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2.逆光のメディチ 5.見知らぬ遊戯・歓びの娘・快楽の伏流 (鑑定医シャルル・シリーズ) 6.ウィーンの密使(文庫改題:マリー・アントワネットの恋人) 8.聖戦ヴァンデ 9.侯爵サド 10.侯爵サド夫人 |
離婚まで、悪女が生まれる時、ジャンヌ・ダルク暗殺、パンドラの娘、悪女の物語、変態、新・三銃士−ダルタニャンとミラディ− → 藤本ひとみ歴史館 |
●「ブルボンの封印 Cachet
des Bourbons 」● ★ |
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1992年12月 1995年12月
1998/03/04 |
藤本ひとみ・ヨーロッパ三部作の1作目。 |
●「逆光のメディチ E Mediti nella
penombra 」● ★ |
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1993年12月 1996年11月 1998/04/04 |
藤本ひとみ・ヨーロッパ三部作の2作目。 |
●「コキュ伯爵夫人の艶事」● ★ |
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1998年01月 1998/02/05 |
本書は4つの短篇を収録、うち3つは艶笑もの。 後の2編「ダンフェル夫人の断頭台」「農夫ジャックの幸福」はフランス革命最中の各派閥による暗闘をベースにしてのストーリィであり、なかなかの読み応え。とくに「農夫ジャック」の最終場面での急展開は圧巻! 藤本さんのストーリィテラーとして の巧さを感じた作品でした。 コキュ伯爵夫人の艶事/令嬢アイセの秘事/ダンフェル夫人の断頭台/農夫ジャックの幸福 |
●「ハプスブルクの宝剣」● ★★☆ |
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1998年06月 1998/03/28
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藤本ひとみ・ヨーロッパ三部作の3作目。 オーストリアを支配し、代々神聖ローマ帝国皇帝を継承してきたハプスブルク家はキリスト教擁護の家柄であり、それはすなわちユダヤ教を排斥してきたということでもある。そのことが本作品の重要な要素になっています。 マリア・テレジアについて |
●“鑑定医者シャルル・シリーズ”● ★★ |
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3作とも性に関して倒錯的な精神的病質を負っている犯人を追うサイコ・ミステリ。 1998/03/14 |
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「見知らぬ遊戯」 1993年07月 1996年05月 |
チェザレという男と暮らすジャンが犯人らしい。 |
「歓びの娘」 1994年06月 1997年09月 |
ミシェルの完全犯罪を狙って陶酔している様子、“歓びの館”の娼婦アデルが他人の苦悩を楽しんでいる心理から、ストーリィは始まります。そして、アラン、ミシェル兄弟の荒れた様子、母親ニノンとの3人家族の朝食の場に、父親がバラバラ死体で
見つかったという知らせ。 |
「快楽の伏流」 1997年07月 2000年09月
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とにかくおぞましいといった内容ですけれど、緊迫感が常にあり、このシリーズでは一番面白い
と感じました。 |
●「ウィーンの密使―フランス革命秘話―」● |
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1999年05月 2009年03月 1998/04/09 |
ウィーン宮廷から革命最中のフランスに使わされた青年貴族とマリー・アントワネットがストーリィの中心。とはいってもアントワネットの運命は定まっているわけで、所詮ストーリィの結末は
見えてしまいます。 |
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1999年9月 |
中編3作からなる1冊。 何故藤本さんがフランス革命当時に関心を持つのかという疑問も、女性の解放の契機となった事件という理由であるのなら、納得できます。(軽々に結論づけることは適切でないと思いますが。) 甘美さと苦味、まるでチョコレートの詰め合わせのような1冊です。 大修院長ジュスティーヌ/侯爵夫人ドニッサン/娼婦ティティーヌ |
●「聖戦ヴァンデ
La Guerre de Vendee 」● ★ |
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2000年04月
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「ウィーンの密使」に続くフランス革命史もの。この作品で仏革命史を総決算しようとする、
藤本さんの意気込みを感じます。 |
●「侯爵サド Marquise de SADE 」
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★★ |
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2000年12月
1997/10/10
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マルキ・ド・サドという人物はどういう人物だったのか、偉大な哲学者なのか、
それとも極め付きの変態者なのか。 本作品も似たような内容で、サド侯爵を牢獄に収監すべきか、精神病院にとどめおくべきか、という審問が行われた際のこと、というストーリィです。 ※本書が初めて読んだ藤本ひとみ作品です。この本から始まり、藤本作品をずっと読み続けるに至りました。 |
●「侯爵サド夫人 La
Marquise Madame de SADE 」● ★ |
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2001年09月 1998/03/28 |
「侯爵サド」と対を成す作品ですが、主人公はサド夫人ルネとその心理療法を試みる助任司祭のピネル。 本作品のストーリィそのものに侯爵サド自身はあまり関係ありません。三島由紀夫の戯曲「サド侯爵夫人」が、サド、夫人ルネ、ルネの母親モントルイユ夫人との緊迫した三者関係を主題にしているのに対し、本作品の対立軸はルネとモントルイユ夫人の二者関係です。その為、作品としては単調でやや物足りない感じを受けました。 物足りないと言っても、三島作品との対比でのこと。本作品でも、藤本さんは駆け引きを充分見せ場にし、上手にストーリィをまとめあげてくれます。 |
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