中華料理店で食事をし、料理が残った場合、必ず包んでもらい持ち帰りましょう。原則的に中華料理は、火をとうします
ので、持ち帰って食べても問題ありません。但し、最近は海鮮料理で「なま物」を
出される事があり、その場合は注意しましょう。
宮保鶏丁(鶏のカシュー・ナッツ炒め)
中華料理の料理名には、料理方法と素材を表したものと
料理の由来と素材を表したものとあります。
乾焼蝦仁や紅焼魚翅は前者で、
麻婆豆腐や、この宮保鶏丁などは後者です。宮保とは中国清代の
宮廷の官職名、「太子少保」の略名で、皇太子の補佐官を意味します。
その官職に就いていた人がこの料理を考案したということで、だから何?くらいなもんでしょう。
鶏肉、ピーマン、竹の子を1cm角に切り、
カシューナッツ、銀杏とあわせて、味噌、醤油、紹興酒、砂糖、唐辛子
で味付けしたものです。ご存知のとおり、中華料理では、日本の箸と違い、長くて太い箸を使いますので、この料理は
、箸で取り難いのです。かといってスプーンで掬い、口に持っていくと味が口の中でゴチャゴチャになるので、
上手くありません。結局、コツコツと箸で少しづつ、口に運ぶしかありません。
食べるのに疲れますので、「食べた」という感じは、よく残りますし、満腹感をあおります。
だから、他人を招待したときに、注文メニューに入れると、効果的です。味も万人向きですし、値段も高いもの
では無いはずで、さらには残った場合は必ず包んで貰って持ち帰ります。時間をおいても、極端には味が落ちませんので、
ちょっと暖め、ご飯にのせて食べると、もう一度、楽しめますし、家族に良い顔ができます。
炒桜桃
パイナップルを酢豚や炒め物
に入れたり、バナナの天ぷら、なんてものが有るのですから、
サクランボや桃を炒めてもおかしくはないでしょう。でも、試しにこの料理を注文
すると、フルーツの炒め物が出てくるわけではありません。
さてその正体は?カエルの炒め物なのです。カエル?という貴方、是非、食べて
見てください。食用蛙は鶏肉に似て、鶏肉よりも
美味しいのです。から揚げでも美味しく、一度、食べるとやみつきになります。世界でカエルを日常的に食べるのは
中国とフランスだけらしく、かってイギリス兵はフランス兵を”カエル”と蔑称して
いたのも、青い制服を着ていた事と、カエルを食べる事とあわせて、そう呼んだのだと思います。かっては東京近郊、
千葉、埼玉にも食用蛙は随分居たのですが、最近は農薬等のせいで少なくなってしまったようです。
え?そんなの知らないですって。ほら、殿様蛙とか牛蛙というのがそうです。
私も最初は、鶏だよ、と言われて食べ、後で本当はカエルなんだと教えられましたが、美味しくて、いっぺんに好きに
なりました。宮保のように味噌炒めにしたり、
豆鼓で炒めたりします。
私の場合、皮がむいてあると、喜んで食べますが、皮付きは、ちょっと、弱いのです。ブチのまだらになっている皮は
繊細な私の神経には、美的とは思えないもので。
以前は渋谷の台湾料理「麗郷」には活きたカエルがおいて有り、注文に応じて
いましたが、最近はどうか知りません。中華料理のメニューで、田鶏、水鶏と表示して
あったら、これ又、いずれもカエルを意味します。