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1.その角を曲がれば 2.フュージョン 4.レッドシャイン 5.碧空の果てに 6.白い月の丘で 7.木工少女 8.紅に輝く河 9.レガッタ! 10.レガッタ!2 |
くりぃむパン、レガッタ!3、石を抱くエイリアン、ことづて屋、ことづて屋−停電の夜に−、アカシア書店営業中!、ことづて屋−寄りそう人−、この川のむこうに君がいる、谷中の街の洋食屋−紅らんたん、南河国物語 |
夏休みにぼくが図書館で見つけたもの、with you、野原できみとピクニック、マスクと黒板、空と大地に出会う夏、シタマチ・レイクサイド・ロード、金曜日のあたしたち、はじまりは一冊の本!、となりのきみのクライシス、girls |
あたたかな手 |
●「その角を曲がれば」● ★ |
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中学3年、同じクラスの仲良し3人組。 中学3年生という時期は、いよいよ子供を卒業し、大人の入口にさしかかるという微妙な時期でしょう。 ただし、読み始めて3分の2くらいまでの間かな、大したことではないことをあれこれ気に病むのだなぁ女子って、という思いがないではありません。 「清新」と感じたのは、最後、読み終える頃になってから。 |
●「フュージョン」● ★★☆ JBBY賞 |
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仲の良かった高校生の兄は、名門高校の優等生だったにもかかわらず、突然失踪、未だ行方知れず。原因は両親との確執で、それは朋花も共感するところ。 そんな朋花がある日、遠くにある公園でたまたま目撃したのは、ダブルダッチ(2本の縄を回して跳ぶ縄跳び)をしている少女たちの姿。スゴイ、思わず魅せられてしまう。 引きこまれるように仲間となり、一緒に跳び始めた朋花が、ダブルダッチ、そして新たに友人となった3人との付き合いを通じて、徐々に変わっていくストーリィ。 ダブルダッチという縄跳びについて知る楽しみもさることながら、躍動感あふれる、少女たちの生き生きとした姿が魅力的。 爽快な、お薦めしたいヤング・アダルト小説です。 |
●「トーキョー・クロスロード」● ★★☆ 坪田譲治文学賞 |
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2010年03月
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普段とはかなり違った姿・恰好で、ダーツで決めた山手線の駅で降りて町を歩いてみる。それが高校2年生・森下栞の密かな楽しみ。 それから何度も耕也と出会い、一緒に町を歩く。しかし、女に手が早い耕也は、栞の仲介を経て栞の友人である亜子と付き合い始める。 栞自身が自分について思っていることと、友人である同級生2人が栞について感じていること、そして栞が新たに親しくなった貴子、そして麟太郎とそのバンド仲間という年上の人たちから見た栞という女の子像には、各々ズレがあります。 東京という街の中で、様々な人たちと交錯する。その只中にいる女子高生の恋に揺れる思いを描いた青春小説。 |
●「レッドシャイン」● ★★ |
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秋田県の大潟村で毎年開催されるソーラーカーレース。 部員が集まらず2年に亘ってレースに出場できなかったさきたま工業高等専門学校のエネルギー研究会。今年こそはと新入部員を募り、復活出場を目指す。 個性的な部員に個性的な顧問。エネ研に参加した理由は各人それぞれあろうと、いつしか我等のソーラーカーが爽やかな風の中で疾走する姿に胸を躍らせ、心をひとつにしていく。 なお、主人公の怜は、何でも器用にこなしてしまうその才能を見込まれてエネ研にスカウトされたという次第。 |
●「碧空の果てに」● ★★ |
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2014年02月
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子どもから大人まで、全ての読者に物語(ファンタジー)の喜びを伝えようという“カドカワ銀のさじ”シリーズ中の一作。 小さなユイ王国の姫メイリン17歳は、聡明な美女であり国中で一番の馬術の名手であるが、並外れた大力の持ち主。そんなメイリンに対し父親である国王は、夫の陰となり夫を支える妻という生き方を強制しようとする。 若い女性を主人公とするファンタジー冒険物語。 |
●「白い月の丘で」● ★★ |
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2014年06月
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「碧空の果てに」に続く、“カドカワ銀のさじ”シリーズ中の一作。 さてストーリィ。時代は「碧空」の次世代、そして舞台は大国アインスに敗れ、その支配下に置かれた小国トールです。 大人の目からすると物足りなさを感じるところはありますが、そこは“銀のさじ”シリーズ作品ですから、仕方ないところでしょう。 |
●「木工少女」● ★★☆ |
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都会っ子の立石美楽(みらく)、12歳。 明野工房に入り浸り、自分でも木の加工を手探りながら始めた少女と木の触れ合い物語。そして、なかなか馴染めなかった山奥の小学校で、都会っ子の美楽が徐々に同級生たちと馴染んでいく姿を描いた小学生物語。 ストーリィ自体魅力があるのですが、まずは主人公である美楽のキャラクターがすこぶる楽しい。 都会から山奥へという物語の面白さでは、三浦しをん「神去なあなあ日常」を思い出します。 |
8. | |
●「紅に輝く河」● ★★ |
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2014年09月
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「碧空の果てに」「白い月の丘で」に続く“カドカワ銀のさじ”シリーズ、シューマ平原の国々を舞台に描くファンタジー冒険物語の3作目。 アスタナというヒロインの魅力は傑出しているものの、前2作程の面白さはないと感じていたのが前半。ところがどうしてどうして、終盤から一気に面白さ全開となります。 |
9. | |
●「レガッタ! 水をつかむ」● ★★ |
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ヤングアダルト向け“YA! ENTERTAINMENT”シリーズの一冊。 主人公の有里(あり)、成績重視・スポーツ軽視の父親から中2時にレギュラー獲得寸前のバドミントン部から無理やり辞めさせられた経緯があり、目標の女子高に入学したことから改めて部活にと熱意を燃やす新入生。 ボート部の練習、競技の様子がもの珍しく、楽しい。 ※高校女子ボート部というと敷村良子「がんばっていきまっしょい」を思い出しますが、時代も違う所為か印象も異なります。 |
10. | |
「レガッタ!2 風をおこす」 ★★ |
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女子高ボート部を舞台にした青春部活ストーリィ「レガッタ!」の続編。 まずは有里たちが新入生を迎えるところから始まります。 しかし、本当に高校生の部活期間って短いですね、2年+αですから。主人公たちが感じるまでもなくあっという間。 爽快な青春部活ストーリィ、この後の巻も楽しみです。 |
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