東京蜘蛛談話会 Tokyo Spider Study Group マーク・デザイン
秋山あゆ子
(蜘蛛はアカイロ
トリノフンダマシ)

更新日 2018年2月8日
(This Home Page is made by H. IKEDA.)

 このウェブサイトは東京蜘蛛談話会運営委員のひとり,
 池田がボランティアで作っているものですが、2017年、
一身上の都合により更新が停滞しております.

 

説明: 東京蜘蛛談話会観察会
東京蜘蛛談話会 観察会(1983年10月)
中央は高野伸二氏、右は熊田憲一氏

   説明: line


  「東京」と付いていますが,会員は全国にいます.
 日本で最大規模の蜘蛛の同好会です.

         東京蜘蛛談話会規約 (別掲)

  「クモ生理生態事典」も日本蜘蛛学会会誌と東京蜘蛛談話会会誌から
  記事を拾いました.
  この同好会はクモに興味を持つすべての人ために開かれています.
  会員は老若男女を問いません.現在、全国に200名ほどの会員がいます.

  入会の際,資格審査はありません.
  事務局に連絡して、下記の口座に会費を振り込んでください.

  


事務局:初芝伸吾 HATSUSHIBA, shingo
〒186-0002 東京都国立市東3-10-8
コンフィデンス高垣 105
Tel:042-501-2651 Fax:042-501-2652
初芝宛E-mail(+を@に変えて下さい)


会長
:新海栄一

本部:小野展嗣
〒305-0005 茨城県つくば市天久保4-1-1
  国立科学博物館 動物研究部

 運営委員:池田博明、小野展嗣、加藤輝代子、木村知之、甲野 涼、新海 明、須黒達巳、谷川明男、萩本房枝、初芝伸吾、仲條竜太、安田明雄
 会計監査:輿石紗葉子

  郵便振替口座 00170-8-74885
    東京蜘蛛談話会 
   会費は年間 2000円
   (学生は1000円です)
     会計:須黒 達巳
 熊田理恵『クモ入門講座』パンフレット
【PDFファイル】
 初心者用 道具・採集法などの解説
  「クモ基本60」抜粋見本。頒価1000円。注文は池田宛メール(+を@に変更)で。
  新規入会者には1部進呈されます。


 このウェブの内容(項目)
Ⅰ 2017年 談話会TOPICS 
Ⅱ 2017年度 活動計画
Ⅲ 談話会活動履歴 
Ⅳ 会誌および通信
Ⅴ バックナンバー 
Ⅵ アーカイブズ 
Ⅶ 東京クモゼミ
Ⅷ 談話会規約 

P R : LINKS
 
●アサヒネットのホームページの容量上限を超過したためpdfファイルやpptファイルをかなりネット上から削除しました。リンク先につながらない場合に、希望の方は面倒でも池田宛メール(+を@に変更)で連絡して下さい。ご希望のファイルをメールへ添付して送ります
■『クモ基本60』の案内
 改訂オンライン版(2017年4月)

■東京蜘蛛談話会
  通信オンライン版  

動物行動の映像データベース
日本蜘蛛学会ホームページ
■日本蜘蛛学会
 第49回大会(沖縄)の案内
■日本蜘蛛学会
 「資料室」学会ウェブ試用版の一部
中部蜘蛛懇談会 三重クモ談話会 ■写真図鑑
■安藤昭久氏の「サラグモ屋敷
 サラグモの写真が見事に撮影されています
■荘司康治郎氏の「クモ画像集
 珍しい種も写真で紹介されています
■谷川明男氏の「クモ情報」 ■須黒達巳氏の「ハエトリひろば
■馬場友希氏の研究紹介ページ ■『クモハンドブック』 文一総合出版
■池田博明・桑田隆生・新海明編 
 クモ生理生態事典(2016年仮版)
 クモの種ごとに生態情報が記述されています
■写真付き図鑑及び
 解説CD『日本のクモ』案内
  2014年版
■新海栄一著の文一総合出版
 『日本のクモ』初版2006年・写真の間違い
 新科の記載 増補改訂版が出版
■DVDブック『ダーウィンが来た』
 新井浩司氏による正誤pdf
■千国安之輔
 『写真日本クモ類大図鑑』新旧対照表
■渡辺有咲「きらわれものがたり
 談話会通信142号より(中3年生の傑作)
英国蜘蛛学会メインページ 3.11東日本大震災 初動の記録
■『クモの巣と網の不思議』増補復刻版案内
■池田博明 SPIDER DATA 
    クモの情報を集積
■池田博明 日本ハエトリグモ研究センター
■池田博明 クモ幼体写真図鑑
■かがくのとも『ハエトリグモ』案内
■加藤康子手づくり絵本公開
(1)『ウィビーちゃんとおともだち』
(2)絵本『おにんぎょうをたすけよう
■児童書絶版「怒りをこめてふり返れ
■池田のfavorite books愛読書, favorite songs愛唱歌, Opinions意見,高校生物教育私の映画日記

Ⅰ. 2017年 クモ TOPICS  (日付逆順。編集・池田)

◆NEWS OF JAPANESE SPIDERS◆TOPICS◆

 Hiroyoshi IKEDA interested in the orb web (horizontal web and vertical web) with a few temporary threads made by Tetragnatha praedonia nymphs. (May 15, 2015)

 Kiyoto OGATA discovered and took the photographs that the species of the spider Patu kishidai caught and fed the mite in nature. (July 28, 2012)

 Akihisa ANDO discovered that the Trachelas spider (Trachelas japonicus) deposited the glue on the cocoon, then she stuck the sand grains on it. What is the mysterious glue? (Dec.8, 2011) And then, the other spider made an mysterious solution on cocoon was Orthobula spider.(July 8, 2012)

 Shigeru ASAMA took the photograph of pollen eaten by the theridid spider (Anelosimus crassipes) and the subadult male of the species. They were eating the pollen directly. A few pollen feeding by spiders was reported. (Dec.8, 2011)
 
●東京蜘蛛談話会会長・新海栄一氏のお父様・彦一氏が2月2日、逝去されました。享年96。通夜は2月8日(木)午後6時、葬儀・告別式は2月9日(金)午前10時30分、 式場は祥應寺・きわだ斎場(国分寺市本多4ー2-2)になります。
●日本蜘蛛学会誌vol.66(2)が発刊。加村隆英さんによるアマミヨリメケムリグモ雄の記載、奥村賢一・小池直樹・中野隆文さんによるヤチグモ2種の分類学的検討のほか、イランのクモ相、極東ロシアのクモ相、シンガポール産のハエトリグモの再記載と雌の初記載(山崎健史らによる)の論文のほか、馬場友希さんによる沖縄クモ学会大会報告。
●アメリカ蜘蛛学会誌45:448-450に,コモリグモの一種Rabidosa rabidaで獲物を捕獲する際に、毒液を使っていないことを証明した実験が載っていました。毒液を出す牙の孔をふさいだ処理済みのクモと未処理のクモで獲物のコオロギの捕食の様子に差が無かったそうです。(1月10日)
●宮下和喜氏が大晦日に逝去されました。お通夜・葬儀は1月6日・7日に我孫子市の葬儀場【別記案内】で行われます。
●重慶大学出版社から、『中国蜘蛛生態大図鑑』が出版されたそうです。954ページで生態カラー写真2300点で中国の蜘蛛1139種が掲載されています。解説本文は中国語で、価格は27000円。グリーン洋書(メールアドレスは、+を@に変換して下さい)で扱っています。
冬の例会プログラムが発表されました(11月26日)
●『山門水源の森 自然観察ブック クモ』の案内です。滋賀県長浜市西浅井町の山門(やまかど)水源の森に住むクモ200種の案内です。関西クモ研究会協力で調査されました。送料別800円で頒布しています。
●野口大介氏(鹿児島ラ・サール学園教諭:化学)がSpider Ecophysiologyの「第10章クモにおける化学コミュニケーションと接触表皮化合物」、「第11章クモの嗅覚」、「第14章クモ毒の主成分」、「ブリストー追悼文」を翻訳されました。野口さんの希望で、東京クモゼミ参考資料集の項目で公開致します。引き続き、野口さんから「クモの対捕食者防御」ほか3篇の論文の訳稿と原論文pdfが紹介されました。
●NHKみんなのうた 2017年10月~11月放送の回に「求愛あるある アニマルダンス」という歌が放送、オーストラリアのハエトリの一種クジャクグモが登場しています。歌っているのは、ももいろクロ-バーZ。
●千葉の会員・長島充さんが谷津干潟自然観察センター(習志野市秋津5-1-1 開館9時〜5時 月曜休館)にて、9月17日から10月31日まで「日本の野鳥in谷津干潟」(長島充野鳥版画展)を開催されています。野鳥版画40点の展示です。入館料は中学生以下は無料、高校生以上は370円、65歳以上は180円。お知らせが遅くなってすみません。
 10月9日には「消しゴム版画ワークショップ<干潟の野鳥や生き物を彫ろう>」10:00~12:00と13:30~15:30の二回(各回25名) 小学生以上(小学2年生以下は保護者同伴なら可) 一人800円+入館料 事前申し込み必要
●9月10日読売新聞の「本よみうり堂」に塚谷裕一氏が須黒達巳『ハエトリグモ ハンドブック』評を寄せています。
●読売新聞9月4日版「勢力伸ばす外来害虫」にセアカゴケグモが見つかった都道府県として44都道府県が挙げられた(読売新聞まとめ)。2017年8月末現在未発見の県は青森・秋田・長野の3県のみ。『CD 日本のクモ ver.2016』では未発見は、11道府県だった。
●KISHIDAIA,No.111が発刊。80ページ強に20篇の報文が並びました。著者も20名と多彩です。
●9月1日,日本蜘蛛学会会誌Acta arachnologica, Vol.66, No.1が届きました。平松毅久氏が奄美大島で発見したヒラマツキレアミグモ Zygiella hiramatsui Tanikawa, 2017 が谷川明男氏によって新種記載されました。谷川氏は和歌山県・高知県からケアシウズグモ Uloborus plumipes Lucas 1846 雌と,西表島からコブヒメグモ Dipoena pelorosa Zhu 1998 雌雄を記載報告されています。また馬場友希・谷川明男氏は沖縄島と宝島の標本をもとに新種ヨシタケイヅツグモ Anyphaena yoshitakei Baba and Tanikawa 2017 を記載されました。馬場・谷川氏は沖縄県石垣支所の方との共著で石垣島より新記録種ネッタイチリグモ雌 Oecobius marathaus Tikader 1962を報告されました。他に外国の方のラオス産のサソリの新種記載,インド産のハエトリグモの報告があります。片山詔久氏の総説「クモの糸の分子構造を解明して新機能性繊維を考える」,訃報「吉田哉さんを偲んで」(吉田真氏),書評4篇;宮下直ほか著『生物多様性概論』原口岳氏による,中田兼介著『まちぶせるクモ』馬場友希氏による,須黒達巳著『ハエトリグモ ハンドブック』・黄志俊著『香港蜘蛛図鑑』加村隆英氏による。
●NHK総合TV「超自由研究」で小学生(渡部聖那くん)のアリジゴクの研究のコメンテーターで、鶴崎展巨さん登場。ウスバカゲロウが餌を捕食するという発見を称賛(2017年8月1日放映)。動物の天気予報で、以前の自由研究だった高巣忠好『イモリの天気予報』(1985年)は絵本になっています。天気予報のなかに「クモが巣を張ると晴れ」という伝承が挙げられていました。
●加治木町のクモ合戦がNHK・BS1の番組で取り上げられる予定です。放送日時2017年8月27日 18:00から45分間の番組 「COOL JAPAN 発掘かっこいいニッポン」・テーマ「日本の虫」のなかです。奈良の関根幹夫さんからの情報です。
●アメリカの大学の2017年版「新種トップ10」にハリー・ポッターシリーズの魔法の帽子に似たクモが選ばれました。インド南部の森の中で見つかった体長2mmのEriovixia gryffindori です。
●北米のクモ類同定マニュアル改訂第2版が出版されます。オーストラリアのクモのフィールド・ガイドも刊行予定です。オオツチグモ科Avicularia属の分類論文も刊行されます。グリーン洋書で扱っています。北米のクモマニュアルは¥13000、オーストラリアのクモは¥6000、Avicularoaは¥9000です。北米のクモマニュアルとオーストラリアのクモはAmazon洋書部でも扱っています。価格はAmazonの方が安い。
 Spiders of North America: An Identification Manual, 2nd Edition. (Ed. by Ubick, Paquin, Cushing and Roth)
 A Field Guide to Spiders of Australa (by Whyte and Anderson)
 Taxonomic Revision and Cladistic Analysis of Avicularia Lamarck, 1818 (by Fukushima and Bertani )
●神奈川県相模原市でセアカゴケグモ♀を発見。2017年7月3日,相模原市緑区二本松4丁目のアパート敷地の駐輪場の自転車のフレームに巣を作っていた体長7mmのメス1個体を住民が発見,殺虫剤で駆除した後,市に連絡。4日に市立博物館で確認。ちらし300枚を作製し,付近の住民に注意を喚起した(神奈川新聞7月5日版)。
●文一総合出版のハンドブック・シリーズでは槐真史『バッタ ハンドブック』も代表的なバッタの幼虫各齢の写真を撮影したユニークな図鑑となっている。中学高校生の博物誌的研究のモデルとなる。クモの生活史研究もこの方向になると思われる。
●ヒアリ侵入のニュースを扱った「NHKウォッチ9」(6月22日21:20)で、ヒアリと比べてセアカゴケグモの生態と分布が取り上げられた。解説は夏秋優兵庫医科大学準教授。生態をよく知って気をつけることが大事と助言。7月3日の「あさいち」でもヒアリとともにアライグマやセアカゴケグモが取り上げられた。この日の解説は五箇公一氏。
●鈴木紀之『すごい進化』(中公新書、2017年5月)の口絵にアオオビハエトリ(馬場友希撮影)、アリグモ(鈴木祐弥撮影)が載っています。石田岳士さん撮影のアカウシアブも。『クモ基本60』で連絡先を探索している石田さんでしょうか。
●須黒達巳『ハエトリグモハンドブック』(文一総合出版,1944円)は6月12日20日発売です。既知種103種が白バックの写真で載っています。木村知之さんのレビューがあります。
●2017年度の総会・例会日は2017年5月7日です。当日のプログラムです(2017/05/06)。
●『香港蜘蛛図鑑』が刊行されました。著者は黄志俊(Dickson Wong,書名はA Guide to the Spiders of Hong Kong,出版社は香港自然探索學會(Society of Hong Kong Nature Explorers),価格はHK$138.00、グリーン洋書で扱っています。11200円。222種が写真で載っています。日本との共通種もたくさんあります。
●『クモ基本60』改訂版をオンラインで提供します(2017/03/27)。初版の誤りを訂正しました。モバイルPC用ファイル(12MBと4MB)も準備しました。
●Kishidaia,110号が発行されました(3月10日)。
●西表島・沖縄島からヨツコブセンショウグモ Ero aphana (WALCKENAER, 1802)が報じられました(馬場友希・片山直樹・谷川明男, Fauna Ryukyuana, 2017)。腹背に特徴的な突起を持ちます。
●オーストラリアで有毒なシドニージョウゴグモに指を咬まれた10歳の少年が大量の抗毒素を投与されて生還したという報道が(2月24日)。
●中田兼介(著)・辻 和希(コーディネーター)『まちぶせるクモ』刊行、B6判、156ページ(3月10日発売)、税込1,728円、共立出版(株)発行。内容紹介;クモは1日のほとんどの時間を網の上でじっとエサを待って過ごす。 しかし、一度エサがかかるとすばやく動き、これを捕まえようとする。 その間およそ10秒。網は、クモとエサとの10秒間の攻防の舞台なのだ。 良い狩り場を選ぶ方法、エサをおびき寄せる仕組み、優れた糸の性能と それを網に組み上げるやり方が相まって、クモと網が一体のシステムと なることにより、エサを捕らえることができる。 本書は丸々1冊を費やして、この10秒間を徹底的に解き明かしていく。 本書の出版社の内容紹介サイトで、まえがき・詳細目次・コーディネーターによる本書へのガイドも ご覧いただけます(共立出版より)。
●新海栄一『ネイチャーガイド 日本のクモ』増補改訂版(文一総合出版)が発刊されました。出版社PRより、“新規に約20種を追加した598種を収録。また、新しいコンテンツとして家屋や水田など、 10の環境別にクモを探すポイントの解説や、網型・卵のうの形からの種の識別法など、クモの探索や観察に役立つ情報を大幅に増やした”。5940円。一箇所マネキグモの条網の写真に難があります。
●2016年度の採集観察会/町田市芹が谷公園は2月19日、無事終了しました。幸い天降は晴れ。同定に不安のある種を除くと当日の観察種数は34種というところです。観察リストを追加修正して報告を作成します。
●吉岡一くんという中学3年生の作文「草蜘蛛をずっと追いかけていく」が、PHP 2017年3月号 pp.84-85 に掲載されています。PHP大賞中学・高校生部門優秀賞受賞作。小学生の頃からクモを一人で研究し、先生に認めてもらって自信をつけられたことに感謝し、これからも気の済むまで研究を続けたい、との内容です(鹿児島ラ・サール学園教諭・野口大介さんからの情報です)。
●宮下直さんが読売新聞1月9日13面<ここが聞きたい>に登場、「生物多様性は農業の基礎」との見出しで、生物多様性の保全に定期的な調査の重要性を強調なさっておられます。朝倉書店より『生物多様性概論 自然のしくみと社会のとりくみ』(宮下直・瀧本岳・鈴木牧・佐野光彦、3024円、A5、192ページ)が2月発刊。
●1月5日に届いたばかりの韓国蜘蛛研究所報告第32巻第2号の冒頭に新種で記載されているNandicius woongilensis KIM and LEE 2016はメスの体長と背面観を見る限り、ノコバハエトリ Gedea okinawaensis IKEDA 2013によく似ています。外雌器の構造はノコバとやや異なっていますが同属のクモと思われます。他のNandicius属のクモと外雌器の基本構造が異なっていること・メス1個体だけで記載されていること・裂歯の記載がないことなど未解明の点があります(池田2017/01/05)。
●新年早々ですが悲しいお知らせです。会員の吉田哉さんが亡くなられました(命日は12月31日)。ヒメグモの研究で博士の学位を取られ、山形県の中学校、山形県立博物館に勤務され、2016年3月に博物館を退職されました。日本蜘蛛学会では評議員を務められておられました。蜘蛛学会山形大会では大会委員長として活躍されました。ヒメグモ科やウズグモ科の分類ではお世話になった方も多いと思います。取り急ぎ、お知らせまで申し上げます(池田,2017/01/02)。
●日本蜘蛛学会誌 Acta arachnologica Vol.65, No.2が発行されました。論文はトウワヤチグモをトサノヤチグモの新参シノニムとし、サイゴクヤチグモは別種とした奥村賢一ら、奄美大島からハヤブサカノコハエトリ Chinattus falco SUGURO 2016 雌雄を記載した須黒達巳、カノウハエトリの雌を記載した須黒のほか、南インドにおけるハエトリグモの一種の新分布地を報告したCalebら、小型カニムシのDNA抽出法の大平創らの5篇。書評2篇、国際クモ学会議(鶴崎報告)、日本蜘蛛学会東京大会(奥村報告)、大会発表要旨と盛りだくさんでした(12/17記)。
●NHK「ダーウィンが来た.水面を跳ぶ!かわいい忍者ガエル」(12月11日)に渓流の岩の上で体長3cmのナガレガエルを狙う天敵としてクモが登場。ハシリグモ系のクモか。このボルネオ産のカエルは水面に逃げ、水面上を跳んで離れ去る(ディレクター植田貴俊、指導西川完途)。
●来年度の日本蜘蛛学会大会は沖縄県那覇市の琉球大学で、11月4-5日の日程で開催されます。談話会合宿もその近くでエクスカーションという形で開催されることになりそうです。

  2011年3月11日  地震・原発関連記事は別ページに。   

TOP OF THIS PAGE

2017年度 東京蜘蛛談話会 活動計画    (計画や世話人などの立候補は事務局まで)

★観察会/採集会
の案内

 
 2017年度 観察会  

  千葉県市川市  行徳湿地

  第1回  2017年5月14日(日)
  第2回  7月16日(日)  世話人:加藤輝代子
  第3回  10月15日(日)
  第4回  2018年2月18日(日)

  集合は10時 千葉県行徳野鳥観察舎

   入り口は施錠されていますので、集合時刻に
   遅れないようにお願いします。遅刻した場合には
   加藤携帯電話<090-7012-6458> へご連絡ください。

交通の案内

  東京メトロ東西線 行徳駅から徒歩25分
             南行徳駅から徒歩25分
  京成バス
 (新浦安駅行またはハイタウン塩浜行)
    行徳高校下車徒歩 10分
  JR京葉線 新浦安駅 京成バス
 (本八幡駅行または
  江戸川スポーツランド行) 行徳高校下車

  自家用車利用可
 (20台の無料駐車場があります)
  タクシーに3名ほどで乗り合い
  という方法もあります。

★合宿の案内

2017年


   2017年  夏の合宿  
    11月5日~7日
    沖縄県 琉球大学与那フィールド
     (旧 与那演習林)
    現地集合・現地解散 (仲間と相乗りで)
    定員40名 1泊 1500円前後

        


世話人
  初芝 伸吾・甲野 涼

*参加される方はメール
   (+を@に変えて下さい)
   電話090-6256-8378で初芝へ。
 締切は8月末日です。
 詳しい案内は参加者に直接送付します。  

★総会および例会
の案内

2017年


 例会および総会

 2017年5月7日(日) 10時より
   (開場は9時30分) 

  東京環境工科専門学校にて

 最寄駅:「錦糸町駅」
  (JR総武線、東京メトロ半蔵門線)
  錦糸町駅南口から徒歩3分
 〒120-0022
 東京都墨田区江東橋3-3-7

 冬の例会 

 2017年 12月3日(日)  開場は9時30分

 講演発表を希望する会員は
 事務局の初芝までEメール
  (+を@に変えて下さい)
又は下記(有)エコシスへ連絡を
TEL.042-501-2651
FAX.042-501-2652

     東京環境工科専門学校にて

事務局:初芝伸吾 TEL.090-6156-8378
会場世話人:加藤輝代子 090-7012-6458
加藤宛メールは+を@に変えて下さい  

談話会通信


  150号(2017年5月)  発行済
  151号(2017年10月) 発行済
  152号(2018年2月)  発行予定

編集者:谷川明男
原稿は,谷川宛メールで(+を@に変えて下さい)

会誌


  111号 2017年6月締切   9月発行済
  112号 2017年12月締切  3月発行予定

原稿送付先  谷川明男へ

SALES  改訂されました
 (2016年9月)

 「CD 日本のクモ
 ver.2016
 新海明・安藤昭久・谷川明男・
 池田博明・桑田隆生(編)

 2014年版を改訂し,谷川撮影のクモの種毎の写真/生殖器の写真が満載されています。その後の文献を追加し、分類群を更新しました.
 『CD 日本のクモ ver.2016』には
 『クモ生理生態事典』(2010年版)
  を収録しています。

   価格は 2140円(送料とも)です。
   申込は
 谷川明男氏へ(+を@に変えて下さい)

 ★マックではOSX以降でないと見ることができません
例会及び総会の案内
  2016年度八幡明彦氏の所蔵本(クモ関係・図鑑・生態関係)やクモグッズを供出しました。
  みなさまの拠出金は「八幡明彦記念基金」(2016年7月設立)に寄付されました。
  八幡明彦記念基金は蜘蛛関係の研究活動も支援対象です。

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  東京環境工科専門学校 最寄り駅は錦糸町
       例会・総会のプログラム 

 1.開  式
     10:00~   (総武線で人身事故があり電車が遅れました)
 2.自己紹介(近況)とクモについて疑問など四方山話  10:00~11:00
 3.講  演 ※講演時間 25分(1鈴15分、2鈴18分、3鈴20分) 質問時間 5分
     (1) ウズグモの餌種とラッピング  初芝伸吾・石井智陽・寺内優美子・池田博明
     (2) 夢の島のクモ、歴史の浅い人工的緑地から見えるもの 安藤昭久
   昼  食 11:50~12:30
 4.総  会 12:30~13:30
 5.講  演
     (3) 「橋糸はワク糸にならない」が「こしき糸は足場糸になる」 新海 明
     (4) 佐渡島クモ類調査   谷川明男・宮下 直
     (5) ハモンヒメグモとリュウキュウヒメグモ  谷川明男
       休  憩 14:45~14:55
      (6) じゃじゃ馬を攻略せよ  須黒達巳
      (7) クモの話題3つ 1)ミャンマーのクモ 2)コタナグモ追録 3)イトグモの原産地  小野展嗣
      (8) オガタモリヒメグモの網構造と採餌行動について 鈴木佑弥
 4.閉 式  16:10~
 5.懇親会 (東京環境工科専門学校)   16:30~
 
冬の例会
   東京環境工科専門学校 最寄り駅は錦糸町 

 1.開式 10:00~

 2.自己紹介とクモ類について疑問など四方山話   ~11:00

 3.講  演 ※講演時間 25分(1鈴15分、2鈴20分、3鈴25分) 質問時間5分

   (1) 奄美産キレアミグモ発見秘話   平松毅久 11:00~11:30
   (2) リュウキュウミドリヒメグモの網について  平松毅久 11:30~12:00
        昼  食 12:00~13:00
   (3) イエユウレイグモの採餌行動と食性に関する小観察  鈴木佑弥 13:00~13:30
   (4) ミヤコジマトタテグモのオスが判明した  谷川明男・須黒達巳 13:30~14:00
   (5) クモの分布と分布拡大要因に関する仮説  新海明 14:00~14:30
        休  憩 14:30~15:00
   (6) ダニの多様性と系統学的位置  島野智之 15:00~15:30
   (7) 日本産トタテグモ下目の背面内突起と胸内板の比較  長野宏紀 15:30~16:00
   (8) ハエトリグモハンドブック制作秘話  須黒達巳 16:00~16・30

  4.閉 式  16:40~

  5.懇親会 (東京環境工科専門学校)   16:50


 クモ基本60 概要      クモ基本60用生態データ公開(エクセル・ファイル)
                     ウェブ上で図鑑を公開(改訂版をオンラインで)。

   2015年5月25日刊行。抜粋見本を作りました。 新規入会者には1部進呈されます。正誤表あり(正誤表pdf版)。
   (抜粋見本は校正前の原稿のため,p.4「成熟季」の説明で「メスより早い。」の文末のピリオドが脱落しています。
    本冊では修正ずみ)


 初版の正誤    オンライン改訂版(2017年)では修正されています

      p.13 ヒナハグモ 解説 「生活オス」 → 【生活】オス <カッコ追加>
      p.20 ユウレイグモ 観察ポイント 「6眼」 → <削除>
      p.25 キムラグモ 解説 「南は」 → 「この仲間は南は」
      p.26  セアカゴケグモ 【網性】不規則円網<誤>→不規則網<正>
      p.27 ハンゲツオスナキグモ <♂Photo:新井> → <・・・>
      p.40  ヤマシロオニグモ ♀約9~6mm<誤> → 9~16mm<正>
      p.46-47  アオオニグモ キレ網 「葉裏に」<誤> → 「葉に」<正>
      p.57  シコクアシナガグモ文末 (平井) → (平井一男) <追記>
      p.59  ウズグモの隠れ帯 「聴力」<誤>→「張力」<正> 
      p.62  ユノハマサラグモ ♂<誤> → <正>
      p.63  アシナガサラグモのPhoto説明 「及び交尾Photo」「1969」 →<削除>
      p.64  【習性】の右段 「卵嚢が確認されている」 <句点追加>
      p.70 キバラコモリグモ属である(73頁)<誤>→ (119頁)<正>
      p.73 コウライササグモ 「記載された新種」 → 「記載された種」
           6.外雌器/8.触肢 <誤> → 8.外雌器/6.触肢<正>
      p.77 コガネグモダマシ <♂写真:新井>→<セキグチコガネグモダマシ♂写真:新井>
      p.87 ウススジハエトリの学名 Yaginumanis<誤>→ Yaginumaella <正>
      p.94  ワキグロサツマノミダマシ Photo:森田<誤>→新井<正>
      p.98  Photo:石井<誤> → 石<正>
      p.101 シロオビトリノフンダマシ 解説 「求愛」 → 【求愛】 <カッコ追加>
      p.103 ワクドツキジグモ 解説 「bufonicus」<誤>→「bufoninus」<正> 
      p.104 オナガグモ 卵のう 「に吊るす[新海明]」 → 「に吊るす」
      p.105 ツクネグモ 解説 「網性」 → 【網性】 <カッコ追加>
      p.109 チリイソウロウグモの解説 「形質置換がある」→<削除> 
      p.111 フタオイソウロウグモ 解説 「腹部の腹部の」 → 腹部の<削除>
      p.111 フタオイソウロウグモとツノナガイソウロウグモ(大きい方)の写真<逆>
      p.129 ゲホウグモ 解説 「網性」 → 【網性】 <カッコ追加>
      p.132 【習性】の文末:後尾と産卵 <誤> → 尾と産卵 <正>
      p.137 カトウツケオグモの学名 katoi → <斜字体に>
        フェロモン分泌していないことが示されているのはヘリジロツケオグモ
      p.139 カチドキナミハグモの解説「雌雄の交尾器は鍵と錠の関係にある」→<削除>
           <鍵と錠はヤミサラグモのこと[甲野・井原]でした>
      p.140 カギヅメカラスゴミグモ・・・37<誤>→49<正>
           ギンナガゴミグモ・・・・・・38<誤>→49<正>
      p.142 マネキグモ・・・・・107<誤>→105<正>
 

  分類学上の扱いによる2014年以降の変更および注記
  p.44  カラフトオニグモ・サガオニグモをEriophora属からPlebs属へ転属
  p.87 ウススジハエトリの種名ususudiはプルシンスキーの意見による。


 (1) 書名  クモ基本60  Spider Life  クモのある生活   (2) 仕様  A5版 143ページ 
 (3) 監修 新海栄一  編集  池田博明・仲條竜太・初芝伸吾・甲野涼   デザイン  中敦郎 
 (4) 発行  東京蜘蛛談話会 (自費出版)
 (5) 頒価  1000円  
 (6) 談話会会員には1部送付ずみ。新規入会者には1部贈呈。
 (7) 内容  第1部 季節を問わず成体が見られるクモ,第2部 春に成熟するクモ,
         第3部 夏に成熟するクモ,第4部 秋に成熟するクモ。
   東京蜘蛛談話会観察会のデータより記録率60%以上のクモ60種を基本種として
   「習性」「観察ポイント」「トピック」を記述し,成体♂♀記録率をグラフで示した
   (5月・7月・10月・2月)。さらに,識別ポイントを生態写真で示した。
     基本種♀のほか♂写真を掲載。
    (会員の投稿による生態写真を使用)  正誤表あり(正誤表pdf版)。
  基本種の見開き隣のページに関連種3種を写真で示し,簡略に解説。
  解説内容は主に会員による各種の生態(生息環境,成熟時期,産卵回数,産卵数,令数など)を記述。
  ◆クモに興味を持ち始めたひとを対象とし,フィールドでの観察の手引きとなる図鑑とする.

   静岡県にお住まいだった石田岳士さんの連絡先をご承知の方は池田までお知らせください。 

 (8) 注文について
  注文者は事務局(初芝)またはホームページ担当(池田)へメールまたは郵便で依頼する。
  本は郵便振込用紙を同封して注文者に送る。
  直接注文者には1000円を請求。送料は談話会が負担する。
  注文者は郵便振込用紙を用いて支払いを行う(東京蜘蛛談話会)。振込手数料は注文者が負担する。
  販売実績報告は発送担当者が行う。
  昆虫図書の「六本脚」でも扱っています(926円+税=1000円。送料別)。

 (9)ウェブ上で図鑑を公開(改訂版をオンライン)。オープン・アクセスでフリー(無料)。
   

    日本蜘蛛学会 第49回大会  2017年11月4日(土)~5日(日)  琉球大学 大学会館

  八幡氏の<みるかし姫>ウェッブ上の文章を中心にPDFに造り直しています。
 「クモを折る」   「ボルネオにクモを見に」  「中学時代の修学旅行」 「クモの惑星
 「土蜘蛛文化論(『もののけ姫』論考など)」  「自然海辺に住むイソコモリグモ(自然保護協会会誌)」
 「タランチュラの繁殖」  「タランチュラの飼育」  「蜘蛛のビオトープ」 「三ケ尾のクモ
 「サムライ・スパイダーズ」字幕台本の紹介  「クモがあふれる田んぼの夢」(2009年)
 「八幡秋山沙和<田んぼクモ研究>


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活動履歴

(1)1998年度1999年度 東京蜘蛛談話会 活動報告 98年度99年度別ファイルになっています
(2)2000年度2001年度 東京蜘蛛談話会 活動報告 00年度01年度別ファイルになっています
(3)2002年度2003年度 東京蜘蛛談話会 活動報告 02年度03年度別ファイルになっています
(4)2004年度2005年度 東京蜘蛛談話会 活動報告 04年度05年度別ファイルになっています
(5)2006年度2007年度 東京蜘蛛談話会 活動報告 06年度07年度別ファイルになっています
(6)2008年度2009年度 東京蜘蛛談話会 活動報告 08年度09年度別ファイルになっています
(7)2010年度2011年度 東京蜘蛛談話会 活動報告 10年度11年度別ファイルになっています
(8)2012年度2013年度 東京蜘蛛談話会 活動報告 12年度13年度別ファイルになっています
(9)2014年度2015年度 東京蜘蛛談話会 活動報告 14年度15年度別ファイルになっています
(10)2016年度 東京蜘蛛談話会 活動報告 16年度別ファイルになっています 

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.東京蜘蛛談話会会誌
および談話会通信
について

 (1)東京蜘蛛談話会 通信   編集者:谷川明男
     原稿送付先は〒113-8657 東京都文京区弥生1-1-1 東京大学大学院農学生命科学研究科
               生物多様性科学研究室 谷川明男 または
              谷川宛メールで(+を@に変えて下さい)


 (2)東京蜘蛛談話会 会誌 バックナンバー 

    → 原稿送付先:〒113-8657 東京都文京区弥生1-1-1 東京大学大学院農学生命科学研究科
               生物多様性科学研究室 谷川明男
               または
               〒258-0018 足柄上郡大井町金手1099 池田博明
               (通信に載せたfwgd9084***の電子メールは旧メールでいまは使っていません)


         e-mailで送ってくださっても結構です。
          Yahoo box ID kishidaia PW spider にアップロードして、その旨を谷川まで連絡いただいても結構です。

          谷川明男氏 谷川宛メールで(+を@に変更して下さい)


 (3)会誌  Kishidaia 1-100号総目次 pdf バックナンバー 

         『クモ生理生態事典』では小さな観察記事もひろって掲載しています。目次と併せて
        使えばREFERENCEができます。事典には主に次のふたつの会誌から掲載しています。

    * 日本蜘蛛学会会誌 Acta arachnologica  「Acta 目次  (1936年から48巻1号までの分)」
         目次作成者:谷川明男/池田博明  ActはJ-Stageから論文pdfが参照できます。

    * 日本蜘蛛学会誌 Atypus  総目次 「Atypus 総目次」(1952年から1992年まで100号発行されました)
         目次作成者:谷川明男  Atypusのバックナンバーpdfは日本蜘蛛学会のホームページから参照できます。

   クモ生理生態事典(2016年仮版,編著 池田博明・桑田隆生・新海明)
     クモの種毎にこれまで調べられた内容を引けます。2011年~2016年の内容を更新中。


 (4)会誌 Kishidaia バックナンバー pdf 72号以降は谷川明男クモホームページ
      (谷川氏のデータベース、遊絲、Kishidaia談話会通信など)
                      → http://www.asahi-net.or.jp/~dp7a-tnkw/

  Kishidaia pdf 72号以降は谷川のサイトから参照できます
 
71号 70号 69号 68号 67号 66号 65号 64号 63号 62号
61号 60号 59号 58号 57号 56号 55号 54号 53号 52号
51号 50号 49号 48号 47号 46号 45号 44号 43号 42号
41号 40号 39号 38号 37号 36号 35号 34号 33号
29-32号 26-28号 25号 23-24号 22号
20-21号 19号 18号 16-17号 15号 14号 13号 12号
11号 10~1号 (10~1号は新装復刻です)


談話会通信 pdf  108号以降は谷川のサイトから参照できます

付録 付録 107号 106号 105号 104号 103号 102号 101号 100号
99号 98号 97号 96号 95号 94号 93号 92号 91号 90号
89号 88号 87号 86号 85号 84号 83号 82号 81号 80号
79号 78号 77号 76号 75号 74号 73号 72号 71号 70号
69号 68号 67号 66号 65号 64号 63号 62号 61号 60号
59号 58号 57号 56号 55号 54号 53号 52号 51号 50号
49号 48号 47号 46号 45号 44号 43号 42号 41号 40号
39号 38号 37号 36号 35号 34号 33号 32号 31号 30号
29号 28号 27号 26号 25号 24号 23号 22号 21号 20号
19号 18号 17号 16号 15号 14号 13号 12号 11号 10号
9号 8号 7号 6号 5号 4号 3号 2号 1号 準備号
新海栄一さんにご協力いただきました。

1997年談話会沖縄合宿のしおり しおり付録MAP
合宿報告・目録はKishidaia,74号(p.22-31)にあり


  アーカイブズ どんな貴重な資料でも眠らせたままでは単なるゴミです。宝は公開しましょう。
      会誌を公開すると同好会会員のポテンシャルがあがります
      ウェッブ上に公開予定の資料のPDF化のご希望があれば、池田までご相談下さい

岸田久吉,1913-14.日本産蜘蛛類.科学世界 岸田久吉,1928.蜘蛛類に就いて.理学界
岸田久吉,1931.蜘蛛類の生活.理学界 岸田久吉,日本産のどくくも類に就て.博物之友
岸田久吉,1910.蜘蛛類追記.博物学雑誌 片岡佐太郎,1939.井之頭公園の生物(五).理科教育.
            ▲科学世界および博物学雑誌は小野展嗣さん、理学界および博物之友は浜田竜一さんからいただいたコピーです
              片岡佐太郎さんの報文は世界初の母親食いの記録です。安倍弘さんからコピーをいただきました。

中平清,1974.クモ談義(1)(2).動物と自然 中平清,1976.クモ談義(3)(4).動物と自然
中平清,1977.クモ談義(5).動物と自然 中平清,1978.クモ談義(7)(8).動物と自然
中平清,1979.クモ談義(9)-(13).動物と自然 中平清,1980.クモ談義(14)-(16).動物と自然
中平清,1979.クモの生活と目.動物と自然 クモ談義(昆虫と自然)版は1976に収録
特集クモ(1967),ABC 特集クモ(1978),ABC,クモ談義(6)
特集クモ(1992)8月号 遺伝
▲資料を故・中平清さんの書庫より借用しました。ミスで(5)をアップし損ないました。

鈴木正将,1950.アシダカグモの核型(英文) 鈴木正将,1952.クモ22種の核型(英文)
鈴木正将,1954.クモ57種の核型(英文)4の1 鈴木正将,1954  4の2
鈴木正将,1954  4の3(考察) 鈴木正将,1954  4の4(図)


大利昌久,1967.蜘蛛の世界.内外出版.PDFファイル (7MB)

九州クモの会会誌Heptathela
1巻1号 1巻2号 1巻3号 1巻補1 1巻補2 2巻1号 2巻2号 2巻3号 2巻補
3巻1号 3巻2号 4巻1号 4巻2号 5巻1号 5巻2号 通信1-5 通信6-10 通信11-20
▲浜田竜一さんの遺品から ▲会員数名の許可を得て公開 通信は18-19欠落

会誌をPDF化するとこんな風になります 中部蜘蛛懇談会「蜘蛛」47号の場合

 関西クモ研究会 会誌  公開 No.44~No.49 pdf資料 


  東京クモゼミ報告(池田博明が要旨を作成)
 
              BACK TO HOMEの設定はしていません。201号からはpdfファイル

     参考資料集  
 クモゼミ等にて池田博明が発表した内容の紹介(一部).
 ただし,アサヒネットの上限を超過したため一時削除したファイルがあります。
 削除ファイルを閲覧希望の方は池田へ請求連絡をして下さい。
クモの色彩と色素(pdf) クジャクハエトリ(ppt) クモの足はなぜ8本なのか(pdf) クモの足はなぜ8本なのか(pdf)
クモの足はなぜ8本なのか(pdf) クモの環境適応と進化(pdf) クモの環境適応と進化(pdf) クモの環境適応と進化(pdf)
ボルネオのハエトリ(ppt) 熱帯ユウレイグモの網(pdf) ボルネオの野菜と果実(ppt) Nentwig,1987クモの餌(pdf)
蝿取のサイズと食いわけ(pdf) クモの毒の進化(pdf) 「ヤモリの指」クモ糸活用(pdf) 円網の進化 (pdf)
クモの栄養学(pdf) 円網単系統:分子的証拠 糸腺の比較組織化学Kovoor 関口晃一蜘蛛研究(pdf)
happy face spider解説(pdf) USAクモ糸の絵本(ppt) クモの系統樹2013(pdf) 関口青年の青春
環境データの集積(pdf) クモの生態のはてな?2012 ヤマシログモの吐糸(pdf)
Ecophys.18章
集合腺(pdf)
Ecophys.21章
篩板糸(pdf)
Ecophys.22章
昆虫とクモの体色1(pdf)
Ecophys23章(前) 昼行性
昆虫とクモの体色2(pdf)
Ecophys23章(後) 夜行性
クモの構造色(pdf)
Ecophys.24章
カニグモ体色変化(pdf)
Ecophys.25章
瞬間的体色変化
Ecophys.26章
クモの植物食(pdf)
Ecophys.28章
クモの人工餌(pdf)
Ecophys.29章
クモの進化<前篇> 遊糸 クモの進化<後篇>遊糸 八幡明彦・クモゼミでの発表記録 「毒グモ騒動の真実」批判
投げ縄粘球と投げつけ粘球 クモと植物 2015/12/06 ユカタヤマシログモの吐糸説 2014 ユカタヤマシログモの投網 1989
オニグモの糸の強度と体重 クモから見た生物の進化 アシナガグモの造網行動 アシナガグモの網作りについて
オオヒメグモ産卵資料(1); (2); (3)
Kewオウギグモ網と造網(英文) 中平:オウギグモ造網Atypus,No.7 ジョロウグモの生きる秘密(小4年山口)
宮下直・新海明・千田高史1998 ジョロウグモの足欠失1993 クモのまどい;西野2004 ジョロウグモの一年間(小3年山口)
                    ▼野口大介氏訳稿     
10章:クモの化学コミュニケーション 11章:クモの嗅覚  14章:クモ毒の主成分  ブリストー追悼文 :  追悼原文
クモの対捕食者防御(訳):  原文  クモの性フェロモン(訳)原文  クモの化学的探針(訳) : 原文  クモとアリ(訳) :  原文 


★東京クモゼミは誰でも参加できるゼミです。
 年齢や参加資格は問われません。主に
 千葉県市川市の加藤輝代子さんのお宅で
  行われています.
 集合は午前11時にJR市川駅の改札を出て
    右のチラシスタンドの前辺り。(右図参照)
 その後,バスで移動しています。
 松戸車庫行きのバスに乗り、5分後,「栗山」で降ります。
 クモゼミは第一土曜に開かれます。
 加藤さんのお宅(207号室)で開催.7月以降は206で

   東京クモゼミ 開催日のお知らせ
かがくのとも2016年8月号「ハエトリグモ」秋山あゆ子絵・池田博明文。著者・池田より送ることが可能です。
■注文は,池田宛メールで(+を@に変更して下さい)。

BACK TO IKEDA  HOME = SPIDER DATA





説明: 澤田和久作
スクリュー管

蓋と中蓋(押し込み式)の様子
サイズは
<大>No.7 (H=78mm, φ=35mm)
<中>No.5 (H=55mm, φ=27mm)
<小>No.3 (H=45mm, φ=21mm)

 スクリュー管容量は<大>約50mL  <中>約20mL   <小>約10mL 
 注文は1本単位で受け付けます。<大>100円 <中> 50円 <小> 50円 小は完売しました(2015/12)
 他に送料がかかります。支払いは郵便振替で。
 ■注文は,池田宛メールで(+を@に変更して下さい)。スクリュー管の提供は「ともだち館」で行なっています。
 かがくのとも2016年8月号『ハエトリグモ』(秋山あゆ子絵・池田博明文)と、たくさんのふしぎ『クモと糸』。
 著者・池田より送ることが可能です。

●立体しかけ絵本  『タランチュラ』

説明: http://hispider.la.coocan.jp/seminar/unocovertarantula.JPG
Uncover TARANTULA
傑作です。2005年12月,
講談社より日本語版が
出版されました。

説明: http://hispider.la.coocan.jp/tokyoss/tarantulabody.JPG
『立体モデル大図鑑 タラン
チュラのからだ』訳・八幡明彦
2800円 講談社より



新井浩司 記録・製作映画 『Spider World』 内容紹介
クモの好きな方々に楽しんでいただくとともに、一般の方へクモに関心を持っていただくために記録・編集しました。詳細内容は別記


   National Geographic タイトル 「サムライ・スパイダーズ」(字幕)     2005年8月14日(日)夜9時~10時放映。八幡明彦監修

       「 THE SAMURAI FIGHTING SPIDERS」[配信停止]    「サムライ・スパイダーズ」字幕台本の紹介


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    東京蜘蛛談話会規約

1. 会の性格
 本会は、クモ愛好者の集いである。クモに関心のある人なら、専門研究者、アマチュアの別なく、また、年齢、性別の制約を受けず、互いに集まり懇談することを旨とする。   

2. 会の目的
 本会は、上の性格に基づいて、会員相互の親睦、連絡をはかること、愛好者の底辺を拡大すること、および専門研究についての案内、方向付けをすることをその目的とする。

3. 会の活動
 本会は、上の目的に沿うために、次の活動を行なう。
 (1).会誌および談話会通信の発行。
 (2).例会、採集観察会、講演会、映写会、総会等の開催。
 (3).その他、会の目的を達成するのに必要な活動。

4. 会員
 所定の会費を納めた人を会員とする。会員は、本会の行う全ての活動に参加することが出来る。また、会誌KISHIDAIAの配布を受け、投稿することができる。
 (1).入会 会費を受領したときをもって入会とする。(当年度入会。希望により次年度の入会を認める。)
 (2).退会  a.退会届けを受領したときをもって退会とする。 b.会費を2年間未納したときをもって退会とする。
 (3).団体はその代表者が個人として入会する。代表者以外については規約7を適用する。

5. 会計
 本会の経済的運営は、会費、寄付金、その他の収入を基とする。
 (1).会費の区分は、一般会費と学生会費とする。金額は別に定める。
 (2).会計年度は、4月1日より翌年3月31日までとする。

6. 会の運営
 本会の活動を円滑に行うため、会長、運営委員を置く。
 (1).会長は本会を代表する。
 (2).運営委員会は会長と運営委員によって構成し、本会の性格に基づく目的の達成に必要な諸活動の企画、実施を合議の上行う。 運営委員会内に、 事務局、会計、編集、総務の係り等を置く。会長及び運営委員は総会において承認を受けねばならない。 運営委員の任期は2年とする。ただし、再任は妨げない。
  ①事務局 会に関する総務、会員の入退会等。
  ②会計 会費の受け入れ等
  ③会誌編集 会誌KISHIDAIAへの投稿原稿受け付け、発行、発送等。
  ④通信編集 談話会通信の原稿受け付け、発行、発送等。

7. 会員外の会活動への参加
  「2.会の目的」に沿い、会の認めた活動に対し、会員外のクモ愛好者・クモに興味のある人への会活動への参加を認める。
 (1).出席した活動の必要経費は、会に納入する。

8. 規約の改正
 上の規約の改正については、総会において討議し、出席会員の3分の2以上の承認を受けねばならない。改正についての議題は、 全会員がその提出を行うことができる。

                           以上
別表1
 会費は年額、一般会費2000円、学生会費は1000円とする。2015年4月1日に遡って施行する。

 (1977年6月26日改定・1988年6月12日一部改定・1998年4月29日会費額改定)
 (1989年5月10日改定・2002年4月21日改定)
 (2015年5月10日 会費額改定) 


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SPIDER FIGURE

チョコエッグ 毒蜘蛛
シドニージョウゴグモ 傑作 セアカゴケグモ クロゴケグモ
タランチュラ カバキコマチグモ カバキのちまき住居

▼オキナワキムラグモ   クモはフィギュアです。野外の人工巣に置いたものです  撮影・新井浩司


▲組立部品と組立過程  池田撮影



IKEDA’s Opinions for Nature and Science 
須黒達己『ハエトリグモ ハンドブック』へのAmazonレビューより。
 ハエトリグモに特化した恐るべき図鑑。しかも楽しい。 投稿者木村知之2017年6月20日
 “ まず何がすごいといって、既刊の「クモハンドブック」よりページ数が多い。 とてつもない力技である。
  この厚さはすでにハンドブックではなく、図鑑の域と思う。 鮮明で見やすい白バックの写真に、識別時の着眼点がこと細かに記入されており、外見から同定するコツが非常にわかりやすく書かれている。 また、見分けにくいグループにはそこに特化した解説を別立てで用意してある。 「慣れるとわかる特徴」という項目は相当にユニーク。野外での経験が相当に反映されていると思わせる。 とにかく、生態、形態、分布域を合わせて種を特定する目的にとことんこだわる姿勢が感じられる。 独断によるレア度表示もトレーディングカードのようで楽しい。子どもがとびつきそうだ。さすが小学校の先生。 集める楽しさと大変さを身をもって知っている、筆者ならではの発想かもしれない。 とくに目的もなく、ついパラパラとめくって鑑賞してしまう。
  実用的で、子どもも大人も楽しめる、恐るべき図鑑が登場したものだと思う。”
 初心者がメスの同定には迷う場合も少なくないと思われる。メスの外雌器やオスの触肢の写真は「CD日本のクモ」に谷川氏の撮影で載っている(約60種)。
 <本よみうり堂>より塚谷裕一評「本書は日本産ハエトリグモのハンドブックである。ハエトリグモとはご存じ、網を張らずにそのあたりを跳ねているクモの類い。目玉がくりくりしていて大きく、くるっと向きを変えてはぴょんと跳ぶので、子どもの頃から好きだったが、この図鑑を見て改めて気づいた点がある。
 まず、思ったよりずっと小さな種類が多い。そして何よりも、横っちょについた後側眼が可愛い。今まで、一番大きくてつぶらな前中眼にばかり気をとられれていたが、後側眼に目を留めると、ハエトリグモ、まるで鹿や兎のような表情をしている。何を言っているのかわからないであろうが、是非、そこは本書で確かめていただきたい。
 それにしても国産百五種のほぼすべてを網羅するため、フリーターになったという著者の意気込みも驚きだ。今は定職に就いているとのこと、ちょっとほっとする。」
かがくのとも 2016年8月号  「ハエトリグモ」 池田博明/文 秋山あゆ子/絵について えほんおじさんのブログ
 ◎ストーリー紹介  家の中でぴょんぴょん跳ね回っている小さなクモ。ハエトリグモという名前です。ハエトリグモにもいろんな種類がいます。家の中で暮らすのが好きなのもいるし、外で暮らすのが好きなのもいます。大きな2つの目が特徴で、その表情はとても愛嬌があります。身近にいるにもかかわらず、意外に知られていないハエトリグモの世界をのぞいてみましょう。
 ◎絵本の特徴  ハエトリグモ。家でくつろいでいるときに、視界のすみで小さなものが動いている、と思ったらこのクモだった、ということがよくあります。表紙のハエトリグモは、リアルでありながらかわいらしさを感じるたたずまい。作者のクモに対する並々ならぬ愛情を感じさせます。 絵を描かれた秋山さんも、文章を書かれた池田さんも、クモが大好きなのでしょうね。
 文章の池田さんは日本蜘蛛学会の評議員、とのことで(そんな組織があったんですね。初めて知りました。)おそらく日本の中でもクモのことならこの人に聞け、というような方なのでしょう。彼らはクモとともにどんな日々を送っているんだろう…ということもかなり気になります。それはさておき、この絵本はハエトリグモの生態や種類などをかなり詳しく描いていて、大人にとってもものすごく勉強になる本です。それに先ほども書きましたが、絵がかわいらしい。細部を描いているにも関わらず、全く怖くないのです。虫嫌いの私でも見入ってしまうほどのかわいらしさなのです。表紙のクモも八つのつぶらな瞳。この瞳に射抜かれてしまう人が続出するんじゃないかと思います。
 絵を描かれた秋山さんは漫画家で、「ガロ」という雑誌に虫たちの漫画を描かれていたそうです。残念ながらその漫画は読んだことがありませんが(一時期ガロの愛読者だったにかかわらず…)ガロに発表されていたからにはおそらくディープな世界観を持った方なのだろうとまた勝手な想像をしてしまいます。絵本とあまり関係のないことばかり書いてしまいましたが、この絵本は子どもたちのハエトリグモへの知識や、愛情を深めるためにはなくてはならない一冊になると確信します。たいていの場合、家で何匹かと同居していると思われるハエトリグモ。同居人と仲良く暮らしていくためにも、ぜひ読んでみてください。
  ◎子どもの反応  こんどつかまえてみようね、と話しながら読みました。子どもも絵を見てかわいいなあ、とつぶやいていました。
  ◎読み手の感想  ハエトリグモっていう名前だったんだ。とまず思いました。家の中ではねまわっているあの小さいやつの名前なんて今まで知らずに生きてきました。ただ、小さいからか、虫のなかでは平気な虫でした。いても全然気にならない。しかも、はえやゴキブリをたべてくれると聞けば、嫌いにはなれませんね。
 よく、クモは益虫だから殺してはいけないと祖父母に言われた気がします。ほかの虫を食べてくれ、しかも飛び回るとか羽音をさせるとか、生ごみに集まるとか、人間がいやがる習性があまりないハエトリグモはいままでも結構人に好かれていきてきたんじゃないでしょうか? 少なくとも駆逐されるようなことはあまりなかったんじゃないかと思います。クモの目の数だとかあんまりまじまじと見る機会もなかったので、いくつあるかとか、どんなふうについているかとか知らなかったのですが、絵を描かれた秋山さんはおそらく目を強調して描かれているので、目に注目してしまいますね。クモってそのフォルムを強調して描かれることが多いので、新鮮でした。目というのは不思議な器官で、ある一定時間見つめているとなにかお互いの間にコミュニケーションが生まれたような気がしてきます。だから、この絵本のクモたちとなんだか分かり合えたような読後感で、ついついかわいい、を連発してしまいました。
◆福音館書店のレビューから   じょーかいぼん
  ハエトリグモは、親の私にとっても幼少からなじみ深い生き物です。大きな目とにらめっこし、指を近づけていくと、じっと考え込み、限界を超えると向きを変え、ぴょんと跳ねる…といった様子は、退屈しない存在でした。 最近では、ネット動画の時代になり、たくさん目が並んだ顔の表情やモフモフの触肢を動かすしぐさを、迫力のアップ画像で楽しめるようになりました。「ハエトリグモ」と検索すると「かわいい」という第2キーワードが自動的に出るほど人気になっているようです。 でも、子どもに言わせると、学校でクモは全部怖くて気持ちの悪い生き物のように扱われ、ハエトリグモと遊ぶ子はいないとのこと。そんな子たちに、是非この本を手に取ってほしいと思います。 愛らしい瞳に魅入られるとともに、どうしていつもお尻から糸を出しているのか、どんなふうに子グモは生まれ、脱皮して冬を越すのか、いろいろな生態がよくわかります。メガネをかけているように見えるものやアリに擬態しているものなど種類豊富に、オスとメス・幼体と成体の違いも、細かく描き分けられています。 絵本とは侮れない知識の宝庫ですね。 『作者のことば』にあった「ホンチ遊び」というのを私は知りませんでしたが、5月の期間限定でネコハエトリのオスだけが繰り広げるバトルゲーム、この本を読んだらきっと試したくなってしまいますね。
●STAP細胞問題では『あの日』(講談社)が話題になっていて、小保方冤罪説に乗る人もいるようである。黒木登志夫『研究不正』(2016,中公新書)に経緯が要約されている。小保方さんは大学院時代からねつ造を繰り返していて、STAP細胞だけが真実などという言い分を信じる人はよほどの善人である。
●慶応義塾大学出版会から「遺伝子から探る生物進化」シリーズが刊行,(1)クジラの鼻から進化を覗く,(2)胎児期に刻まれた進化の痕跡,(3)植物の世代交代制御因子の発見と出ました。東海大学出版会のフィールドの生物学シリーズと双壁の企画です。全6巻とか。工学社からは高校教師が教えるシリーズが出ています。「身の回りの理科」がほとんど生物学の内容です。
●隔月刊の雑誌「遺伝」に高校生物の進化学第1回<ヒトとサルの祖先は共通>(pdf)2015年1月号 第1回正誤(pdf),  第2回<ダーウィンフィンチの自然淘汰>(pdf)3月号を書きました。 第3回<突然変異>(pdf)5月号では、染色体突然変異を扱っています。 従来、ド・フリースのオオマツヨイグサの研究は倍数体や異数体による変異なので低評価でしたが、 集団遺伝学者の根井正利博士がド・フリース再評価とも言える染色体突然変異を新種形成で重視する論文や本を書いています。ダーウィンフィンチの進化は、 2016年1月の大学共通一次試験「生物」に出題されました。第4回<集団遺伝学>(pdf)7月号、 第5回<進化発生学>(pdf)9月号、 第6回<進化を見る>11月号正誤と続きます。
IKEDA's Opinions for Culture
●NHKの「100分de名著」2017年7月はオースティン『高慢と偏見』です(第1回は7月3日)。解説者は廣野由美子。新潮文庫に中野好夫の名訳がありました。最近、新訳に変わりましたが遜色はありません。
●佐々木昭一郎氏の初めての映画『ミンヨン 倍音の法則』が日本映画専門チャンネルで放映されます。今年の9月以降、半年の間に6回の予定。
●「図書」に連載されていた斎藤美奈子の文庫解説の批評が岩波新書『文庫解説ワンダーランド』として発刊された。著者の本文と併せて解説にもはまること受けあいの傑作評論である。
●岩波書店のPR誌「図書」の臨時増刊(2017年5月1日発行,第820号)は<岩波文庫創刊90年記念>で著名人が「私の三冊」を選んでいた。池田の岩波文庫の三冊は渡辺一夫『フランス・ルネサンスの人々』,オーウェル『オーウェル評論集』,ルナール『にんじん』といったところか。渡辺一夫とオーウェルの文庫は品切れ!(『オーウェル評論集』は7月復刊リストにあった)。
●村上春樹と柴田元幸が永遠の輝きをもつアメリカ小説として選んだ新潮文庫の村上柴田翻訳堂に『僕の名はアラム』柴田新訳が含まれています。以前は『わが名はアラム』と訳出されていたサローヤンの連作短編集です。英語が難しくないためサローヤンの傑作『人間喜劇』とともに高校の副読本などに取り上げられていました。
 しかし、『僕の名はアラム』に登場するアラムの叔父たちやストレンジャーたちとの対話は、高校生には理解できない禅問答だった。例えばアラムのいとこディクランは読書家の小学生で賢い子だが、爺さまは言う。「十一歳の子供が五百人いる学校で一番賢いなんて話を聞いたら、相手にしないことだ。いったい全体、何について賢いというんだ? 十一じゃないのか? 賢いって何だ? 子供にそんな情けないうぬぼれを背負わせたいと思う人間がどこにいる? お前はろくでもない母親だと言わざるをえん。哀れな子供を家から追い出して原っぱにいかせろ。いとこたちと一緒に泳ぎに行かせろ。可哀想に、あの子は笑い方さえ知らないじゃないか。それがお前ときたらのこのこやって来て、うちの子は賢いんですなどと言いよって。さあ、帰れ」(05/26)。この言質の深さが高校生に理解できるとは思えない。
●NHKの「100分de名著」2016年9月は石牟礼道子『苦海浄土』(第1部)だった。解説者は若松英輔。未読のかたは講談社文庫でぜひ一読を。
●7月の特別展示は「諷刺画って面白い?」(7月9日~9月22日)です。ホガース、ゴヤ、ドーミエ、グランヴィルらの作品。10月の特別展示は「ディヴィッド・ホックニー展」、常設展示は「松本旻展」でした。ホックニーは1978年のグラインドボーン音楽祭、1991年のメトロポリタン歌劇場の「魔笛」公演の舞台美術も担当していました(ただし、その美術の展示は今回はなかった)。
町田市立国際版画美術館の5月特別展示(4月29日~6月19日)は「森羅万象を刻む デューラーから柄澤齊へ」。開館時間は日曜17:30まで(平日は17:00まで。月曜休館)。観覧料は一般800円(65歳以上は400円)、学生400円、中学生以下は無料。常設展「西洋の木版画」(4月19日~6月26日)は無料。
 合田清の木口木版画のひとつに「熊本縣飽田郡高橋町震災図」があった。「東京朝日新聞」の付録(1889年9月1日)だそうで、説明には「明治廿二年七月廿八日夜に於ける熊本縣下の震災ハ實に近代稀に聞くの大震災なり被害の地一市九郡に亘り裂地八百九十余箇處に人畜の死傷亦多しとせず」とある。さらに九州には過去に九回震災が起こっているが今回もそれに並ぶ大震災であると専門家は言うと記す。127年前にもあった熊本地震(高橋町は現在の熊本市)、決して想定外ではなかったのだ。
●WOWOWで放映の「新米刑事モース」シリーズが英国のコリン・デクスター原案のTVミステリーです(もう11話も放送されました)。コリン・デクスターの早川文庫の多くが絶版品切になっています。名探偵ポワロもミス・マープルも修了してしまったので英国ミステリーの見ものはこれ。
●ヴォルテールの『カンディード』(光文社古典文庫)で、ヨーロッパ近世以前の民族大殺戮の歴史に驚く。その後のジュネーブ協定も形無しである。オペラ・セリアの描写の背景になっている民族間の戦闘の激しさと、音楽で讃えられる君主の寛容の意義を改めて知った(2016/02/04)。規模は小さいが、NHKの大河ドラマ『真田丸』で秀吉は聚楽第の落書に怒り、門番全員を処刑してしまう。さらに、容疑者の親類縁者全員を処刑せよと命じて乱心を止められるが、この後、秀次謀反の疑いが起こったとき、秀次の家族親類縁者、女子供も含めてみな処刑している。日本人も西洋に劣らない残虐の歴史を繰り返してきた。
●2016年1月2日Eテレ「100分de名著/平和論」で、フロイト「人はなぜ戦争をするのか」(斎藤環推薦)、ブローデル「地中海」(水野和夫推薦)、井原西鶴「日本永代蔵」(田中優子推薦)、ヴォルテール「寛容論」(高橋源一郎推薦)が紹介されていました。私は渡辺一夫「フランス・ルネサンスの人々」(岩波文庫にあり。中古単行本では1円から)を推薦します。また、田中小実昌の小説「ポロポロ」(中公文庫)を権力からもっとも遠い平和論として推薦します。
●「週刊文春」2016年2月11日号<春日太一の木曜邦画劇場第178回>で『兵隊やくざ 強奪』を取り上げていた。「兵隊やくざ」シリーズを「BL(ボーイズ・ラブ)眼鏡」をかけて見ると、大宮と有田の関係はただごとではない、8作目「強奪」で、二人はもはや子育てをしている夫婦にしかみえない、当時の日本映画の先進性に感心しないではいられないという指摘である。この作品を肯定的に評価した初めての批評。ちなみに、シリーズNo.1の傑作は第4作の『兵隊やくざ 脱獄』である。