The Conti入院g Story of Bungalow Bill 第11章

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【過去の下つゆINDEX

 2018.11/6(火)  310 

1日目【Tuesday Heartbreak】

先週退院してからの一週間は危惧どおりの生活の出来なさで,一度だけ弁当屋を往復しゴミ出しをした以外は外に出る気力がなく,宅配ピザを頼んで量的に懲り,備蓄のレトルトカレーと即席ラーメンとCOMPで食いつなぐ悲惨なものだった。発熱多し。もうこの外来通院から入院させてもらうつもりでいる。入院を断られたら,もっと衰弱して救急車で乗りこむしかないなあとロクなことを考えない。

ごみ出しの都合で早朝にウチを出,近所からラクをしようと JAPAN TAXI を呼んだが二十分くらい来なくて立ってるだけで力盡きそうになった。9時半ごろ病院に着いて採血。レントゲンは階が違うので先に呼吸器内科の受付に回り,頼みこんで車椅子で連れていってもらう。ジツは診察の予約時刻は午後イチであり,それまで外来処置室のベッドに横にならせてもらう策略を用いる。

肺のほうは特に問題ないそうである。おれが夜ごとの発熱と生活破綻を訴えるに,確かに肝臓の数字がよろしくないからというのでMRIを撮ったり採血しなおしたりで,消化器内科の病棟へみごと入院を果たしたね。栄養点滴を打っての絶食療法が開始された(あ,でもこれをやられると筋肉が落ちて社会復帰が一層困難になるのだが)。

 2018.11/7(水)  311 

2日目【病みのウェンズデイ】

造影剤CTを撮るなど。

今回の入院は結果的に長期に渡っているが,いつもの日記メモをほとんど録れていない。何故と言うに第一に記す気力が失われており,第二に毎日変わりばえせず,第三にメモ帳の残余が数頁しかなかったせいである。それでこのweb日記も毎日の項立てを諦めて,イベント重視の抄録ということにする。

 2018.11/8(木)  312 

3日目【木曜日のステント】

内視鏡で胆管にステントを設置。おれが鼻からステントを出すのを嫌がったら,短いのを胆管内に留置する方式にしてくれた。

退院中に体が動かなくて溜めていた郵便物出しと振込伝票払いが院内の売店で可能とわかって一安心。そこは期待して持ちこんであったのだ。もっともこの作業さえ看護助手さんにお願いして代行してもらうのだけれども。

 2018.11/9(金)  313 

4日目【金曜日の飯つき】

夕食から給食開始。入院中に太って筋力をつけ,アパートの外階段を上れるようになるのがおれの絶対的課題である。おれが自活できてなかったことは周知しており,病院としても何か支援策を考えてくれるらしい。

 2018.11/10(土)  314 

 2018.11/11(日)  315 | 49.0kg

 2018.11/12(月)  316 

 2018.11/13(火)  317 

 2018.11/14(水)  318 

 2018.11/15(木)  319 

10日目【ダンダンリハビリバンド】

午後のリハビリはリハビリ室で筋トレ主体に行われ,仕上げにちょっと歩く。病室との往来は車椅子である。戻ってきてから右肺上葉摘出の術創周りが盛り盛りと腫れていることに気づき,次いで激痛が始まった。

採血して鎮痛に坐薬を挿れ,造影剤CTを撮る。大量の胸水が溜まっている。いつもの注射器による吸い出しでは埒が明かず,日が暮れてから処置室へ移動して本格的に胸郭ドレインが筋肉下へ設置された。この処置がまた痛いのなんの。

特濃ケチャップみたいな体液がパウチに音を立てて排出される。何だこりゃ,ぜんぜん治ってなかったのか。

 2018.11/16(金)  320 

11日目【転科御免の向こう傷】

消化器内科から呼吸器内科へ転科だそうだ。

 2018.11/17(土)  321 

 2018.11/18(日)  322 | 49.0kg

13日目【まさかのお咳】

きのうから咳が止まらず苦しいの頂点。39℃。咳がやかましくて迷惑&緊急度upということであろう,ナースセンタに近い病室に引越しである。内服に咳止めや痰出しの錠剤が追加された。

それでも家賃は払わにゃならぬ。院内ATMへ行かなくて済むようケータイで振込みできるよう整備しておいたので――ワンタイムパスワードを打ちこむのに阿呆な魔法陣カードが必要な銀行が多くてな,病室でセキュリティを突破するのは難しかった――某地銀のアプリからオンライン入金する。手数料324円が憎い。

 2018.11/19(月)  323 

 2018.11/20(火)  324 

15日目【ステロイドS】

胸郭ドレインを抜いてしまう。だだだ大丈夫なの? 

息苦しさが増してくる。この息苦しいは雰囲気の形容ではなく,フィジカルな呼吸のしにくさである。ステロイドを点滴でどばっとぶちこむしか手のないのが怖ろしい。

 2018.11/21(水)  325 

 2018.11/22(木)  326 

 2018.11/23(金)  327 

 2018.11/24(土)  328 

 2018.11/25(日)  329 | 49.4kg

 2018.11/26(月)  330 

21日目【おれが鬱になりまして】

悪化の一途である。喘鳴はげしく,強く吸わないと呼吸にならない。強く吸って,吐く。すると呼吸すること自体に筋肉疲労が出,息が小さく浅くなり,くたびれてほとんど気絶するように眠って苦しさから解放されるが目覚めれば日がな一日チカラを入れて吸うしかやることがない。これが死ぬまで続くかと思うと絶望以外の何物でもなく,これでおれはメンタルをごっそりやられた。とうとう「モルヒネ打って」「死にたい」「死なせて」とクチにしてしまった。

病室がさらにナースセンタに近い「ケア室」に替わり,心療内科のDr.が飛んできて抗鬱剤を処方される。

抗鬱剤を飲むと,あら不思議。視界の奥に無限大バッフルの箪笥が現われ,無数の引出にラベルが貼ってあり,「苦しい」とか「呼吸」とか「入院」「将来」などなど森羅万象がフラットに格納されている。それで何かの感情が前面に出てくることがなくなり,喘鳴も息苦しさも取りたてて気にならなくなったのだった。鬱にクスリが効くとは聞いていたが,こう顕著とはな。

 2018.11/27(火)  331 

22日目【鬱病みの術】

【きょうの愉しみ】

  1. ジョジョリオン (19) [eBook]荒木飛呂彦集英社

 2018.11/28(水)  332 

 2018.11/29(木)  333 

 2018.11/30(金)  334 


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