今回のテーマはカメラ教室。
まずは、広角〜望遠までの画角を知ってもらうために自宅ベランダから羽田方面を写してみた。
レンズの焦点距離が長くなるにつれてアップされている(画角が狭くなっている)ことが判ると思う。
85mmは本ページでも何回か紹介しているソフトレンズのため全体的にモヤが掛かったような写り。
レタッチミスでは無いのでヨロシク。
なお、デジカメのため35mmカメラに比べると1.5倍相当の焦点距離となる点に注意。
デジカメ17mmレンズ画角=35mmカメラ24mmレンズ画角といった感じ。
17mm |
28mm |
50mm |
75mm |
180mm |
350mmミラー |
次は被写体を同じぐらいに写した状態下でのレンズ焦点距離および絞り値によるボケ具合の変化を紹介しよう。
被写体はウルトラマン・ファミリー。
今回は帰ってきたウルトラマン・ウルトラセブン・ウルトラの父・ウルトラマンタロウ・ゾフィーの5名のみ(だって全員連れ出すと面倒なんだもん)に参加してもらった。
集合場所は自宅ベランダ。各人10cmほど離れて並んでいる。
撮影時はウルトラの父にピントを合わせているつもり(こんな時はオートフォーカスが欲しい)。
まずは17mmレンズによる作例。5人をファインダーいっぱいに入れようとすると頭に触れるほど近づく必要がある。
被写体に近いため絞り開放(F3.5)だと手前がボケているけど、F11まで絞ると全体的にシャープ(ピントが合ってる)になるのが判ると思う。
つづいて28mmレンズ。
やはり開放では全体的にピントが甘いがF11まで絞るとピントが合ってくる。
最後列のゾフィーやチューリップの花が17mmリンズ利用時に比べて大きくなってきている。
これが焦点距離によるパースの違いだ。
今度は50mmレンズ。
作例を縮小掲載しているため判りにくいと思うけど、F2.8における前後のピンボケ具合は広角レンズ時に比べて大きくなる。
特に手前の方がボケる傾向が判るかな?
そして75mmレンズ。 広角レンズとはパースが異なり前列〜後列までの大きさが、だいぶ近づいてきた。
F11まで絞っても5人全てにピントを合わせることは困難だ。
この次は180mmレンズ。
今まで同様に5人とも入れたかったのだが、ベランダの長さが足りなくなってしまった。
開放(F2.5)ではウルトラの父以外はピンボケ。
F5.6になって前後2名が何者か判る程度だ。
F11の作例は手ブレによる失敗。
35mmカメラだと270mm望遠相当なんだから三脚か1脚を使うべきだった。反省。
オマケは個性的なレンズ群。
最初は50mmF1.2大口径レンズ。50mmF2.8撮影時と比べると前後ボケが大きい。髪の毛1本ほどのピントの狭さ。
真ん中は85mmF2.2ソフトレンズ。霧の中にたたずむウルトラマンって感じだ。
最後は350mmF5.6ミラーレンズ。35mmカメラだと525mm相当の超望遠のためウルトラ父の顔以外はボケボケとなってしまう。
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F1.2
50mm |
F2.2
85mmソフト |
F5.6
350mmミラー |
以上の作例で以下の特徴が判ったと思う。(判ったことにして欲しい)
・絞りを絞る(値を大きく)するほど前後にピントが合う。
・前側より後ろ側のほうがピントが合う。
・レンズの焦点距離が短いほど前後にピントが合う。
・レンズの焦点距離が短いと後側が小さくなり、長いと前後の差がなくなる。
あえて簡単な言葉で説明してみたけど、これらレンズ焦点距離や絞りを組み合わせることで、単に広角レンズ=広い範囲を写す、望遠レンズ=アップして写すだけでない撮影の面白みが生まれる。
こんなレンズの特徴による錯覚としては、マラソンの中継車からの撮影が判りやすいと思う。
望遠レンズによる圧縮効果のせいでトップと2位との差が、ほんの少しのように視聴者の目には映り、緊張感を高める効果を出している。
また、スキージャンプ台からの俯瞰撮影には広角レンズを用いることで、パース効果で眼下が小さく広くなり、滑り出す恐怖感を感じさせてくれる。
以上、オヤジのオヤジによるオヤジのための写真教室1時間目でした。(きっと続きはない)
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