草野球チームにとって意外に苦労するのがノックである。その原因の第一は、十分な広さを持ったグランドの確保である。狭いグランドしかなくて外野ノックが十分にできない。 第二がノッカーである。上手なノッカーがいなくて、特に外野ノックがうまく出来ないと練習にならない。 第三に人数不足である。シートノックをやろうとしても遊撃手や二塁手が欠席していてダブルプレーの練習が出来ないといったことはよくある。 第四は練習時間の不足である。たまの練習だからと張り切っても、グランドの使用時間に制限があったり、部員の家庭サービスとの関係から時間が限られてしまう。 外野ノックを上手に打つには、外野フライの練習しかない。下手な人のノックを見ていると、遠くへ飛ばそうと力ばかり入っている。軽く打つだけで十分飛ぶはずである。練習を積めば、ライナー性のフライ、内外野の中間に上がったポテンヒット気味の飛球、伸びる飛球、ドライブのかかった飛球、フックやスライスする飛球、ゴロやワンバウンドする打球も打ち分けられるようになる。
内野ノックにおいては、捕球を主体とする個人ノック、送球も含めたシートノックがあるが、人数が少ないと個人ノックが中心となり、送球の練習までできないことが多い。しかし、捕球して送球することが一連の流れの中でできないといけないことから、時間や人数の限られた制約下では、送球も含めた練習をすることを勧める。 試合で二塁で封殺できるのに、何故か送球をためらい、一塁へ投げる内野手をしばしば見かける。これは一塁への送球は日頃行っているのに対し、二塁への送球練習が少なく、自信が持てないためである。二塁に走者を残すのと、一塁に残すのでは守備のプレッシャー、特にバッテリーが受けるプレッシャーは全く異なる。すでに第27章にて、「守りを固める」とは相手に攻撃の糸口を与えないことであることを述べた。であるからして、出来るかぎり二塁で封殺することを心掛けるべきなのである。そのためには日頃から練習を積んでおくしかない。 これ,ゆめゆめわすれることなかれ |
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