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みちのくの温泉めぐり byONKEN21


第3章 津軽周辺の温泉

(東北道沿線/秋田・青森県の温泉)


9.湯瀬温泉「湯瀬ふれあいセンター」

夜、秋田県へ入り、もう1湯入りたくなりました。実はちょうど10年前、父の勤務先の特約保養所の「湯瀬ホテル」(玉川温泉 の親会社)へ泊まっているのです。その湯瀬温泉にもう一度入りたくなりました。湯瀬ホテルの前に共同浴場があったのを記憶していました。 

JR花輪線湯瀬温泉駅からすぐ近くで、10年前と変わらず、湯瀬ホテルの川の対岸 に「湯瀬ふれあいセンター」と言う公衆浴場はありました。200円と言う激安の入浴料を払って入館します。1階は温泉の歴史の展示コーナー。2階が浴場です。別の場所に露天風呂もあるよ うですが、夕方以降は閉鎖されています。 

浴場へ入ると20人くらい入れる浴槽とサウナがあります。お湯は無色透明、投入量は多く、吸込口は2ヵ所あり強力に吸込んでいます。オーバーフローはあり、半循環半掛け流 し。今回の温泉めぐりでは唯一の循環です。ここは共同浴場というより今はやりの公共温泉センターの色彩が強そうです。 

湯瀬温泉といいますと、ユゼ石鹸が有名なんでツルツルするのかなと思ったら、循環のせいかほとんどツルツルせず、浴感が乏しいです。ホカホカよく温まりますが…。今回の温泉めぐりでは一番残念な温泉でした。 

脱衣所には温泉効能の掲示があるのみで、成分表はありませんでした。 「秋田の公共温泉」の本によれば、

源泉名:からっこの湯 泉質:単純温泉57℃
http://www.city.kazuno.akita.jp/fukushi/yuze.htm
熊谷さんのレ ポあり

このあとR282をさらに北上。鹿角市花輪、毛馬内、小坂町、坂梨峠を越え、いよいよ青森県突入!この日は「道の駅碇ヶ関 ・津軽関の庄」で車中泊とします。

5月3日、みちのくの温泉めぐり4日目の日程は以下の通りでした。もうすぐ折り返し地点です。

道の駅碇ヶ関5:40(自宅より895.7km)→<R7>→弘前公園・さくらまつり7:00〜9: 05(930.5km)→<R102・主135号>→新屋温泉10:25〜11:15(954.8km)→渾神の清水11:55〜12:15(966.1km) →湯の沢・秋元温泉13:50〜14:50(995.1km)→<R7矢立峠経由>→古遠部温泉15:15〜16:00(1007.3km)→<R282>→八九郎温泉3湯(小坂町)16:35〜18:15 (奥々湯1026.3km)→<R282・R341>→玉川温泉20:30〜22:00(1094.8km)→<R341>→田沢湖22:50(1141.8km) →道の駅中仙24:00(1180.8km)



◎弘前さくらまつり 

道の駅碇ヶ関を出発、いよいよ津軽路を走ります。途中、昨年夏の青春18きっぷの旅でレポした大鰐温泉大湯会館を見ます。まさか、翌年ここをマイカーで訪れるとは信じられない心境です。今回はパスしましたが…。

大鰐を抜けると津軽平野となり、あの岩木山が現れます。津軽まで下道でよく行ったなと感慨にふけるのであります。車はいよいよ弘前へ入ります。 

弘前さくらまつりは全国的にも知られ、GWの人出は善光寺御開帳や博多どんたく に次ぐ全国第3位の183万人(毎日記事)。私もみちのくの果てで咲く弘前の桜をいつか見るのが念願でした。 

このように人出が多く大混雑を避けるため、多くの人がオススメする早朝を狙います。すると市内でも渋滞は全くなく弘前城の有料区域も無料で入れるなど、一石二鳥でした。ただ、駐車場が1,000円から2,000円と高いのには閉口、公園から徒歩20分かかりますが、岩木川河川 敷にある無料臨時駐車場に止めました。 

桜の花の状況ですが、お堀をみるとソメイヨシノはすべて散っていて葉桜になっていてガッカリですが、そこはさすが弘前、シダレザクラやヤエザクラが満開できれいでしたよ。特 に天守閣・本丸内(9〜17時は300円)のシダレザクラは一面の満開の桜で最高でした。弘前まで行った甲斐はありました。まさかこんなに遠くまで行って桜を見られるとは夢のようです。

私のアルバムより
↓弘前さくらまつりの様子
http://www.jomon.ne.jp/~ja7bal/info.htm



10.新屋温泉

日本一の温泉銭湯=新屋、成分の種類日本一=湯ノ沢秋元、圧倒的な掛け流し量=古遠部、天然ジャグジーの野湯=八九郎、酸性度日本一=玉川 みちのくの温泉めぐりはいよいよクライマックスに突入します!  

新屋温泉の場所は黒石IC西の交差点を南へ曲がり、約4kmの信号付交差点を左折すぐ。近くを東北道が走っています。場所は文末のURL参照。私も途中で場所がわからなく なり、地元の方に聞いてやっとたどりつきました。 

新屋温泉につくと民家風な感じ。中へ入り受付でおばちゃんに300円払います。温泉銭湯としては泉質日本一とのことで分析書のコピーを所望すると、「中に掲示してありますよ」 との事。受付右隣に浴室入口、反対側に休憩所があります。 

脱衣所に入るとガラス越しに浴室が見え、思いのほか新しくて広く、明るいので好感を持ちました。うっすらとエメラルドグリーンのお湯が目に飛び込みます。最初、タイルの色かと勘 違い。でも思いの他濃い色ではなく、やはり工事の影響で色が薄くなったのかなと思いました。 

浴室の中へ入ります。いきなり強烈なアブラ臭+硫黄臭に襲われます。臭いに驚き ながら、数十人は入れる広い浴槽の中に入るとたちまち暑くなり汗が止まらず、すぐにノックアウト!浴槽のへりに腰掛けてへたばるばかりでした。 

お湯は中央のパイプから上へ噴出し、浴槽全体から溢れ川のように排水溝へ流れ込 む文句なしの掛け流し。臭い、浴感、掛け流し、どれを取っても“日本一の温泉銭湯”の評価は伊達ではない、と感じました。色については月岡・美人の泉の方が上かな?  

それにしても青森は「さんない温泉」(1/4私のレポ)も含め強烈な湯が多いですね。 でも、これはまだまだ第1歩です。これからすごいお湯が次々と登場します。この先のレポを楽しみに。

温泉分析書 第59-22号(休憩所入口上)
源泉名・温泉名:新屋温泉
申請者住所:青森県南郡平賀町大字新屋字栄舘○○○番地5号
氏名:新屋温泉有限会社 代表取締役 丹代○○○
湧出地:大字新屋字平野5の2
1.湧出地における調査及び試験成績
(2)調査及び試験年月日:昭和59年11月28日
(3)泉温:41.6℃(気温5℃)(脱衣所の分析書では源泉45.0℃、使用位置43.0℃)
(4)湧出量:300L/分
(5)知覚的試験:無色透明無味硫化水素臭
(6)pH値:8.8(指示薬:チモールフブルーによる)
(8)掘さく深度:1000m
2.試験室における試験成績
(2)分析終了の年月日:昭和59年12月26日
(4)密度:0.9989g/cm3(4℃)
(5)pH値:8.50(6)蒸発残留物:1.005g/kg(130℃)
(7)電気伝導率:1.30m(s/cm)
3.試料1kg中の成分、分量及び組成(mg)
Na=295.0 K=13.0 Mg=2.8 Ca=7.2 アンモニウム・Mn・Al・一鉄・Li=0.0 陽計=318.0
F=2.9 Cl=141.7 Br=0.5 チオ硫酸=70.1 硫酸=235.0 炭酸水素=149.5 炭酸=30.0 I・チン酸=0.0 陰計=629.7
メタケイ酸=163.5 メタホウ酸=6.5 非解離計=170.0 溶存物質=1.118g 遊離硫化水素=14.7 成分総計=1.1132g 亜鉛=0.01
4.泉質:含硫黄-ナトリウム-硫酸塩・塩化物泉(硫化水素型)(含食塩-石膏硫化水素泉、アルカリ性低張性温泉)
昭和59年12月26日 青森県衛生研究所 所長
※泉質別適応症:きりきず、やけど、慢性皮膚病、虚弱児童、慢性婦人病、動脈硬化症、糖尿病
入浴料金(青森県銭湯料金):大人(中学生以上)300円・小学生150円・幼児60円/営 業時間6:30〜21:30

参考HP:平賀町 熊谷さんガウス さんはなさんなっちゃん郡司さ ん ※の各HP及びおかざきさんのレポ(2002.9.11)

※硫黄泉:総硫黄(H2S+HS-+S2O3)の含有量の多い順です。
5位 新屋温泉(青森県)84.8mg

↓新屋温泉の場所
http://map.yahoo.co.jp/pl?la=1&sc=4&nl=40.36.2.745&el=140.36.31.121&CE.x=193 &CE.y=446               
この後、同じ平賀町内の山合いにある名水百選「渾神の清水(いがみのしつこ)」で水を汲みました。



11.津軽湯の沢温泉「秋元温泉」

平賀町から大鰐でR7に出て道の駅碇ヶ関へ戻り、食事処彩里(いろり)で「じょっぱりうどん」650円(野菜入り味噌味うどん)を食べます。5/3は祝日で混んでいますし、津軽にしては異常な暑さ。半そででも汗が止まりません。この道の駅には「関の庄温泉」(午前9時〜午後8時、200円)もあるんですが、たくさんハシゴ湯が控えているのでパスします。  

碇ヶ関御関所のある分岐は直進して大館方面へ。すぐに右折すると湯の沢温泉の3軒の宿となります。手前から「でわの湯・湯の沢山荘」「なりや温泉」「秋元温泉」。3軒と も泉質が違うらしく、なりやは2種類の湯。全て入りたかったのですが、湯の沢はどこも強烈と聞いているので1ヶ所にします。

なりやはおかざきさんご推薦なので最後まで迷ったのですが、秋元にしました。決め手はパンフ曰く「昭和25年北大分析化学班の調査の結果薬分の含有量並びに、種類の多い事全国一との折紙」でした。歴史もありますし、立地的にも一番奥ですし、本やテレビにも出ていたのも 決め手でした。 

坂を下り玄関へ入り受付で入浴料300円を払います。お風呂はその受付のすぐ向かい。いろいろな宿を訪れたことがありますが、これほど玄関に近い風呂は珍しいです。入って右側は脱衣所のみ男女別の混浴大浴場、左側は男女別の小さな浴場です。男女別は小さな浴槽で薄暗いので陰気臭いです。 

混浴の方へ入ります。入ると強烈な硫黄臭に加え、緑白っぽく濁ったお湯、さらに トドになったお年より2〜3人。入るとすぐに暑くなり、ここも一発でノックアウト、私もトド状態になってしまいました(^_^;)。飲泉カップがあるので飲んでみます。硫黄と塩の味を中心に薬 のように苦くてすさまじい味がします。こんな強烈な味初めてです。青森市のさんないも似ているのですが、湯ノ沢ほど複雑な味ではないです。

入ると足の爪が黒くなってきました。今まで入っ た温泉の鉄分が反応したのでしょうか。中央にある水のみ場で水を飲みながら、休み休みこの強烈すぎる温泉に入りました。それでもお湯に入れたのは30分中5分くらいでしょうか。本当、湯の沢温泉に入ってみて、湯の強烈さにビックリしました。 

浴室の外は川が流れ、硫黄のせいで地肌が見え地獄谷のようになっています。宿自体は改装され結構新しくていいなあと思いました。ここは地元のお年寄りの湯治 客が多いです。GWでも遠方のナンバーはなかったです。そしてGWの喧騒が嘘のような静けさ。こういうところへ湯治へ行くと、強い成分と相まってどんな病気も治りそうな感じで すね。 

温泉分析検定(浴室入口に掲示)
現地で施行した試験成績
源泉温度:(気温17度において)53.5度(摂氏) 性状:強黄色透明強塩硫化水素臭
PH6.4 楊湯量:(1分間のリットル数)90
試験室で施行した試験成績
PH6.58 固形物総量(本鉱泉1kgに含有する成分及び分量)総数7841mg
比重(摂氏20/4度において)1.0034
イオン表(1kg中)
K=222.8 Na=2178 アンモニウム=12.04 Ca=329.1 Mg=97.53 フェロ=0.301 Al=0.171 Mn=10.34 鉛=0.005 銅・Cd・水銀=0 カチオン計=2850
Cl=4002 F=0 硫酸=225.0 ヒドロ燐酸=0.406 ヒドロ炭酸=518.9 チオ硫酸=0.044 亜ヒ 酸=0.010 アニオン計=4746
けい酸(メタ)=76.95 ほう酸(メタ)=44.17 遊離炭酸=97.64 遊離硫化水素=25.93 遊離成分小計=244.7 
溶存物質=7717 成分総計=7841
以上の定量分析の結果により本鉱泉は次の泉質に該当する
泉質 食塩硫化水素泉(緊張低張性温泉) 上記分析は温泉中分析による
昭和52年11月29日 青森県衛生研究所 所長

○旅館部(各室テレビ有)
1泊2食付の湯治料金(税込)7,800円(但し3泊以上宿泊の場合)1泊〜3泊以内は1日8,500円(税込)です。昼食は定食・ラーメン・ソバ・丼物等をご利用下さい。
○冬期間暖房費別料金
1室1名様の場合1日1000円、2名様の場合500円、3名様以上1日350円
○自炊部
1日湯治料金2,800円〜3,000円(消費税別)
貸夜具1枚250円、枕1コ30円、敷布80円、座布団50円、丹前500円、その他自炊部でもご希望の方には1食200円、ご飯だけでも出しておりますし、又1日2食で3,000円(朝食・夕食)の定食もございます。
○交通
奥羽本線碇ヶ関下車、午前8時〜午後5時頃迄に着の普通列車のみに出るサービスカー(送迎バス)で約15分。

青森県南津軽郡碇ヶ関村湯の沢
電話(0172)45-2137・2321

参考HP:熊谷さんかこさん 、NHKふだん着の温泉東北の湯治宿リスト



12.古遠部温泉

湯の沢温泉を出発、一旦大館方面へ。途中、あいのり温泉というレジャーランド風の倒産したホテルの廃墟(幽霊スポットらしい〜)を横目に、青森・秋田県境の「道の駅矢立峠」で一息。隣の大館矢立ハイツは270円で日帰り入浴できるそうですが、加水・ろ過で評判も良 くないのでパス。 

小坂方面に戻り古遠部に向かうと本当に宿があるのかと思えるような深い山の中に突如として宿が現れます。犬が2〜3匹おり、頭をなでてきます。玄関のみ改築され割と新しそ う。鉱山の発掘調査で見つかった温泉だそうです。 

受付で250円を払います。内部は古い木造で鄙びた湯治場の風情。しかし、湯の沢と反対に若い人が多いのは意外な感じ。こういった鄙びた掛け流しの温泉宿が若い人の間で相当好 まれているのかなと感じました。数年前ならこのような湯治場はお年寄りばかりで考えられない話でしょう。この日はさすが満室みたいです。 

階段を下り1階へ。そこで男女別に分かれ、さらに階段を下ると脱衣所となりま す。相当鄙びていて掛け流しすさまじいとの情報を得ていたので、期待に胸を膨らませ、浴室の扉を開きます。 

目に飛び込んできたのは浴室一面、木の色と温泉の成分の茶色で、床全体が川のよ うに豪快に掛け流された温泉です。床全体に温泉が流れているため、トドになって背中にお湯を流している人も数名。一目でノックアウト!

20年近くいろいろな温泉に入りましたが、このような スゴイ光景は初めてです!浴室の至るところに成分の固まりが見られ、模様を描いています。さらに窓から外を覗くと流れ出た温泉の成分により二股温泉のような固形物のドームが形成されて います。 

お湯は茶褐色で飲むと強鉄味+炭酸味。伊香保温泉の飲泉所と同じ味だと直感しました。ただ、新屋のアブラ+硫黄臭味や、湯の沢の薬+硫黄味の湯と正反対に、さっぱりす る非常に入りやすい長湯向きのお湯です。これは後で訪れる八九郎温泉も同じです。湯の沢や日景から近いのに不思議に思えてならないです。このあたりの地層はどうなってるんでしょう? 

ということで浴後もさっぱりし、非常に爽快な感じがしました。前2湯が強烈過ぎただけにハシゴ湯をする上では救いでした。この後も強烈な湯だったら倒れてしまうところで した(^_^;) 

温泉分析検定書(1階の浴室入口掲示)
奥遠部温泉(碇ヶ関村大字碇ヶ関字西碇ヶ関山国有林30林班(い)小班内湧出)
依頼者:弘前市品川町●●●番地 木村 ●●●
現地試験の部
現地試験日時 昭和40年8月14日11時
現地で施行した試験成績
源泉温度:(気温22.5度において)41.5度(摂氏)※ 性状:無色透明僅かに炭酸塩味 無臭
水素イオン濃度:(PH)7.5
湧出量:(1分間のリットル数)800.0※
試験室試験の部
試験室で施行した試験成績
水素イオン濃度:(PH)6.68※ 固形物総量(鉱水1kg中)6063.50mg
比重(摂氏20/4度において)1.0009 (本鉱水1kgに含有する成分並びに分量)総計6362.427mg
イオン表
K=105.0 Na=860.0 Ca=522.64 Mg=98.49 フェロ=21.00 Al=73.592 第一Mn=11.00 銅=0.06 亜鉛=1.40 カチオン計=1693.182 Cl=1673.712 硫酸=688.851 ヒドロ燐酸=0.257 ヒドロ炭酸=1347.234 ヒドロヒ酸=1.569 アニオン計=3711.623 けい酸(メタ)=149.477 ほう酸(メタ)=46.065 遊離炭酸=762.08 遊離成分小計=957.622 溶存物質=5600 成分総計=6362
以上の定量分析の結果により本鉱泉は次の泉質に該当する
泉質 含石膏弱食泉(緩和低張性温泉)
昭和40年10月15日 青森県衛生研究所 所長
※配布用チラシでは湧出量1分間に約500L、源泉温度42度、PH=6.48になっている。  
御案内(配布用チラシより)
所在:青森県南郡碇ヶ関村大字碇ヶ関字西碇ヶ関山1の467
道順:国道7号線碇ヶ関関所(湯の沢駅近く)小坂街道(国道282号線)を約3.5キロ  巽橋際より左折し林道を約1キロ入る。碇ヶ関駅より車で約12分。
料金:
宿泊 一人一日(2食付)6,300円より(但し予約制)
日帰 一人一日(大広間)600円より(入浴料共)
湯治(フトン持込の場合)電気、ガス、テレビ、冷蔵庫含む
1部屋御1名様で利用の場合  2,600円
1部屋御2名様で利用の場合  御1名様あたり2,300円
1部屋御3名様以上で利用の場合  御1名様あたり2,100円
※尚 冬期間は暖房料として別途申し受けます。
宿泊の場合送迎あり(津軽湯の沢駅)電話0172-46-2533
参考HP:郡司さんガウス さんの他、yahoo検索にて355件あり(7/23現在)



13.八九郎温泉(三湯)

古遠部温泉からR282の坂梨峠を越え、やませみさんの第2の故郷、秋田県小坂町へ入ります。小坂町にはマニア垂涎の野湯・八九郎温泉があります。私もやませみさんの書き込み (2001年5月18日投稿)でその存在を初めて知って以来2年にしてやっと訪れることが できました。はなさんの「極楽とらべる」の写真やレポ を見て、これは絶対行かなくてはと決心しました。 

実はみちのくの温泉めぐりの旅に行こうと思ったきっかけが八九郎であり、八九郎が最大の目当てだったのです。八九郎温泉では以下、八九郎・奥八九郎・奥々八九郎の3ヶ所 に入浴しました。

(1)八九郎温泉

八九郎温泉は小坂町の北部、小坂川最上流の青森県境付近にあります。R282を進み、「身障者養護施設(コロニー)あすなろ荘」の看板に従い八九郎集落へ向います。私はここへ 行くにあたり事前に検索サイトでたくさん調べて行ったのですが、そこに青い屋根のあやしい家が。そこに農作業をしているおばさんがいたので、温泉についてお尋ねすると、ここではなくて まだ向こうとのこと。 

奥・奥々八九郎へ行く林道の三叉路を左折。小坂川の橋を渡ると3軒の家があり、そのうちの1軒が目印となる青い屋根の家でした。そこでも奥さんが農作業をしているので、風 呂の場所を尋ね、きちんと入湯の許可をもらいます。「入っていいですか」「どうぞー」ってな感じで。 

露天風呂へはさっき渡った小坂川の橋のたもとから川沿いに歩き、途中から畑のあ ぜ道に入った山すそにありました。途中の排水路は温泉で赤茶けています。露天風呂はコンクリ造りで茶褐色に濁る湯がザーザーと泡立ちながら注がれています。浴槽の回りでは茶褐色の湯が 数ヶ所から噴出し、辺り一面真茶色です。湧きたては透明な湯ですが、酸化して茶色く濁るようです。 

ここは地元の人は入らないと言うお湯、私もあまりの開放感とワイルドさに一瞬躊 躇しましたが、ここまで来て入らない手はないです。喜んで入らせていただきました。ぬるめですが、赤い湯の花ビッシリで浴後はさっぱりする感じの湯、すばらしかったです。アブに刺されて痛 かったですが…^^ゞ

(2)奥八九郎温泉
 
さきほどの橋を渡り突き当たりを左折(ふもとからは直進)し、そこにある案内板にしたがい砂利道の八九郎林道を走行します。10分くらい行くと沢を渡る橋があり、すぐに突き 当たります。左折してすぐのところをまた左折。車を止めて川の方角へ歩いて1分くらいに奥八九郎温泉があります。 

実は最初勘違いして橋を渡った突き当たりを右折してしまったのですが、途中で通 行止め。左折してしばらく行ったところにある奥々八九郎でちょうど入浴していた地元の方に奥八九郎の場所を教えていただき、また引き返してたどりつきました。  

奥八九郎は木々の中の池みたいなところで気泡(炭酸)をぶくぶく噴き出していました。お湯は3湯の中では一番ぬるいぬるま湯で夏以外は入浴は厳しそうです。私の行った 日は半そでで丁度いいくらいの暑い日。もちろん入れましたよ(^^)V。でも出る時はかなりヒヤッとしましたよ。 

ここは手前や奥々から見ると茶褐色が薄い感じです。炭酸ガスに舞うゴミ等がかな り見え、ギョッとしましたが…^_^;。底は砂みたいな感じでした。でも炭酸ガスが風呂全体にブクブク噴き出す光景はやはりスゴイですね。五右衛門風呂の釜ゆでのような心境(・_・)

(3)奥々八九郎温泉
 
さて3湯の最後を飾るのが、八九郎野湯郡ではもっとも有名な奥々の湯です。奥八九郎から林道をさらに奥へ5分くらいです。当掲示板関係ではおかざきさんが2002年9月11日に投稿され 「ルックスが好い。男前。」と言わしめた野湯であります。極とらの写真もここです。私も初めて見た時、その光景に圧倒され、呆気にとられてしまいました。 

夕方でしたが、地元の方が2組(一組は夫婦連れ、もう一組は子供連れ)代わる代 わる入浴されていましたが、私の後(17:30以降)はお客はなく貸切状態となりました。奥の湯の場所を教えていただいた夫婦連れの方によると、ここは掘削してそのままの状態になっているとの ことです。 

地面の穴の底から茶褐色のお湯と気泡が大量に噴き出し、お湯が数センチ盛り上るほどです。辺り一面からもお湯の噴き出しが見られ、山の中の野原が一面赤茶けています。 穴の方は数人入れる広さで胸くらいまで浸かれる深いもの。

お湯は3湯でも熱めで(約41.5℃@おかざきさん及び42.5度、pH6.4@はなさん)、底から湧き出す気泡に揉み解さ れて何とも気持ちいいです。天然ジャグジーの野湯はここ以外では見たことはないです。私は景色のいいお風呂を長年求めてきましたが、ついにここまで来てしまったと言う感じです。

八九郎に出会えたことは温泉ファンとしては最高の誇りです!実はここでブヨにたくさん刺され、2週間以上かゆい思いをしたことを付け加えておきます。

(4)八九郎take out編 

最後にここのお湯を20L、ポリタンに汲んで記念に持ち帰ることにしました。なぞの温スタシリーズみちのく編といった感じで。 で、10Lずつ自宅の風呂に入れてみました。結構、鉄分で茶色く濁り、出たあとは ホカホカしました。サビの湯の花がかなり多いですね。濁り加減は伊香保飲泉所や新潟寿和・群馬猿川・下仁田田舎人ほど強くはないですが、やはり成分的にもなかなかでしたよ。

参考HP:八九郎の温泉HP他、yahoo!検索にて158件あり(7/23現在)
↓奥の八九郎温泉の場所
http://map.yahoo.co.jp/pl?la=1&sc=5&nl=40.24.57.944&el=140.46.43.753&CE.x=24 3&CE.y=258
↓私のアルバム「みちのくの温泉めぐり@古遠部・八九郎」http://www.imagestation.jp/ja/pc/viewimagelist.jsp?album_id=717fbb18d4ed&pag e=5 

夕暮れの奥々八九郎を去り難い思いで後にし、小坂の町へ行きます。康楽館と小坂鉱山事務所の建物だけ見てきましたが、かつての鉱山町のにぎわいを思い起こさせるような風格あ る立派なものですね。特に康楽館では今も歌舞伎芝居を演じていることは貴重だと思います。この日は何もやっていなかったのでそのまま後にしましたが、いつか見てみたいもの です。 

あと鉄道ファンとしては小坂精錬鉄道の小坂駅ものぞいて見ました。旅客営業は廃止して8年あまりたっているそうですが(1994年10月1日廃止)、貨物の方はまだ現役です。旅 客営業のない駅で寂しかったですが、構内にゴロゴロしている貨車を見て無償にうれしくなる私でした(^^)。いつまでも存続することをお祈りしています。 

この後、鹿角で夜になってしまい夕食を。鹿角(花輪)も尾去沢鉱山の旧鉱山町で 寂れた感じですが、ガ○トやほっ○ほっ○亭などの大手ファミレスや弁当屋があるのはありがたかったです。最近は旧鉱山町も便利になったんですね。




14.玉川温泉露天風呂

鹿角市からR341を田沢湖方面へ向います。遠くまで行き過ぎた!帰りがあと2日しかないんです。高速は使えないので、距離を稼がないと…。もっと時間があれば、八幡平の温泉に行 きたかったのですが、もう立寄れる時間ではないです。 

ちょうど10年前(湯瀬ホテルに泊まった時)に玉川温泉を訪れた時、遊歩道沿いに露天風呂があったはず。その時は足湯をしただけで、実際に入浴はできなかったのです。 この機にちょうど通り道なので玉川温泉に初めて入浴してみようと思いました。 

それにしても夜のR341は信号がないのはいいですが、通行する車がほとんどなく、 雪まで見えてきて怖いくらいです。こんな寂しい通りにある玉川温泉、果たして露天風呂に入浴している人がいるのか、また時間的に内湯に入浴できるのか不安になってきました。こうして鹿角 市花輪より38.9km、所要53分にて20:30というとんでもない時間に玉川温泉に着いてしまいました。 

着いてみたらビックリ仰天です!玉川温泉から坂を上がってR341の交差点まで約 1kmくらいの間、路上駐車の車がずっと続いています。車中泊する人でしょうか?そこには懐中電灯を持った人がたくさん行き来していて、何というにぎやかさ。  何とか路上に駐車スペースを見つけ、車を降り玉川温泉ホテルの方へ向います。日帰り入浴は20時までとの事で内湯への入浴は断念。懐中電灯を持って夜の遊歩道を歩き、無料の 露天風呂へ向います。しかし、夜なのに遊歩道を歩く人は引きもきらず、玉川温泉一体どうなってるんだ、と感じました。 

漆黒の闇の中、ゴウゴウと音を立てて湧き出す「大噴」やシューシュー音を立てて 吹き出す「噴気孔」が気味悪いです(^_^;)。そして「岩盤浴」のオンドルに近づいた時、驚くべき光景が展開しました。遊歩道に寝そべる無数の人、人、人。どうやらオンドルがどこも一 杯になってしまい、皆ところかまわず寝そべって岩盤浴しているようです。

岩盤浴周辺は賑やかで、もはや街みたいな感じです。足の踏み場もなく、あやまって踏んでしまわないよう、慎重に 露天風呂を探します。夜の闇の中、人をかきわけ露天風呂を探すのは至難の技でかなり探しましたよ。10年前の記憶をたどりながら、もう見つからないかなとあきらめかけた時、露天風呂 がついに姿を現しました。オンドル小屋の間に。 

露天風呂は昼間は観光客が多くとても入れないそうですが、さすがは夜、10人位は入っています。女性の方もいました。照明がなく手探りしながら服を脱ぎ露天風呂に入ります。何と意外とぬるくて長湯向きの湯ではないですか。強酸性で苦痛を覚悟していたのですが、気持ちいいです。

お湯は真っ白に白濁し、なめると強烈に酸っぱいです。臭いも硫黄 臭。ちょうど露天風呂の温度の風呂番をされている方が入浴しており、水で薄めて調節しているそうです。今日の湯はちょっとぬる過ぎかなと周りの方は言っていましたが、風呂番の方 が今日は私が調節したんだと答えていました。ちなみに泉質は以下の通り、内湯とは違うそうです。

内湯:酸性含二酸化炭素・鉄(U)アルミニウム塩化物泉(等張性・酸性・高温泉)
98℃ 9,000L/分(1ヵ所の湧出量日本一)、pH1.2(浴用の温泉としては酸性度日本一)
※成分の詳細はだだ星人さんのHPをご覧下さい。

露天風呂
:酸性硫黄 泉
67℃、pH2.0〜2.2、玉川温泉全体の湧出量約12,000L/分 
そして夜空を見上げると、今までみたことのないような満天の星空。風呂入りながら30分くらい 見とれてしまいました。こんなきれいな星空の下、露天風呂に入ったのは初めてで感激しました。露天風呂の場所:自然 研究路MAP 

再び車に戻ると22時。いつの間にやら1時間30分もまったりしてしまいました。このまま遊歩道に寝そべって一夜を明かすのも悪くないなとは思ったのですが、汗かいて衣服の始末 も大変だし、明日以降の日程も厳しくなるので先を急ぎます。http://www.hana.or.jp/~tamagawa/ 

対向車がずっとないR341の山道を47Kmを52分で走り、田沢湖町のR46に出ます。 さらに右折して秋田・大曲方面へ。本当は左折して乳頭温泉郷や国見温泉に行きたかったのですが、時間がありません。角館では夜桜も期待したのですが、一面葉桜でボンボ リだけが光っていました。田沢湖町から39Km1時間10分、途中道を間違えながら、24時の午前様に秋田県中仙町の道の駅中 仙「ドンパン節の里」に到着。そのまま車内泊しました。


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