キャンプ場などで販売している薪を使って始めよう。そのままではすぐに火が着かないので、鉈や斧を使って三種類の太さの薪を用意する。(1)割り箸程度から1cm〜2cmぐらいの太さの焚き付け、(2)3〜4cmに小割りした細薪、(3)5〜6cmの太薪の三種類。いきなり太い薪で焚き火をしようとしてもそれは無理というもの。火は着火材から焚き付けに移り、それが細薪に移り、中太薪に燃え移って、焚き火の原型が出来上がる。燃えやすい細い薪から太い薪へと段階を踏むのが、失敗しない最大のポイントだ。
手軽なのはやはり新聞紙。段ボールや牛乳パックなども使えるが、新聞紙に勝る着火材はない。杉の枯れ葉や小枝なども良いが初級者はさけたほうが無難。新聞紙は面倒くさがらずに一枚に広げてから、できるだけ空気を抱くようにして10cmぐらいに丸める。ボール状の新聞紙を焚き火スペースの中央に3~4個置く。
基本の薪組みは「合掌型(三角錐型)」。着火材を中央に置いたらそれを囲むように焚き付け10本〜15本を使って三角錐状に組む。角度は60度ぐらい。空気が流れるように隙間を開けて並べるのがポイント。さらにその上に2〜3cmに小割りした細薪5~6本を乗せる。これも同じように隙間を開けて並べる。これで準備完了。薪の本数はあくまでも目安。大きい焚き火だと多くなるし小さいと少なくて済む。
風向きを見て風上側に火をつける。(方向性のある焚火台などの場合は開いているほうを風上に向ける。)ライターで新聞紙のはしっこ4~5箇所に着火する。ほおっておくと新聞紙から、焚き付けへと火が移っていきその火が細薪に燃え移って火がだんだんと大きくなる。火の勢いが悪いようであれば、うちわなどで軽く静かにあおぎ、空気を送り込んでやる。この時注意しなければならないのは、風の勢いで火種そのものを飛ばしてしまうこと。あくまでも空気を送るという感覚で。
細薪全体に火が回ったら、新たな細薪を5〜6本追加する。それにも火が回り本格的な火になったら、太薪を2〜3本を乗せる。火の勢いが強くなったら、さらに太めの薪を数本くべて、全体に火が回りしっかりした炎になったらほぼOKだ。後は火力を落とさないように、三角錐を維持するように随時薪を補充する。火の勢いを見ながら、細い薪から太い薪へと燃え移らせて、焚き火を大きくするのだが、特に小さい火のうちは「火を育てる」という感覚が重要だ。
熾きができたら、もう立ち消えすることはない。その後は、火力を考えながら、随時薪を投入して焚き火をコントロールするが、薪を多く投入すれば、それに比例して火力も強くなり、かなり太い薪でも燃やすだけの熱量が生まれる。焚き火は、熾きをたっぷり作ることが大切。ある程度熾きができて熱量が十分になれば、形を考えずとも薪をくべれば燃えてくれるが、空気の流れを意識しながらし、火力の強い熾き部分と投入した薪に極端な隙間ができないように、やはり三角錐を作るようにかたちを整えながら薪をくべれば、とても綺麗に燃えてくれる。
楽しんだ後はいかに焚き火を終息させるかだ。その前に、収束する時間を考えて薪の補給調整、むやみに薪をくべると片付けが厄介になる。燃え残っている熾きを中央に集めて積み、燃えつきやすくする。まめに火鋏で拾い上げできるだけに燃え尽きるように。目標は真っ白な灰にすること。真っ白な灰ができたらあなたも焚き火の達人だ!最終的には、水をかけて完全消火するが、灰が上がらないように徐々にジワ〜ッと水をかける。白い灰になっていても、完全には燃え尽きずに高温を保ったままのことが多いし地面も熱くなっている。
水をかけた灰はビニール袋などに入れて持ち帰る。灰捨て場のあるキャンプ場の場合以外は指定の場所へ。焚き火台などを使っても、燃えかすがまわりに散らばっているはずだから、黒っぽい燃え止しなども全部拾う。とにかく焚き火の痕跡は残さないと心得よ。直火の場合は、灰を片付けた後、跡がわからないように、落ち葉や枯れ草などでカムフラージュして撤収完了となる。
焚き火をするには、火持ちの良いナラやクヌギなどの広葉樹がベストだが、キャンプ場などで用意している薪は間伐材の杉や赤松などの木っ端が多い。火付きが良いので焚き付けとしては向いているが、火持ちが悪いのですぐに燃え尽きて、そのままではあっという間に灰になってしまう。焚き火の醍醐味は、しっかり熾き火を作って、調理をして、炎を眺めることだ。長時間焚火を楽しみたい場合は、広葉樹の薪を手に入れることをお勧めする。針葉樹しかない場合は多めに用意しておいたほうが良いだろう。
細薪だけに火がつき、太薪になかなか火がつかない場合がある。そもそも焚き付けや細薪の量が少ないのが原因だが、その場合は、細薪と太薪の間に差し込むようにして焚き付け材や細薪を補充する。紙や落ち葉はNG、太い薪を燃やすだけの力はない。燃えやすい焚き付けや細い木を適度な隙間を保って追加するのがポイントだ。
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