風のささやき

羽根よりも軽い舞いかな名残雪

家に帰ろうと駅に向かったら
パラパラと雨が落ちてきました
小ぶりだったので
傘も差さずに歩いたのですが

電車に乗り家に近づくにつれ
雨は雪に変わり
家に着くころには空一面の雪

フワフワと風に舞う雪は
行きつ戻りつ
重力も感じられず
真っ白な羽根が空に踊るようです

その羽根に埋め尽くされた空
街灯に照らされて幻想的です

心奪われて
家を急ぐ人波に乗り遅れて
空を見上げた僕でした

 #2005 春に