第2回目は、くすりの飲み方の基本です。
結構、一般の方々は独創的な解釈がありますのでエピソードをまじえて書いております。  
 念のために、ここでの内容は一人の個人としての意見もありますので読み物程度にとらえておいてください。
 薬局でよく質問されていたことは、くすり袋に書いてある時間帯についてのものが案外多かったのでその言葉の定義を一緒に確認しましょう。

 ・食前の服用  一般的には食事のおよそ30分前をさします。 
 しかし、糖尿病の薬のように食直前の指示のものは必ず食べ物を前にして薬を飲んだら誰にも邪魔されず食事できるときに飲みましょう。

 エピソード1:50歳くらいの糖尿病のおばちゃんでした。

 食直前の薬を飲んで食事しようとしたときに電話が、久しぶりの相手だったから長電話。  だんだん気持ち悪くなり(低血糖状態)、急いでおかずつまんで話したそうです。 
まったく、倒れちゃったらどうするの?? このおばちゃんは、低血糖の知識があったから良かったものの電話口で倒れちゃったらやばいです。 
 県外のお友達が119番することになります。 
なお119番は最寄の所につながりますのでかなり手間取りますよ〜


 ・食後の服用  一般的に食後30分以内をさします。
 ・毎食後の服用 一般的に朝、昼、夜の3回です。 それ以外の方は相談しましょう。

よくあるのが、30分経ってから飲むのという方です。 
特別に指示でもない限り食事してすぐに飲んじゃっても良いでしょう。  
食後早めの服用が胃の負担をやわらげるものが多いです。 
薬によっては、食事の影響を受けるものもあるのでしっかり薬局で確認してください。

 エピソード2: 30歳くらいのナイスな体の人でした。

 『自分の食事は1日だいたい6食なんですが?』   ボディービルを本気でされてる方で、徹底的に管理して体に余分な脂肪を持たせないためとか言ってました。(スゴイ!マッチョな筋肉の裏にはこのような苦労があるなんて知らなかった〜)  
 ちなみに、この方には朝昼夜の時に飲むように言いました。 
このかたはサプリも多く採ってましたので、飲み合わせチェック大変でした。 
みなさんも1日の服用回数も必ず確認しましょうね。   


・食間の服用  食事と食事の間です。食事中というわけではありません。
          おおよそ、食後2時間位が目安です。

 エピソードは有りすぎちゃうんですよね〜
お判りのように、食事中に飲んじゃう人いるんです。
まずい胃薬なんか食事中に飲んだらせっかくの料理の味が台無しですね。
ちなみに、食事の中には微量元素(Mg, Zn, Al, など)が含まれてるから
薬によっては効果が下がる可能性ありますよ。
気をつけてくださいね。


 ・頓服   必要に応じて飲むもの
 痛み止め、咳止め、解熱剤、下痢止め、不眠時に など症状を抑えるものに使われること多いです。

 エピソード3: 真面目なタイプで薬嫌いのお母さん

子供は40度超える高熱でしたが平気そうに遊んでいます。
お母さんは、平気そうだからと水分を十分に採らせて様子を見てました。
しかし子供は急に口から泡を出してぐったり・・・。
お母さんはビックリ仰天! 救急車を呼ぶことに・・・。
熱性痙攣でした。以後、発熱を恐れる日々が続くことになりました。

 あんまり無理はいけませんよ〜。
頓服薬は薬に頼るわけでなく薬を利用するつもりで服用ください。


第1回 調剤薬局のなぞ
第3回 抗生物質って?

第2回 薬の飲み方の基本