地下鉄A線バルベリーニ駅を降りたところ。
実は、8年以上前から、この広場の真ん中でピエロの真似をしている、かなりヘンなオジサンがいると言うので見に行ったら本当にいた(^^;)。恐くて、近くに寄って写真を撮れなかった。
広場の真ん中は、トリトーネの噴水。
バルベリーニ広場 - 矢印がオジサンである(^^;)
バルベリーニ広場から、クアットロ・ファンターネ通り Via d. Quattro Fontaneを南東に行くと、四つ角に噴水がある十字路がある。この角にあるのが、サン・カルロ・アッレ・クアットロ・ファンターネ教会。
ここは、ベルニーニのライバル、ボッロミーニの手によるものである。
クーポラを下から見上げる -(左)
祭壇上の修飾 - (右)
左の写真のクーポラを見ると判るように、遠近感の錯視を利用し、遥か彼方まで続いている様に見える修飾をしている。これは天上界を演出するための、ボッロミーニの傑作と言える。
同様に、右の写真でもねじ曲げた遠近法により、実際と異なる空間の広がりを出している。ここでは、三角破風まで曲げているのが面白い。
ボッロミーニが遠近法と錯視を熟知していたのは明らかである。スパーダ宮の「遠近法の間」では、まさしく錯視を利用したトリックを使っている。(実はスパーダ宮は道に迷って発見出来なかったので見ていない(^^;))
この様な、ねじ曲がった遠近感の演出は他にも見られる。時代は異なるが、ミケランジェロの手によるカンピドーリオ広場の曲がった消失点もその一つであろう。現代においては、例えばディズニーランドの建物の外側は2階、3階に行くほど実際より小さくなっている(「ディズニーランドの建築における視覚トリック」参照)。これは、小さな空間でより大きな広がりを演出する錯視をした同様な技術である。
バルベリーニ広場から、クアットロ・ファンターネ通り Via d. Quattro Fontaneを南東に行くと、左手にあるのが国立絵画館(バルベリーニ宮)である。ひっそりとしていて、ホントに開館しているのか判らないぐらいだった。当然、来館者も少ない。
建物であるバルベリーニ宮はベルニーニとボッロミーニの二人の手によるものである。
ラファエロの「フォルナリーナ」もひっそり展示されていた
ホントは弟子のジュリオ・ロマーノの作品らしいが…