江戸料理百選タイトル   

渦まき豆腐

          水前寺海菜をしきひろげ、豆腐よくすり、鶏卵白つなぎに入れ、上へまんべんに 海菜のあつさ倍に、よくしきのべ、まきたて、干瓢ニてくくり、よく蒸て味つけ、小口ぎりにす。          

              京焼黄交跡角皿

江戸料理食べる人

『豆腐百珍続編』尋常品


材料および概量
     
 豆腐   1/2丁、150g→押80g 
 卵白  小1
 塩    ひとつまみ
 水前寺のり 12×15B、1枚
 だし    1カップ、200cc
 塩 ┐1 小1/5┐だしの2%
   │:    │
 醤油┘3 大1 ┘
 みりん   小1
        

一、水前寺のりを水につけ戻す(約1〜2時間)。
  豆腐はよく押して(元の重量の1/2)、よく摺り、
  徐々に卵白、塩を入れる。
二、水前寺のりを広げ、乾いたふきんで水気を拭き、
  豆腐を水前寺のりの倍位の厚さに塗り、巻く。
三、よく、蒸気の立った蒸し器に入れ、中火で12〜13分
  蒸し上げる。
四、鍋にだし汁、塩、醤油、みりんを入れ、煮立たせ、三、を
  入れ、5〜6分箸で転がしながら味付けする。
  冷めてから小口切りにする。


 扉 【留意点】

*原文からは味の濃淡はわからないが、口取りならしっかりと味をつけ、煮物なら薄く煮含ませ、椀種ならそのまま使う。いずれにしても、豆腐と水前寺海苔の白と黒の対照を生かすこと。

【試作余話】

水前寺海苔は淡水藻で、熊本県水前寺の特産品でしたが、現在では福岡県甘木地方で栽培されています。
水中では鮮やかな濃緑色で、生のものを塩漬けにしたものも出回っていますが、普通は、黒っぽい色の乾燥品です。刺身のつまや、清汁、酢の物に、その色取りは抜群の効果を発揮します。



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