Tom and Jerry -the Magic Ring-

♪ト〜ムとジェリ〜、仲良くケンカしなっ・・・というフレーズ、私と同世代 (30代前半ということで (笑)) の人間なら1度は聴いたことがあるのではないでしょうか。私なんかもうそれこそ何回再放送を見たか分からないくらい見て、どんな内容か分かってるのに何度見ても笑ってしまうという、スラップスティックアニメの真骨頂『トムとジェリー』の主題歌です。ちなみに、地域によっては日本語の吹き替えが無かったらしいですが、キートン山田も真っ青のあの絶妙なナレーションとトムとジェリーの声があってこそのアニメだと思ってたので (もちろん、台詞が無くても素晴らしい効果音とBGMだけで楽しめるのですが)、現在発売されてるDVDはイマイチという感が否めません (差別表現に関わる部分はバッサリカットされてしまってますし・・・)

閑話休題。本ゲームの説明書を見ると巻末に同名タイトルのビデオが紹介されています。このビデオの内容をもとにしたゲームなのかもしれませんが、残念ながらビデオを見たことが無いので確かめることは出来ません。ストーリーは、魔法使いの家に住んでいるトムが留守番を言いつけられて指輪を見張ることになったのですが、そこにイタズラ好きのジェリーが現れ指輪を王冠代わりにかぶってしまいます。指輪には魔法がかけられているらしく外すことが出来ません。ジェリーは指輪を外すことの出来る魔法使いに会いに、トムはジェリーから指輪を取り返すためにドタバタ劇を繰り広げる・・・こんなカンジです。

システムはファイナルファイトに代表されるベルトスクロールタイプのアクションゲームです。最初にトムかジェリーのどちらかを選んでスタート。出てくる敵を素手で殴ったり、落ちているアイテムを使って攻撃します。アイテムにはおなじみのバットやクワ、お皿、生タマゴ、ねずみとり、爆弾などがあり、遠隔攻撃が可能だったり、大きなダメージを与えることが出来ます (爆弾の場合、早く投げないと自爆して真っ黒になるというお約束付き (笑))。というか、このゲームの場合はアイテムが無いとほとんど何も出来ません。素手による攻撃力はあまりにも弱く、しかも敵が固まって出てくるので袋叩きにあってあっという間に体力を削られてしまいます。そのエリアの何処にどんなアイテムがあるかを把握しておかないと攻略は難しいです。

また、バットを振る時などはモーションが大きく隙が出来やすいため敵との間合いによっては逆にやられたりするし、全体的にキーの反応がよろしくないのでちょっとストレスを感じます。画面の奥にあるモノ (たとえば、タイヤだったり、木箱だったり、ブロック塀だったり) に上る時はジャンプだけではダメで上を押しながらジャンプしないと上れないというのも理屈は分かるけど、直感的ではない (画面上ではジャンプだけ押しただけで届く高さしかないから>木箱やタイヤ) ので回避しようとして敵に突っ込むということが何回もありました。画面内には他にも色々と罠があって (たとえば、暖炉から突然火の粉が飛び出してくるとか)、それらを回避するのもジャンプを駆使するのですが、暖炉の上に登ったつもりがただのジャンプで床に降りた瞬間に火の粉にぶつかってダメージということもありました。

操作性にいささか問題があるようですが、システム自体は実にオーソドックスで特に目新しいことはしていません。次々に現れる敵と戦い、エリア内の全ての敵を倒すとそのエリアはクリア。ボスが登場してこれを倒すとステージクリアとなり、次のステージに進みます。キャラクタの命はダメージ制でダメージを負う毎にメーターが減りキャラクタの顔が歪んでいき、0になると力尽きてゲームオーバーです。赤猫をやっつけた時に出る回復アイテム以外にフィールド上に大回復アイテムが落ちていることがあります。これは、体力を全回復するだけでなく一定時間攻撃力が2倍になるという優れモノでボス戦では役に立ちます。しかしながら、ホントこれ以上何も書くべき事が無いほどステレオタイプなアクションゲームです (笑)。というか、このゲームで特筆すべきなのは、何を隠そうキャラクタなのです。通常の敵ネコはトムをちょっと崩したような出来損ない (ぉぃ) ですが、そのなかに混じって赤猫 (名前忘れたけど、シッポに包帯巻いてるヤツね) が出てきます。ちなみに、コイツは耐久力が高いのですが、やっつけると体力回復アイテム (魚/チーズ) になります。コイツのやられパターンがまた良くてアニメでもあったフラフラしながら舌出して倒れる様を描いてます。トムやジェリーの動きのパターンもナカナカですが、これを見た時はちょっと嬉しかったです。

嬉しかったのはそれだけではありません。お邪魔キャラ、ボスキャラとしてアニメで馴染みのあるキャラがたくさん登場しているのです。ジェリーのおじさんでギター片手に歌いまくるアンクル・ペコス、トムをお払い箱にした人造ネコ (背中から爆弾を投げつけてくる!)、足だけ見えてるお手伝いさん (何故かDVDでも黒人のお手伝いさんが白人のお手伝いさんにすり替えられてるんだよなぁ)、ブルおじさん (相変わらず怒りながら富むに向かってくる)、ジェリーのご機嫌なイトコ (手を膨らませてパンチをかましてくる演出には脱帽) などなど。個人的には、タフィーとか、アヒルの子とか、カワイコちゃんネコとかが出てこないのが残念ですけど、それはちょっと贅沢かな?GB版では、トムあるいはジェリーに関しては上手く描画してるけど、その他のキャラがオリジナルでイマイチという気がしましたが、本作では敵キャラまでもがかなりアニメ寄りの仕様になっており、キャラゲーとしてかなりオススメ出来ると思います。

ただ、あくまでもそれはプレイフィールド上のキャラのこと。ステージ間にはでもグラフィックが挿入されるのですが、これがまたなんというか・・・ハッキリいうとデッサン狂いまくり (苦笑)。お世辞にも良い出来とは言えません。でも、これが最近のトム&ジェリーのタッチといわれると文句は言えないのですが・・・。BGMもおそらく前述のビデオの音楽を使っているのかな?と推測されるのですが、ちょっと軽すぎるというか安っぽい出来のような気がします。まぁ、昔のアニメみたいにキャラの動きに合わせてオーケストラの音楽をシンクロさせるなんていう芸当は出来ないと思いますが (技術的には可能だと思うけど、金銭的にね)、もうちょっと雰囲気を盛り上げる音楽だったら良かったなぁと残念に思います。

そういや、ゲストキャラにドルーピーが登場します (結構な待遇のキャラ)。昔テレビで見てた人には懐かしい顔触れが揃ってます。ただ、まぁそれだけで終わってしまう可能性も無きにしもあらず (苦笑)。キャラゲーの一種だと納得して買える人にはオススメしますが、そうでない人には高い金を払う必要のあるゲームではないと言っておきます。

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Mary Kate and Ashley -Girls NightOut-

日本の芸能人にすら疎い私が海外のことを知ってる訳も無く、Mary Kate and Ashley が未だに何者なのか良く分かってなかったりします (苦笑)。昔からドラマや雑誌のグラビアなどで活躍してる双子の姉妹だそうですが、それ以外のことは謎。でも、この他にもゲームが出てたり、写真集やビデオの類はたくさん発売されているので、向こうじゃ有名な人達なんでしょうね。

さて、肝心のゲーム内容ですが、一言で言うとDDRです。正確に言うとDDRとは少し違います。何といってもGB版と違って専用コントローラーが付いてないので十字キーの同時押しが一部不可能なので、DDRの操作系は最初から無理があります。で、実は遊んだことのある人なら分かると思いますが、ハイパースポーツ 2002 WINTER に収録されていたフィギュアスケートと同じシステムになっています。これは、3つのレーンが並んでいて一番左が上/下の矢印、真中が右/左の矢印、一番右がA/Bのいずれかが流れてきます。これならば上と下の同時押しとか、右と左の同時押しという事態は起きません。ただ、上/下と左/右の組み合わせ (要するに斜め方向) の同時押しはあるので注意 (結構押しにくかったりするので)

レーンが3つになっているので簡単になっていると思いきやさにあらず。もちろん、低いレベルではそれらの指示マークは単発でゆっくり流れてくるので簡単ですが、レベルが上がるにつれスピードが速くなり、一度に現れる指示マークが増え、さらには矢印が回転して落下してきて直前になるまでどちらの方向を向くか分からないという荒業まで現れます。さらに、このゲームでは判定がもの凄く細かいです。miss 以外に5、6個はあるでしょうか。miss にはならないけど点数が低く、さらにはコンボにならない (PERFECT と RIGHT ON 以外の判定ではコンボが途切れる) のです。判定が細かく分かれているということは、それだけコンボのつながる PERFECT や RIGTH ON の判定範囲も狭いということ。クリアするだけならばそれほど難しくないですが、コンボを狙って高得点&高い評価を得るのはかなり難しいです。

ゲームレベルは BASIC (上下左右のみ)、NORMAL (上下左右+Bおよび回転矢印)、ADVANCE (全て登場) の3種類で、演奏される曲は現状確認できている範囲では12種類。各レベルにはいくつかのステージがあり、全てのステージをクリアするとレベルクリアになります。各ステージには1〜4の曲が収録されており、ステージが上がるにつれ曲のランクが上がり (EASY, MEDIUM, HARD, XTREAM) 難しくなります。ステージをクリアすると色々なアイテム (後述) や新たな曲やダンスステップを手に入れることが出来ます。先ほども書きましたけど、クリアするだけならそれほど難しくはないです。ただ、クリアした時のランクが低いと手に入るアイテムや曲が少なくなってしまいます。これらアイテムなどの回収率も成績に残るので100%になってないとかなり気になります (笑)

で、そのアイテムの話ですが、これはキャラクタの服やダンスステップを覚えるアイテムになっています。ゲーム中、画面の左側にポリゴンで描かれたキャラクタが踊りまくっているのですが、このキャラの服装を自由に入れ替えたり (といっても、某格闘ゲームの裏技のように裸にすることは出来ない・・・つーか、こんな荒いポリゴンで裸にしてもツマラン (笑))、ダンスの動きがドンドン凝ったモノになっていくのです。このポリゴンの動き、結構滑らかで驚きます。かなり良いカンジ (SK8 -Tony Hawks PRO SKATER2- よりもキャラクタは大きいし動きも大きい)。ただ、プレイ中にはそんなに見てる余裕は無かったりするんですけどね (苦笑)。プラクティスモードで高いランクを獲得するたびにエクストラモードが使えるようになり、その中でビデオ鑑賞よろしくダンスを見ることが出来ます。十字キーを押せばカメラアングルも変わるのでローアングルからもバッチリ・・・って、ズボンしか衣装は無いんだからパンチラなんか無いっつーの (笑)。まぁ、こういったグラフィック面での演出はあくまでもオマケの部分ではあるんですが (メインは音ゲーというシステムな訳で)、一連の音ゲー自体がこういったデザインで作られていることを考えれば別段問題がある訳ではないし、逆にGBAでこれだけの表現が出来るという意味では非常に素晴らしいことだと思います。また、キャラのコスチュームを変えた時には2人の実写グラフィック (残念ながらコスチュームではなく写真集か何かから取ってきたようなカット) が表示され『It's cool!』とか『I love that.』などと喋ってくれます (かなり奇麗なサンプリング)。2人のファンであればかなり嬉しいギミックではないでしょうか。私はあまり2人に興味無かったのですが、それでも結構驚きました。

音質も良いし、グラフィックもそれなりに良いので楽しめるのですが、曲調が偏ってしまっているのが残念なところ。まぁ、ダンスゲームでもある訳だからこういった曲中心になるのは仕方ないんでしょうけどね。あと、メニューの階層が深いというか色々と設定する場所が多いのと、ゲームのレベルの考え方 (区別といった方が良いか) がゴッチャになってるので分かり難いのが難点です (上で述べた以外にもアマチュアとかプロとか選べるメニューがあるんだけど何のことやら (苦笑))

最後に、これはまぁ海外のモノを無理矢理ひっぱってきて買ってる私が悪いんだけど、やっぱこの2人に対する入れ込みとか思い入れが無いのでイマイチ盛り上がりに欠けます。向こうの人はこのゲームで2人の写真を見たり声を聴いたりして盛り上がれるんでしょうけどねぇ。GBAで音源が良くなったのに音ゲーがサッパリ発売されずにフラストレーションが溜まってた人 (まさに私 (笑)) は買って良し。その他の人は、興味があればどうぞ、というカンジですね。

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BRITNEY's DANCE BEAT

この娘、数年前にダウンタウンの番組 (HEY!HEY!HEY!MUSIC CHAMP) に出てたのを見たことがあります。当時14歳だったのかな?凄く可愛らしい雰囲気で良かったんですが、このゲームのパッケージとか見ると随分とケバくなったなぁという気がしますね (苦笑)。あっ、この娘というのはタイトルを見て分かると思いますが、BRITNEY SPEARS のことです。ちなみに、海外ではかなりの人気というか、ポケモンと一緒に引き合いに出されるくらいの存在らしいです。が、相変わらず私は海外事情には疎いので良く分からんです (洋楽番組でPVを何回か見たくらい)

さて、肝心のゲーム内容ですが、DANCE BEAT のタイトルどおり、リズムゲーです。画面左下に表示されているレーダーの様なオブジェクト、これがこのゲームのキモです。このレーダーにA/B/十字キーのアイコンが表示されます。で、その上をまさにレーダーのように動いている赤いバーが重なった時に同じボタンを押せばOKという訳です。表示の特性上、同時押しは2個までだし、リズムが取りやすいのでゲーム自体は特に難しくはありません。レベルは3つあるのですが、一番難しいレベルでやっても特に問題なくクリア出来るでしょう (私は一発でクリア出来た)

このゲームの主なモードは練習用の PRACTICE MODE と、この PRACTICE をクリアするとプレイ出来るようになる CONCERT MODE の2つ。やることは全く変わりません。ただ、押すボタンのパターンが複雑になっているかどうかの違いしか無いです。どちらのモードも、高い評価でクリアするとアイテムをゲット出来ます。アイテムといってもゲーム中に使用してプレイが楽になるとかいった類のモノではなく、TOUR BOOK と呼ばれるページに彼女の写真が追加されたり (全12枚、ただしサイズが小さいのであまり嬉しくないかも (苦笑))、PUZZLE (おなじみ15パズル) 用のグラフィックが追加されるといった他愛の無いものです (ぉぃ)

で、まぁここからぶっちゃけトークになるんですが、ハッキリ言ってソフトの作りからいうとかなりお粗末です。まず、プレイ出来る曲が5曲 (『...BABY ONE MORE TIME』『OOPS!...I DID IT AGAIN』『STRONGER』『I'M A SLAVE 4 U』『OVER PROTECTED』) しかありません。音質自体は悪くないのですが (ベースの低音とか結構良いと思うし)、バッキングやフェイク意外は全てインストでヴォーカルが入っていません。この曲数で、しかも彼女をフィーチャーしたゲームならば、当然全曲ヴォーカル入りにするでしょう、普通。しかも、曲が中途半端に長いもんだから1回のプレイ時間が長いというか集中するのがツライのが困りモノ。まぁ、この辺は他の音ゲーの長さに慣れてしまっている影響もあるんでしょうけどね。ボタンを押すパターンの組み合わせが少ないのと相まってかなり単調な作業をさせられているようなカンジが強いです。

グラフィックもポリゴン描画・・・と思いきや、撮り込み画像をアニメにおこしたカンジで、ジャギは目立つし表情もほとんど分からない。たとえ指摘されて改めて見直したとしても BRITNEY SPEARS には見えません (苦笑)。まぁGBAの解像度ではあまり細かい描写が出来ないのは仕方が無いのですが、それならばそれで別の見せ方もあったんじゃないかなぁと個人的には思います (完全にアニメ調にデフォルメしちゃうとかね)。ただ、一つ良い点を上げると、プレイし終わった後にリプレイが流れるようになっていて、ゲーム中にはまともに見ることが出来ない (つーか、左下の小さいレーダーを凝視することに気を取られてみてる余裕が無い (苦笑)) 彼女の姿をゆっくりと見ることが出来ます。ただ、これもあくまでも見るだけで、Mary Kate and Ashley -Girls NightOut- のようにカメラ視点を変えるような芸当は出来ません。

あと、コンティニューが今どきパスワードというのが、あまりにも手抜きというか何というか。まぁ、たった5文字ですから面倒ではないですけど、パスワード忘れたら1曲目からプレイしないとならないし、TOUR BOOK もまともに見れないというのはどうなのかなと。いや、ハッキリ言ってこのゲームはコレクターズアイテム以外のナニモノでも無い訳で、そうなるとそう何回もプレイすることは無いというか、写真だけ見たいという人も多いと思うんですよね。そういった点の配慮が無いというか、ファンなら BRITNEY と付いてるだけで買うだろうという魂胆がミエミエでちょっと・・・ってカンジです。

最後に、このゲーム、全曲クリアすると VIDEO というモードが選べるようになります。これが何かというと、プロモーションビデオか何かを撮り込んだムービーファイル。時間にして約1分ほどのモノでGBAで良くここまで、とは思うのですが、アップはほとんどないし、ブロックノイズがひどくてほとんど彼女の表情は見れないという (苦笑)。こんなモノの為に容量を喰ってるんだとしたらちょいと考えモノ。ムービー削って曲数増やすとか、ボーカル入りの曲にするとかしてくれた方が個人的には良かったかなぁと思ったり。もう、これからは音ゲーだからといって安易に手を出すのは止めようと思います (苦笑)

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MIDWAY GREATEST ARCADE HITS

海外のソフトを買ってる人には結構お馴染みのミッドウェイという会社。アタリゲームズの親会社であり、ちょいと前にはコーエーと業務提携した経緯もあり日本でも比較的知名度が高い会社だと思うのですが、ゲームに冠されているウィリアムズという会社との関係はイマイチ不透明だったりします。まぁ、何処もアメリカでゲームが一大ブームを起こしていた時 (アタリ・ショックの前ね) には有名な会社だったみたいですが。ま、そんなウンチクみたいな話は抜きにして、本ソフトに収録されているのはいずれも80年代にアーケードでリリースされ、マニアックな層に支持されたゲーム達です。まぁ、当時アーケードで遊んだというよりも、その後のパソコンやコンシューマー機で遊んだ人の方が多いかもしれませんが、それほどシンプルかつアツイゲームが揃っています。

ディフェンダー
横スクロールシューティングの元祖・・・ではないかもしれないけれども、その後のステレオタイプの一つになったのは間違いないゲーム。画面はシンプルそのものですが、逆にそれがクールさを醸し出しているのは万人が認めるところ。ゲーム自体は、宇宙船を操作して地上にいる人間を守りつつ、敵を破壊していくという非常に簡単なモノ。出現する敵を全て撃ち落とすと1ステージクリアーで残った人間がボーナスに加算される。人間がいなくなってもボーナスが無くなるだけでゲームは続行。こうなると、とにかく敵をブチ殺しまくりの爽快なゲームになります (笑)
このゲームの凄いところはとにかくデザイン。画面上部に配置されているレーダーによる戦略性もさることながら、とにかく敵が出現する時、やっつけた時、自分がやられた時にハジけ散るのが夜空に咲く大輪の花火のようでカコイイのです。ボムで大量殺戮した日にゃもう (笑)。あと、後にファンタジーゾーンとかでも使われる左右にスクロールするという概念や、連射、ボムといった現代のシューティングの基本が既にこの頃から使われていたというのが驚きです。驚きといえば、そのあまりの高速なスクロールも驚きでした (つーか、まともに制御出来なかった (苦笑))
しかしながらこのゲームがマニア以外にウケなかったのはその操作系。宇宙船はレバー操作で上下2方向に動き、推進ボタンで加速。進行方向はレバー上部に付いている方向転換ボタンにより変更する。武器は連射可能な通常ショットと回数制限のあるスマートボム (今でいうボムね)。それと、プレイフィールドのどこかに瞬時移動可能なワープボタン・・・レバー1本とボタン5個!レバーはともかくボタンを全て瞬時に使い分けるのは不可能です (苦笑)。GBA版ではその辺を考慮して、移動に関してはすべて十字キーで行い、ショット、ボム、ワープをボタンを行うようになってます (良かった (笑))
この操作系以外はほぼ完全といっても良いくらいの移植だと思います (ま、元が単純なゲームだからなんだけど)。オールドゲーマーは必見です。

シニスター
このゲームは私は初めて知りました。調べてみると82年にアーケードでリリースされたようです。自機が中央に固定されて画面の方がスクロールするシューティングゲームで、ボスコニアンに近いかな (全方向スクロールという点ではタイムパイロットに近いけど)?画面上部にレーダーがあり、敵をレーダーで探しながら破壊していきます。ただ、このゲームの目的は単純に敵を破壊すれば良いという訳ではなく、タイトルにもなっているシニスターの破壊にあります。シニスターは他のザコ敵と違って通常のショットではダメージを与えられません。シニボムというアイテムが必要なのですが、これが何と画面中に浮遊している隕石に隠されていて、まずは隕石からシニボムの回収を行った後に、シニスターにボムをぶつけなければならないという面倒なルールがあります。しかも、困ったことには自機の動きには洋ゲーにありがちな慣性が付いており、シニスターにボムをぶつけるのが非常に難しいことに加え、モタモタしてるとシニスターがパワーアップしてしまうという何とも不条理な仕打ちが待っています。私、しばらくプレイしてみましたが、とにかくボムが当てられない (近づきすぎてぶつかっちゃうとか、その他モロモロ)。これ、ホントにアーケードで稼動してたの?つーか、まぁ昔は結構骨のあるゲームが多かったのは確かなんですけどね。

ロボトロン 2084
これもアーケードでは見たことが無かったけど、Macで同種のゲームをプレイしたことがあります。1画面固定のアクションというのが時代を物語っています (笑)。内容は、四方八方からワラワラと主人公めがけて近寄ってくる敵をとにかく撃ちまくって全滅させればクリア。一応、味方というか人間を救出すると高得点が入るのですが、チマチマしてて見分けがつかない (苦笑)。このゲーム、PSでポリゴンゲームでリメイクされたらしいんだけど、マジですか?いや、未だにこのゲームの何が面白いのか良く分からないんですよ。単なるスコアアタックっていうにしろ、もう少しハマり要素があれば良いんですけど・・・って、昔のゲームに文句言っても仕方が無いですね。まぁ、ノスタルジーを感じることは確かです (良い意味でも悪い意味でも (笑))

ジャウスト
ファミコン版に亜空間サバイバルゲームと書いてあったのが超絶に謎なゲームですが、システムはまるっきりバルーンファイトです。というか、ホントはこのゲームの方がバルーンファイトよりも先に出てるので、バルーンファイトの方がパクリなんですが、そこはやはり知名度の違いというか・・・まぁ悲しい現実ですね (笑)
亜空間ということで、主人公はミロという謎の生物にまたがっています。しかし、どう贔屓目に見てもダチョウです (笑)。このダチョウ、何故か空を飛べます (さすが亜空間)。Aボタンで羽ばたいて上昇、十字キーの左右で横方向に移動します。で、ステージ内に出現する他のダチョウを全滅させればステージクリアとなります。ちなみに、敵をやっつけるには敵の頭上からじゃないとヤラれてしまいます。敵を上から踏みつけるとタマゴを落とすのでそれを回収すればOK。タマゴは素早く回収しないと復活してしまうので要注意・・・って、ホントにバルーンファイトだな。違うところといえば、このゲームの場合、敵に触れたら1発で即死することくらい (バルーンファイトは2回でアウト)。あ、もっと重要なことがあった。それは、とにかく慣性がキツすぎること。とにかく、ちょっと十字キーを押しただけで思いっきり動きまくりナカナカ止まることが出来ません。押し過ぎると加速が付きすぎて画面をループしっぱなしになるくらい。まぁ、この点に注意すれば結構遊べるゲームではあります。

これらのゲームを現在遊んでホントに楽しいか?と聞かれると、ちょっと考え込んでしまいますが、決してノスタルジーだけのソフトでないのもたしかです。特にディフェンダーなんて現在遊んでも十分楽しめますしね。とはいえ、海外版のソフトは値段がちょっと高いので万人にはオススメ出来ないのはたしかです。もう少し時間が経って、安くなってから買っても十分じゃないかな?私は物好きなんで買っちゃいましたけどね (苦笑)

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ATARI ANNIVERSARY ADVANCE

現在、我々が遊んでいるコンピューターゲーム。源流は何処ぞの研究室で作られたモノと言われていますが、商業的な面も含めて現在の業界を作ったという意味ではアタリの存在は非常にデカイというか、この会社が無ければ現在我々がゲームで遊ぶことも無かったかもしれません (それが幸せだったか不幸だったのかは、まぁアレですが (笑))。ご存知の通りアタリ・ショックと呼ばれるクソゲー乱発&不買の流れにより、アタリは潰れてしまった訳ですが、会社が消えてもその作品までが消えてしまうことはない訳で (それが名作であるならば尚更のこと)、アタリ30年の歴史の中で生まれた名作が最新ハードであるGBAでこのようなカタチ (6作品!のカップリング) で世に出ることに生っ粋のアタリゲーマーは歓喜の涙を流していることでしょう。私は、それほど熱の入ったユーザーではないですが、やはりアタリのゲームだけが持つ独特の雰囲気には惹かれるものがあります。では、6タイトルの解説に入りましょう。

アステロイド
79年にリリースされたベクタスキャンによる固定画面式の2Dシューティング。上下左右が繋がった宇宙空間で四方八方から飛んでくる隕石群 (アステロイド) を破壊しまくるゲームです。隕石は必ずしも自機に向かって飛んでくるという訳ではなく、しかもただ移動しているだけなので、自機に近づいてくる隕石だけを撃ち砕けば何の問題もありません。もっとも、大きい隕石を近くで撃つと破片が飛んできたり、ステージが進むと隕石の移動スピードが上がるのでかなりスリリングな展開になります。また、たまに出現するUFOはミステリーポイントで本ゲームにおけるスコア稼ぎの重要なファクターなのですが、コイツはミサイル (小さくて見にくい (苦笑)) で攻撃してくるので上手く避けないといけません。で、それが実はこのゲームにおける一番の問題だったりします。というのも、このゲームは操作系が非常に独特。左回り、右回りに機体を旋回させ、ジェット噴射ボタンで前進させるのですが、逆噴射ボタンが無いので、止まる時には進行方向の逆方向を向いてジェットを噴射しなければなりません。しかも、同じ量のジェット噴射をしないと逆方向に進み始めます。しかも宇宙空間なので動きに慣性が付いており、行きたいところに動かすには相当の熟練が必要。つーか、このゲームの場合、スタート位置から動かずに旋回してミサイルをうちまくってる方がハイスコアを稼げるという (笑)。だからなるべく動かしたくないという訳。あと、ワープボタンがあってランダムに画面上のどこかにワープするという機能なんですが、これがホントにランダムで隕石のすぐ隣にワープしちゃったりするお茶目ぶり (笑)。しかし、こんなシステムでありながら向こうでは人気が高いらしく何かにつけてリメイクが作られてたりします。Macを持ってた頃は、このゲームのフリーウェアが山ほど作られてたのが印象に残ってます。

バトルゾーン
80年にリリースされたベクタスキャンによる3Dシューティング。当時、パソコンゲームでもこういった視点のゲームが多かったですが、そういったシューティングシミュレーションの元祖ともいえるでしょう。さて、このゲーム、そのグラフィックの秀逸さはいうまでもなく (ワイヤーで構成された戦車が爆発して四散する様や、自機が破壊された時にスクリーンにヒビが入るなど)、画面中央上部に配置されたレーダーや左に表示されるメッセージで索敵し、照準を合わせてミサイル発射するという単純でありながら男なら憧れるシチュエーション (コクピットからの視点はホントに戦車に乗っているよう) が、とにかくゲーマーの心をくすぐりました。そして、その最たるモノがコントロールパネル。2本のレバーがそれぞれ左のキャタピラ、右のキャタピラに対応しており各々を前後に動かすことで本物の戦車のような動き (たとえば、左を前、右を後ろにするとその場で旋回するなど) を実現していたのです。で、本GBA版はというと、十字キーで前後左右、Aボタンでミサイル発射という操作系がデフォルトで設定されています。・・・ここで、デフォルトというのがミソ。なんとオプションで、十字キーの上下で左のキャタピラ、A/Bボタンで右のキャタピラ、Lボタンでミサイル発射というアーケード版の操作系に設定することが可能になっているのです。まぁ、実際にどっちがプレイしやすいかは別として、こういった仕様をきちんとプログラムしているのはスゴイと思いますね。これで、GBAでいつでも戦車戦が楽しめます?!

センチピード
これ、アーケードでは遊んだことが無いんですが、Macのフリーウェアかなんかで遊んだことがあります。ルールは単純明解。画面の情報から侵略?してくるムカデを退治する固定画面式のシューティングゲームです。画面上には障害物 (キノコ?) がたくさんあって、ムカデはその間を掻い潜ってきます。この障害物は撃てば破壊することが出来るのですが、あまり破壊しすぎるとムカデがあっという間に侵攻してくるし、あればあったでムカデを撃つことが出来ないというジレンマがあります。ここら辺ナカナカ難しいところです。また、ムカデは撃つと分裂します。あまり細かく撃つと分裂を繰り返し収拾が付かなくなるので先頭のパーツを撃って倒すのがベターです (まぁ、そんな簡単にはいかないんですけどね、実際には)。この他に、画面の下にはクモらしく生物がウロウロして主人公を狙ってきます。これも上手く撃ち落とさないとムカデとクモの板挟みにあってニッチもサッチもいかなくなってしまいます。このゲーム、主人公が横一直線上ではなく、少しの範囲なら上下にも動けるのがポイント。つーか、横一直線にしか動けないんじゃクモに対処しきれないんですけどね (笑)。まぁ、元が単純なゲームなので再現度は高いのですが、GBA版では横長のモードの他にGBA本体を90度回転して遊ぶ縦長のモードも用意されています (十字キーが下になるようなポジションになる)。やっぱシューティングは縦長じゃなきゃ!という人には良いかもしれませんが、移動はともかくとしてミサイル発射の操作がちょっと不自然 (A/B/L/Rのいずれか) になってしまうのはどうなのかなぁ、と。セレクトボタンをミサイル発射ボタンに割り当てられれば良かったんですけどね (セレクトは画面モードの切り替えに割り当てられてる)

ミサイルコマンド
80年にリリースされた固定画面式の2Dシューティング。ミサイル基地を直接動かすのではなく、照準を動かしてミサイルを発射するというシステムの斬新さ、ミサイル基地には弾数制限があり、また守るべき都市を優先させつつミサイル基地自体も敵襲から守らなければならないという戦略性、シンプルな画面構成ながら逆にそれが恐怖感を煽っているという演出の妙 (ストイックな THE END の文字が戦争の恐怖を警告しています (笑)) など、現在リリースしたとしても十分遊べるゲームだと思います。当時大人気だったゲームマンガ・ゲームセンターあらしでも取り上げられていたのでかなり知名度は高く、その知名度に比例するかのように色々なハードに移植されているのですが・・・このゲームはやはりトラックボールで遊ばないとその魅力は半減ですね。GBAでは当然、十字キーで操作することになるのですが (ミサイルはL/A/Rで3個所に対応)、グラフィックやシステムの出来が良いだけにこの操作の点だけが残念です (いや、十字キーでも十分に遊べるんですが、やっぱりなんというか、このシステムにはこの操作系あり、というゲームだからね)

スーパーブレイクアウト
アタリ躍進のカギとなったブレイクアウト (日本ではブロックくずしと言った方が通りが良いか) の続編。何がスーパーになったかというと『パドルが上下2つになる』『ブロック中央にボールがあり、崩すと出てくる』『ブロックが徐々に下降してくる』といった変更があるのみで、バリバリ (死語) に演出やルールをアレンジしたゲーム (たとえばアルカノイドとかね) という訳ではありません。個人的に、以前から思っているのですが、ブロックくずしやテーブルテニスなどは十字キーで操作するのはかなり無理がある気がします。やはりボリュームコントローラーで微妙な加減を操作しながらやったほうがはるかに遊びやすいです (PSのナムコミュージアム買った時も別売のヴォリュームコントローラー買いましたもん>私)。しかもこのGBA版はやたらとボールのスピードが速い (し、たまにボールがブロックをすり抜けて変なところから反射することも) のでまともにゲームになりません (苦笑)。セレクトボタンで縦長画面になるのはナイス。ただそれに合わせてパドルの長さも短くなるのはどうかと思う (天井にボールが当たると更に短くなるしねぇ)。まぁ、ホントにノスタルジーを感じるためだけのゲームですね、私にとっては。

テンペスト
これ、私はLC2を持っている頃にMacで ARASHI というゲームで遊んだことがあったのですが、アタリのゲームだとは全然知りませんでした。これもアーケードではベクタスキャン方式によるモノで、迫り来る敵機を撃ち落とす3Dシューティングの元祖的なゲームです。一種のレールシューティングといって良いんでしょうか、クワガタのツノみたいな自機は、フレームによって形作られたフィールド上を動き回ることしか出来ません。で、画面の奥から迫ってくる敵やミサイルをこれでもかとばかりに撃ち落としていきます。とにかくルールは単純明解、出てきたヤツを片っ端から撃っていけば良いだけ。暗黒の空間にワイヤーフレームで描かれたゲーム画面はストイックなカッコ良さがあります。アタリのジャガーで発売されたテンペスト2000はそのBGMとかもかなりキテるらしいですが、本作は効果音しかありません。逆に、その効果音が止んだ時の静寂さがいっそうこのゲームの不思議な感覚を高めているとも言えます。このゲームも縦長モード (アーケードは縦長画面だったらしい) で遊ぶことが出来ます。個人的には、このゲームで遊べるだけでも本ソフトの価値はあるのではないかと思ってます。

さて、本ソフトには以上の6つのゲームの他に、アタリ・トリビアというアタリに関するカルトクイズが楽しめるモードも入っています。問題も、解答の選択肢もすべて英語なのでハッキリいって遊べるシロモノではないのですが (英語が分かる人は別でしょうけど)、こういった遊び心も忘れないゲーム作りはぜひ日本のメーカーにも見習って欲しいところです。

前述の MIDWAY GREATEST ARCADE HITS に比べて知っているゲームが多かったのと、遊びやすくするためのオプション設定の豊富さなど、本ソフトのコストパフォーマンスは非常に高いと言えます。伊達に、30周年記念作品を名乗ってる訳ではなさそうです (笑)。まぁ、個人的にはワイヤフレームならスターウォーズ、ポリゴンならハードドライビンを収録して欲しかったところですが、まぁ、それらは今後に期待しましょう。最後に、このアタリ・アニバーサリーシリーズは他のハードでもリリースされてるみたいです。ただ、アタリゲームを持って歩けるのは (LYNX を除けば) GBAだけ。アタリユーザーは復活の日を待ちながらGBAで遊びましょう (ぉぃ)

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