春 天文
春雨か口ずさんでる歌一つ
季語:春雨青信号春風がまず一目散
季語:春風春疾風いずこへ奪うこの心
季語:春疾風はるさめや悲しきことは思わざり
季語:はるさめ干す手止め心干したり東風の昼
季語:東風背も伸びた君誰と見る春の空
季語:春の空斑雪見て一直線に踏む子かな
季語:斑雪コート引く力一番春一番
季語:春一番春雨や隠れ家となる夜陰かな
季語:春雨愁い抱き風光るとも三度泣く
季語:風光る春茜野山も諧調失くしおり
季語:春茜自らを知らぬ阿呆に春の月
季語:春の月仰ぎ見てくしゃみささげる春の雲
季語:春の雲居を移す部屋や家族と春陽のみ
季語:春陽春疾風赤子(こ)の頬もプルルと揺れそうで
季語:春疾風絵本読む童麗し風光る
季語:風光る破れ傘騒ぐ子濡らす春の雨
季語:春の雨羽根よりも軽い舞いかな名残雪
季語:名残雪春雷の怒声見上げる怖さかな
季語:春雷ペダルふみ木々くぐる頃風光る
季語:風光る春風と芝生の上の添い寝かな
季語:春風あくびして涙潤ます春の空
季語:浅き春