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能・昭君について

 唐土の昭君は美しかった。昭君は帝に寵愛されたが、胡国(匈奴)の呼韓邪単于(こかんやぜんう)に嫁いだ。嘆き悲しむ昭君の両親(白桃:前シテ・王母:ツレ)を慰めるため里人(ワキ)が訪れる。夫婦に柳の下を掃き清める理由を問うと、これは昭君が胡国へ行く時植えた柳で、私が死ねば枯れるでしょう、そう昭君は言ったという。既に片枝は枯れていた。夫婦は昭君が胡国へ行った理由を述べ、昔話になぞらえ柳を鏡に映し、昭君の姿を見ようとし、泣いた。

(中入)

 昭君(子方)は父母のため、鏡に姿を映す。呼韓邪単于(後シテ)も現れたが、鏡に映る自身の姿は鬼のように恐ろしい。単于は自らの姿を恥じ、消え失せる。鏡には、ただ昭君の美しい姿だけが残された。

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