountain Daisy | Mount Cook Lilly | Mountain Daisy | ミューラー氷河のモレーン |
12時20分ころ標高約1,310mのセアリー・ターンズ(Sealy Turns)に到着した。ここは小さな池がある湿地草原になっており、強い風があったが、空は晴れ渡り、事前に聞いていたとおり素晴らしい眺めであった。左にはセフトン山(Mt.Sefton: 3,048m)とフットスツール山(Mt.Footstool: 2,764m)の迫力ある懸垂氷河が眼前に迫る。正面にはウェイクフィールド山(Mt.Wakefield: 2,058m)からマウント・クックまでの山並みとフッカー氷河(Hooker Glacier)が大きく展開している.。さらに右に眼を向けるとフッカー川(Hooker River)とマウント・クック村が眼下に広がっている。 ここでランチとなった。風が強いので、窪地を探して、風を避けながらのランチとなったが、ニュージーランド・アルプスをたっぷりと堪能できた満足感から、疲れもすっかり忘れてしまうほどであった。かわいらしいマウント・クック・リリーがそばに咲いていたので、スケッチにトライした。 |
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Mt.Footstool & Mt.Kook | Mt.Cook & Hooker Glacier | Mt.Cook Village |
13時30分、元来た登山道を下り始めた。急な道なので、慎重に下った。14時30分ころにケア・ポイントのわかれ道に着き、ケア・ポイント(Kea Point)まで寄り道をすることになった。およそ15分ほどでケア・ポイントについた。登山道の途中から見えたミューラー氷河(Mueller Glacier)が作った湖と巨大なモレーンが眼の前に現れた。氷河湖の水は、すこし緑っぽいグレーの色をしており、巨大なモレーンを背後にして荒々しい感じを受けた。 この後は朝歩いた平坦な道を戻り、およそ16時にホテルにたどりついた。当初は、この後マウント・クックをめぐる観光フライトを考えていたが、強風のため飛行機は飛ばないということで、断念せざるを得なかった。残念、残念・・・ |
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まあ、トレッキング初日に好天に恵まれて、ニュージーランドのトレッキングをたっぷりっと楽しめたので、満足しておこう。まだ時間の余裕もあったので、マウント・クックのスケッチなどをして、ゆったりと時間を過ごした。 7時から夕食をとった。今日のすばらしいトレッキングを皆で話ながら、おいしいワインを飲み、おいしいバイキング料理を食べ、そしてお腹も大満足となった。満腹、満腹・・・ 夜の10時には、外で南十字星を見ることになったが(夜10自前はまだ明るい)、私は目が悪いのでよく分からなかった。不満、不満・・・ 明日の晴天を期待して、早めに寝てしまった。 |
5.マウント・クック山麓(フッカー谷) : 12月25日(水)
朝は7自前に起床し、窓の外を見ると、雲が多く、どんよりとしていた。今日は、午前中はフッカー谷(Hooker
Valley)へトレッキングをし、その後クイーンズタウン(Queenstown)まで移動することになっている。そのため、スーツケースは朝のうちにまとめておいた。7時半に朝食をとり、昨日と同様、9時前にホテルのロビーに集合した。早速、今日もガイドしてくれるフリンジさんと挨拶をする。フリンジさんによると、今日は天気が崩れるかもしれないという。 |
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道は氷河が造ったモレーンの上に作られており、よく整備されていたが、木はほとんどなく、草が少しあるだけで、荒涼とした道だった。また、コースは起伏はなく、かつ急な登りもなかったが、やや憂うつな気分で雨の中を黙々と歩いた。 10時半ころに、まず避難小屋に到着した。ここで小休憩をとり、再び元気を出して出発。11時、ようやくフッカー氷河(Hooker Glacier)の最先端にある氷河湖に到着した。天気は小雨模様のため、マウント・クックの山頂は見えなかった。氷河湖もにぶい鉛色のような色をしており、とても気分が晴れるといった心境ではなかったが、とにかく目の前にフッカー氷河の先端を見ることができたので、喜びがこみ上げた。 |
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Hooker Valley | Hooker Glacier & Lake |
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到着して、町を囲む山を見て驚いてしまった。山腹から上が雪で白くなっているではないか。明日からの”わんだふる”ミルフォード・トレッキングが”地獄の雪中行”になる恐れが現実味を帯びてきたように思った。 ところが、ここでびっくりしたことがもう一つ。ホテルのロビーに入ろうとしたら、昨年カナディアン・ロッキーズのトレッキング・ツアーでお世話になったガイドのリズさん(特集「わんだふるカナディアン・ロッキーズ」を参照。彼女は勇敢にも?トレールで遭遇したグリズリー・ベアを退治してくれたニュージーランド出身のガイドさんである)とばったり出会った。イヤー驚きました。彼女も我々を覚えていてくれて、とても嬉しかった。彼女はちょうどトレッキングから戻ってきたとところとのことであった。ゆっくりとお話をする機会がなかったのが残念であった。 |
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Queenstown | Christmas Dinner |
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2003年1月25日完
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