悪魔城ドラキュラ〜サークル・オブ・ザ・ムーン

初めてドラキュラシリーズが世に出たのはFCのディスクシステム。アクション性もさることながら、世界観にマッチしたグラフィックやFM音源を駆使した心に響くBGMなど、単なるアクションではなく一つの世界観を持った作品として評価されたゲームでした。その後も続編、他機種への移植、アーケードへの逆進出なども図りながら現在もその系譜は続いています。

GBでも『ドラキュラ伝説』と名前を変えて2作品 (これらはコナミコレクションシリーズで楽しむことが出来ます>Loppi)、『悪魔城ドラキュラ・漆黒の前奏曲』の1作品がリリースされています (とりあえず『悪魔城すぺしゃる・ぼくドラキュラくん』は除外ね (笑))。前2作は、GBのモノクロ画面がおどろおどろしい雰囲気をより一層盛り上げてくれたのと、シンプルだけどバリエーションのあるアクション (動きがモッサリしてるのも実にそれらしい) の数々でGBアクション史上に残る名作となったのですが (GB最初期にこんなゲームが作れるのは大したもんだと思う)、カラー対応になった最終作は、育成要素がプラスされてたり、敵もマップもワンパターンで意外性が無く、そのクセ中ボスなどの攻撃は理不尽極まりない、それを補う為に無敵モードになるコマンドが用意されてたりするんですが、これって要はゲームバランスの調整が面倒だから救済措置でくっつけたってカンジで案の定ゲームバランスがメチャクチャの駄作になってました。

で、買う前に心配だったのが実はこの点。本作にも育成要素があるのです。思えば、FCでの第2弾も時間の概念を取り入れたりRPGテイストを少し入れたりして駄作になってました。個人的に、ドラキュラシリーズには純粋なアクションとして頑張って欲しい気がしてたのですが・・・本作はアクションRPG (RPGアクション?) になってました。敵を倒す毎に経験値が入り、主人公が成長していきます。また敵を倒したりロウソクを叩き落としたりするとたまにアイテムが登場。お馴染みの特殊武器の他に主人公が身に付ける防具の類などがあり、装備することで耐久力や知力 (魔法力) がアップします。さらに、特定の敵を倒すとカードが出現することがあります。これが本ゲームの特徴の一つであるDSSと呼ばれるシステムで属性カードと動作カードというアイテムを組み合わせることによってプレイヤーの使う武器や能力値をパワーアップさせていくことが可能になります (たとえば、サラマンダのカードをつかうと炎のムチになる)。ただ、属性という言葉からある程度察しが付くと思いますが、相性というものがあります。相性の悪い敵には通常の攻撃よりも低いダメージしか与えられないこともあります。今までのシリーズでもパワーアップアイテムを取ることでムチのレベルが上がるということはありましたが、攻撃の効果自体が変わるというのは新しい試みだと思います (他のハード版のことは良く知りませんけど)。このシステムで発動される効力は様々で当然イマイチなモノもありますから注意して発動しなければなりません。単純にアイテムを取ることでパワーアップしていた従来の作品に比べて奥が深くなった (面倒になった (笑)) といえるでしょう。

個人的には面倒になったとまでは言わないのですが、ゲームとしての重みがDSSとかRPGテイストにに偏り勝ちかな?って気がしてちょっと残念です。なんか、ドラキュラシリーズが本来持っていたアクションを楽しむという感じではなくて、如何に自分のレベルを上げるか&如何に強い武器を手に入れるかを追究する方向に行ってるような気がするのです。無論、通常の武器でストイックなまでにヤリ込むというのもアリでしょうけど、開発者はそういうプレイを前提にした難易度にはしてないでしょうからね (実際問題かなり難易度高めに設定されてるような気がする)。

ただ、アクション自体に魅力が無い訳ではありません。ジャンプしたり、ムチで攻撃 する (ちなみにボタンを押しっぱなしにするとムチを振り回す=バリアになる) といった従来のアクションの他に、スライディング、タックル、2段ジャンプ、三角蹴り等といった新たなアクションが追加されています。これらのアクションは単純に攻撃のバリエーションを増やしたというだけでなく、ステージ攻略に必要なアクションとして用意されています (天井の低い通路をスライディングで抜けたり、階段の無い煙突状の柱の内部を三角蹴りで飛び移ったり)。これらのアクションをする場所を見つけるのはもちろん、実際にアクションを行う際のボタン操作 (タイミング含) の難しさというのが非常にドラキュラしてて楽しいです。最初は上手くいかないんだけど慣れてくると、それこそ自分の手足を取るように自在に主人公を操作出来る様になります。アクションゲームって如何に自分の思い通りに操作が出来るかが楽しさの一つだと思いますが、その楽しさを高いレベルで堪能出来るのがドラキュラシリーズの魅力の一つです。

残念なのは、これらのアクションが最初から使えるものではなくマップ上に点在するアイテムを集めたり、各エリアにいるボスキャラを倒すことによって徐々に使えるようになるということ。マップの構造からして、最初から全てのアクションが使えるとプレイヤーが迷子になる可能性があるのはもちろん、RPG要素を取り入れたためにプレイヤーが成長していないうちにラスボスに挑戦してしまいかねないという事態を避ける為の処置だと思うのですが・・・正直あっちに行ったりこっちに行ったりというのは面倒かも。マッピング機能で自分のいる場所はすぐに分かるんですが、移動する手段が結局歩いていくしかないですから『あれ、そういえばあの場所は?』と思い出した時にとっても手間がかかります。マップがドンドン埋まっていくのを見るのは楽しいですが、せめてセーブポイント間をワープする機能くらいは欲しかったですね (これだけでも少しは楽になる)。

ストーリーは初代ドラキュラよりも後のこと、師匠と兄弟子と共に城に乗り込んだものの単身冒険する羽目になったプレイヤーが数々の難所を潜り抜けていくというもの。ゲーム開始前のデモはちょっと長いですが、小さいキャラクタながらナカナカ上手く出来てると思います。グラフィックは非常に綺麗で、独特の怪しげな雰囲気は再現されていると思います (クオリティ的にもSFC版より上)。キャラのパターンがちょっと少ないような気もしますが、ゲームに熱中してくると気にならなくなるので大した問題では無いのでしょう。というか、秒間○○万ポリゴン!とかいう世界じゃあるまいし、そんな細かいことを気にするのは一部のハードオタクに任せておけば良いこと。真のゲーマーはゲーム性にこそ注目しましょう!?

気にしなければならないのは画面の暗さ。GBAになって液晶の性能が上がり、明るい色はより明るく、暗い色はより暗くといったカンジでコントラストが強調されているのですが、ゲームの雰囲気上どうしても暗い色使いが多くなっています。光源をしっかり確保出来れば問題無いのですが、敵キャラの中には背景と同化しちゃうのもいるし、同じドットで色違いみたいな敵の場合には見分けが付かなくなるので注意が必要です。

ドラキュラシリーズといえばグラフィックと共にサウンドも特徴の一つ。初代のドラキュラのBGMを最初に聴いた時にはホントにスゴイ!と思いました。GB版もPSGのみという寂しい機能ながら、上手くアレンジしたBGMを聴かせてくれました。はたして、GBA版ではどうなっているかというと・・・電源入れた時点で驚かせてくれます。何と唄が流れてくるのです。しかもコレがホラーの雰囲気にピッタリ。否が応にも期待が高まります。で、スタートするとデモが始まります。ムービーではなくキャラクタが寸劇を見せてくれるだけですがコレはコレでアジがあります。ゲーム中に流れる低音の効いたBGMもカッコイイです (って、まだ序盤しかプレイしていないのバレバレ (笑))。あと、場面によっては歩いた時にカツーンっていう靴の音が響くのが芸が細かいなと思いました。

現状、マップの制覇率は40%弱といったところ。まともにレベルアップしてないので途中で立ち往生といった状態です。純粋なアクションだったら、何回かやってるうちに攻略法が分かってきてコントローラさばきでクリア出来ると思うのですが、RPG要素が入っている為にかったるい経験値稼ぎをしなければならず、ちょっとツライです。ただ、裏を返せば経験値を稼いでガンガンレベルアップすれば多少武器が弱くても勝てるということではあります。ま、いずれにしても2度手間は嫌なので、個人的には攻略本の登場に期待したいところです。

FCの初代ドラキュラやSFCのドラキュラのような純粋なアクションを望む人にはあまりオススメ出来ませんが、ゲームの完成度としては非常に高いと思います。RPGやDSSの要素を許容出来る人には間違いなく買いのソフトでしょう。少なくとも漆黒の前奏曲 (GB) に比べると格段に出来は良いです (というか、比べちゃイカンな、コレは (笑))。

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ワイワイレーシングアドバンス

やれ模倣だ、商標侵害だと騒ぎ立ててるコナミですが、コレってハッキリ言ってマリオカートアドバンス以外のナニモノでも無いと思うんですが、いかがなもんでしょう (笑)?別に模倣が悪いとは言いません。良いシステムはそれをベースにして新たな要素が付け加えられて発展していくべきだと思うし、現にそういう風に今までのゲームは発展してきたような気がします。ま、その認識があったからこそジャレコやナムコとの和解があったとも言えるんでしょうけどね。(この手の問題に関しては http://www.asahi-net.or.jp/%7Eyy2k-mrt/boycott_konami/ を参照してください)。ま、任天堂の山内社長も同じようなことやってたし、この辺に関しても時代は巡るということでしょうか (笑)。

先にちょっと書いたように、基本システムはマリオカートアドバンスそのものです。バラエティに富んだコースをアイテムを駆使して走破していくというもの。出走するのはコナミのキャラクタ8人。各々にサブキャラが味方に付きます (アイテムの効果で出現)。何ていうか、とにかくマリオカートアドバンスです。それ以上ではない。コースのバリエーションやモードに若干違いはありますが、レースとしての基本は同じですが、マリオカートアドバンスが非常にオーソドックスな作りなのに比べて派手さが目立ちます。画面全体の色使い (ちなみに、昼間に始まって夕焼け空で終わるコースとかもありナカナカ綺麗) はもちろんですが、コースのデザインも奇抜だし (ギミックも色使いも)、アイテムの効果等のグラフィックも派手で常に画面がハジけているっつーか、落ち着かないっつーか、騒がしいというか。ワイワイレーシングとは良く言ったものだと思います (笑)。

騒がしいといえば、とにかく良く喋る (笑)。電源を入れたらいきなり唄い出すのはもちろん (ドラキュラもそうだったけど、今回のコナミのソフトってみんなこんなカンジ?)、敵にやられた時、アイテムを使った時、追い抜いた時、追い抜かれた時・・・とにかくワイワイ騒がしい (しかも各キャラ毎にセリフもCVも違っているから大したもんです)。

ゲームモードがちょっと変わってて、通常のグランプリレースで優勝すると、プロテストというのを受けることが出来ます。このプロテストに合格するとライセンス (B級から始まる)がもらえ、新たなグランプリに挑戦が出来、それに優勝すると更に上のプロテストを受けて・・・という構成になっています。マリオカートアドバンスがグランプリで優勝すると自動的にランクアップしていたのとはちょっと異なりますね。このプロテストというのが結構ウマイというか、微妙な所に合格の判定基準が置かれているので、失敗しても何回も挑戦する気になります。単純にグランプリを繰り返すだけというよりもアクセントが効いていて良いと思いました。

タイムアタックは文字通りコースレコードの更新を目指すモード。1度遊んだコースなら何処でも挑戦できます。まぁ、このモードに関しては特に書くことナシ。一人でコースを極めたい人はどうぞ。ただ、元々レース部分に重点が置かれていないゲームなので物足りないというか、あまり真剣にこのモードで遊ぼうという気にはなれません。そうそう、タイムアタックで思い出した。タイムアタックで有利なマシン、あるいはグランプリで勝てる (扱いやすい) マシンを選ぶというのは普通良くやることだと思うのですが、このゲームの場合マシンの選択画面にはキャラクタの顔しか出てこないので、どのマシンがどんな性能なのかが一目で分かりません。まぁ、大体の人は1度自分のマシンを決めたらあまり他のマシンに乗ることはないのでOKなのかもしれませんけどね (それって逆に言えば、ほとんど性能が変わらないってこと?)。

グランプリレースにおけるアイテムは、コースに点在しているベルを取ることでゲット出来る他 (赤が固定、青がランダム)、レースを始める前にお店で買うことも出来ます。もちろん、買うにはお金が必要で、レース中に拾ったコインの数に応じて買えるモノが変わってきます (最高3つまで持つことが可能)。如何にアイテムを効率良く使えるかがレースのカギを握っているので、逆にそれがアイテム偏重主義になってて肝心のレースを楽しむというより、相手の邪魔をすることばかりを考えるようになってしまいがちなのが何とも。もっとも、コナミ自身これをレース主体のゲームとして考えているかどうかが分からないんですけどね (笑)。しかし、レース中にもゲット出来るアイテムを店で買う必要性がイマイチ分かりません。店で買えるのは全然違うアイテムであればもっと真剣にコイン集めをしたりすると思うんですが。

本編のレース以外に『チキンレース』『バクダン鬼ごっこ』というミニゲームが遊べます。なんかホントにマリオカートアドバンスだな (笑)。バクダン鬼ごっこは、鬼になった人が爆弾を抱えてスタート。相手に接触することで鬼をタッチ出来ます。やたらと走り回っていると燃料切れを起こしたり、悪路を走るとダメージが燃費が悪くなったり、鬼になったらエネルギー回復など、結構駆け引きが楽しめるゲームです。対戦で遊べ鱈面白いかもしれませんね。チキンレースは、実際に行われてるチキンレースそのもの。如何にギリギリまでブレーキを踏まないかを競います。あんまり面白くないです (苦笑)。人間同士で遊べば面白いのかな?少なくともCOM相手だとあまりにも理不尽な結果が多いのでやる気が失せます

対戦って言えば、ワンカートリッジプレイに対応していないのが何ともイタすぎますね。まぁ、こんだけ派手な画面で、ワイワイ喋ったりすれば、データ容量の制限に入らないのは当然だと思いますが。マリオカートアドバンスがワンカートリッジプレイをサポートしている (任天堂スペースワールドで遊べた) ので、かなり不利です。つーか、もしマリオカートアドバンスが同発だったら、このゲームは売れてなかったかも (笑)

とにかく演出の派手さが目に付くゲームという印象が強いです。出来自体は悪く無い、というか意外に遊べるのでビックリです。ただ、良く言えば間口が広いんですが、ハッキリ言えば作り込みがアマイのでレースゲームを期待して買うとちょっと肩透かしを喰らうかもしれません (対戦を前提に買うのならばOK)。ズバ抜けて素晴らしい!という作品でもなければ、全然ダメダメのク○ゲーって訳でも無いです。でも値段に見合っただけの内容では無いような気がしますね (つーか、5800円は高過ぎ>コナミ)。あと、マリオカートアドバンスを買う予定の人は買わない方が良いかも。内容がかぶっているというのもあるけど、このゲームの派手さに慣れちゃうとマリオカートアドバンスの地味さはちょっとマイナスに映っちゃうかもしれませんので (やっぱ、見た目も大事でしょ?)。

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プレイノベル・サイレントヒル

プレイノベル』・・・ビジュアルノベルをコナミ風に称するとこうなるらしいです。っていうか、やっぱコレも商標絡みの話だったりするんですけどね (けっしてビジュアル部分に自信が無いからビジュアルという言葉を外したという訳ではない・・・と思うが真実は如何に (笑))。

サイレントヒル自体は、PSでバイオライクなホラーアクションとしてリリースされていましたが、GBAに移植するに当たって、そのまま移植するのは難しいだろう、ということで現在のプレイノベルというジャンルに変更されました。2Dを主体にしたハードですし、携帯機ですからね。私自身、ハードなアクションよりもアクション性の少ないテキストタイプのアドベンチャーの方が好きですし (つーか、嫌いだったらわざわざ買いませんわな (笑))、ユーザー層を考えると賢明な判断 (仕様変更) だといえるでしょう。

グラフィックは綺麗です。ただ、PS版のサイレントヒルのグラフィックを実際に見ていない (雑誌の写真では見たけど) ので比較して綺麗というのではなく、GBAの画面として綺麗だという意味です。演出として挿入されているムービーもかなり良いカンジに動きます。以前に見た試作版よりも良くなってるカンジ。肝心の文字も大きく、黒い縁取りがされているので読みやすくてグー。ただ、グラフィックに容量を割いた為かサウンドの方はちょっとウーンってなカンジ。つーか、前述の悪魔城ドラキュラワイワイレーシングに比べて明らかに劣ってるカンジ (いや、この2作が頑張り過ぎてるとも言えるけど (笑))。SEはそこそこ良いんですが、BGMとかがそれこそSFC初期の頃の安っぽい音作りになってるんですよえぇ (私のヘッドフォンがイカれてるだけかな?)。この手のゲームはビジュアルだけでなくサウンドも非常に重要な役割を持つと思うので出来ればもうちょっと頑張って欲しかったかなぁ?という気がしますね。

とりあえず、遊んでみたカンジではひとつのシナリオが終わるまで1時間くらいといったところでしょうか。もちろん、全てのシナリオ (分岐) を遊んだ訳ではないので全体を把握してはいないのですが、まぁこの手のタイプのゲームとしては妥当なところだと思います。主人公ハリーの視点から進めるシナリオの他に、劇中に登場するもう1人の主要キャラ・シビルの視点で進められるシナリオが存在するのはナカナカ良いと思います。ただ、この手のゲームにありがちな唐突な展開が多いのはちょっと残念 (シビルがかかってきた電話の声だけを聞いて○○○って叫んだ後のシーンで、そういえば彼の娘は○○○という名前だった・・・って、辻褄が合わなすぎ。なんで後で思い出すような名前を咄嗟に口に出来るのか?)。というか、ちょっとやる気が削がれますね。

シナリオといえば、個人的にサービスに参加してないので遊んでないのですがモバイルアダプタGBを使うと新しいシナリオを手に入れることが出来るそうです。プログラム本体だけを入手して、シナリオは今後ドンドン増えていく・・・ってことになると結構面白いサービスになると思うんですが、インフラが整っていないのに今後ずっとサービスを提供し続けるというのは難しい気がします (シナリオの完成度はもちろん、サービスの管理体制の維持という観点から見ても)。まぁ、1度は遊んでみたいと思いますが・・・。

シナリオの分岐がフローチャートになって表示されるのは便利。さらに、フローチャートの分岐点をクリックすれば自動的にそこから始まるのも良いです。ある程度回数をこなしてくると何回も同じ文章を読むのはカッタルクなってきますからね。それ以上に、こういう救援措置が無いとシナリオの全クリアはかなり難しいと思います (ROMのヴォリュームからしても)。ストーリーさえシッカリしてれば分岐が分かっても楽しめるものだし、オプションでも良いから付けていって欲しいものですね>他社の類似ゲーム。

フローチャートも含め、操作系は概ね良好。煩雑さを感じさせないつくりなのでストレスが溜まることはほとんどありません。ただ欲を言えば片手で操作出来るキーコンフィグも付けて欲しかったな、と。まぁWSと違ってGBAは重たいので片手で持つのはかなり苦労しそうだけど (笑)。それ以前にシナリオの途中に挿入されるミニゲームがあるので片手で操作は難しいか。ちなみにこのミニゲーム、ルートを繋ぐパズルとか、アタマの体操に出てきそうなクイズの類で、そんなに難しくは無いです (少なくとも私がクリアしたゲームに関しては)。まぁ、中だるみしそうなストーリー展開の中で微妙にアクセントを入れるというカンジですかね。

システム的には既に完成されているジャンルなので、あとはシナリオが如何に優れているかがカギとなります。本ゲームの場合、前述のようにシナリオに若干唐突な部分がある他、どうもストーリーに入っていきにくいというか『次はどうなるんだろう?』みたいな期待感が沸いてきません。主人公があらかじめ決められたことを云々・・・というくだりがあるのですが、このゲームのシナリオ自体がそんなカンジで平坦に決められたレールの上をなぞるような感覚があります。アクションゲームだったら敵がいきなり現れただけで驚きがあるけれども、本ゲームの場合にはそういった驚きも無いし。あと、比べちゃいけないかもしれないけど弟切草なんかの場合、1回シナリオが終わったら次のプレイの時には選択肢が増えてたりとか、文章の感じが異なってたりとかがあったんですが、本ゲームの場合そういった展開は無い模様。同じ文章と同じ絵の使いまわしが多いのもちょっとツライですね。

そういや、シナリオクリア (というか、通った分岐の数が増える) の度に増えていくトレーディングカードシステムっていうのはどうなのかな?たしかに、エンディング後に新しいカードが増えるのは新しい分岐を通ったということを意味すると思うんですが、それってフローチャートで見ればすぐに分かることでは?まぁ、カード集めが主目的ではなくシナリオを遊んでいるうちに自然に貯まるという程度の位置付けだとは思うんですが、グラフィック自体も小さいし、そのカードに関する説明がある訳でもないし存在意義が不明です。何でもかんでもカードに絡めて収集&交換に結び付けるのがコナミ (っていうか、ポケモン以降のGBソフト全般) の悪い所のような気がしますね。

この手のシステムが好きなので買ってみましたが、まぁ、そこそこ遊べたとはいえ、正直いって予約してまで買うようなソフトではなかったかなと。いや、ハッキリ言うと損したかな?と (苦笑)。もし、モバイルアダプタGBを買ったら新しいシナリオで遊んでみたいものですが、あまり過度な期待はしない方が身の為だと思ってます (ぉぃ)。うーん、やっぱチュンソフトに早くGBA参入して欲しいなぁ。

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グラディウス・ジェネレーション

コナミのシューティングという範疇のみならず、横スクロールシューティングの名作として歴史に名を残すグラディウス。アーケードの移植ではなくコンシューマーオリジナルとしては久々の登場ということになります。

とはいってもまぁシステム的には完成されたゲームですし、敵キャラやステージ構成に関しても今までのシリーズで散々やり尽くされている感もあるので、目新しさというのはほとんどありません。いや、というよりどのステージも何処かで見たことのあるようなものばかりだったりします (苦笑)。もちろん、グラフィックのクオリティ自体は高いと思いますが、本ソフトよりも先に発売されたファランクスもステージやキャラの描き込みが結構凄かったのであまり驚かないというか、まぁこれくらい出来て当然だね、というカンジが強いのです。また、敵キャラやボスの攻撃、ステージの構成なんかも今までのシリーズの焼き直しに過ぎず目新しさが全然無いのもイマイチなところ。なんというか、GBのドラキュラ伝説の後に出たGBCのドラキュラ〜漆黒の前奏曲〜みたいなカンジ?グラフィックとかカラーになって良くなるはずなのに、モノクロ版の方がトラップも面白かったしシステムのバランスも良かったというアノ感覚に似てます。

ただ、まぁシリーズとして既に何作もリリースされているし、今までのシリーズでも新しい要素というよりも焼き直しに近いという場面もあるので一概にコレが悪いとは言えません。むしろ、ソツなくまとまっているとは思います。しかしながらわざわざ携帯買ってまで遊ぼうとする人間はそれなりに遊び込んでいる人だと思います。そういったことを考えると、本作に物足りなさを感じる人は多いと思います (特にこれまでのシリーズのファンの方は)。

では、シューティング初心者の方にとってはどうでしょうか?システム自体は最近のシリーズにもあるように、まずパワーアップの形態を4種類から選びます。次にシールドの種類、パワーアップのオート/マニュアル、最後に連射機能をオンにするかオフにするかを決定します。ちなみに、キーコンフィグに関してはオプションメニューから設定できます。ミサイル、ショット、パワーアップの決定をそれぞれ個別のボタンに割り振ることが出来ます。デフォルトの配置は使いにくいと思うので変更は必須でしょう。ただ、ゲームをスタートさせれば実質使うボタンは十字キーの他は2つ (パワーアップオートにすれば1つ)。しかもショットは押しっぱなしで連射可能なので誰でも簡単にプレイ出来るでしょう。

また、GBA版で特徴的なのは、各ステージが細かいエリアに分けられていて、1度プレイしたエリアならばセレクトすることが可能になっていること。通常、ステージセレクトが付いていてもホントにそのステージの最初からやり直しというのが普通ですが、このゲームの場合はほぼ自分が死んだ直前の所から再開出来るので非常に便利です (ただし、スコアは記録されませんが)。また、各エリアごとに無防備状態でのプレイの見本を見せてくれるヒントモードが付いています。これを見れば敵の弱点も分かるし、障害物のすり抜けるタイミングも分かるので初心者でも安心です。もっとも、このヒントモードが使い物になるのはノーマルモードくらいのもの。ハードモードになると、見本通りに動かそうとしたってそりゃ無理だってのが本音です。また、ボス戦などはその攻略パターンを見抜くのが楽しみであり (つーか、このゲームの場合ホントに他に楽しみが無い (苦笑))、ヒントモードで全て見せるというのはちょっとヤリ過ぎの感も (これじゃ、ヒントモードじゃなくて解答モード (笑))

ただ、シリーズが重なるととかく初心者はおいてきぼりになりがちなシューティングゲームにあって、こういった救済措置が取られるのは結構良いことだと思います。そんなモノ必要無いと言う人は見なければ良いだけの話ですしね。ただ不思議なのが、エクステンドがないこと。いくらスコア稼いでも残機数が増えないのです。最初に9機まで増やせるのでまぁ滅多なことではすぐにゲームオーバーになることはないでしょうけど、これが2周目とか3周目に突入するとなると話は別です。ま、私はそんなに上手くないのでスコアによる残機増があっても恩恵には預かれないかもしれませんが、無いよりはあった方が良いのは間違い無いです (何たってスコアを稼がないとスペシャルステージモードに挑戦出来ないのですから)。どうもこの辺、作り方の方向性が微妙に分からないですね。

ちなみに、スペシャルステージモードは通常のモードでハイスコアを出すと遊べるようになります。最終的に出現するモードは常人では無理、というかおそらくシューティングの達人でもまともにクリアするのは難しいのではないかと思われます。ま、そういったシューティングの上級者でも遊び込める要素があるのは良いことです (対象とするプレイヤーの幅があるという意味でね)

GB版のグラディウスグラディウスII と比べると、システムのバランスやゲームの展開などでは劣るものの (っていう評価になること自体問題だと思うんだけど (苦笑))、オプションが4つ付いたり、レーザーがちゃんとレーザーとしての機能を果たしている (貫通するし、画面の端まで伸びる) のはサスガにGBAといったところ (ただ、処理落ちする場面が結構ありますけどね)。問題は、機能的にパワーアップしても内容がそれに比例してパワーアップしていないところ。実際のところ、GBAだから許されてるというカンジが否めなくも無いです。たぶん、他の据え置き型でこの内容だとしたらちょっと・・・というカンジでしょう。それは多分にグラディウスというタイトルの重みというのもあると思います。実際、これが他の会社から出た横スクロールシューティングだとしたら及第点はいってると思いますので。要するにグラディウスというタイトルに対する過剰な期待があったぶん肩透かしを食らったというカンジなのです。

BGMも往年のコナミサウンドらしからぬ軽さが耳に付きます。ゲームスタートの合図やボスの弱点をサンプリングヴォイスで喋らせるような所に凝るのも良いけど、肝心のBGMがチャカポコ音なのはいかがなものかと。グラディウスといえばあの印象的な音色のBGMも魅力の一つであると思う私には、このBGMはちょっと異質なカンジがします (曲自体の善し悪しは分からないけど、ゲームには合ってないと思う)。MSXやFC、GBという非力なハードでありながらもプレイヤーを納得させるだけのクオリティを持ったBGMを作り出してきた頃のコナミは何処に行った (GBAで音ゲー出さないのもコレが原因か (笑))?

えー、最後の方でちょっと不満が続きましたが、最初に書いたようにソツなくまとまってるゲームだとは思います。ファミ通の殿堂入りはどうかなぁ?と思うけれど、大当たりでもなければ大ハズレでもない7点といったところ。個人的には、今までの資産を捨ててまったく新しいモノを作るというのは困難だとは思うけど、それならそれでパロディウスのような路線に走っても良かったのではないかと思います。少なくともジェネレーションというタイトルはちょっと大仰かなと思います。つーか、どうせならグラディウスの完全リメイク&スクランブルのカップリングでも私は買ったかもしれない (苦笑)。GB版のグラディウスグラディウスII の完全リメイクでも良かったかもしれない。次回作に期待するしかない?!

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コナミアーケードゲームコレクション

まぁ、結構前からの話ですけれども、ゲームが複雑化するにつれて、昔のシンプルなゲームがもてはやされるようになりました。未だにファミコンのゲームに就寝する人がいたりするのもその一環でしょう。また、ゲーム機の性能が上がった事もあり、昔のゲームを再現するのが苦にならなくなった事、しかも供給媒体の容量の大容量化に伴ってひとつのソフトに複数のゲームが収録されている、いわゆるコレクションモノが増えてきました。GBAも携帯機とはいえ性能的にはSFC並みのモノを持っており、レトロゲームの再現をするのには十分であり、現にナムコアタリミッドウェイなどのコレクションソフトが発売されています。

コナミというと、現在ではビートマニア、DDRという音ゲーとジャンプ系のキャラゲーとカードゲームでその名を轟かせていますが (あと、版権ジゴロね (笑))、80年代初めの頃は非常に通好みというかマニアックなゲームを作り、トップメーカーというよりは中堅どころという印象が強かったです。で、本ソフトに収録されているのはそんな80年代初期の何処かマニアックな匂いのするゲームばかり (笑)。まぁ、現在ではほぼオリジナルを遊ぶ事は不可能なゲームばかりなのである意味嬉しいカップリングではあります。しかも、GBA参入当初から5800円という銭ゲバなみの暴利を貪ってきたのが、6作品も収録して4800円!まさに奇跡といえるでしょう (ホントに奇跡かどうかは最後に書きます?!)。では、本ソフトに収録されているゲームの紹介を少々。

フロッガー
81年リリースのゲーム。記憶が確かならばセガ絡みのルートから販売されてた気がします。交通量の激しい道路を横断し、川を渡ってフロッガーを巣に導くのが目的のゲームです。GBでもコナミコレクション vol.4 に収録されていましたし、海外では単体のソフトとしても発売されていました。日本ではまだ発売されていませんが、フロッガー・アドベンチャーとしてGBAでリメイクもされているみたいです。海外では人気のあるタイトルなんでしょうかね?オリジナルは縦画面なので、GBAの横長の画面に入れるのは無理というか、やって出来ないことはないけど比率的にキャラクタが小さくなってしまうので、対応策としてスクロールするシステムになっています。まぁ、元々上と下でパートが分かれるようなゲームでしたから特に問題は無いと思います。
巣穴は5個あって全部に入れば1ステージクリア。巣穴に入るまではタイマーがカウントダウンされ、タイマーが0になると1ミスになるのですが、フロッガーが1歩動くたびにスコアが入るので、如何にギリギリまで動き回って点数を稼いで巣穴に入るか?というスリルを楽しむことが出来ました。また、車によって速さが違ったり、川を泳ぐカメの中にはいきなりもぐったりするヤツがいたりとフロッガーの行く手を遮るギミックのバリエーションもさることながら、捕まえるとボーナスになるカワイコちゃんガエルや、巣穴に現れるハチ (食べるとボーナス)、ワニ (この時に入るとミス) など、この当時のゲームとしてはかなり戦略的な要素が含まれています。にも関わらず、本ソフトに収録されているゲームの中では比較的簡単というか分かりやすいゲーム。いや、他のゲームが難しい (操作系が特殊だったり、当たり判定とかが厳しかったり) だけなんですけどね。当時人気だったLSIゲームにはフロッガーのルールが採用されているものが多かったですね。というか、避ける系統のゲームはほぼフロッガーだったんじゃないでしょうか。やはり操作ボタンが少なくて済むのと、ルールが簡単なのがLSIゲーム向けだったといえるでしょう。単純ながら味わい深い良作ゲームだと思います。ただ、難易度の上がり方が極端なのでナカナカステージクリア出来ないのが困りモノ (苦笑)
このゲームのタイトル画面でコナミコマンド (上上下下左右左右BA) を使うとグラフィックが奇麗になりますが、特にシステムが変わる訳ではなさそうです。とりあえず、雰囲気が変わるかなというカンジですね。ちょっと気分を変えたいときにどうぞ。

スクランブル
横スクロールシューティングは数あれど、その原点ともいえる古典中の古典ゲーム。後のグラディウスの直系であり、ゼビウスの上空/地上撃ち分けというシステムの元祖ともなったゲーム。さらに、攻撃パターンの違うステージが連続で現れるという展開もこれが始めてだったと思います (それまでは、敵の攻撃パターンは違えどステージというハッキリしたカタチで区切りがついていた)。地上に配置されていていつ飛んでくるかわからないロケットミサイル、撃つと自機の燃料が増えるがナカナカ破壊出来ない位置に配置されている燃料タンク、単なるボーナスキャラのベース (笑)。ゲームが進むと、蛇行しながら飛んでくるUFOや猛スピードで突っ込んでくる隕石といったモノまで登場し、ゲーム展開にメリハリを付けています。そして、敵は出てこないけど、迷路状の狭いルートの為にそれまでよりも高度な操縦テクを要する要塞入り口ステージ、そして最後のボスキャラに対面・・・というホント、今でも通用するアイディアが満載されたシューティングゲームだと思います・・・が、こんなに難しかったかなぁ (苦笑)。まぁ、縦横比が違うので難易度も変わってくると思うんですけどね。個人的には燃料の減り方が異常に早いような気がします。1,2個撃ち逃しただけで燃料切れで墜落しちゃうもんなぁ。
個人的には、アーケードのオリジナル版よりも、ぴゅーたの移植版よりも、トミーのLSIゲーム版にもっとも熱くなったものです。連射できないとか燃料の減りがきついとか横画面になってるとかまぁ色々とありますが、グラフィック的にもかなり細かいところまで再現されていますし、システム的にも特に問題になるような部分は無いように思います。ただ、新しいアレンジバージョンを入れる (タイトルでコナミコマンドを入力するとグラフィックが変わる) のであれば、個人的にはもう少し遊びやすくしても良かったんじゃないかなと思ったり。自機も3種類から選べるけど、これって何か変わりがあるの?

タイムパイロット
これは82年に発売されたシューティングで、当時としては画期的な全方向スクロールシューティングでした (画面スクロールとしてはボスコニアンが有名ですがアレは8方向スクロール)。ただ、スクロールシステムは画期的でしたが攻撃はショットのみという非常にシンプルな作りでもありましたが。
ステージが年代という設定になっていて、最初は1910年から始まります。とにかく難しいことは考えずに敵を撃ち落していきましょう。気をつけなければいけないのは、挙動が独特で方向キーを入れてもすぐにはその方向を向かないということ。ボスコニアンなどは、上に向かって移動している時に下方向のキーを入れると間髪入れずに反転してすぐに下方向に向かって移動しますが、このゲームの場合は、ホンモノの飛行機よろしく旋回して移動するのです (この旋回の移動パターンがあるからこそ全方向スクロールが可能な訳ですが)。逆にこの挙動さえ掴んでしまえばこのゲームはクリアしたも同然です (ぉぃ (笑))
敵を撃墜するたびに右下のメーターが減っていき、これが0になるとステージのボスが登場します。当然のことながらそれなりの耐久力とそれなりの攻撃力を持っています。ザコ敵の攻撃も当然続いています。上手く攻撃をかいくぐりながらボスを撃墜すると、ステージクリア。次の年代 (ステージ) にワープします (これがタイトルの由来か)
年代を追うごとに敵が進化?します。1940年はゼロ戦、1970年は戦闘ヘリ、1982年はファントム、最後は・・・宇宙に行ってUFOと対峙します (笑)。ただ、敵のキャラが変われどやることは同じです。後半になると誘導ミサイルを撃ってくるヤツも出てきて急に難易度が上がりますが、誘導ミサイルを上手く打ち落とせた時は正に気分はパイロット。自分で自分のテクニックに酔いしれてしまいます (笑)
その他の要素として、パラシュートを開いて助けを待っている味方を回収 (というか、どうかんがえても飛行機で跳ね飛ばしてると思うんだけど (笑)) するとボーナス点が入ります。また、ボスコニアンよろしく敵が5機編隊で現れることがあり、これも撃墜するとボーナス点が入ります。
個人的に、当時のオリジナル版はあまり遊ばなかったというか、それほど思い入れが無かったのですが、このGBA版では結構遊んでます。なんかチマチマしてるんだけど、それが結構好きというか。この独特の動きも最初は違和感があるけど、慣れると結構面白いですね。ただ、遊んでる割にはまだ宇宙空間に行ったことがないんだよなぁ (苦笑)

ジャイラス
驚異の360度回転シューティング (笑)。といっても、セガのR360のように筐体がグルングルン回るというのではなく (ま、リリースされた年 (1983年) を考えればそんな大掛かりなゲームを作れた訳が無いということは言わずもがなでしょうが (笑))、自機が円周上に沿って動き、円の中心から襲い掛かってくる敵を、これまた円の中心に向かって発射されるビーム砲で撃墜するという擬似3Dシューティングです。自機が似たような動きをするモノにテンペスト (アタリ) がありますが、コレに非常に似ているといえばオールドゲーマーには分かってもらえるかもしれませんね。
で、実は似ているのはこのゲームだけではなく、ギャラガ (ナムコ) にも似ているというのが、このゲームの最大の特徴 (笑)。最初に何処からともなくエイリアンが飛んできて編隊を組むのはもちろん、一定ステージ毎 (このステージ数もギャラガと全く同じ) にチャレンジングステージが出てくるし、まぁ、デュアルファイターのシステムは入ってませんが、パワーアップパーツの回収でデュアルショットになるという。要するに見せ方を変えたギャラガと断言しても当たらずも遠からじってカンジですね (笑)。ただ、レバーの方向に合わせて自機が動く、敵が中心から広がるように攻撃してくるというのは見た目のインパクトとしては絶大で、当時はかなり驚いたものです。
ただ、このGBA版の場合、画面の大きさと横画面による比率の関係から、かなりチマチマしています。特に、編隊待機時の敵の大きさは数ドットしかないし、敵が攻撃を仕掛けてきた時の移動方向 (キャラの向いてる方向?) も見にくく、避けるつもりが突っ込んでいってしまったり、あるいはいつのまにか敵の弾に当たってミスしてしまうということが多々起こります。正直、まだ3回目のチャレンジングステージに辿り着いた事が無いです (苦笑)。タイトル画面でコナミコマンドを入力するとグラフィックが奇麗になるんですが・・・あまり状況は変わりません。システム的には携帯機でも十分な内容ですが、見栄えを考えるとちょっと小さい液晶には向かないゲームなのかもしれませんね。

イーアルカンフー
スト2以降の格闘ゲームブームよりもはるか前にコナミがリリースした格闘アクションゲーム。実は、私は最初にMSX版でプレイしてまして、てっきりMSXオリジナルのゲームだと思ってたんですが、後になってアーケードゲームだったことを知ったという何ともマヌケなエピソードがあります (苦笑)。でも、続編のイーガー皇帝の逆襲とかもMSXで出たし、あながち間違ってもいないと思うのですが・・・いや、間違いは間違いですね。
このゲームでは、パンチボタンとキックボタン、そして十字キーの組み合わせで技を出します。十字キーは8方向に入力出来るので全部で16もの技を出すことが出来ます。まぁ、現在の格闘ゲームの技の多彩さに比べると見劣りするのは否めないし、中には何じゃそりゃ!というかどういう場面で使うんだ?というような技もあるのはたしかですが、当時はまだ殴る、蹴るの区別くらいしか無いゲームが多かったですからね。それに比べればこのゲームの技の多彩さは特筆すべきモノがあったといって過言ではないでしょう。
さらに、このゲームでは対峙する敵キャラにも個性あふれる面々が揃っていたのが特徴。空を飛んでくるヤツはまだしも (いや、これはこれで驚きですが (笑))、こっちが素手で戦ってるのに、手裏剣などの飛び道具使うヤツとか、ヌンチャクや棒術のようにリーチの長い攻撃を仕掛けてくるヤツなど、まるで当時流行っていたカンフー映画に出てくる悪役キャラをそのまま持ち込んだような展開は、それまで単調になりがちだったこの手のアクションゲームにストーリー性というか、メリハリを与えることに成功しています。
さて、このゲームは実はコナミコレクションというカタチで既にGBで遊ぶことが出来ていました。内容はMSXあるいはFC版の移植というカンジでMSX版に馴染んでいた私にはコレも結構悪くないなと思ってます。GBA版はグラフィックのカンジからしてアーケード版を移植したというのがハッキリ分かります。なんか難易度自体も高いしね (苦笑)。タイトル画面でコナミコマンドを入力すると隠しキャラが使えるようになるらしいんですが、私はまだ確認出来ていません。もしかしたら対戦モードに出てくるのかな?そうそう、このGBA版では2人対戦が出来るのもポイント高。周りにこのソフトを持ってる人が居ないのでまだ試したことはありませんが、是非とも1度は遊んでみたいものです。

ラッシャンアタック
ミリタリーアクション・・・なんていうジャンルが存在するかどうか分からないけど (苦笑)、単身敵地に殴り込みを掛けて捕虜を助けたり、基地をぶっ壊したり、っていうパターンのゲームの草分け的ゲーム (コナミは他にコントラとか出してましたよね)。ちなみに、オリジナル (とか、後にディスクで供給されたFC版) はグリーンベレーって名前だったんだけど、何故か本作ではこの名前に。まぁ、海外で販売する場合に名前を変えるというのは良くあることですが (グラディウスネメシスになったりとか)、良くこのタイトルがまかり通ったなぁと感心するばかり (ロシア当局からは何も言われなかったのか?)
ゲーム自体はオーソドックスなシステムです。主人公は、この手のゲームにありがちな何故武器を持っていない?といいたくなるナイフによる近距離攻撃しか出来ません (気分はランボー (笑))。途中に出てくる特殊コマンダーをやっつけると強力な火器を手に入れることが出来てプレイも楽になりますが、数に限りがある (上限3発) なので温存して終盤に備えるのがベターでしょう。ただ、基本的に突っ込んでくるだけのオバカな敵はまだしも、ミサイルぶっ放したり、いきなり跳び蹴りをかましてきたり、攻撃の出来ない上空から近づいてくる卑怯なヤツが出てきたり、とナイフだけでは対処しきれない場面もあるので、そういう時は迷わずに武器を使いましょう。現在のアクションと違ってダメージ制などという生っちょろいシステムではなく、接触=即死というシビアな本ゲームでは温存しておいても最後まで行けなければ同じことだからです (ミスしたら武器は消えてしまう (泣))
このゲームは、ホントに恐いくらいにシビアというかストイックというか、そのせいで未だに2ステージ目をクリアした試しがありません (苦笑)。コナミコマンドで隠しステージとか出るらしいですけど、そんなのは夢のまた夢です。チマチマしてて爽快感が無いのであまり遊んでもいません。なんか、このゲームに関してはこのまま放置してしまうような気がするなぁ (苦笑)

以上で述べた6つのゲームが本ソフトには収録されており、コレクション性も含めてお買い得なのは確かです。ただ、このソフトに関して不満が無いかといえばそうではありません。まず、第一にコンフィグの類が一切無いことがどうしても手抜きに思えます。ナムコアタリミッドウェイから発売されていたコレクションソフトでは、各ゲームごとに難易度であるとか操作系であるとか自機の数とか色々と設定を変更する事が可能でした。これは、ある意味当然で、アーケードのように一定のインカムを得るために難易度を高くする必要のあるゲームと違い、コンシューマーでは買ったソフトを如何に長く遊んでもらえるかを優先して考えるべきなのだから (中古販売問題もありますし)、アーケードの難易度をそのまま持ち込んでユーザーに強制するのはナンセンスも良いとこ。コンフィグを付けてユーザーごとに遊べるレベルを調整してもらって長く遊んでもらえるようにすることは決して損にはならないと思うのですが、その辺の考え方が違うんでしょうかね?

もうひとつ気になってるのが、アレンジモードのこと。ゲームの紹介の中でコナミコマンドを入力すると・・・ということを書いていますが、実はこれ説明書には一切記述が無いのです (私もネットで情報を見つけるまでは知りませんでした)。その割に、雑誌やWEBにはアレンジモードの写真が堂々と掲載されていて、しかもそれがウリのひとつであるような書き方がされています。雑誌で紹介するってことは隠し要素ではなく仕様のひとつとして考えて当然だと思うのですが、そういう事柄に関してただの一言もマニュアルに書いていないってのはどういうことなんでしょう。雑誌の裏技コーナーのネタにでも使うつもり?あるいは攻略本でも出してその中で『スクープ!』とかやるつもり?まぁ、それほど大きな変更がある訳でもなく単なるオマケ要素なのかもしれませんが、それならそれでハッキリ書くべき。特にスクランブルなんかイキナリ自機が3種類から選べるようになるんだけど、これが単にグラフィックが違うだけなのか、それとも性能まで違うのか、ではゲームとして全く展開が変わってくると思うんですよねぇ。そういう配慮が無いということが非常に残念です。なんか、外国で作ったソフトをそのままメニューだけ日本語に買えただけで (マニュアルもロクに手直ししないで) 売ってるっていうカンジがして、あぁ、これなら元手あまりかからないから4800円でも不思議じゃないなぁと思ったり (苦笑)

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