メモ

シリアル番号 表題 日付

928

地球シミュレータ

2005/03/09

数値予報は大気の流動を記述する連立微分方程式と大気の状態方程式を初期条件の下に差分法で 解くことにつきる。CharneyやPhillipのbaroclinic modelがそれであるが、地球シミュレータの完成により、ようやく正確な予測が可能になった。天気予報用には初期値の精度もあり、カオス化するので数日 程度の有効性しかないが、長期傾向の把握には依然有効である。初期条件の測定は人工衛星による雲の移動速度、マイクロウェーブによる波の形の測定、オゾン 層のドップラーシフトなどを使う。

地球シミュレータは1台400億円かかった現時点で世界最高速スパコン。640台の計算ノー ド(PN: Processor Node)を、640×640の単段クロスバネットワークで結合させた分散メモリ型並列計算機である。各PNは、ピーク性能8Gflopsのベクトル型計 算プロセッサ(AP: Arithmetic Processor)8台が主記憶装置16GBを共有する共有メモリ型並列計算機となっている。全体ではAPが5120台でピーク性能は 40Tflops、主記憶容量は10TBとなる。 2002年2月、横浜市金沢区昭和町にある地球シミュレータ棟(50m×65m×17m)に設置されている。

空調用消費電力10MW。年間電気代が約6.5億円であり、これ以上の高速化は発電所を1個 増設必要と言われる。また単段クロスバーでのインターコネクト技術 はProcessor Nodeの二乗のスイッチを必要とし、High Performance Computing Server構築技術の現時点の限界とされる。科学技術庁管轄。

Fortran 90, CおよびC++のコンパイラが利用できる。いずれのコンパイラも、高度な自動ベクトル化機能と自動並列化(マイクロタスキング)機能を備えている。ここ で、マイクロタスクとは、クレイ社のスーパーコンピュータで最初に提供されたマルチタスキングの一種であり、地球シミュレータのノード内並列化においても 同じ機能が利用できる。

大気大循環モデルは、地球シミュレータのハードウェア性能を最大限に引出すように開発され た、スペクトル法を用いた全球3次元の静力学モデル。世界で初めて水平解像度が赤道上で10 km、鉛直は96層で地表付近は約20m間隔、対流圏中層から成層圏下層までは約500m間隔という超高解像度の全球大気シミュレーションを行うことが可 能になった。

一方、地球シミュレータ用に開発された海洋大循環モデルを用いて、海洋大循環や物質輸送に及 ぼす『中規模現象』の効果に関するシミュレーションをしている。

大気・海洋・海氷の結合モデルは、大気大循環モデルとして簡単な陸面モデルを含む大気大循環 モデルと海洋大循環モデルを結合している。海洋大循環モデルとしては地球フロンティア研究システムおよび国際北極圏研究センター (IARC) と共同で開発した海氷モデルを含んでいる。大気モデルは、海洋モデルから得た境界条件の下で太陽放射、雲、風の影響などを計算し、海洋モデルへ熱量、運動 量、降水量を渡す。海洋側では、大気モデルから受け取った各物理量を境界条件として、海流や海氷を含めた相互作用やダイナミクスを計算し、大気の状態に対 して最も大きな影響を与える海面温度を大気側へフィードバックする。

気候変動予測は、数年から数千年スケールが対象。数年スケールの気候変動には、ペルー沖の海 水温の変化で特徴付けられるエルニーニョがあり、その予測、あるいはどの程度予測が可能かを検証する。数千年スケールの現象としては、熱塩循環と呼ばれる 海洋の循環に起因する気候変動があるが、地球温暖化などにより、その気候変動がどのような影響を受けるのか、またそれはどの程度予測できるのか、その可能 性を探る。数万年スケールの気候変動である古気候変動からどのようなことが学べるかも研究する。古気候変動の観測では、氷河や氷床などをボーリング機器に よって掘削し、得られたアイスコアの化学成分を調べることによって、数万年単位の大気あるいは海洋の状況を推察し、過去における寒冷期と温暖期がどのよう なスケールで変化してきたのかを検証。これらの検証結果を、シミュレーションにより説明可能かどうかの検討も視野のうち。

森林が九州では広葉樹林に遷移し、北海道では針葉樹林に遷移するシミュレーションは感動的で あった。

地球環境フロンティア研究センター、センター長松野太郎 京都プロトコル 発効の1日前 、前田建設で行われた森永プロジェクトでの講演。

質疑応答:

●もし地球が一つの微分方程式で表記できるのならこれを積分すると2つ以上の解が存在し、ホ フマン教授の雪玉仮説のように温暖化したとき白い地球と いうこともありうると論ずる人もいるが、地球モデルは非常に多くの連立微分方程式で記述されるのでラブロックのデージーワールドのように平衡性がある。例外としては、 北極海と大西洋を結ぶ狭隘な海峡の回りで生じる現象でヤンガードライアス寒冷期のようなことが突発することは ありうる。ドライスとは高山植物のチョウノスケ草の こと。

 


後日談

この地球シミュレータは2002年から2004年11月にIBMが開発したBlue Geneに首位を明け渡すまで世界最速であった。製造したのはNECでその開発プロジェクトリーダーは2006年に62才となる渡辺貞氏だ。この功績で IEEEが2006年のセイモア・クレイ賞を渡辺氏に授与した。氏は現在、理研で10ペタフロップス(10,000TF)の 京速スパコンを総工費1150億円(1,150万円/TF)の予算で世界最高速に再チャレンジしようとしたが、財政難のため事業仕分けでボツとなった。

スパコンのCPUの構造にはベクトル型、スカラー型、スーパースケーラまたはスーパースカラー(superscalar)がある。

ベクトル型:「1つ」ではなく「複数の」数値で示される定数や変数――つまり「配列」を同時処理する。このためにベクトル型コンピュータには多数の演算装 置が搭載される。NECが中心となった地球シミュレータはベクトル型である。ベクトル型が早いのはコンパイラーの最適化の影響が大きく、ハード的なもので はないという指摘もある。この方向はCPUの物理的構造が複雑化して袋小路に入っている。

スカラー型:1つの数値で示される定数や変数のこと――すなわち、整数、浮動小数、文字列の定数や変数を順次処理する。不通のパソコンのCPUはスカラー 型。1つ(または数少ない変数)に対して繰り返し演算を行うような処理では、構造が単純なスカラー型コンピュータの方が早く処理ができる。理研の10ペタ フロップス(京速)スパコンは富士通のスカラー型を並列に使う方式である。

スーパースケーラまたはスーパースカラー(superscalar):命令レベルの並列性という並列コンピューティングの考え方をCPU内に実装したもの で、結果として与えられたクロック周波数以上の性能を発揮する。クレイ社が開発。

CPUの物理的演算を早くするには@サイクル数をあげる。A電子の伝送距離を短くする、B並列処理するの矛盾する仕組みの最適設計問題意外にもうブレーク スルー技術は枯渇したのではない か? ハード的には高度集積化だがこれはパソコンのCPUでも光の波長の限界まで到達していること。これからは演算スピード競争ではなく、消費電力を下げる、安 くしてもっと広範囲に適用するという命題があるとおもう。 消費電力を下げる方策についても携帯機器のほうが進歩してスパコンは技術的には後追いではないか。理研が立てた目標は時代遅れと感ずる。

地球シミュレーターを見学したことがあるが 、あまり有効に使われているとは思えなかった。これで地球温暖化問題を解決するとか威勢のいいことを言っていたが、 いまだに真鍋氏の伝導を含まない放射と対流だけのモデルを踏襲しているようだから、IPCCの政治的お先棒を担ぐことしかしていなくサイエンスの原則に 戻って真理の解明をしようという態度が見えない。所詮、権力の走狗にすぎないのでは。

私は民主党の仕分けは正しかったとおもう。大体政府が大規模技術開発にのりだしても無駄使いにおわる。高速増殖炉も同じ運命が待っている。土木行政化して 群がる企業と研究費をばら撒く 役人の延命をするだけだ。そのような例は枚挙にいとまがない。民主党には国家財政の破綻をいかにさけるかしっかり考えてもらいたい。国家予算の仕分けのあ と、野添氏が陳情のためのこのこ出てきて啖呵を切ったのはよいが、彼すらどこに研究費をどこに配分したらよいかの感覚を失っている証拠だ。ノーベル賞はそ のような能力を保証するものではないということが分か る。

「生活に密着しない研究開発費は将来への投資です」は理研の理事長である野依氏が吼えた正論である。しかしこの正 論を掲げてブルドーザーのように国家がスパコンを開発するのは道路が大切だとしてがら空きの道路を国中に作った土建王国と同じ手法ではないか? 神戸に設置すること自体箱物行政意外の何物でもない。スパコンは無論ネット経由でつかえる。民間のサーバー業者は北海道にセンターを設置している。空調電 力が少なくてすむからである。神戸に設置するというのは自民党政権の政治的配慮意外のなにものでもないと考えるのが普通であろう。

スパコンに関しての私の考えは

@スパコンは世界に100台くらいのマーケット

A日本は英語圏になく、世界マーケットでソフト含めスパコンを売りぬく文化がない

Bこのようなことを考えるに世界最高速のスパコン開発を国がする必要がなぜ必要か分から ない。仮に成功しても海外マーケットが開けるわけでもあるまい。採算度外視のただの自己満足。理研の開発の中心人物で元NECの渡辺氏も自分の方針は間違 いだったと反省している

C国内のスパコン需要は富士通、NEC、日立が一緒になって民間ベースで開発すればよい こと。複数の企業が競争するほどのマーケットはない。政府が開発資金 を出すと土建国家的に腐敗する。例が森内閣のIT政府構想で、膨大な税金を投入してだれも使わないシステムを作った。トイレの掃除とおなじで一種の失業対 策事業だ。これらのガラクタを作ったのは富士通、NEC、日立だ

Dアメリカ空軍は、ソニーとIBMが開発したPlayStation 3(PS3)の 「非対称型マルチコア(AsymmetricMulti-Core)」プロセッサ2,200台を並列処理に使い複数のレーダー画像を組み合わせてさらに高 い解像度の画像を合成するスパコンを開発

E米国のTerra Soft Solutionは、PS3で構築したスーパーコンピューター・システムの販売をしている。サーバー1台と8ノードの PS3クラスタシステムが1テラフロップスの演算能力を持ち、価格は約178万5,000円※(1万7,500ドル)。32ノードのシステムは、5テラフ ロップスで、価格は約430万9,500円※(42,250ドル)。スーパーコンピューターは、1テラフロップスの性能で低価格なシステムでも実売価格 700万円程度。理研の予算1,150万円/TFはPS3クラスタシステムの6.5倍となる。

FインテルのXeon Core processorを1,024個を128個のBlade Serverに搭載したスパコンをつかってTerra PowerがTWRのシミュレーションをしている。

Gグーグルの検索システムもパソコンを並列に結 合した巨大スパコンであると認識している

H以上をみるとスパコンの心臓部は最早ハードで はなく、並列処理をするソフトと見る。 従ってハードの開発はもはやあまり成果がでないのでは?

I長らく日本は旅客機の開発すらしてこなかっ た。しかしスパコンより需要が大きく、ハー ドで勝負できると気が付き、ようやくMHIが着手して成功しつつある

J日本の宇宙ロケット開発も役人が中心となって いたころは失敗ばかり、民間に移してよう やく上手くまわりだした。高速増殖炉も役人が中心になっているかぎり、1兆円にたっした税金の無駄使いは終わらない、「原子力船むつ」と同じ運命が待って いる。

以上を鑑みて国家が赤字倒産しかかっているのに、 PS3クラスタシステムの6倍も高価なスパ コンをなぜ開発するのかはなはだ疑問。税金の無駄使い意外のなにものでもない。世界の流れに遅れを取った富士通、NEC、日立などを税金で救済しようとし てもすでに遅すぎ、何も生まない。世の中の識者はどう考えているのかネットでしらべると。

GRAPEなどの多体問題専用計算機で有名な国立天文台教授の牧野淳一郎は、「メモリバンド幅やネットワーク性能 とか色々考えても、高々10Pflops (10,000TF/s)に1,100億は2012年の数字としては高価にすぎる」、「性能当りで(コストが)高い、ということが日本の計算科学の将来に 明らかな悪影響をもつ」と批判した。

汎用パーツを用いることにより、わずか3,800万円でこれまで国内最速であった「地球シミュレータ2」を超える 多体問題専用スパコンを開発した長崎大工 学部テニュアトラック助教の濱田剛は、地球シミュレータや京速などの巨費を投じたスパコンの開発方針について「素直にいいとは言えない。方向性が逆」と述 べており、スパコン開発はコストパフォーマンスを重視して行われるべきとの見解を示した。

2009年12月18日、「仕分け人」でもあった東京大学教授の金田康正は、「国策スパコン自体には期待している のだが、現状のスパコン事業のやり方には 到底賛成しかねる」と発言した。

ちなみに富士通の小坂氏が開発に携った時の良き時代の富士通のスパコンは当時のIBM、クレイを越え世界一だった そうである。しかし、少しでも気を抜くと すぐ追い越される。2010年での世界ランキングは

順位

会社名 等

計算速 度(TF/s)

記事

1

USA

クレイ

1,759


2

USA

IBM

1,042


3

USA

Tennessee Univ.

831


5

China

-

563


31

JPN

NEC

122

地球シミュ レータ600億円

36

JPN

富士通

110

宇宙航空研

45

JPN

日立

101

東大

である。最近の天気予報は比較的確度高くなったのは観測網とコンピュータによるところ大であることは間違いないと してもスピード競争に明け暮れる意味は見 出せない。

ところが2010年11月TOP500で中国のスパコンが1位に躍り出た。TF/s=毎秒兆回

順位

 

計算速 度(TF/s)

記事

1

China

天河1号A

2,566

米国インテル製のCPUと米エヌビディア製Graphic Processing Unit(GPU)を使っている。速度の80%はGPUが稼いでいる。速さの秘密はソフト。80億円。

2

USA

オークリッジ研のジャガー

1,710


3

China

星雲(深せん)

 


4

JPN

東工大のツバメ2.0


NEC製、 30億円

米国の友人Ronに「地球シミュレータ」の頭脳冷却のために10MWもの巨大な空調を動かして地球温暖化の予測を しているのだと紹介したところ、Tuesday, May 10, 2005 に”I do hope your Earth Simulator (10MW) does not contribute too heavily to global warming!”という返事をもらった。

世界最高速などと力んでみただけのことで短期間で世界最速の地位を譲り、これを使った研究では革新的発見などの貢献はしていないように見える。世界最速な どというのは国家予算管理者には国威発揚と受け取られるかもしれないが、所詮シミュレータが予測する世界の正確さは数学モデルの精緻さと初期値の精度に依 存するだけの ことに過ぎない。ではモデルの精緻さと初期値の精度を上げれば解決するかというといくら精度を上げても初期値がある範囲に入るとカオス現象を示すことをカオス理論は教えてくれるのであ る。自然は容易には捉えられないのだ。

世界一になる必要があるのかという有名な台詞があったがその後、日本政府は理研の10ペタフロップス(10,000TF)の京速スパコンの総工費1150 億円に予算をつけた。結果、2011/6月世界一の座に復帰したようである。何も新しい智恵があるわけでもなく、これが何かに貢献するのかは見えにくい。 いずれ誰かに抜かれるというスポーツ界と同じ運命であろう。

July 1 2011


その後の展開 2017年のスキャンダル

2017年10月26日 - 株式会社ExaScalerおよび株式会社PEZY Computingは、地球シミュレーターが設置されている海洋研究開発機構横浜研究所(JAMSTEC)に2017年5月に設置した同社の大規模液浸型スーパーコンピュータ「暁光 (Gyoukou)」、システム規模19.5筐体相当(CPU数10,000個)がLINPACK性能で19.14PF/s(19,140TF/s)を達成し、本年6月のTOP500リストに照らし合わした場合、国内1位の性能を達成した と発表した。また、消費電力効率についても14.69GFLOPS/Wを達成し、6月のGreen500に照らし合わせた場合には世界一となると発表し た。超並列メニーコアプロセッサの冷却技術はExaScaler社という分社が担当。

PEZYComputingはPEZY-SC等のMIMD型マルチコアプロセッサーを開発する企業である。2012年に第一世代の512コアのメニーコアプロセッ サ「PEZY-1」の開発に成功。2014年9月には第二世代の 1,024 コアのメニーコアプロセッサ「PEZY-SC」の開発に成功している。

「ペジーコンピューティング」が開発したプロセッサPEZY-SC2は14-16nm FinFETだという。FETとはfield effect transistorのことで昔はDELTAという名称であった。DELTAという単語は“a fully DEpleted Lean channel TrAnsistor”の略。FinFETのFinは魚の背びれと言う意味でゲート長が小さいと言う意味。従来の平面型のシングルゲート・トランジスタに よる設計を3次元にしたもので非プレナー型ダブルゲート・トランジスタをSOI基板上に構築したもの。SOI (Silicon on Insulator) は、CMOS LSIの高速性・低消費電力化を向上させる技術である。 従来の集積回路上のMOSFETは、素子間分離をPN接合の逆バイアス によって形成するが、寄生ダイオードやサブストレートとの間に浮遊容量が生じ、信号の遅延やサブストレートへのリーク電流が発生していた。この浮遊容量を 低減するため、MOSFETのチャネルの下に絶縁膜を形成し、浮遊容量を減らしたものがSOIである。 また、このような絶縁膜を内包したウエハをSOIウエハと呼び、従来のウエハはSOI ウエハと区別する。ファウンドリーはゲート長14-16nm というからPEZY-SCを製造したTSMC (Taiwan Semiconductor Manufacturing Company Limited)でも作れる。

「ペジーコンピューティング」の20人位の社員の中にプロセッサの回路設計ができるエンジニアがいることになる。メモ リーはPEZY-SCのときはDDR4 64bit 2,400MHz 8Port (19.2GB/s x 8 = 153.6GB/s)をつかっていたが、PEZY-SC2ではCustom Stacked DRAM 8Port (500GB/s x 8 = 4.0TB/s)をつかうとしている。メモリーデバイス開発助成金約4億3千万円はこのCustom Stacked DRAM 8Portだったと推定されるが完成はしなかった。

「ペジーコンピューティング」がしていることは、世の流の中で皆がしているのと同じ超並 列メニーコアプロセッサの回路設計ツールを使い ファンドリー台湾のファウンドリーをつかうことだ。「齊藤元章」の独創といえるものはフッ素系不活性液体で液浸冷却して消費電力性能を向上させることくらいだろう。

「PEZY Computing」の幹部らが国立研究開発機構(NEDO)から「戦略的省エネルギー技術革新プログラム」の支援を受け(課題名「非接触型磁界結合通信 を用いた高密度実装プロセッサデバイスの開発)ている。将来的には、筐体数をさらに増加させる(約100筐体を目標)とともに、世界で初めてTCI (Thru Chip Interface:磁界結合インタフェース)を用いたDRAMとの接続を行うことによって超高帯域なメモリバンド幅を実現するなどの新たな技術も導入 し、より高い演算処理性能とより良いエネルギー消費効率を目指している。TCIは慶応義塾大学黒田研究室で開発された磁界を用いた独自の無線通信技術。半導体の集積度を高めるために 用いられている従来のTSV (through-silicon via:シリコン貫通電極)による有線接続方式と比較して低消費電力ながら高速通信が可能であること、電気的に非接触であるためにインピーダンス整合が不 要であること、磁界結合のためのアンテナはウェハ内に前工程で作成可能で後工程作業が増えずに歩留まりにも影響が無いため、半導体のウェハを三次元に積層 させる技 術や、メモリ(DRAM)とプロセッサ間の通信において大きな優位性が期待されている。

クアルコムが製造している「Snapdragon 835」というスマホ向けCPUはSoC(System on Chip)と呼ばれている。これはCPUとGPU、メモリ、チップセット(マザボ)Wifiなどのパーツがあらかじめパッケージしたもの。黒田忠広氏のグ ループが開発したTSVは、磁界結合通信を用いてDRAMとSoCの高速インターフェースを磁界結合で行うものだ。通信用アンテナは180nmチップ上の四角形のループアンテナ。SoC層の上にループアンテナ、そしてDRAM層を積層する。

開発助成金約4億3,00万円をだまし取った疑いがあるとして、東京地検特捜部は2017/12/5、同社社長の斉藤元章容疑者(49)ら2人はこれスパコンに適用するとしたが、自白によるとこ補助金は別の目的に使ったとしているという。

準強姦容疑で逮捕寸前だった安倍総理ベッタリ記者こと山口敬之・元TBSワシントン支局長。安倍政権中枢に巣食う警察官 僚に昏睡強姦事件をもみ消しても らった。彼の家賃は月130万円、部屋の真下にスパ&プールのあるザ・キャピトルレジデンス東急」(安倍晋三が通う「ザ・キャピトルホテル東急」の上階) の所有者は「ペジーコンピューティング」の創業者「齊藤元章」?山口は高級ホテル最上階の事務所家賃月額130万円を使っている。ペジーコンピューティングは国からの補助金100億円を得ている。政府有識者会議に名を連ね、華やかな交遊を誇っていた。 12/11NHKプロフェッショナル仕事の流儀に出演予定だったがキャンセルされ差し替え。

December 9, 2017



検索エンジンのための世界インデックス作成マシンは速度こそ超高速ではないが、世界の全てのサーバーのコンテ ンツを全部取り込む規模を持ち、その発する熱は空調機では冷やせない。そこでサーバーを分散させてコンテナに収納し、空冷で対応しているという。

クラウド・コンピューティングのためのデータ・センターも同じ構想に進化しつつあるようだ。

Rev. May 31, 2010


二 酸化炭素濃度は温室効果に影響するのかに紹介したように2007年にドイツの純物理学者が二酸化 炭素濃度が2倍になっても温室効果に大きな変化はありえないと指摘した。

東大卒業後、米国に渡った真鍋博士がプログラムした鉛直方向1次元モデルが鮮やかに二酸化炭素濃度⇒温室効果を計算で出したので、世界中の気象学者は感銘 を受け、このモデルが世界を制覇しました。これは二酸化炭素から酸素、窒素への熱伝導のほうが高速であるということを無視したモデルであったのが原因で まったくのイリュージョンなわけ。たまたま自然現象の説明に好都合であったため、その後スパコンを使った3次元モデルでも鉛直方向はこの一次元モデルが踏 襲されています。なぜなら分子間熱伝導を考慮すれば、イリュージョンは消えてしまうからです。ところが平均気温は1998年にピークを示した後は温暖化は どこかに消えてしまい、最近では寒冷化の傾向です。

一仮説でもない計算機モデルがなぜ世界に受け入れられたかというと、たまたまの偶然一致と矛盾しなかったこと、人類の環境破壊の恐れがそれを信じさせたと いうことでしょう。キリスト教や仏教の普及と同じ環境がありました。

旧世代の気象学者たちには静かに退場願えないかと思っています。

このようなばばかばかしいモデルを計算するために1兆円もかけて第二のスパコンを作るなど、土建国家と同じロジックである。野依氏などそのお先棒を担ぐ恥 ずかしい役を演じています。そろそろ静かに引退されたらいかがでしょうか?

Rev. June 18, 2010


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