NAMCO MUSEUM

ハードの進化に伴い、ソフトも重厚長大化してきた訳ですが、昔の単純ながらもアツイソフトを所望する人も多く、一時期、そういった人向けにコレクション的なソフトが数多くリリースされました (現在のiアプリの懐かしゲーもその流れかもしれません)。本作もそのひとつで、ナムコを代表するゲームを1本にまとめたお徳用ソフトです。日本では、同名のタイトルがPSでリリースされていましたが、海外ではN64版もリリースされており (日本未発売、ちなみにリッジレーサーも出てる) GBA版はN64版を移植したモノになっています。

ちなみに、収録されているソフトはギャラクシアンギャラガミズ・パックマンディグダグポールポジションの5つです (N64版にはもう一つパックマンも収録されている)。これらのゲームについてひとつひとつ見ていきましょう。

先ずはギャラクシアンスペースインベーダー (タイトー) のあとを受け、ビデオゲームの方向性を確立した功績は非常に大きいです。今見ると非常に地味な画面ですが、当時インベーダーやブロック崩しといった画一的な動きのゲームに慣れていた身には絶大なインパクトがありました。GBA版でもその動き (背景に星が流れるとか、フワフワ揺れながら移動し旋回しながら攻撃してくる) やフィーチャー (護衛2機連れた敵艦のボーナスポイントとか) を忠実に再現・・・しているのは良いのですが、GBAの横長の液晶でアーケード並みの画面比率を再現しようとしてるのでキャラクタが非常に小さいです (GBでもギャラクシアンはリリースされていますが、それに比べると明らかに違う)。加えて、敵のビームも細く小さいのでウッカリしてると見逃してしまいます。システムの古臭さ (横移動、単発のみ) もあって、現在遊ぶのはちょっと苦しいかなという気がします。

次はギャラガ。前述のギャラクシアンの正当な続編であり、画面外から飛んできた敵が編隊を組む、わざと敵の捕虜になりパワーアップするデュアルファイターシステム、ボーナス要素のチャレンジングステージなど、その後のシューティングに与えた影響が非常に大きいゲームです。現在遊んでもそれなりにアツクなれるのがそれを物語っています。ただ、やはりこのゲームでも画面の縮尺の関係かキャラクタが非常にこぢんまりとしています。ギャラクシアンよりもビームが大きいので見にくさが軽減されているのが救いです。ただ、ギャラクシアンギャラガも背景が黒いので非常に暗い印象を受けます。ひいてはそれがキャラ自体の暗さにも繋がっています。米国でGBAの液晶を改良するように求める署名運動が起きているようですが、もしかしたらこの2つのゲームが原因かも (それはナイ (笑))。

日本ではそれほどでもないのに何故かアメリカでは大ウケのパックマン。パックランドも元々アメリカで放映されたアニメを元に作ったゲームだし、パックマンのディスコサウンドがチャートで1位になってしまったりするんだからホント訳分かんないですな (笑)。本ゲームミズ・パックマンもそんなアメリカで生まれたパックマンの亜流ゲーム。亜流とは言ってもナムコから出てるのだからパチモンという訳ではありません。パックマンとの違いは、キャラクターが女性 (リボンを付けてる) になったこと、ステージの構成にバリエーションがあること、コーヒーブレイクが一新されていることくらいで、その後に出てくる続編 (スーパーパックマン、パック&パル) のようなシステム自体の大きな変更はありません。パックマンは完全なパターンゲームなので、覚えてしまえばカンストも夢ではないと思いますが (実際にパックマンをカンストした人いるみたいですから)、本ゲームではステージ構成が複数ある為に各々異なったパターンを用意する必要があります。たぶん、それを見つけるのがこのゲームの楽しみだと思うんですけど、記憶力の弱い私はどうしても行き当たりばったりでプレイしてしまい、未だに8面を越えることが出来ないでいたりします(苦笑)
GBA版では、画面表示をフルスクリーン (ステージ全体を表示、全体を見渡せるけどキャラが非常に小さくなる) とスクロール (キャラクタが大きく見やすいが、ステージ構成が見渡せないので敵の動きが分かり難い) の2つから選ぶことが出来ます。パターンを覚えているのならばスクロールもアリだと思いますが、普通はフルスクリーンで遊ぶことになるでしょうね (画面全体の動きが把握できないと困難なゲームだから)。個人的にはステージを90度回転して、それなりの大きさで表示して欲しかったところです (昔、電波新聞社からリリースされていたパソコン用のパックマンではそういう画面構成で移植したモノが実際にありました)。どうせ十字キーしか使わないんだからGBAを縦持ちしても影響無いですからね。あ、なんか思い付きで書いた割には良いアイディアかも!?

元祖掘りゲー・ディグダグは、現在アーケードで人気稼働中のミスタードリラーとは全くゲーム性の関連は無いですが、なんかキャラクタは親子関係らしいです (ちなみに母親はバラデュークの主人公)。ま、そんなことはどうでも良いんですが (だったら書くな (笑))。
以前、GBギャラリーというカタチで既にリリースされているのですが (海外ではニューバージョンとのカップリングで単体で発売されてる>こちら)、システムはそれと同じ。色が付き、キャラやグラフィックの表現は格段に上がったものの、ステージがスクロールするというのが最大のガン。というか、FCのロードランナーもそうだったんだけど、画面全体の状態 (敵の配置や動き、アイテムの位置など) をリアルタイムで認識していかなくてはならないゲームでスクロール制を採用したらゲームバランスも何もあったもんじゃないってこと。結局、数々の技があるにも関わらずポンプで1匹1匹ちまちま破裂されたり、適当に岩を落としてしのぐというプレイスタイルになってしまいがちです。救いはコンティニューが付いていること。ただ、点数を競うゲームであってステージをクリアしてどうこうというゲームじゃないですからねぇ、コンティニューが付いててもあまりありがたみはないかもしれません (ボーナスキャラが見たいという人は活用する価値があるかもしれないけど)。

最後はポールポジション。16bit-CPU (MC68000) を使い、ホンモノのF1マシンの挙動とコースの特性を忠実にシミュレートしたことを売りにした3Dレーシングゲームの草分け的存在。当時のゲーセンにはアクションシート仕様 (イスがガタガタと動く) 装備の大型筐体と、アップライト筐体の2バージョンがありましたが、個人的には変な挙動の無いアップライト版の方が好きでした。
それはさておき、当時最新の技術を使って作られたゲームが現在ではGBAのような携帯機で出来るというのは驚きですが、それ以上に今遊んでみると非常にシステムとしてこれはどうなの?ってのがあるゲームでもあります。まず1つはギアがハイとローしかないこと、低速だろうと高速だろうと看板や敵にカスっただけで大爆発を起こしてタイムロスになること、で1回の接触でまず間違いなく完走出来なくなること、などなど。あと、パッドで遊ぶ問題としてステアリングの挙動が激しいこと (キレ過ぎる) が挙げられます。一応、難易度や週回数の調整は出来るものの理不尽な動きの敵車 (つーか、コース上に何台走ってるんだ?) に翻弄され完走はかなり難しいです。グラフィックは良いカンジで仕上がってますが看板のデザインが変わっている (まぁ、商標権とか色々とあるんで) のもマニアには納得のいかないところでしょう。個人的には、何故このゲームを携帯機でやる必要があるのかという気がしないでもないですが・・・。

結論から言ってしまうと、なるほど、これは日本では売れないだろうなというカンジです (ぉぃ)。アメリカだと今でもこれらのゲームをやってたりするんでしょうけど、日本だとノスタルジー以外のナニモノでもないですからねぇ。しかもノスタルジーを感じるには少し出来がオソマツ・・・。なんというか、N64版をそのまま持ってくるんじゃなくてGBAに合わせたリメイクをすべきだったんじゃないかと思います (ま、そこら辺が大味好みなアメリカンらしいんだけど)。ちょこっとだけフォローを入れておくと、サウンドは結構良いカンジです (出来ればポールポジションはヘッドフォンで3Dにして欲しかったけど)。あと、各ゲームともコンフィグが付いてる (残機数やエクステンドの設定) のは良いところ。というか、ノーマル設定のままだとちょっとツライかもね。

N64での展開を考えると続編が出てくることは限りなく無いような気がしますが、もし出すのであれば、ナムコが一番輝いていた時期 (ゼビウスからファイナルラップくらいまで) の時期のトンガったゲームを出して欲しいですね。あと、個人的な意見ではアーケードの移植ではなく、コンシューマーの移植をして欲しいです。ファミリーシリーズなんか今でも十分遊べると思うし、メガドラのレッスルボールとかメガパネルとか結構面白いソフトがたくさんありますから。

追記:ナムコミュージアムに収録して欲しいゲーム・・・『マッピー』『ボスコニアン』『ニューラリーX』『フォゾン』『ギャラガ88』『スプラッタハウス』『ベラボーマン』etc

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IRIDION 3D

これも、海外のみで発売されているソフトです。聴いたことの無い名前の会社の作品ですが、最初にWEBや雑誌でこのゲームの画面を見た時は驚きました (開発会社のサイトが無いのでリンクを貼ってませんが、Google で IRIDION * 3D で検索をかければ写真のあるページがたくさんある)。で、実際にゲットして動いてるのを見て更に驚きました、あらゆる意味で (笑)

まず、先に書いておくとこのゲームはスペースハリアー (セガ) に端を発する疑似3Dシューティングゲームです。戦闘機を縦横無尽に操りミサイルで敵を撃ち落としていきます。ステージは全部で7つ。宇宙空間や海上、雲上、基地の中など多彩なステージを進み、各ステージの最後に待ち受けるボスを倒せばクリアとなりますが各ステージに出てくる敵には様々な種類があり (当然攻撃パターンも多様) なかなか先に進むのは難しいです。

で、まず驚いたのはそのグラフィック。非常に詳細で綺麗です。特に海面とか雲の流れる様子はかなりの出来。また、回転や拡大・縮小機能を使った敵 (扇風機みたいにくるくる回ってるヤツとか) が出てくるのに驚き。GBは元よりSFCでもナカナカ大変な処理を相当数こなしているのですから大したもんです。しかも、それらの動きが非常に滑らか。8ビット機のようにカクカクしてません。初めて見た時は、これが携帯機の動きか?!と思いました、マジで (反面、オープニングのデモアニメはショボイ (笑))

で、まぁグラフィックの話とも重なるんですが、各ステージの最後に出てくるボスがこれまた凄い。特にステージ1はのっけからカマしてくれます。構造自体は簡単なんですが、全体がグルグル動いてる様に見えるのでとてつもないことをやってるように見えます。ボスだけでなく、普通に出てくる敵の中にもトリッキーな動きをするヤツがいて視覚的に非常に刺激を与えてくれます。

で、刺激を与えてくれるのはグラフィックだけではなく、サウンドもそうです。ビートの聴いたBGMは、その音色の良さも相俟って雰囲気をより一層盛り上げてくれます。スピーカーではなく是非ヘッドフォンを使って聴いて欲しいですね。ちなみに、最初のコンフィグ画面でサウンドテストがあるのでゲームが下手な人 (って私のことですが (笑)) でもBGMを聴けるのが親切なところ。

で、コレだけ演出面がシッカリしてるのに肝心のゲームシステムがショボイのが最大の驚きだったりします (ぉぃぉぃ)。GBAだというのに十字キー (移動) とAボタン (ミサイル発射) しか使わないという簡単操作 (笑)。パワーアップもミサイルの数が増えたりホーミングっぽくなるだけで派手な演出はナシ。ボムなんていう気の利いたアイテムも無いからL/RボタンどころかBボタンも不要です。ま、これはシンプルといえばそれまでですが、とにかくスクロールが遅いのでアクセルボタンくらいは付けて欲しかったです (つーか、普通この手のゲームにはデフォルトで付いてそうなもんですけどね)。

ショボイのは自機の操作だけではなく、敵の攻撃もそう。ただひたすらに単調です。敵の種類によって攻撃パターンは違い、凄い動きをするモノもいるんですが、そればっかりを延々とやられてもねぇ (苦笑)。さらに、全体的に動きがモッサリしてる (かと思えば急に早くなったりする) ので、1つのステージが妙に長く感じます (実際にはそんなに長くないはずなんだけど)。そのくせコンティニューが無いから (ステージごとのパスワードコンティニューはありますけど、死んだところではなくステージの最初から始まる) 先に進むのがかなりツライです。あと、これは3Dゲームの宿命ですが、敵との距離感を掴むのが難しいです。特に、背景に同化しやすい敵 (主に、建物の中のステージ) の場合は自機と重なって見えなくなる他、敵の撃ってくる弾も小さく避け辛かったりします。

何て言うか、買って損かというとそうでもないと思うんですよ。この動きや音楽はかなり感動します (もっとも、次世代機のポリゴン3Dに慣れてるとショボク見えてしまうのかもしれません。私は携帯メインなので感動が大きかったですけど)。音楽もかなりイケてます。演出面で言えばGBAのハードの機能をかなり活かした使い方をしていると思います。ただ、その技術力がゲームに直結していないだけ (笑)。技術に走ってゲーム性がおざなりっていうゲームは結構ありましたが、本ゲームもそんなカンジです。最初は夢中になれるけど飽きるのも早いでしょう (何といっても、シューティングに不可欠の爽快感が著しく足りません (苦笑))。これは、自分で買わず、他人に買わせて借りて遊ぶのがベターかもしれません。もっとも、その後の信頼関係がどうなっても責任は持てませんが (笑)

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PAC-MAN COLLECTION

米国人のパックマン好きはゲームに興味のある人ならミンナ知っている事ではありますが、それを証明するかのようにリリースされたのが本ソフト。今までにリリースされたパックマンシリーズを全部収録!・・・出来れば良かったんですが、まぁ容量的にソレは不可能でしょう。本作にはパックマンアレンジメントパックマンパックアタックパックマニアという4つのゲームが収録されています。ナカナカ渋いタイトルの選択ですね。とにかく、これらのゲームについてひとつひとつ見ていきましょう。

先ずはパックマンアレンジメント。これは、1996年にアーケードに登場したパックマンのアレンジバージョン。まず目に付くのがグラフィックの大幅なアレンジ。全部で5つあるワールド毎に凝ったフィールドが用意されてます (従来のフィールドの他、ジャングルっぽいフィールドや機械的なフィールドなど)。パックマンやモンスターもアニメチックなキャラに変更されており、柔らかな印象を受けます。ゲーム自体は相変わらずフィールド上のドット (ゆらゆら揺らめいていたり光り輝いたりするのが綺麗!) を全て食い尽くせばクリアというものですが、新たに登場したギミックがいくつかあります。まず、フィールド上に配置されるダッシュポイント。この上にパックマンが乗ると矢印の方向に向かって猛ダッシュし、ダッシュ線上にいるモンスターを気絶させることが出来ます。完全にやっつけることは出来ないのですが、これにより追い詰められることが格段に減り難易度が下がっています。もうひとつはジャンプポイント。これはワープトンネルと同じようなモノですが、対応するジャンプポイント間で行ったり来たり出来るというモノ。コレの多いステージではモンスターも行ったり来たりで非常に展開が読みづらくなるのが難点ですが、上手く誘導して使えば安全にクリアすることが出来ます。また、スペシャルアイテムとしてカプセルが登場。カプセルには数種類アリ、パックマンのスピードが速くなるもの、モンスターを強制的に巣に返してしまうもの、パックマンが分身する (バイナリランドの主人公のように、左右対称の動きをする) などゲームの進行に非常に便利な効果を発揮します。もちろん、パワーアップしたのはパックマンだけではありません。モンスターの中に最初からイジケ状態で登場するヤツがいるのですが、コイツがキーパーソン。単体でパックマンに食われてしまうと他のモンスターもイジケになってしまうのですが、放っておくと他のモンスターと合体するのです。合体するモンスターの種類によってフィールド中をジャンプして移動したり、猛ダッシュで移動するなどの特殊能力を発揮しパックマンの行く手を阻みます (ちなみに、コイツを食べると通常の2倍の得点が入る)。とはいえ、全体的に難易度は低めです。フリーコンティニュー (ステージの最初からではなく、ドットの食い残しの状態からコンティニュー出来る!) が使えることもあり、最終ステージのボスキャラとの戦闘&クリアするのは難しくありません。オリジナルのパックマンに比べると、一発大逆転の醍醐味やパターンを発見する楽しみは薄れていると言えますが、逆にとっつきやすく気軽にプレイ出来るアクションゲームになっているのが良いと思います。アーケード版は遊んだことが無いので比較は出来ませんが、GBAとしてはサウンドも良いし、操作性も問題無く、オススメ出来るゲームだと思います。

次はパックマン。もう何も言うまい、というか書くことも無いほど語り尽くされた感がありますね。ヘッドオン (セガ) にパワーアップによる大逆転の要素を上手く取り入れたドットイートゲームの古典中の古典です。個人的には現在遊ぶにはちょっと・・・という気がしないでもないんですが、海外では未だにゲーセンに置かれたりしてるというから驚きです。NAMCO MUSEUM に収録されているミズ・パックマン同様、画面表示をフルスクリーン (ステージ全体を表示、全体を見渡せるけどキャラが非常に小さくなる) とスクロール (キャラクタが大きく見やすいが、ステージ構成が見渡せないので敵の動きが分かり難い) の2つから選ぶことが出来ます。それ以外は特に書くことが無いです (笑)

パックアタックは以前GBでもリリースされていたパックパニックと同じゲームです (たしかPSでもリリースされていたような気がします)。ルールもゲームモードも全く同じ。変わったことといえばサウンドが良くなったことと、グラフィックが綺麗になったことくらい。特に、パックパニックでは背景はマッサラでしたが、本ゲームでは背景にパックマンの絵が表示されます (レベルごとに変化する)。知名度的に賛否両論あるとは思いますが、個人的に好きなゲームなので収録されているのは嬉しいです。

最後のパックマニアは、斜め見下ろし型のクオータービューシステムを採用した3Dパックマン。最大の特徴はパックマンがジャンプ出来ること。モンスターを避けられるので簡単なのでは?と思われがちですが、画面がスクロールするので全体を把握しにくいこと、モンスターにもジャンプすることが出来るやつが居ること、などから逆に難易度が高くなっています。このGBA版はアーケード版をほぼ忠実に移植しており、ツヤツヤしたキャラクタや軽快なBGMなどが完璧に再現されています。若干、スピードが遅いかな?という気がしないでもないですが許容範囲でしょう。コンティニューも付いている (ただし、パックマンアレンジメントと違ってステージの最初から再開される) のでどうしてもエンディングを見れなかった人でも根性と時間さえあれば何とかなります (笑)。アーケード版に結構お金をつぎ込んだ身としては携帯機でこのゲームが出来るということに驚きを感じるとともに幸せを感じます。

オリジナルのパックマン自体は既にノスタルジー以外のナニモノでもないんですが、その他のゲームに関しては現在遊んでも結構面白いです。パックマンのシリーズは今回収録された以外にもたくさんのゲームがリリースされているので是非続編を出していただきたいものです。もちろんオリジナルゲームであればなお嬉しいことはいうまでもありませんけどね

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TETRIS WORLD

テトリスです。以上 (笑)

いや、ホントにもう説明する必要の無いくらい老若男女にプレイされているゲームだと思います。落ちゲーというジャンルの元祖であり、王道であり、スタンダードであるといっても過言ではないくらい。それは未だにコンシューマーやアーケードで新たなバージョンのテトリスがリリースされていることからも分かるでしょう。

パソコンに端を発したブームは、セガのアーケード版で一般層に広く知れ渡り、ファミコン版の出来の悪さに失望し、メガドライブ版の発売中止に涙し、1人で手軽にコツコツ遊べるだけでなく対戦型という新たなゲームスタイルを生み出したゲームボーイ版に行き着きます。ホント、携帯機びいきというのを差し引いてもこのゲームボーイ版の存在は大きかったと思いますね。PSのパラッパ (良くライトユーザーの開拓に成功したといわれるリズムゲーね) 以前に、普段ゲームをしないような人間まで虜にしてしまったというのは当時のゲームを取り巻く環境を考えてもスゴイと思います。

さて、長い前振りはこれくらいにしてGBA版について。ゲームボーイ版に比べるとかなり変更点があります (当たり前 (笑))。まず、画面のレイアウトが変わりフィールドの大きさが20×10になりました (ゲームボーイ版は18×10)。そのため若干難易度が下がっているような気もします。また、カラー化されているのは当然なんですが (単なるカラー化はテトリスDXで既に開発済み)、バックグラウンドでキャラクタが動いている (海のステージならクラゲとかが漂ってる) ところにGBAの処理能力の高さを窺い知ることが出来ます。まぁ、あまりゲーム性に関係の無い部分なので大袈裟にいうことではありませんが (笑)

操作系にもホールド機能という新たな要素が加えられています。Rボタンを押すことで、フィールドに出現したブロックを左側のガレージに格納、もう一度押すことで後に出てくるブロックと入れ替えることが出来ます。良くあることですが、ツミコミが終わらないうちに棒テトリスが出てきてしまった場合、今までだとそのまま何処かに積むしかありませんでしたが、このホールド機能を使えばツミコミが終わったらブロックを入れ替えてテトリスを完成させるということが可能になるのです。オリジナルのテトリスに慣れていると忘れてしまいがちな機能なのですが、イザという時には非常に役に立つので多用すると良いでしょう。もっとも、あまりこの機能に慣れてしまうと他のテトリスが出来なくなる可能性はありますが (苦笑)

あと、これは前からあるテクニックですが、Tブロック (凸ブロックと言った方が通りが良いのかな?) を回転していれると一見入りそうに無い隙間にもピッタリ入れられることがあります。本作では、この回転入れを使うとボーナスが入るようになっています。わざわざ狙って出す必要は無いと思いますが (というか、テトリス長いことやってる人には既に常識みたいなテクだよね?)、覚えておいて損は無いでしょう。そうそう、十字キーの下でゲームボーイ版の様にゆっくり (制御可能:ソフトドロップ)、十字キーの上で一気に落とす (制御不能:ハードドロップ) があります。トロトロ落としてるのはまどろっこしいという人にはありがたい機能ですね。願わくばキーコンフィグで、上下の入れ替えが出来るようになってると良かったかも。

その他、既に多機種版では採用されている機能なのですが、ゴーストブロックが表示される様になっています (メニューで ON/OFF 設定可)。ゴースとブロックとはブロックの落下する地点に表示されるワイヤーフレームのブロックで、これを見ながら位置を合わせればハードドロップをしても大丈夫という訳です。IBM-PC 版などは縦にラインが入っていてブロックの位置合わせが可能でしたが、何故かコンシューマーではそういった表示が無くなり、意図しない所に落としてしまうということが頻繁に起こりました (ま、それがまた面白い所なんだけど)。そういった事態を防ぐ手段として非常に良い機能だと思います。テトリスにおける一種の発明といっても良いくらい (それ、チョット言い過ぎ (笑))

ゲームモードは、天井までブロックが積み上がってしまうまで続けるマラソンモード、制限時間があるウルトラモードの2つです。そして、それぞれのモードで色々なルールのテトリスをプレイすることになります。各々のルールについて紹介します。

(NORMAL TETRIS)
通常のテトリスです。上記の仕様の違い以外に変更点はありません。レベル1から始まり、レベル数×5ラインをクリアする毎にレベルアップ。最高レベル15 (75ラインも消さなければならない!) まで上がります。

(STICKY TETRIS)
最初からランダムにガベージ (ゴミブロック) が点在した状態で始まり、スタート時に一番下に配置されているガベージを全て消せばクリアになります。テトリスのピースが色違いで構成されている (マルチミノと呼ばれる、対して1色のみのブロックをテトラミノと呼ぶ) 場合があり、その場合には着地した瞬間に色違いのブロックが分離して落下します。もちろん、この落下したブロックでラインが出来た場合もラインは消滅します。ラインが消えない場合、同じ色のブロックが隣接するとくっついて1つの塊 (ポリミノと呼ぶ、ちなみに stick =くっつくという意味です) になります。通常は重力が働いているので下が開いていればブロックは落下するのですが、このポリミノは大きくなると全く動かなくなります (かなりジャマモノ)。ブロック25個分の大きさになると破裂して消えますが、特にメリットのあるブロックではないので極力作らないようにするのが得策です。ここまで書いて分かるようにコレは THE NEXT TETRIS です。

(FUSION TETRIS)
アトムと呼ばれる特殊ブロックが出現。ゲームがスタートするとガベージと共に、最下層にアトムが一つ出現。邪魔なガベージを消しながら、このアトムと振ってくるアトムをレベルごとに決まった数 (レベル数×2) 縦あるいは横に連結するとクリアとなります。アトムブロックも通常のピースと同じように扱われるのでアトムを含んでいてもラインは消えますが、アトム自体は消滅しないで残ってしまうのがミソ。このブロックは消えるけどアトムは消えないという要素がブロックの状態にメリハリをつけ、他のモードとはちょっと違った挙動 (落ちると思ったブロックが引っかかって落ちないとか) になるのが面白いです。

(HOT-LINE TETRIS)
画面上に6本の線 (HOT-LINE) が引かれていて、その線の上でラインを消すことでノルマが減っていき、各レベルで定められたノルマ (レベル数×5) を消せばクリアとなります。上の方にある線上で消す方が1度により多くのノルマを減らせるぶん危険も高く、逆に下の方は安全性は高いけど時間がかかるという一長一短があり、上手い人 (あるいはスリルを求めたい人) は上で、地道にやりたい人 (あるいは超初心者) は下でやるというスタイルが生まれます。同じモードでもプレイヤーによって如実にプレイスタイルが変わるルールだと思います。

(SQUARE TETRIS)
基本的に普通のテトリスと同じです。異なるのは4×4のサイズ (例えば正方形ピースを4個、L字2個と逆L字2個などの組み合わせ) に上手くピースが並ぶと4×4のビッグサイズのピース (スクウェア) に変化し、ボーナス点が得られます。とりあえず違うのはそれくらい。あ、あとレベルアップの条件がレベル数×10ラインと他のモードに比べて格段に高くなっています (レベル15だと150ライン!気力が持ちませ〜ん (笑))

(CASCADE TETRIS)
これも基本的に普通のテトリスです。異なるのは、消した列の上にあったブロックが落ちるとこまで落ちるということ。で、落ちたブロックで横一列が揃うとまた消えます。で、また落ちる・・・要するに連鎖 (= cascade) になります。THE NEXT TETRIS の様に明確な (下の列を消すといった) ゴールが無く、天井にブロックが到達するまで終わりません。コラムスなどに代表される連鎖系落ちゲーの爽快感をテトリスでも!というコンセプトで作られた・・・かどうかは知らないけど、結構自然なカンジでプレイすることが出来ます。

どれも、既に他のプラットフォームでアレンジされているというか、劇的に違う!というようなモノではないので、突飛なモノを求めている人には物足りないかもしれません (ゲームボーイ版しかやったことが無いという人にはかなりの衝撃かもしれませんけど (笑))。演出という面でもあまり派手さはなく、むしろ地味と言えます。ただ、まぁあえて言う必要も無いと思いますが、テトリスはそういう演出がどうこういうゲームでは無いので問題は無いでしょう。コツコツと、何を求める訳でもなくプレイするにはこれくらいの方がかえって良いと言えます。

そのプレイを支える要素の一つにBGMがあるのですが、本作には現行ゲームボーイ版の曲 (Aのホーカーズソング?とBのテクノ?) の他に、カサショフが入ってるのが個人的には好きです。残念ながらトロイカは収録されていないのですが、この曲って何か問題でもあるのかな?ある時期から全然聴かなくなったような気がするんだけど?他にも新たなオリジナル曲が収録されています。BGMをランダムで決めることが出来るのも気分が変わって良いですね (もちろん、無音状態も可能)。音質に関してはサスガにGBAならではといったところ。とはいえ、GBのPSGによる機械的な音というのも個人的には非常に好きだったりします。ま、いずれにせよ音楽に関しては特に問題は無いということですね (笑)

逆に問題なのはグラフィック関係。基本的にブロックのカタチが重要なゲームであるとはいえ、バックグラウンドが暗いステージだとブロックの色が見にくくなり (通常は問題無いけど STICKY TETRIS だと色の区別が出来ないとちょっと困ることもある)、ミスを起こしやすくなります。ちなみに、ゴースト表示もバックグラウンドの色によっては見にくくなるんですが、まぁこれは使わない人もいるので保留。他には、ネクストブロックの表示が小さいという難点もあります。向こう3つまでのネクストブロックが表示されるのは良いのですが、小さくて見えない (特に色の関係でバッグラウンドに同化した場合には最悪) のではチョットね。

実際にしばらく遊んでみて気付いたのはこれくらいでしょうか。元々、ハードを選ばないゲームなので大きな欠点も出ないといって良いでしょう。ゲームボーイ版をGBAで遊ぶとカートリッジがハミ出して非常にダサかった (それよりも、持ち運びが大変だった) ので本ソフトのリリースは非常に嬉しいです。ただ、何故か海外のみの発売 (執筆 2001/10/20 現在)。関税とか色々あってどうしても海外のソフトは高くなってしまうので国内でのリリースを希望したいところです。このソフトの内容で5000円以上はやっぱりちょっとキツイです。

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DOOM

現在、3D視点でフィールドを動き回り武器をぶっ放して敵を倒すというゲームはパソコン、コンシューマを問わずそれこそ把握しきれないくらいリリースされていますが、DOOM は正に3Dアクションシューティングゲームの元祖といえる作品です。当時、ちょいとショボイPCで遊んで、それなりのスペックが無いと楽しめないと分かったので、まさかGBAでリリースされるとは思いませんでした。

さて、今さら説明する必要はないと思いますが、このゲームの目的は他のゲームのソレと同じく『武器を駆使し、敵を倒し出口へ向かう』これだけです。ムズカシイ理屈は要りません。とにかく出てきた敵はぶっ飛ばし、アイテムで体力の回復や武器の補充をしながらフィールド内を歩き回り、時には回り道をし、時には扉を開ける為に必要なアイテムを探しながら出口を目指します。

まず、操作系ですが、十字キーの左右で旋回、上下で前後に移動、Aボタンはアタックで、Bボタンは壁のスイッチを操作したりするのに使う他、十字キーと一緒に押すと高速移動が可能になります。L/Rボタンでは左右への横っ飛びが出来る他、LとRを押しながら十字キーの上下を押すことで使用する武器 (素手、ピストル、マシンガン、ロケットランチャー、バズーカ etc) を持ち換えることが出来ます。QUAKE にあるようなジャンプやしゃがむといった動作はありません。ま、一番最初の DOOM と同じ操作系といったカンジですね (ちなみに、上に書いたのはデフォルトの設定であり、キーコンフィグは数種類ある)。武器は、威力の大小、射程距離、照準の正確さ、隙の大きさ (連射の間隔といいましょうか) が違ってくるので、結構臨機応変な持ち換えが必要です (まぁ、後半になると、大型武器ばかり使うようになっちゃいますけど (苦笑))。ちなみに、頭上や階下から敵が攻撃をしてくることがありますが、視界に入ってさえいればオートロックで狙いを付けてくれるので心配要りません。とにかく、敵を見つけたら武器をぶっ放す、この爽快感が何とも言えません。

また、フィールド内にある障害物のひとつにドラム缶があるのですが、これは数発弾丸を撃ち込むと爆発します。この爆発で敵を倒せるのはもちろんですが、近づき過ぎていると自分もダメージを受ける (しかも、ハンパじゃなくダメージが大きい) ので注意が必要です。ちなみに、フィールドによってはドラム缶がたくさん置いてある部屋があり、そのひとつを撃つと誘爆して大爆発が起こり、部屋の中の敵を全滅させるといった荒業も使えます。こういった仕掛けもこのゲームの醍醐味の一つです。

フィールド内には障害物の他にアイテム類が配置されています。アイテムの中には、防御力を上げるモノや、体力を回復するモノ、使用している武器の弾薬などがあるので見つけたら即回収するのが鉄則。体力や弾薬が満タンだった場合には拾えない様になっているのも親切です。パソコン版をあまりやり込まなかった (というか、やり込めなかった) ので詳しくは分かりませんが、多分パソコン版と同じくらいのアイテムが用意されていると思われます。

実際に動かしてみると、その滑らかさに驚かされます。もちろん、GBAなのでドットは粗いのですが (壁に近づいた時とかはかなり・・・)、速度的には下手なPCよりも遥かにマシ。ぐるんぐるん回転してると気持ち悪くなってきます (笑)。キーのレスポンスも非常に良好。移動したい時に移動でき、撃ちたい時に撃てるというのは、当たり前のことなんだけど、結構実現するのは難しいことです。それをGBAでやっちゃうんだから大したもんです。壁際とかで移動し過ぎちゃう (上手く止まれないというか、なんか滑る感じがする) のは改善して欲しい所ですが・・・。

グラフィックがちょっと粗いと書きましたが、キャラを判別出来ないほど酷くは無いです。ただ、やっぱりパソコンのハイレゾ画面に慣れてるとどうしても見劣りするのは確かです。しかも、元々暗い色使いのゲームであり、色々と言われているGBAの液晶画面じゃ見にくい・・・と、思ったんでしょうな開発の人は。なんと、このゲームはカラーパレットを変えることが出来たりします。6段階の明るさ変更 (同系の色で明るいモノに変更する) が可能で、MAXにするとかなり明るく感じます。しかし、それでも見にくいという人の為に、ライティングの変更も出来ます。これを変更すると、天井や壁の一部が光った様になりフィールド (言い忘れたけど、基本的に建物の中でゲームは進みます) が明るくなり、落ちてるアイテムや扉などが格段に見やすくなります。雰囲気はちょっとアレしちゃいますが、純粋にゲームを楽しみたい人にはかなり嬉しい配慮なのではないでしょうか。日本のメーカーにも見習って欲しいモノです。

ゲームには、3つのストーリーが用意され、それぞれに4段階の難易度調整が付いています。イチバン易しいレベルでも結構ミスしてしまうのは単に私が下手だからだと思いますが、それにしても一番ハードなレベルは難しすぎる。クリア出来る人いるんだろうか?まぁ、ありがたいことに途中セーブ機能付き (しかもセーブファイルが4つも用意されている)。まぁ、そのステージの最初からやり直しというのはキツイですが、それでもコンティニュー出来ないよりはマシという難易度です (苦笑)

このゲーム、イチバンの目的はもちろん脱出することなんですが、敵を倒した数とか、シークレットボーナス (フィールド内には隠し扉があり、これを見つけるとボーナスになる) なんかの記録が残るので、そういう記録を目指すのもアリかと思います。というか、単に出口を探すだけなら単調で過ぎに終わっちゃうと思います。このゲームは、フィールドを動き回って、色んなところを見て回って敵を倒すにも安全かつカッコイイ倒し方するとか、窓から外見たりとかいった脇道に外れた楽しみ方をするともっと楽しめると思うのです。マップを見ながら (セレクトボタンを押すと表示される) 『こっちに行くとどうなるのかな?』とか『隠し扉があるとしたらこの辺なんだが』なんて考えながら動き回るとまた別の楽しみ方が出来ると思います (マップを完全に把握して早解きに挑戦するってのもアリですね)。

さて、GBAといえばマルチ対戦がウリのハードだったりする訳ですが、例外無くこのゲームでも4人対戦が楽しめます。残念ながらワンカートリッジプレイには対応していない (そりゃ、これだけのゲームをワンカートリッジで動かせる訳無いよな) ので、本体とカートリッジが4個ずつ必要なのがちょっとイタイですが、コンシューマのように画面分割されている訳ではないので、正に陰に隠れて狙い撃ちみたいなことも出来ちゃう。これは絶対楽しいに違いない。やっぱ1人でCOM相手に戦うよりもズル賢い人間相手にバトルした方が楽しいですからねぇ。ちなみに、4人で対戦する時にはモンスターは一切出ない人間同士の純粋なバトル、2人で遊ぶ時は協力してモンスターを倒していく協力バトルになります。

日本でもこの手の3D視点のアクションシューティングは人気があると思うので、つくづく海外版であることが惜しまれます。コレ発売したら絶対需要があると思うんだけどなぁ。グロな表現がダメってんなら007にリメイクしてリリースするとか。とにかく、1度で良いから4人対戦してみたいですよ (いや、マジで)。日本のGBA用のアクションはヌルくてイカンよというアクション好き、大味なグラフィック、断末魔の悲鳴や呻き声など変な所に凝っている洋ゲー好き (笑) にはオススメのソフトです。

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