ここんところ、地元荒川上流の自宅から最も近いポイントで何とか釣ってやろうと頑張っていたのだが、連日の釣果報告を見て羨ましくなってこの日つい鶴見に行った。
今日の釣行記は見応えあるぞ…。
午後4時頃鶴見に到着。まず明るいうちに、いつもの場所より上流の橋脚周りを打ってみるがなかなか反応が見られない。一度当たりがあったのだが、ボラなのかシーバスなのか分からない当たり。
ここを小一時間ほど打ったあと、もっと海に近いポイントに移動。ここでは明るいうちは一度バイブレーションをチェイスしてきたが乗せることができなかった。
あたりが暗くなったところでワンダースリム を投入。すると1投目から当たりが出て、にょろ85 とルアーをローテションしながらあれよあれよと7〜8本ほど獲った。
調子こいて釣りまくってたら軽いルアーを投げていたせいかぴょん吉に起因してライントラブル。この時使用しているセルテートにはRCSの換えスプールを使用していたのだが、釣れるサイズも20〜40センチほどといまいちなので、純正スプールに交換がてらいつもの場所へ移動。ここでのライントラブルによるスプール交換は後に巻き起こる出来事でのちょっとした幸いとなる…。
で、いつもの場所へ移動。するとここでも出るわ出るわで20本ほど掛けたかな?ただしここもサイズが上がらず20〜50センチくらい。やっぱりバチパターンのようでハチマルやビーフリでは反応が1/10くらいに減ってしまう。
そこで、にょろの12.5センチのタイプ にして遠投してすこし沖目を探る。セイゴと思われる当たりをいくつもかいくぐりながら、やっとヌボーっと大物特有の当たりが。やっぱり沖に大きめなのは居るみたい。で、慎重にやりとりしながら寄せてくる。と、いつもの忌まわしい足下に張られているロープに魚が巻かれたー。
とりあえずタモを用意しながら、この時折から降っている小雨と、5分ほどのファイトでロッドを握る手元が「フッ」と力が抜けた。
「ボチャ」
「…」
一瞬何が起こったのか分からなかった。
「!!!」
「ジャック〜〜〜〜〜!!!」
まさしく映画タイタニックでディカプリオが沈んでいくあれである。
ゆっくりゆっくり沈んで、そして川底に消えていく。
だがそれを見守るだけでどうすることもできない。
とっさに思い出したようにタモ柄に必殺のギャフを装着し底を引っ掻いてみるがまるで当たるものがない。というかギャフのアールがきつくて引っかからないのである。
この日たまたま車にはバスロッドも積みっぱなしにしていたので、それにおもりとトレブルフックをくっつけて落とした界隈を引きずってみる。しかし引っかかってくるのは牡蠣のような貝ばかり。
ああ、おれのアルテサーノ…。セルテートちゃん…。そして、おそらく70センチくらいのシーバスちゃん。
やけくそになっておもり+トレブルをぼちゃんぼちゃんともうちょっと遠く目を投げまくってると、
「ブルブルッ」
「つ、釣れた?」
いや、そんな仕掛けで魚が釣れるわけ無い。
「はっ、まだ魚付いてる!」
そう、まだ魚がロッドごとひっさげてその辺を泳いでいたのである。
何とかラインに引っかかったようだ。
「やったー!」
と思ったのもつかの間、相変わらずシーバスは元気なようで「プルン」と命の糸は外れてしまった…。
その後もその辺を打ちまくってみたが、一向に掛からない。どうやらシーバスは引きずって泳いでいるようだ。
2〜3時間はそんな事を繰り返しただろうか…。時刻は午前1時。明日は仕事。
3時間もその辺を引きずりまくったのである程度気持ちにも区切りがつけられ、あきらめることにしました…。
幸い残ったものが二つある。そう、一度ライントラブルで交換した際に残ったRCSカスタムスプールである。こいつだけで8000円くらいした代物。
そして「自分の命」。
こうなると自分が落ちなくて良かったと言い聞かせるしかない。自分の変わりに落ちたんだと。自分が落ちなくて良かったではないか!
損失額およそ6万円。南の島に一回行ったと思おう!
帰りの車の中一度だけ行った沖縄旅行を必死に思い出す。そしてそれにテレビなどで見た南の島のイメージを融合していく…。
ああ、なんか本当に行った気になってきたぞ…。そう、今日は南の島にバカンスに行ったんだ!そうに違いない。
場所:鶴見川、南の島
時間:15:00-25:00
潮汐:大潮
ルアー:ワンダースリム 、にょろ85 、にょろ125
釣果:20GETくらい |