小倉百人一首 春の歌 6首



小野小町
009 花の色はうつりにけりないたつらに わか身よにふるなかめせしまに

光孝天皇
015 君かためはるの野に出てわかなつむ わか衣手に雪はふりつゝ

紀友則
033 久方の光のとけき春の日に しつ心なくはなの散らん

紀貫之
035 人はいさ心もしらす古郷は 花そむかしの香ににほひける

伊勢大輔
061 いにしへの奈良のみやこの八重桜 けふこゝのへに匂ひぬるかな

権中納言匡房
073 高砂のおのへのさくら咲にけり とやまの霞みたゝすもあらなん


[メモ]古今集の歌が四首を占める点、注意される。
なお、ほかに春を背景とした歌には、
066 もろ共に哀とおもへ山さくら はなより外にしる人もなし
067 春の夜の夢はかりなる手枕に 甲斐なくたゝん名こそおしけれ
096 花さそふあらしの庭の雪ならて ふり行ものはわか身成けり
の三首がある(いずれも勅撰集では雑歌として載る歌)。


[さらに歌題別に分類する]


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