ステロイドってですね、いろいろ種類がありますので。
ここでは普段良くお目にかかる
『副腎皮質(ふくじんひしつ)ステロイド(ホルモン)剤』をお話します。
簡単に言っちゃうと
『ホルモン』なんですね!
焼いて食べる美味しいホルモンじゃないですよ〜。
ホルモンて物質は、体の中でも作られる物なんですね。 ほんの少しの量で体の働きを左右します。
副腎皮質ホルモンは、名前の通り
副腎(腎臓上の部分)にある
皮質(皮みたいな部分)で作られています。
治療で使うホルモンは、体の中から取るわけにいかないので
化学合成されたものが使用されます。
ステロイドの効果は何と言っても、強力な
抗炎症効果(こうえんしょうこうか)でしょう。
ここでの抗炎症効果って『体の中の組織(そしき)がバイキンから守るために反応しているのを抑えちゃうこと』
他にもいろいろ有るんですね、
免疫抑制(めんえきよくせい:体を守るために働く機能をおさえること)、
血管収縮(けっかんしゅうしゅく:血管はふくらんだりちぢんだり出来ます)、
気管支拡張(きかんしかくちょう:のどから肺までの間を広げて息をしやすくできます)
最近は、
外用(点鼻、吸入)の
局所ステロイドがいいですね。
喘息
(ぜんそく)や花粉症
(かふんしょう)の方には、局所で強く働き 吸収されたら弱まったり、不活化
(ふかつか:効果がなくなること)します。 (お薬にはフルタイド、フルナーゼ、アルデシン、などがあります。)
塗り薬も沢山の種類があります。詳細は
『塗り薬、吸入薬、点鼻薬 特集』をしますので、そこで書きましょう。
『ステロイドを飲むと副作用が心配で』とよく言われるんですが、副作用をしっかり知っている人は少ないのでは?
内服と外用では副作用も違うので別々に書くことにします。
内服の場合はですね〜
ステロイドを服用されている方でお飲みになる
期間が短い方はそんなに心配されることは無いのですが
高用量で長期間お飲みの方などは特に心配なことは多いと思います。
ここでは、高用量で長期間の方に(あたまのスミにでも入れといてください)
1:風邪などの感染症に罹(かか)りやすくなることも 体がバイキンから守るための反応も抑えちゃってるから
2:糖尿病(とうにょうびょう)、過血糖(かけっとう) 体の組織の糖の利用が減るし、アミノ酸からブドウ糖が作られやすくなるんです。 更に、まとめると『糖を利用できないのに、糖がたくさん作られちゃう』だから体の調子がくずれてしまうことも。
3:胃が悪くなることも 胃酸の分泌(ぶんぴ)が必要以上に活発になった場合
4:血栓(けっせん)、動脈硬化(どうみゃくこうか:血管が硬くなること) 心臓の動きが活発になり、血管収縮(けっかんしゅうしゅく)作用も必要以上に活発になった場合 高血圧の方などは気をつけましょう。
これ以外もいろいろありますが、ここでは最低限度にとどめますね。
例えば:顔のむくみ、興奮、多尿、月経異常などの症状がありましたら
担当の先生か薬剤師に相談しましょう
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