ローマ観光


未整備観光地ローマ

 真面目に観光に励んだが、ローマは観光地としては未整備の印象が強い。看板も英語表記のものは少ないし、目的地を見失う場合が多い。サンタ・マリア・イン・コスメディン教会(真実の口)を探してさまよっている日本人観光客を何度も見かけた(^^;)。
 迷わないためには、しっかしとした地図と予習が必要。

 また、美術館、博物館においてもキャプションが未整備。英語で説明がある所も少なく、カピトリーニ美術館のように何もない所も多い。美術館、博物館をしっかり見学したいなら、詳しい説明があるガイドブックを持っていく必要がある。


遺跡について、修復について

 ローマに行く前には、紀元前の遺跡が残っているのは凄いと思っていたが…、印象は違った。あれはホントにただ、残っているだけだ。ローマでは戦乱や略奪も多かったから仕方が無いが、もうちょっと歴史的遺産を残す気があれば、ちゃんとした形で残っていただろうに。
 ローマに比べれば7世紀の木造でありながら、ちゃんとメンテナンスされ、現在でも実際に使用されている法隆寺の方がずっと偉い様な気がしてきた(^^;)。

 なお、ローマではオリンピックに向けて各地で修復が行われいるので、多少見苦しかったり、あるいはまるで見られない場所もある。
 私が行った時の修復中は次の通り。

 コロッセオ 外側修復中、中は一階のみ見学可
 ボルゲーゼ美術館 修復中につき閉鎖
 カピトリーノ宮、コンセルヴァトーリ宮 外側修復中、美術館は営業中
 ヴェスタの神殿(真実の口近く) 修復中でシートに覆われてた
 国立ローマ博物館 マッシモ宮へ移転中(まだ?)


ローマの時代感覚

 ローマを観光していると、時代感覚を失う。ローマ共和制時代の遺跡からルネッサンス時代、現代までの2500年間が混然一体としているからであろう。この時代の差をしっかりとらえていないと、後の印象がごちゃごちゃになってしまう。
 芸術に関して大きく分けるなら、共和制/帝制ローマ時代、ルネッサンス期、バロック期の3つで捉えるとよいと思う。

BC 507ローマ共和制開始
BC 6C フォロ・ロマーノ建設
BC 44 カエサル・シーザー暗殺
BC 27 帝制ローマ始まる 皇帝アウグストゥス
AD 64 ネロの大火、キリスト教徒迫害始まる
AD 72 コロッセオ
AD 125 パンテオン
AD 395 ローマ帝国東西分裂
AD 440 サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂
AD 8C サンタ・マリア・イン・コスメディン教会
AD 1499 サン・ピエトロ寺院 ミケランジェロ「ピエタ」
AD 16C初 システィーナ礼拝堂天井画 ミケランジェロ
AD 1513 「モーゼ像」ミケランジェロ
AD 1585 天正少年使節団
AD 1651 ナヴォーナ広場「4大河の噴水」ベルニーニ
AD 1762 「トレヴィの泉]
AD 1861 イタリア王国成立 首都トリノ、V.エマヌエーレ二世国王
AD 1885 V.エマヌエーレ二世記念堂建設開始、1911完成
AD 1946 イタリア共和制へ


ローマと巨匠たち

 ローマでは、作品が教会や広場などに点在し、一カ所で鑑賞する事が出来ないので、印象が分散してしまう。
 重要な4人の巨匠(ルネッサンス期の2人、バロック期の2人)の代表作と場所についてまとめてみる。

ミケランジェロ Michelangelo Buonarroti 1475-1564
 システィーナ礼拝堂 天井画、「最後の審判」ヴァティカン博物館
 カンピドーリオ広場、カピトリーノ宮
 「モーゼ像」サン・ピエトロ・イン・ヴィンコリ教会
 サン・ピエトロ寺院 クーポラ
 「ピエタ」 サン・ピエトロ寺院

ラファエロ Raffaello Sanzio 1483-1520
 「キリストの埋葬」「一角獣を抱く貴婦人」「ある男の肖像」ボルゲーゼ美術館
 「フォルナリーナ」国立絵画館(バルベリーニ宮)
 「ヘリオドロスの間」「署名の間」サン・ピエトロ寺院

ベルニーニ Giovanni Lorenzo Bernini 1598-1680
 4大河の噴水 ナヴォーナ広場
 天使像 サンタンジェロ橋
 ブロンズの天蓋、聖ペテロの椅子サン・ピエトロ寺院
 ポポロ門の装飾
 「ダヴィデ」「アポロとダフネ」「ポロセルピーナの略奪」ボルゲーゼ美術館
 バルベリーニ宮

ボッロミーニ Francesco Borromini 1599-1667
 サン・カルロ・アッレ・クアットロ・ファンターネ教会
 サンタニェーゼ・イン・アゴーネ教会 ナヴォーナ広場
 バルベリーニ宮


→イタリア関連リンク集 芸術関連


to ROMA Top


to Top Page