風のささやき

悲しくて風光るとも三度泣く

どうしてか悲しい時があります
泣いても悲しみが消えることなく
胸の中にどっしりと居座り
まるで自分がその悲しみに
乗っ取られてしまったようです

とある日公園にいたら
急にそんな悲しみに襲われた僕
太陽が眩しいのに涙が零れてきて
その涙を見られないようにと
うつむいていました

周りはそんな僕には無関心なまま
誰も気に留めることはなく
唯一キラキラと明るい
春めいた風だけが
僕の心を知って慰めてくれているようでした