伊豆諸島のクワガタムシ


ヒラタクワガタ

(Dorcus titanus pilifer Vollenhoven)

分布 大島、利島、新島、式根島、三宅島

あなたは平成11年2月6日以降人目のお客さまです。

1.特徴

 伊豆諸島には人気のあるオオクワガタは生息していませんが、

ヒラタクワガタは生息しています。

 本州のものに比べ大腮が短い個体が多く見かけます。島ごとにはっきりとし

た違いは見られませんが、利島のものは腹部の末端が丸みを帯びています。

どの島でも個体数は多い方ではありません。

 大きさは最大で60mmほどでほとんどが50mm未満で、本州のものと比

べると小型です。

 八丈島に生息するハチジョウヒラタクワガタとは、共通した特徴や連続した

変異は見られません。

 三宅島の個体は数が少なく採集例があまりありません。

(右は利島のヒラタクワガタで54mmの大型個体)

2.生態

 沿岸部に多く、標高の高いところには見られません。分布が不連続で神津島に生息していない

のは、平地が比較的少ないためと考えられます。

 成虫はオオバヤシャブシの樹液に集まり、樹皮のはがれた部分やうろに潜んでいますが、

燈火にも集まります。

 利島と、式根島のものは歩行性があり、歩行中の個体を見かけることがあります。

幼虫はオオバヤシャブシなどの朽ち木の根を食べて育ちます。

(右は樹液を求める大島のヒラタクワガタ50mm)

(左から、路上を歩く式根島の小型個体、朽ち木から割り出した新島の幼虫と新成虫、樹液に来た新島の雌)


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