News >「仕事日記」2008年8月


8月1日(金) ミューザ鑑賞 松居直美のおしゃべりオルガン
今日は交流室での講義ではなく、サマーミューザの一環としての大ホールコンサートスタイル。絵本の朗読にパイプオルガンとステージ上のリモート(こちらを松居さんが担当)でのオルガンデュエット。効果音的なものも多々あって楽しめた。
8月2日(土) 古野光昭スペシャルバンド+寺井尚子 上野ジャズイン
古野光昭(B)
中沢剛(Dr)
川嶋哲郎(Ts)
佐山雅弘(PF)
寺井尚子(Vln)

古野さんとこのところ二回連続。ドラムが大坂でも中沢でも盤石のキープと音楽。川嶋・寺井の揺るぎないクオリティにも感じ入った。そして僕がジャズフェス好きなことも再発見。
尚ちゃんが僕の曲、「Tears Of Nature」をセッションに提案してくれたのが嬉しかった、バンドにかけてみたら改めていい曲だった。そしてバンド譜面にしてみたら結構難しい曲だった。
8月5日(火) デュオ w/井上陽介 吉祥寺ストリングス
一部
In Your Quiet Dream
Mitsuki(新作Bmブルース)
Hannnah(前作 B)
Sigh Of A Night(前作 G#m)
Mime Cat(前作 Em)
Summer Knows
Nardis

二部
Diminish Kanon(前作 F)
Mood Indigo
Galaxy Quest(前作 Db)
You Must Believe In Spring
C Jam Blues
Distant Lullaby(前作 B)

アンコール
My One And Only Love

進化した。陽介は素晴らしい。あと二回ほどで形が決まるだろう。LPを作りたい。
8月6日(水) クァルテット 掛川ユニー内 モア
三木俊雄(Ts)
高瀬裕(B)
高橋徹(Dr)

リズムセクションも安定していて、なかなかいいバンドになっている。高橋に風格めいたものが出てきているのが可笑しい。打ち上げメンバーについてミニ波乱あるもいいムードの打ち上げ。中華が美味しかった。
薄味でお料理ごとに出汁の違いがある、というのはかなり都会的。大根とクラゲのサラダ絶品。えびちりも上品な薄味。マーボ豆腐はトウチをぜいたくに使った本格派でこれだけは北京ふうの濃い目味。
8月8日(金) セッション 銀座スイング
TOKU(Flh,Vo)
小池修(Ts)
大坂昌彦(Dr)

大坂昌彦の攻撃型ドラムが炸裂。当分このスタイルでいくのだろう。小池君とはなんと初共演。アンサンブルものは何度かあったけど。本来とは違う意味で、聞きしに勝る。というのは、何度も聞いていて、うまさ、良さは十分わかっていても実際共演して見ると、もっと凄い。嬉しいセッションであった。難しい新曲もこの面子にかかればノーストレスでいい楽曲になる。
8月9日(土) 鑑賞 小川典子 ラフマニノフ
音量・音色その他すべての面でのコントロールが完壁で、恐れ入ってしまう。HPを見て協奏曲レパートリィの膨大さに驚く。
いごく志ん朝を見る会 神楽坂キートス
お化け使い 伏線の張り方も見事ながら、安心して笑える
黄金餅  こういう終わり方もあるのか。
もう半分 一度聞いたことがあるのだが、いつ、誰を聞いたのかどうしても思い出せず悔しい。
8月10日(日) 伊藤多喜雄レコーディング
もっくりもっくり  アフリカン8分の6で
東京音頭  小島良喜風のファンクで

タキオさんは相変わらずチャレンジブルで面白い。
8月11日(月) ジャズピアノ6連弾リハーサル
ラプソディ・イン・ブルーとカンゾー先生の合わせ始め。間の取り方、リタルダンドの具合など心配していたが、流石皆さん解釈と耳が素晴らしく、いい感じに仕上がりそう。DAIGOというタレントのインタビューを受ける。BSフジの番組らしい。リハーサル後に何種類ものラジオインタビューを(それぞれ答える人は入れ替わる)受ける。親戚の集まりに戻ったような親密さとともに、スタッフの気の入れようが伝わる一日であった。
鑑賞 かいやまゆみこ リサイタル(シャンソン) ル・テアトル銀座
バンドと歌手が長い付き合い、照明、音響スタッフも含めて協調性がとてもよいコンサート。特に音量感、楽器と歌のバランスなど、PAがよかった。この劇場で苦労したこともあるだけに、かいやまさんのために喜ばしいと思った。バイオリンの渡辺君の奥さまはなんと、名倉さんところの神田英姫ちゃんだというではないか!僕は英姫が大好きなのだ。大ファンなのだ。
8月15日(金) 静岡FM ジャズピアノ6連弾プロモーションインタビュー
昨日自宅で電話インタビュー。スタジオ出演者は塩谷哲。今日は僕がスタジオに来て話す。
浜松公演に向けて主催のエンボスと静岡FMがありがたくもヘビーローテーションをかけてくれる。国府・塩谷はラジオに強い。というか色んな地方に行く時には、必ず地元FMに声をかけて日頃の誼を深めることにこれ務めているというから偉い。
8月16日(土) 鑑賞 立川志の輔
お盆の噺
三方一両損
芝居の噺
8月17日(木) 鑑賞
「対決・巨匠たちの日本美術」東京国立博物館 平成館
芦折の虎、等伯の萩芒、長次郎の茶碗、がよかった。風神・雷神の宗達/光琳は先達の勝ち。雪舟と雪村はすべて良かった。蕪村に好感。 
ブルーノート東京 塩谷哲トリオ
塩谷哲(PF)
井上陽介(B)
山木秀夫(Dr)

よかったけれど食い足りず。ソルトの端正さと生真面目さが弾けの少なさにもつながった感あり。とはいえその辺りが彼の目指す落とし所とも言えるので好みでしかないが、当代随一であろうリズムセクションを従えてもピアニストのカラーが如実に結果に表れるのだから、ピアノトリオに関してピアニストは安心感を持って良いのかも知れぬ。
8月19日(火) 銀河鉄道の夜リハーサル 淵野辺駅前プルヌスホール
役者の顔合わせと読み合わせは昨日おわって、今日は早速芝居を作っていく。コンテンポラリーダンスの井上大輔君だけは鳥捕りの役続行のほかは敢えて去年のメンバーは入れず。
意外に早く終わったので町田に出てダーツ。いやはやこんなにどこにでもあるものだとは、、、。
8月20日(水) 銀河鉄道の夜 リハーサル
 
8月21日(木) 銀河鉄道の夜 リハーサル
 
8月22日(金) 銀河鉄道の夜 リハーサル
 
8月23日(土) 銀河鉄道の夜 本番
 
8月24日(日) 銀河鉄道の夜 本番二回
今日の初回がベスト。普通「2落ち」になるものだが、全員の集中力が素晴らしかった。
8月25日(月) 銀河鉄道の夜 本番
3回の公演を通じて音とのセッション性、ということをみんなが感じてくれてうれしかった。井上君の大成長ぶりが素晴らしい。両手を広げて点を仰ぎ、じ〜っとしているだけで胸に何かが迫って来る。畠山のスキルアップ、プラス音楽性の向上にも感じ入った。
この辺りの世代はいわゆる伸び盛りなのだろう。男子三日会わざれば克目して観ずべし。畠山は女子だけど。
8月27日(水) 名古屋音楽大学
事前に授業内容と教材曲を生徒にアンケートしたところ
〈1〉一曲を徹底的に学んで演奏できるようになりたい。
〈2〉楽曲についてはボーカルものとインストもの
という結果だったので今日は、一曲集中研究その1
All The Things You Are

ミュージカルの変遷の話
  ブロードウエイミュージカルがハリウッドによって変化
  ウエストサイド以後のBoy Meets Girl の衰退
  ロイドウエバーによる第三期黄金時代
歌詞の話
  バースのこと
  脚韻のこと
アナリーゼ
  調性
  コードプログレッション(和声進行)
  メロディとコードの関係
  使用音階
資料音源と感想てき解説
模範演奏と実演

これだけのことを佐山雅弘・黒田和良・日景修のピアノトリオ陣が交互に解説し、つきっきりで演奏し指導もするのだから贅沢な授業だと思ってもらいたいものである。生徒たちの何分の一かが10年以上後になって思い当ってくれればそれでよい。
味仙にて打ち合わせを兼ねて食事。手羽先、子袋・蜆・などは初体験がここだっただけに、おふくろの味のように懐かしい。味がいいのかどうかにはさほど興味がない、というのも変な話だが、僕にとってうまいのだろうからそれでいいのだ。 その後ランプ。
蒲谷と遭遇。なぜか石井も現れる。紹介したい歌手がいる、とガンタロウが電話して呼び出すとすぐにきてくれて「こんな夜中に急に呼び出すから、パソコンしてたのを中断して、あわててパンツを履いて出てきたよ」・・・・・じゃぁその前は?
8月28日(木) 名古屋音楽大学
一曲集中研究その2 ボリビア
バンプ明け2小節目のA7はDMaj のドミナントでもあるが、
(※)b がEb,D,F の三つの調にそれぞれ出てくることを発見。ただし音資料数種を聞くうえではその演奏もニ長調のドミナントとしてとらえている。そして16小節に亘るG7はDドリアン。つまりこの部分はDドリアン・オブ・Gの通奏低音なのだ。とすればその直前のコード、つまり楽曲の最後の和音がA7であることの違和感が消滅する。この度は黒田君が短時間のうちに多くの資料を集め、現場でピンポイントに提示してくれる、ということは70近い音源を一通りは聞いてきたということである。感謝とともに尊敬に値する。
※管理人註:文字化けにより一部不明。確認の後、修正します。
浜崎航クァルテット 栄ラブリー
このところ自発的にはでてこないアグレッシブなピアノプレイが、このバンドでは否応なしに引き出されて心地よい。黒田に教わるリズム・タイムの話が自分を高めているのが実感できるのも嬉しい。それにしても浜崎はいい。エッセンシャル、選ばれし者という感じがする。
昔、小山彰太さんが「オレは音楽が好きで好きでやってるんだが、お前の場合は音楽が佐山をすきなんだよ」と、嬉しくも木に登るようなことを言ってくれたことがあったが、今は航君にそれを感じる。まだ知り合うまえに黒田から聞いた浜崎航評「正しいアホ」遠からず日本のジャズシーンを支える人である。
8月29日(金) 名古屋音楽大学
とてもよいアドリブ入門 日景方式 
コードの3度音をロングトーンで吹きつなぐ
0 0 0 7/m > 3/7 0 0 7/7> 3/ 0 0 0
00000007/m > 31/7000007/7> 31/ 000000
00000007/m > 35/7000007/7> 35/ 000000
00000357 > 31000357 > 310000
00000007 > 34570007 > 3457
3217 /m7 3457 /7 > 3217 /m7 3457/ 7
※管理人註:文字化けにより不明箇所あり。確認の後、修正します。

以下は今日のことではなく、何か月か前に三木俊雄がある生徒に教えていた「とてもよいアドリブ入門」
メジャーダイアトニックスケールで31 42 53 64 75 86 97 の3度を八分音符4つと解決音でつなぐ。順番の半音で済む場所と一度追い越して戻る場所ができる。
3 3b 2 2b 1
4 3 3b 1# 2
5 4# 4 2# 3
6 6b 5 5b 4
7 7b 6 6b 5
8 7 7b 5# 6
9 9b 8 6# 7

後期授業内容についての学級会
ワンコードでのリズム練習
バンドクリニック
発表会形式
変拍子
モードの解説
歌モノ
フレーズ研究(たくさん覚えたい)
リズム講座の実践的なもの(黒田先生)
 音の三要素は高さ強さ音色。
 モダンジャズドラムの5つの基本フレーズ。
 シンコペーションが飛び越える強拍の個数
 アンティシペーション音がどれだけ次の強拍に近いか
浜崎航クァルテット 本山 シャンタムール
終演後近くの韓国料理カフェバー。ヤマハC-1が置いてある。ドラムはシンセドラムセット。黒田が器用にたたく。実にうまい。ハウストリオのベースを弾いても島田の音色はピカいち。今日本で一番音色のいいベーシストではなかろうか。
8月30日(土) 観劇 グループ SOUKI(想起)
地獄八景(ジゴクバッケイ)
パントマイムで綴る古典落語の世界。10人以上のマイマーがダンスも交えて、1時間半があっという間に過ぎた。上手なマイマーというのがこんなにもいっぱいいるということと、それにつけても本多愛也は特別な人なんだということの両方を感じながら楽しめた。
演出の吉澤耕一と飲みに行ったのは最近発見したガラス張りの居酒屋。男性店員の対応が素晴らしい。つまみも気が利いていて、贅沢ハムカツが最高。

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2008年