UNPO使節団の95年10月22日のザンジバル選挙監視報告書(2/2)

荒井真一訳


目次

1章 はじめに

1章-1 UNPOとその目的
1章-2 UNPO使節のザンジバル派遣まで
1章-3 UNPO使節の目的
1章-4 UNPO使節の構成員
1章-5 日程

2章 観察されたこと

2章-1 ザンジバルの(選挙を見る上での)背景

2章-1A はじめに
2章-1B 政治的な歴史
2章-1C (ザンジバルの人々の)自己決定への希求
2章-1D 最近(選挙前)までの社会状況

2章-2 1995年10月22日の選挙

2章-2A 投票当日
2章-2B 投票日前の不正行為
2章-2C 投票日後の展開
2章-2D 他の監視団の反応
2章-2E UNPO使節による結論
2章-2F ザンジバルの選挙へのUNPO使節団からの勧告

3章 今日のザンジバルの状況への考察と提言

   ザンジバル政府とザンジバルの人々へ
   国際社会に対して

2章-2 1995年10月22日の選挙

2章-2A 投票当日
UNPOの調査団は人々の選挙への高い投票率を目撃した。訪れた投票所では95〜98%の投票率を示していた。人々は規律正しく、積極的に選挙に参加した。激しい雨の中、朝7時には投票所に集まったが、夜の7時になっても投票は終わらなかった。しかし、投票の遅延に対する事件は起こらなかった。大体一つの投票所に300人の有権者で、朝の8時から夕方6時までが公式の投票時間であった。調査団はいくつかの投票所で、投票の開始が遅れ、困難だったために、投票終了が遅れたことを報告している。投票に必要な資材が遅れたため、3時間投票が遅れたところもあった。複雑な投票手続きがあったため、それに対応できず手続きはぐずぐずしたものとなった。このことは、投票所の職員の非能率さに負う部分が多い。彼らは手続きに時間がかかったし、その上多くの文盲の有権者がそれに拍車をかけた。

色つきの投票用紙とそれに対応する投票箱の一貫した不足が混乱を巻き起こした。特に老人はそのことでますます投票に時間がかかった。

調査団は登録上のトラブルも目撃した。名前と登録番号が、投票所にあるものと違っていたために、投票できない人々がいた。ムェンバ、マクンビ選挙区のある投票所では投票所の職員が少なくとも3回は投票者の替わりに、投票用紙に記入した言われていた。野党CUFのメンバーによって不正が報告されている。

選挙に必要な資材の不足が原因のものもあった。訪ねた内の3つの投票所では地区評議委員の投票用紙が届かないため、その選挙だけ延期されてしまった。他の投票所では投票者の不満は聞かれなかった。

多くの投票所ではザンジバル選挙管理委員会から、開票の手引きがはっきり示されていなかったので、遅くに開票を始めた。また、照明施設の不十分さのためにも開票は遅れた。

選挙法に定められているようには、開票後直ちに開票結果が公表される事は不可能だった。選挙の結果はザンジバル選挙管理委員会によって、遅れて発表された。大統領選については、投票から4日もたってから発表された。

投票中及び投票後の対応はもっと議論されるべき問題を含んでいる。投票日の翌日、野党の大統領候補は選挙管理委員会に請願書を送った。それは、選管と与党が選挙運動中、つまり選挙人登録の期間から結果の発表までの間に行った数々の違法行為を非難する内容だった。与党CCMも同じような不満を漏らした。違法行為と申請されたものについて、我々調査団も他の国際監視団もはっきりと確認はできなかったものの、最終的な結果が出るまでの間には相当の不正行為が行われたという事は、大体認めていることである。選挙人登録において、野党に不利なような操作が行われたことは、よく言われている。改正された選挙法では最低5年間連続して居住していることが必要であったが、この要件が隠れ野党CUFシンパと疑われた何千人もの(ペンバ島=CUFの本拠地からの)ザンジバルへの移民の有権者の選挙権剥奪を、合法的に行う手段となった。そして、政府による報道機関の統制もあったことをつけ加える。

2章-2B 投票日前の不正行為
選挙人登録と選挙運動期間は、調査団はザンジバルに居なかったものの、この間の不正についての報告を集めた。これらは1964年以降初めての複数政党制での選挙を包括的に概観するために重要だ。

1995年8月6日、ザンジバル大統領、国会、地区評議会の選挙人の登録が始まった。70万人の内348,534人が登録された。登録の過程で問題になったのは、居住にかんする選挙法の但し書きであった。この但し書きの下では(29日のタンザニア連合の選挙を含めて)5票を投票するために、有権者は最低5年間同じ選挙区に居住していなければならなかった。この要件が満たされない場合は、5年以上住んでいたかつての選挙区に戻って登録をしなければならないか、もしくは新しい選挙区で大統領選の投票権のみを認められるかのいずれかであった。

この法律は、ペンバからザンジバル本島(ウングジャ)移住した人たちに対して影響を与えた。先ずペンバは歴史的に政治的反対派の拠点であった。そしてザンジバル本島に住むペンバ人は貧乏で登録ためと選挙のためと2回もペンバ島に帰ることはできなかった。またその人が何処に住んでいるかをはっきりさせる身分証明書を持っていない人が多く、そのことがさらに5年間ルールの確定を難しくし、めちゃくちゃな登録の可能性を残した。調査団は、CUFの支持者と知られている人物と会った。彼は50年間同じ場所に住んでいるにもかかわらず、彼が居住者であることを示す書類がないので、選挙人の登録ができなかった。民間のザンジバル選挙監視連盟(ZEMOG)の報告によれば、野党から選挙法の但し書き規定がザンジバルでしか実施されなかったという不平が上がったと言われている。というのは、本土のタンガニーカではこの居住にかんする選挙法の但し書きは運用されず、ただザンジバルのみで運用されたのであった。また本土では登録期間が10日まで延長されたのに対して、ザンジバル選挙管理委員会はそれを拒否したという不満も出ている。このことが多くのザンジバル人は選挙人登録ができなかった。

選挙運動は9月のはじめに始まり、投票日の前日10月21日に終わった。しかし、ここでも野党側から選挙集会の許可を取れなかったとか、警察や軍隊によって集会が妨害されたという不平が、ザンジバル、本土両地域で上がっている。他に、国営の報道機関の反対政党の取り上げ方に不平が上がっている。つまり国営の報道機関の明らかに与党に好都合な報道姿勢に対する不満である。

2章-2C 投票日後の展開
大統領選の結果は、投票後4日をおいて発表されたが、これも問題になっている。選挙結果は、165,271票取った現職の与党CCMのSalmin Amour が163,706票取った野党 CUFの Seif Sharif Hamadを僅差で破ったことになった。無効票は4,922票であった。だから有効票の内50.2%対49.8%の戦いだったことを示している。

議会の選挙でも同様に、僅差でCUFが破れた。50議席の内CCMが26議席、CUFが24議席を占めた。ただ重要なのはペンバでの21議席を全てCUFが占め、ザンジバル本島では26議席がCCM、3議席がCUFだったことである。

10月24日野党CUFの大統領候補ハマッド(Hamad)は大統領選の開票のやり直しと、全ての50選挙区の投票登録の情報公開を、選挙結果が発表される前に行うことを要求した。CUFはこれをザンジバル選挙管理委員長Zuberi Juma Mzee氏に送った。Hamadは、3つの選挙区で有権者の数を上回る投票があった事実の説明を求めた。

また、10月25日には与党CCMも数々の不正行為を引用して、選挙結果を無効にする要求を発表した。CCMは選挙管理委員会に3カ月から6カ月の内に選挙はやり直されるべきだと、主張した。この主張はCCMの書記長代理のAli Ameirの署名があった。また、この選挙は公正でも自由でもなかったと述べている。彼は、投票の遅れで、投票を断念した人が多数出た。またそれ以上に投票所において、CUFによる嫌がらせや、脅迫が行われ、それは特にペンバでひどかったことを強調した。そして、実際に投票所で発表された数と、集計され公表された選挙結果の相違にも言及した。

驚くべき開票の遅れが起こす混乱と、選挙の進行の不透明さに対する非難の応酬は、両方の党によって共有された。両方の党からなされる類似した不正への不満が、多くの国際監視団が絶対に不正は行われていたという気持ちを強くさせていった。国連国際監視団は野党CUFの手紙の中で述べられた3つの選挙区での不正の調査を行った。監視団の下で行われた数え直しの結果、たんなる計算上の誤りだったことが報告された。国連チームの全ての選挙区での数え直しの提案は選挙管理委員会によって、拒絶された。

10月26日午後ザンジバル選挙管理委員会はCCMのSalmin Amourの大統領選での勝利を確定し、翌日認証式を行うと発表した。CCMは選挙結果の無効を主張していたが、この結果を受け入れた。この発表のあと、選挙関係の資料は閉ざされ、国際監視団もザンジバル人も再調査をできる余地がなくなってしまった。

ZEMOGもそして当然西欧の代表も、どちらの党が勝つにせよ、国家の統一を維持する政府を望んでいたのだが、勝利を宣言されたSalmin Amour は、野党CUFとの連立政権の可能性はないと、10月27日語った。またペンバとザンジバル本島を区別した政治は行わないと語った。しかし、ペンバの21議席を全てCUFが握っている以上、ペンバへの差別的対応は必ずなされるだろう。そして、同時に彼の政府はタンザニア本土との連合を大事にしていくと語った。

2章-2D 他の監視団の反応
アフリカ統一機構の監視団は、この選挙を自由で、そして透明だったと断言した。投票の2日後の、この時点では野党、与党双方からも不正にかんするクレームは言い出されていなかった。

国連の監視団は投票とその票の数え方の合法性について、連合共和国の選挙が終わる一週間後まで、発言を控えた。

10月26日海外の援助国では初めてアメリカ合衆国が「少なくとも1つの選挙区で監視団が記録したものとザンジバル選挙管理委員会の記録に重大な相違があった事に気づいている」とのコメントを発表した。合衆国政府の声明は、選挙結果は他の違った結果との関係がはっきりするまで、延期するべきだ、と述べた。次の日オランダの駐タンザニア大使が援助国の代表として、援助国によってザンジバルの選挙の票の相違の調査をすべきだと発言した。我々は国際監視団が大統領選の票の編集の間に、票の相違を見つけたことを理解した。数字がぴったりしなければならない、と声明は述べてもいた。あとになって、西欧の監視団は、大統領選の票の編集の間に重大な相違を見つけたと語った。

デンマークに本拠地を持つザンジバル人の政治結社HAMAKIとZADAは、10月27日共同声明を発表した。彼らは選挙結果に強く抗議し、選挙を通じて組織的な票の操作があったと非難した。そして、国際監視団による票の数え直しを要求した。

地元の選挙監視連盟である、ZEMOGは大統領選の結果が発表される前の10月25日報告を発表した。与党が国家と政党を分離できなかったために、野党が大変な不利益を被ったことを中心に報告した。そして選挙期間を通して、選挙人登録から投票の集計までの数の相違に注目している。つまり、投票数と登録者数の相違、各選挙区毎の大統領選の投票数を選管が公表しないことの不自然さに言及している。

2章-2E UNPO使節による結論
選挙人の登録から、結果の公表に至る選挙の過程全てを考えれば、投票自体は人々によって規則正しく、平和に行われたけれども、選挙それ自体は公平で自由だったとはいいがたい。票の不正操作という問題点を別にすれば、選挙結果は大まかにはザンジバルの人々の意思を反映しているように思える。しかし、この結果ははっきりとザンジバルを政治的に真っ二つにしてしまった。そして再選された与党は、人々の意思を尊重するための国家的な統一を目指す政府を拒否したために、現状の政治的手詰まりは国家に利益をもたらすとは思えない。政党は自らの利益の前に、先ずザンジバルの利益を優先すべきで、国の裁定にあたっては、人々の意思を取り入れる方法を見いだしていくべきだ。最後まで寛容と討論と協力の精神が要求されると思う。
UNPOの総書記名義で1995年10月30日声明が発表された。以下の観察結果が述べられた。
UNPOは、タンザニアで、特にザンジバルで複数政党制の選挙が招来され、挙行されたことをとても嬉しく思います。これは民主主義への積極的な一歩であり、ザンジバルの人々が自らの運命を決定し、自らの考えを披瀝する道を切り開くものでしょう。10月22日の選挙での高い得票率は人々の民主主義への希望を示している。UNPOは投票中、投票後に起こった、また起こったと主張された不正の数々に関係した。UNPOの監視使節は、こう言った不正のいくつかは非能率と、訓練不足、実際的な困難さに起因するものと信じている。しかしながら、大統領選挙については、詐欺の申し立て、票の操作、集計の不正等がとてもゆゆしい問題だから、完全な調査が必要と考える。
なんの説明もなく、大統領選の結果の発表は4日遅れた、現職のCCMのSalim Amour大統領の得票率での 0.4%という僅差での勝利が報告された、そしてゆゆしき相違が票の数え方、集計の中に国際監視団によって見いだされ、それが野党の結果の公表とそれまでのプロセスに対する公然とした非難に耳を貸すことになった。
UNPOは申し立てられた不正の全ての調査と、票数の食い違いをなくすために、完全な開票のやり直しを要求する。
UNPOは同様に援助国が選挙結果に対して自分たちの関わりを、表明したことを賞賛したい。また彼らや他の政府に対して、選挙結果を認めるためには、先ずその選挙が自由で公正な状態で、透明感のあるものでなければならない、とUNPOと他の国際機関は強く主張する。
2章-2F ザンジバルの選挙へのUNPO使節団からの勧告
我々が観察した選挙の不適切さをもとに、 UNPO使節団は未来の選挙のあり方と、ザンジバルの複数政党制での民主主義の効果を改善するために、以下の勧告をする。

選挙管理委員会は、相対立する双方の党から信頼を得るためにも、未来の選挙の高潔さを保証するためにも中立でなければならない。新しい政府の合法性を奪わないために、各党から出された違法行為の申し立ては、新政府が宣誓する前に、満足がいくように調査されなければならない。
選挙をはじめるにあたってはどんな努力も惜しむべきではない。つまり管理上や、実務上の問題はクリアーされてなければならない。選挙手続きに時間が掛からないようにし、効果的に選挙事務員を教育し、同様に、投票者の教育も行うことによって、選挙手続きを簡素化しなければならない。選挙事務員を増やすことは、投票時間の短縮に重要である。その他の投票の遅延の大きな要因である、文盲の問題については、長い時間をかけた大衆教育によって解決されるだろう。投票後の迅速な開票は、能力のある人材の教育で可能にあるだろう。選挙人登録における不正については、選挙事務員が公明正大に行えば、減らせるだろう。このことで、政治的反対者が多いと思われる地域での、選挙人登録への妨害が防げるだろう。
努力することで、不注意な登録ミスは防げるはずだ。選挙資材の不足は十分な計画と、実務問題の改善で何とかなるだろう。結果の発表の遅れは、心配と疑惑をなくすために、避けられなければならない。この問題については、実務問題とコミュニケーションの改善が、重要な解決策になるだろう。

3章 今日のザンジバルの状況への考察と提言


今日のザンジバルの状況は繊細で潜在的に危険である。僅かに過半数を上回った有権者に選ばれた政府は、選挙結果によって真っ二つ割れた人々に対して、統治していくという難しい場面に直面している。特にペンバ島では、与党は一議席すら国会選挙で取れなかったのである。野党が選挙結果に対して強い疑問を持ち、与党が国家の統一のためにやとうのCUFと共同して政治を行う気持ちがない、今の状況では、緊張が高まらないということは、あり得ないだろう。ザンジバルの多数と、本土のある人人に感じられている現在の連合のあり方への不満は、人々との熱心な対話と、彼ら自身の自己決定性に委せるところで、解決への糸口がでてくるだろう。

UNPOは30年に亙る一党独裁制の時代から見れば、複数政党制での選挙を行ったこと自体が、かなりの進歩だったことを認める。しかしながら、とはいうものの、この選挙のために緊張はとても高くなっている。それだから、政府と政治過程に信頼を回復させ、緊張を和らげ、民主主義と安定性を促進するために、基準が採用されなければいけない。

一つの国で異なった人々と、共同体がよりよい関係を保てれば、彼らは彼らの協力関係からより多くの利益を引き出す事ができる。そのとき、基本になるのがそれぞれのグループが求めていることが何かということである。人同士でも、国同士でも、長く続く友好関係は、彼らが自発的、そしてお互いの平等、敬意のもとでなされたとき長く続くものだ。1964年の連合は、人々の同意のもとに行われたものではないのだから、今挙げた条件を満たさない。連合宣言のあとの連合政府の抑制が、多くのザンジバル人を本土に逃げさせたが、そこで彼らは二流市民の扱いを受けた。それに加えて、多くの政治的反対派の人々が本土に追放されたが、彼らの本土での扱いはザンジバルでのものと変わらなかった。

今後現在の連合条約に沿った形で連合政府の構造を変更していくという考えは、合理的で意味があるように思われる。ザンジバルとタンガニーカが平等な連合であるために、2つの政府、タンガニーカとザンジバル、そして双方が支えていく連邦連合政府という形が望ましい。このような構造では、それぞれの政府が自らの司法権と、立法・行政権を持ち、連邦政府にも多くの政府機能を委任する形になる。しかし、UNPOの仕事はこういった解決法を確定することではない。しかしUNPOは、特にザンジバルでは多くの人に支持されている、この案を全ての政党とそのリーダーたちに、誠実な対話を通して十分に調査、熟考してもらいたいと思う。このような議論は、これから提出されるかもしれない現在の連合制を改善しようとする真摯な他の案を排除するものでは、もちろんない。最終的には連合におけるザンジバルとタンガニーカのあり方の変更と、その地域の相互の関係のあり方は、人々自身によって、つまり国際的に監視された国民投票によって有効に決定される事が望ましい。

上記につけ加えて、連合の未来についての建設的な対話を願って、そしてこの新しい複数政党制の連合共和国が直面している限界と困難さを理解し自覚した上で、以下の提言はなされるものである。

ザンジバル政府とザンジバルの人々へ
ザンジバルの人々には、その明らかな後退を感じさせる状況であっても、非暴力と民主主義の尊重が緊急課題となって、求められている。団結と調和は、この観点から決定的に重要である。ザンジバルの人々は(ペンバとウングジャ=ザンジバル本島というような)民族的な観点で分断されるべきではない。UNPOはザンジバル政府に野党と、タンザニア連合共和国政府との対話を始めるように勧告する。その対話によって、連合における国家とその地位、その組成のあり方、そして政治的なプロセスへの信頼性の向上を築き上げる建設的な議論を始めてほしい。ザンジバル政府は持続的な経済の再活性化ためのよい状況を作り出せる立場にある。このよい状況というのは、政治・社会の安定、安定した通貨、インフレーションの抑制を含んでいる。経済的・社会的基盤整備は、経済再建のための必要な要素を再建するために再構築されなければならない。

国際社会に対して
国際社会は、反政府運動と抑圧された人々が力による解決を望まないように考えるならば、非暴力、民主主義勢力を支持し、信頼を置くようにすべきである。民主主義と自己決定を求めるザンジバル人の非暴力勢力は、民主主義体制のどんな国家、特に援助国から、それ相当な承認を与えられるべきである。国際的な機関と国家はザンジバル政府、そして野党勢力の代表と対話にはいるべきである。ザンジバルの経済は、援助が直接ザンジバルに割り当てられてはじめて、再活性化する。だから援助国はタンザニアへの援助が、タンガニーカとザンジバルに公平に割り当てられるよう主張すべきである。国際社会は複数政党制とともに始まった民主主義化の道を擁護すべきである。関係する政府、国連、国連開発計画(UNDP)、非政府機関は密接に人権状況、政治の進展の監視を続けるべきである。援助国は、ザンジバルで人権状況の悪化の信用すべき証拠を見いだしたら、援助の凍結や他の効果的な手段を講じるよう考えるべきである。
  • 2章-2 10月22日の選挙以前へ
  • UNPO election monitoring mission's Report of Zanzibar election 10.22.'95/原文=英語版 
    ザンジバル、タンザニアで95.10月に行われた初の複数政党制での大統領選と総選挙について
  • 何故、荒井真一はザンジバルの総選挙に関心を持つのか?
  • ザンジバルの総選挙(95.10.22)前の情況
  • ザンジバルからの手紙(95.11.2)
  • 11月17日におけるザンジバル、タンザニアの状況
  • 11月23日におけるザンジバル、タンザニアの状況
  • 95.10の総選挙から現在までのザンジバルの状況についての雑感

  • ザンジバル革命(1964.1.12)以後の政治状況

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