裁判をする前の貸金の取立て方法/債権回収

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2024.2.14mf更新

相談:貸金取立て(回収)方法

元の勤め先の同僚だった人に、300万円貸してしまいました。借用書は書いてもらいました。でも、相手は、口では、「返す」と言うのですが、実際には、返しません。私も請求するのに疲れてしまいます。もう、諦めようかとも、考えます。
相手はどこの銀行に預金を持っているかわかりません。不動産は持っていないようです。現在、どこに勤めているかわかりません。
弁護士に頼んで裁判をする予定です。その前にどのような貸金取立て方法がありますか。

回答:有利な書類を作らせる

  1. 返済を請求することです。電話でも、郵便でも、何回も請求することです。
    書留郵便、内容証明郵便で請求するのが普通ですが、はがきによる請求が威力があることがあります。はがきの文面が他人に読まれるからです。対面を気にする人には特に有効です。
  2. 相手と話ができるなら、 まず、相手に、「いつ返してくれる」と尋ね、相手が返済を約束する日(極端に先なら交渉して変更し)を基にして、下記のような形式の、返済を約束する念書(題名は、誓約書でも、借用書でもよいです)を書かせてください。
    期日になっても、返済がない場合は、また、返済期日を変えて同じような念書を書かせてください。これを繰り返してください。
    この作業は、内容証明郵便を出す前にするとよいでしょう。相手だって、返済しないことについて、相当ストレスになっています。
    そして、大体、以下の順序でさらに、以下の要求をするとよいでしょう。
  3. 遅延損害金条項を付けること、
  4. 違約金条項をつけること、
  5. 途中で、いい機会があったら、保証人 を付けさせること、 連帯保証人をつけること、
  6. 担保を付けること
    以上の方法の付随的メリットとして、念書を書くたびに 時効が更新(中断)されます(民法152条)。
    以後は、弁護士に依頼するとよいでしょう。

    念書
    ○○ ○子 殿
    金300万円を  年  月  日までに返済します。
    2024年1月25日
    東京都港区虎ノ門3−18−12
    ○○ ○ 夫 (または、拇印

     ↓ 遅延損害金文言を付けた例

    念書
    ○○ ○子 殿
    金300万円を  年  月  日までに返済します。
    期日までに支払えない場合には、
    年8%の遅延損害金を支払います。
    2024年1月25日
    東京都港区虎ノ門3−18−12
    ○○ ○ 夫 (または、拇印

     ↓ 保証人を付けた例

    念書
    ○○ ○子 殿
    金300万円を  年  月  日までに返済します。
    2024年1月25日
    東京都港区虎ノ門3−18−12
    ○○ ○ 夫 (または、拇印
    東京都渋谷区東2−16−12
    保証人 △ △ △夫 (または、拇印

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