図書館員のコンピュータ基礎講座
【2023-02-19更新】
Unicodeの字種の表です。
下表のリンク先のページに、十六進数の数値文字参照で記述した文字コード表を掲載しています。文字コード表中の文字は、環境によっては文字が正しく表示されない場合がありますが、各ページからリンクしているPDFでは正しく表示されます。
文字ブロック |
Unicode範囲 |
説明 |
アドラム文字 |
Adlam |
1E900~1E95F |
アフリカ北西部のフラニ人が用いるフラニ語用の文字で、1989年にアブドゥライ・バリー(Abdoulaye Barry)とイブライマ・バリー(Ibrahima Barry)の兄弟によって考案されました。 |
バムン文字 |
Bamum |
A6A0~A6FF |
カメルーンのバムン人が用いていたバムン語の文字で、20世紀初頭にバムン王国のスルターンであったイブラヒム・ンジョーヤ(Ibrahim Njoya)によって考案されました。バムム文字やバヌム文字とも呼ばれます。文字は段階的に進化し、現代の文字はG段階に当たります。A~Fの段階の歴史的な文字は「バムン文字補助」に収録されています。 |
バムン文字補助 |
Bamum Supplement |
16800~16A3F |
バサ文字 |
Bassa Vah |
16AD0~16AFF |
ギニアのバサ語の文字です。ヴァハ文字やンニカセファ文字とも呼ばれます。 |
コプト文字 |
Coptic |
2C80~2CFF |
コプト文字はコプト語に用いられた文字で、ギリシア文字とエジプトの民衆文字(デモティック文字)を基に3世紀頃に作られ、14世紀頃まで用いられていました。
かつては「ギリシア文字」ブロックに配置し、一部の文字は、対応するギリシア文字と同じコードを共有していましたが、現在では独立しています。
コプト゠エパクト数字は、コプト語の数字です。通常、コプト語では、ギリシア数字のように文字を数字として用いますが、それとは別の数字体系です(コプト文字から派生したとみられている)。 |
コプト゠エパクト数字 |
Coptic Epact Numbers |
102E0~102FF |
エジプト聖刻文字 |
Egyptian Hieroglyphs |
13000~1342F |
エジプト聖刻文字は、古代エジプトで用いられた文字で、ヒエログリフとも呼びます。文字は主にアラン・ガーディナー(Alan Gardiner)が編纂した聖刻文字のリストに基づいて収録されています。 |
エジプト聖刻文字制御記号 |
Egyptian Hieroglyph Format Controls |
13430~1343F |
エチオピア文字 |
Ethiopic |
1200~137F |
エチオピアのアムハラ語などを表記するための文字で、ゲーズ文字、アムハラ文字、ゲエズ文字とも呼ばれます。基本的に、アムハラ語やティグレ語などのエチオピアの主要言語で用いられる文字は「エチオピア文字」(1200~137F)のブロックに、その他の言語で用いられる付加的な文字や声調記号は補助(1380~139F)と拡張(2D80~2DDF、AB00~AB02F)のブロックに収録されています。 |
エチオピア文字補助 |
Ethiopic Supplement |
1380~139F |
エチオピア文字拡張 |
Ethiopic Extended |
2D80~2DDF |
エチオピア文字拡張A |
Ethiopic Extended-A |
AB00~AB2F |
エチオピア文字拡張B |
Ethiopic Extended-B |
1E7E0~1E7FF |
メデファイドリン文字 |
Medefaidrin |
16E40~16E9F |
ナイジェリアのキリスト教徒が用いるメデファイドリン語の文字で、オベリ・オカイメ文字とも呼ばれます。オベリ・オカイメ(Obɛri Ɔkaimɛ)教会の信徒が考案しました。 |
メンデ文字 |
Mende Kikakui |
1E800~1E8DF |
西アフリカのシエラレオネで用いられるメンデ語の文字で、1921年に仕立て屋のキシミ・カマラ(Kisimi Kamala)が考案したといわれています。右から左に書きます。 |
メロエ文字草書体 |
Meroitic Cursive |
109A0~109FF |
ナイル上流のヌビアに紀元前8世紀頃栄えたメロエ王国において、メロエ語に用いられていた文字です。草書体と記念碑書体(ヒエログリフ)があり、前者は左から右へ横書き、後者は上から下へ縦書きでした。 |
メロエ文字楷書体 |
Meroitic Hieroglyphs |
10980~1099F |
ンコ文字 |
N'Ko |
07C0~07FF |
西アフリカのマンデ諸語を表記するための文字で、1949年にギニアの作家ソロマナ・カンテ(Solomana Kante)が考案しました。右から左に続けて書きます。 |
オスマニア文字 |
Osmanya |
10480~104AF |
ソマリアなどで用いられるソマリ語を表記するための文字で、1920年代にイスマーン・ユースフ・ケーナディード(Cismaan Yuusuf Keenadiid)が考案しました。ソマリ文字とも呼びます。現在のソマリアではラテン文字が使用されています。 |
ティフナグ文字 |
Tifinagh |
2D30~2D7F |
アフリカの北西部とサハラ周辺のベルベル人が用いるベルベル諸語、特にトゥアレグ族が用いるトゥアレグ語(タマシェク語ともいう)を表記するための文字で、ティフナグ文字文字とも呼びます。古い文字の多くは、下から上、右から左に記述されていますが、現代の文字は、右から左に書きます。 |
ヴァイ文字 |
Vai |
A500~A63F |
リベリアのヴァイ族が用いるヴァイ語の文字です。1833年にモムル・ドゥワル・ベケレ(Momolu Duwalu Bukele)という人物が考案したといわれています。 |
参照・参考文献
- The Unicode standard, version 4.0 / the Unicode Consortium ; edited by Joan Aliprand ... [et al.]. Addison-Wesley, c2003 [b]
- Unicode標準入門 / トニー・グラハム[ほか]著 ; 乾和志, 海老塚徹訳. 翔泳社, 2001.5 [b]
- 「図説」ヒエログリフ事典 / マリア・カルメラ・ベトロ著 ; 吉村作治監修 ; 南條郁子訳 創元社, 2001.7 [b]
- 世界の文字を楽しむ小事典 / 町田和彦編 大修館書店, 2011.11 [b]
CyberLibrarian : tips on computer for librarians, 1998-
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