江戸料理百選タイトル   

玲瓏とうふ

          干凝菜を煮ぬき、其湯にて豆腐を烹しめ、さまし、つかふ。調味このみ随ひ。
         

           青磁木瓜型向付(中島 宏作)

江戸料理食べる人

『豆腐百珍』奇品


材料および概量
     
 豆腐(絹漉し)1/2丁、150g
 寒天     1/2本
 水      2.5カップ、600cc
 ねり辛子
 酢醤油 ┌醤油 大2
     └酢  大2
 又は
    ┌白砂糖 50g
 黒蜜 │黒砂糖 50g
    └水   1/2カップ、100cc
     

一、寒天は洗って絞った後、鍋に細かくちぎり、
  分量の水を入れ、約30分位置く。

二、豆腐は、好みで四角または三角に切りそろえる。

三、流し缶を用意し、中敷きを入れ、水に蒸らし、水気を切る。
  次に、切った豆腐をきちんと並べ入れる。

四、一、の鍋を火にかけ、煮立ってきたら火を弱め、6〜7分煮続ける。
  煮溶けたら裏漉しを通して(仕上げ重量400g)、
  三、の流し缶に静かに注ぎ入れる。
  そのまま置き、固まったら冷蔵庫に入れ、冷たくする。

五、ねり辛子と酢醤油、または黒蜜をかけて食す。


 扉 【留意点】

* 黒蜜の作り方
 黒砂糖は包丁で細かく砕き、小鍋に入れ、砂糖、水を加えて火にかける。
 煮立って約1〜2分、煮溶けたら冷まし、さらに冷たくする。

* 酢醤油をかけて料理の一品として、または黒蜜をかけて
 デザートにしてもよい。

【試作余話】

豆腐には、木綿と絹漉ししかないのに、「絹漉し豆腐でも試したのでしょうね」と、 女子栄養大学の上田フサ先生に念押しされるまで気がつかなかったのは、
うかつでした。豆腐は、「木綿に限る」と言われますが、玲瓏とうふの場合は、見た目の澄明さ、口当たりの滑らかさから絹漉し豆腐の方が向いています。
豆腐の柔らかさを生かすよう、寒天の固さにも充分気を配ってほしいものです。
「酢醤油もいいが、甘い者でも合うのでは」との薄井恭一氏の助言で、
「調味好み随ひ」が活かされました。



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