総合知学会

2010

 

2010年2月20-21日合宿

三浦海岸にあるマホロバ・マインズ三浦での一泊の合宿に参加した。(Hotel Serial No.474)京急の三浦海岸駅前に巨大なビルがある。それがマホロバ・マインズ三浦である。不景気だというのに客でごった返す盛況ぶりである。リゾートマンション用に設計してるためにキッチン付きの部屋は巨大で快適だ。眼前に広がる三浦海岸と浦賀水道とその向こうにはるかに霞む房総の景観が売りと見受けられた。あと海鮮料理のバイキングと飲み放題というサービスも人気のようだ。

討議事項

(1)総合知学会次期会長選挙―芝尾紘一氏に決定
現会長の神出瑞穂の任期2年が2010年3月で終了するにあたって、まず事務局の杉山光裕氏から1月から現在までのネット上からの立候補、推薦の状況が報告された。それを踏まえて討議した結果、芝尾紘一氏が全会一致で総合知学会次期会長に選任された。任期は2010年4月から2012年3月まで。

(2)「地方自治体の情報システムは何を解決するのか」神出瑞穂 総合知学会が自治体の問題解決に貢献するための課題提起。

(3)「神奈川県、横浜市の情報化調査」小松昭英
実際に各自治体に出向き、インタビュー調査した結果の報告であり有意義。両自治体とも、電子自治体化への接近とはいえ、基本的な情報化の目的、全体のアーキテクチャーが明確でないところあり。大庭、大田、杉山グループの茨城県、つくば市への対応とともに来年度も接触を続ける意義が確認された。

(4)「米国国防省のBPR基礎講座の概観」松本 巖(有限会社ジール)
前々回、前回、米連邦政府のEA(エンタープライズアーキテクチャ)をもとに「情報統合」とは何か、その歴史、国防省や連邦政府の取り組みと、わが国の国家レベルの基準構築の考え方、仕組みの提案がなされた。今回は業務全体の見直しと再構築のために、組織構成員の意識改革と教育をどのように進めるかの側面からの調査報告と提案がなされた。

マホロバ・マインズにて

感想

この学会のメンバーには企業でシステム開発に関係した人が多く、地方自治体のIT化についてなにか支援できないかというテーマを主として討議した。聞いていると国の負債がよく報道されるが地方自治体の負債も無視できない。

国の国債発行残高は800兆、地方自治体の負債と合計して1,000兆円、国民の預金残高1,000兆円という。これ以上負債を重ねると国家が債務超過となり、国債の引き受け手がいない状態に陥る可能性がある。ギリシア、スペイン、ポルトガル並の国家に転落するのだ。私は日本がいつそうなるかを知る立場にはない。その時期は来年と予言するカリスマ・ディーラーがいる。いまのペースで50兆円ずつ借金を積み上げてゆけば6年で食いつぶす計算になる。 もう働けないが、まだまだ餓死したくない年齢だ。快適な都会生活の裏にはこのような脆弱性が隠されているということをひしひしと感じる今日この頃である。

国家がいつかそういう事態になることを想定して準備しておくことは必要だろう。そういえば、これを実践した人がいた。武相荘の主、白洲次郎だ。

経団連の会長に元住友化学の会長が就任するそうだが、石油が枯渇に向かうなか石油化学がタイタニック化しているというタイミングでの登場は歴史の皮肉を感ずる。先の経団連会長は自動車製造業と家電業界の経営者だった。いずれの業界も借金で買い物をしていた米国という市場を失って、いま没落の瀬戸際にある。

いままで成長する中国への素材供給者として潤ってきた石油化学も資源の枯渇に直面して苦しくなり、政府に働きかける順番が巡ってきたのだろうか。もし巨船をコリジョン・コースから修正せずに、いままでと同じコースを取らせるようでは罪は重いのではないかと感ずる。住友化学との合併を破談した時、三井化学の社長だった旧友と先日飲んだが、彼もどちらかといえばコースを真っ直ぐに維持したいという本能に駆られているように感じた。こうして日本は真っ直ぐ氷山に向かうのであろうか?

 

2010年3月3日 総合知学会新会長挨拶

総合知学会は、学際的な智の総合を意図し成功する可能性を持っている多分、唯一の団体であると思っています。これは、必要と思えば自分の専門外の分野にでも挑戦するアマチュア集団であり続けることからです。先ず、長年の上草元会長の下に、総合知学会は、ホワイトヘッドなどの哲学、仏教や紳道などの宗教、社会学、生物学、工学、など様々な分野の検討を進め、全ての分野での行動の源は、生命を持続させていくための営為であると結論を得ています。

その後、前神出会長の文明の制御の必要性と、何等か社会に働きかけ実際に貢献していってはどうかと提案されました。文明の制御は社会・経済の制御への上草先生から提案頂く生物の自己組織化を社会、経済の制御に応用していくことで実現の可能性が出て来たと考えます。又、実社会への貢献は会員の地域自治体の改革に対する提案を会として支援すると言う形で開始しております。しかし、どちらも糸口が見つかり開始したばかりで、未だ、会としての充分な成果を得ている訳ではありません。これには、やはり、社会の共感を得るような、内容、理論、検討などが無いと中々、受け入れられることが困難であります。従って、今後の総合知学会のメンバーの活躍が期待されるところであり、宜しくお願い致します。

総合知学会 会長 芝尾 紘一

2010年4月24日定例会

会長交代に伴うご挨拶  

神出前会長交替のご挨拶

芝尾新任会長のご挨拶  

幹事ご紹介及びご挨拶

企画      小松昭英先生 

学会誌編集   太田好美様

事務(会計含む)  杉山光裕様

2. 研究発表

根源への進化(Progress to Origin) −生存持続のための倫理学− 技術環境研究所 上草貞雄先生

ネットワーク経済学 −自己組織化による倫理と効率の統合を図る− 芝尾紘一氏

芝尾意見:

・ 上草元会長時代に環境、哲学、論理学、宗教、社会学など様々な視点から検討を進めていた「生存の持続」のためのオートパイオーシス等の原理が更に、前神出会長の文明の制御構想の、システム・バイオロジーや自律・分散・協調などのコンセプトに結びつき、それが経済問題にも応用できることが分かってきたのは、面白い。

  更に、地方自治体の情報化などに会員の知見を応用を図り、社会的貢献の動きがあるのは素晴らしい。

・ 会の運営で問題なのが、比較的若く仕事を持っている方達が、何等かのビジネスにでも繋がらない限り、中々時間がとれないことです。それで学会プロジェクトに参加することが現実に効果を上げるには、相当の周囲の準備や作戦が必要だと思っています。

社会的貢献の準備

・ 社会貢献を行うためには、総合知学会の能力、機能を社会にも認められないといけないと思います。漫然とプロジェクトを支援しても、会が非力であると実効のあるものにならず、実現に至らない。

・ それで、会の実力と言うのか、社会に説得力のあるものにするには、会での研究内容を高め、外部から認められる内容のものにならなければならない。そのためには、更に、社会から認められるように他の学会、・・・に発表等を通じて働きかけねばならない。

外部NPO、又は分科会で社会貢献

・ 現に社会貢献をするための政府、自治体等のプロジェクトを起こす必要がある。これは2月に1回程度の集まりでは、プロジェクトを作ることには、とても手を出せない。これを支えるには相当の内部の結束と時間、労力が必要です。この運営は、NPO等がある場合はそれらの活動にお願いする。それ以外のプロジェクトは分科会を設け、そこのリーダー(分科会長)に分科会でどうするか決定するようにお願いする。会は学会のメンバーだからと無理お願いすることはしないが、分科会の支援は行う。

コミュニケーション体制の確立が必要

・ 少ない労力でこれを実現するのは、コミュニケーションや広報の上手い仕方、仕組みが会に出来ないと難しいと思ってます。e-mailを共有する仕組みはありますが、HP、ブログ、ウィキペディア、等の利用は必要になるかもしれない。

2010年5月15日定例会

1.総合知学会の社会貢献に関する検討会

前回の研究会の運営方針に関する討議で提案されたテーマである。理論と実践とは表裏一体のものであり、理論だけと言うのはありえない。すでにかなり長期に亘って総合知とは何かを学会として問い続けてきた。又、最近、地方自治体への働きかけなど社会的貢献に繋がるような努力もしてきている。

先ず、総合知の社会的ニーヅが何処に有るのかを調べ、そこを出発点に、社会貢献を考えたい。

2.事務上の問題についてのご了解・検討事項

・ 会員の連絡先リストの取り扱いについて

会の運営上、最小限必要なので、以下の個人情報を名刺等の入手できる範囲で、事務局で纏めてもらいました。(欠落しているものもあります)

会員名、e-mailアドレス、HPサイト(個人でお持ちの場合)、所属、役職、〒番号、住所、電話番号、FAX番号、携帯番号

これらのものを安易に公開すると不測の事故の原因になるので、取り扱いに協議ねがいます。とりあえず考えているのは:

a) 印刷媒体で定期的な学会への出席者のみに配布する。

b) 会の必要と認めた人にのみ手渡す。

など。

・ 広報、研究成果の電子化について

HPやウィキペディアなどに研究成果を掲載することで研究成果の共有や学会外への広報を計る。その結果として、研究成果の社会的還元、つまり、社会貢献することを図りたい。しかし、手間もコストも掛かるので、余りそれが少なくて済む方法を考えたい。

又、次の知的所有権への関連も考える必要があると思います。

・ 研究内容の知的所有権の保護について

上記の電子化と公開に当たって、研究内容の知的所有権の保護について、前回の研究会で村上氏より、可能との紹介を受けております。学会側の資格や、出来るだけ簡単な手続き等について考えたい。普通、学会誌に掲載した場合は発表後、1年以内であれば特許出願は可能です。が、広報、ウィキペディアなどに掲載した場合は問題で、多分、村上氏の推奨する手続きが必要。
 

2010年5月16日学会ホームページ

太田哲夫氏よりだいぶまえに作成して公開された当学会ホームページがいまだに公開されていることを教えてもらう。会則や規約、メンバー、ニューズレターなどが掲載されているが、 2006/3/14付ニューズレター40号を最後にメンテされていない。当時の事務局の岡谷さんのお話では、 当該HPを制作した方との交流は無くなり、現在は連絡不能とのこと。

いまだに公開されているということは当該HPを制作した方が利用料金を支払っている方がいるわけであるが、連絡ができなければ、別途作成する必要がある。

その場合のサーバー費用支払い体制の構築なしには安易に開設できない。

2010年5月21日英語学会名

小松昭英会員から当会の英語名称につき疑問を呈せられた。いわく「当学会の英文名称が、Multi-Disciplinary Knowledgeになっていますが、 『総合知』というのは、知識というよりは知恵なのでないかと思い込んで いましたが?Wisdomとか Intelligenceでは、サマにならないのでしょうか?」

これに対し芝尾紘一会長は「確かに、総合知は知識(knowledge)だけではないですね。実は総合知学会 では、以前、小生が未だ参加したてのころ、明示知だけが知識で、暗黙知は勘だとか運動神経みたいなものだから、知識には分類しないほうが良いのではと言う意見がありました。元々、総合知学会はアブダクション研究を出発点にしているので、論理式や数式など明示知に強い方がおられたのです。

しかし、ご承知のように、手を動かそうとする意識の前に、脳の方では勝手に準備を0.5~1秒前から始めているというのが1985年に発見されています。脳の仕組みはニューロンとシナプスのネットワークでその暗黙知の方が先行し支配的で、意識される明示知は実はその後付けらしい。直感、本能、知恵と言うものを結構、生きていくのに必要で、暗黙知抜きの総合知はありえないと思います。

その意味では、まず、学会の部門間の明示化された知識を単に統合化するものと思われる学際的な(interdisciplinary)も気になりますね。単なる学際的なアプローチでは用語の統一ですら困難です。

自然科学と社会科学を区別しない考え方には非常に興味があります。領域間ではなく、領域を超えてあるのが総合知でしょう。やはり、小生は総合知は『生命の働き』の一つ、『生命を持続させるための働き 』ではないかと思い、『生命の持続』と関連付けて考えて行きたいと思います。オートポイエーシスではコミュニケーションを産出するのが社会だと言ってますが、コミュニケーションを拡張してサービスの交換を行うのも含めて考えたい。人類にとって効率的な分業を可能にした貨幣は文字や言葉と変わらないぐらい大きな発明だと思いますが、本来なら分業すべきでないものまで分業している。貨幣は所詮は記号です。貨幣の用途は本来は人間が総合的に考えればよい。このようなことを考えるコミュニケーション作用も総合知の一つの表れでしょう」と応えた。

2010年6月19日総合知講演会

講演:「 自律分散システムの思想と技術」 井原廣一 

都合により欠席したたのは残念。伝え聞くところによると自律分散制御システムの構想は生物界の観察から得た発想という。新幹線の制御にも自律分散システムの思想が取り入れられているという。

2010年6月20日学会誌

学会誌編集担当の太田吉美氏より8月20日(金)締め切りで原稿提出要請があった。また巻頭言の依頼があった。早速第一稿を書いてみたが800字制限のところ、1800字になってしまった し、散漫なためボツ。完全に書き直すつもり。

2010年7月15日学会名考察

小松昭英会員がなげかけた学会名に関し、再考してみた。 いい学会名はすぐには思いつかない。まず芝尾紘一会長の指摘の哲学者カントが生命をオートポエーシス的統合体とよんだことにちなみ、「オートポエーシス学会」というのはどうかと考え、2000年に読んだスチュアート・カウフマンの「自己組織化と進化の論理」を再読した。複雑性理論を自己組織化から説明し、技術の進化、経済理論、政治体制の合理的説明をしようというもので総合知が持つイメージにちかい。しかしこれもなぜか自縄自縛の感じもする。

複雑性理論からみれば現在の日本が陥っているスランプは学会、企業、官庁などの組織が部分組織に細分化されて適応地形において最適地を見出す、共進化が行われにくくなっているともいえるが、やはりバクとしたところがある。

学士会報2010/7号の外山滋比古氏の「知識と思考」というエッセーを読んで、知識にこだわるからいけないのだ、思考することに重点を移さねば日本の将来はない。思考するためにはパラグラフの機能を理解しなければならないという。ならば「思考学会」 または「思弁学会」(Thinking Academy or Society or Institute)などはどうかと思うが、思考が堂々巡りするおそれがある。「沈思黙考学会」(Contemplation Academy)になってしまう。思索にSpeculationという語がある。しかし「思索学会」(Speculation Society)では投機屋の集まりと誤解される。

IBMの初代社長トーマス・J・ワトソンがThinkという社是を作ったことは敬服に値する。

元東大理学部化学科教授にして元日本化学会会長の田丸謙二氏が日本のゆとり教育に関し、娘さんの秀子さんがアメリカの小学校の校長先生に聞いた教育の目標は「independent thinker」つまり自立して自分の頭で考える、 次に 「team player」つまり個性的でありながらも、社会と馴染み、調和する、三つ目には ,「productive」つまり役に立つ人間を作る、というのです。欧米ではeducationということで、自分で考え、自分の生来の能力を引き出す(educeする)伝統的な下地があるが、残念ながら、日本には「詰め込み教育」はあっても、本当のeducationは殆ど無い。

  日本型 欧米型
Teaching-Learning 型 Education-Study 型
志向 知識の蓄積 創造力開発
教師の立場 Teaching 教育 Education 啓能
教師の目的 教える 才能をひき出す
学生の立場 Learning 学習 Study 考究
学生の目的 覚える 資格取得 掘り下げて考える
特徴@ 既成の枠内にいる 枠外に出て自由に考える
特徴A 物知りで模倣が上手 独創力が養える
特徴B 問題の解き屋に終わる 発明・発見をする

2010/7/15の朝日の経済気象台「知識と智恵」に可軒氏が「時代智恵というものは汗を流して必死になって実践する中から生まれでてくるもので、汗もかかないででてくるものは知識にすぎない。時代の変わり目には知識はむしろ足を引っ張る」と書いて勝海舟の言葉を紹介していて小松氏の危惧と一致する。

智恵は英語ではintellect、wise、wisdom、cleverness、shrewdness、willpower、resourceful、ingenuity、wit and wisdom、mental powerでなんとなく強さとかずる賢いというイメージが強い。prudent、thoughtful、foresightは慎重さが出ているがインパクトがない。sage、sagacity、sapientの語源はラテン語のsapius (sapere 賢明である+-us=賢明な)であり、人間の種としてホモサピエンスの語源でもある。「賢者学会」(Sage Society)では尊大だから「サピエント学会」(Sapient Academy)ということも有りうる。

sageはビクトリア時代のキーワードとして1851年のロンドン万博を記念したプリンス・アルバート・ホールの円形の建物を取り巻くサイエンスと芸術の勝利を象徴する16テーマのテラコッタ製のモザイク装飾の一つでもある。

wikiには

Around the outside of the hall is a great mosaic frieze, depicting "The Triumph of Arts and Sciences", in reference to the Hall's dedication. Proceeding anti-clockwise from the north side the sixteen subjects of the frieze are: (1) Various Countries of the World bringing in their Offerings to the Exhibition of 1851; (2) Music; (3) Sculpture; (4) Painting; (5) Princes, Art Patrons and Artists; (6) Workers in Stone; (7) Workers in Wood and Brick; (8) Architecture; (9) The Infancy of the Arts and Sciences; (10) Agriculture; (11) Horticulture and Land Surveying; (12) Astronomy and Navigation; (13) A Group of Philosophers, Sages and Students; (14) Engineering; (15) The Mechanical Powers; and (16) Pottery and Glassmaking.

2010年7月24日例会

発表:「自律分散協調システム型文明のイメージと実現の課題」科学技術・生存システム研究所 神出瑞穂氏

小松会員は我国には芸術(Art)、技術(Technology)、学術(Science)という言葉はあっても、エンジニアリ ングについては「術」の付いた言葉がない。エンジニアリングは応用科学ともいわれることがあり、テク ノロジーとは違うし、科学ではないことは明白である。engineeringの日本語訳がないからいけないので「工術」がいいのではないかという。engineeringこそ知識を纏め上げて意味あるものにする大切な概念だと指摘する。実はengineeringもプリンス・アルバート・ホールの16テーマの一つである。

engineeringとは知識を総動員するだけでなく、必死に考え、計算・設計し、実践して失敗に学び、失敗からフィードバックしながら創造する過程である。無論、作られるものが有用でかつ経済性がなければ誰も買わないことは論を待たない。

ならば工学部と呼ばず工術部、XXX工学会ではなく、XXX工術会というのはどうか。なにかXX工術塾、XXXギルドという雰囲気がでてくる。

2010年7月31日学会誌

椿さんがまとめたIT Japan 2010参加報告興味深く読んだ後、昨日、内田さんの卒論の指導教官であった田丸謙二先生の鎌倉のお宅にお邪魔して、ご高説を賜ったのち、機関誌の巻頭言の第二稿を一気に書き上げた。

先生は欧米ではeducationということで、自分で考え、自分の生来の能力を引き出す(educeする)伝統的な下地があるが、残念ながら、日本には「詰め込み教育」はあっても、本当のeducationは殆ど無い となげく。先生自身が若いときプリンストンで教育を受けたから分かるのだ。

しかるに日本では教育はよい会社に就職するため、知識取得能力だけで選別している東大、慶応、早稲田というようなブランドのある学校に入るのが究極の目的となっている。企業もそのブランドに依存して人材を採用している。これが企業が国際競争に破れ、国家が破産する原因ではと考えたからである。ただ社会の慣性があるので是正は難しい。

論文の方はグローバル・ヒーティングの黙示録」の一部を分かりやすく書き直して「二酸化炭素濃度は気候変動の原因か?」を書いた。

2010年9月28日例会

社会的貢献の第一歩として広報活動を行うことになった。インフォコア社CIOの志水章夫氏よりWEB、blog、Wiki等の作成について指導してもらう。Wikiの編集機能を使えばかなりのことができ ると判明。サーバー契約することになった。

August 24, 2008

Rev. October 7, 2010


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