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用語集:や・ら・わ行

ユベラ (Juvela)

 酢酸トコフェロール(tocopherol acetate)、つまりビタミンEです。寝たきりなので、血行障害が起きやすく、それを防ぐ意味で服用してます。


ライソゾーム (lysosome)

 細胞内にある小器官で、消化や分解といった働きをします。加水分解酵素を含み、タンパク質という製造機械が稼働する工場、といった感じです。ライソゾームともいいます。遺伝的な欠損のためにリソソーム中のポリペプチドという酵素の合成に異常が生じ、物質代謝に異常が生じるのが ライソゾーム病(リソソーム性蓄積症)です。
→ライソゾーム病一覧


ラキソベロン (Laxoberon)

 ピコスルファートナトリウム(sodium picosulfate)の帝人の商品名です。寝たきりになるとどうしても便秘になりやすいので使います。


リオレサール (Lioresal)

 Baclofenの商品名(チバガイギー)で、痙性麻痺などの脳疾患の症状に効きます。楓子は、痙性麻痺が強くなってすぐに、同じような効果があり、よりマイルドなテルネリンを試して、効果がない割には眠気などの副作用があるということで中止しました。しかし、米国の患者の多くはBaclofenを使っていることがわかったので、こんどはこのリオレサールを試しています。筋弛緩などの効果はよくわからない一方、食事のときの口の動きが悪くなることがわかり、最初は否定的な評価でしたが、その後、夜の食事のあとにリオレサールを投与すると睡眠が深くなることがわかり、変則的な投与法ですが、1日分のリオレサールを全部寝る前に飲む、という形に切り替えたところ、夜中に緊張が辛くて目が覚めたり眠りが浅くなる、といったことが減ってきたと感じています。まだ、投与を始めたばかりで、投与量もごく少ないので、今後、増やしてみる予定です。


理学療法 (physical therapy=PT)

 リハビリテーション医学の治療法には理学療法と作業療法(occupational therapy=OP)の2つの柱があります。理学療法は運動療法を中心に、日常生活動作訓練、水治療法、温熱療法、電気光線療法などの物理療法やマッサージによって運動障害などの回復を図ります。この理学療法を行う資格(1965年「理学療法士及び作業療法士法」が制定)があるのが理学療法士(physical therapist=PT)です。特に小児向けの資格というのはないみたいですが、障害児に慣れたPTは子供の発育、心理、日常生活にも詳しいので非常に頼りになります。ある意味で医者は「直す」ことを中心に考える傾向が強いのですが、PTは現状を肯定した上で長期的なビジョンをもって接してくれるので助かります。


リソソーム (lysosome)

→ ライソゾーム


リピドーシス (lipidosis)

 脂質蓄積症のこと。体組織内に脂質(lipid)が異常に蓄積されることで各種の症状がおきる、先天性代謝異常症の総称です。MLD、GMガングリオシドーシス、GMガングリオシドーシス、クラッベ病、Fabry病、ゴーシェ病、 ニーマン・ピック病、ファーバー病などがあり、これらの疾患はライソゾーム病に含まれます。


緑膿菌 (Pseudomonas aeruginosa)

 日和見病原菌で、病院内で重篤な感染を起こし、死に至ることがあります。


レシピエント (recipient)

 臓器移植で、移植を受け入れる側の人。先天性代謝異常関係では、多くの場合、骨髄移植を受ける患者のことということになります。臓器(骨髄)を提供する側はドナーといいます。


レスピレータ (respirator) →人工呼吸器


劣性遺伝 (recessive inheritance)

 劣性遺伝子の同型接合体(ホモ接合体)のときのみ発現します。つまり、両親経由の1組の遺伝子の両方に同じ性質のものがあったときだけ、それが現れる遺伝形質です。この「劣性」には別に「悪い」という意味はありません。


レトロウイルス (retrovirus)

 白血病などの原因となるウイルスですが、遺伝子治療の際に目的の遺伝子を細胞内で発現させるための運び屋(ベクター)として用いられます。


レフサム症候群 (Refsum syndrome)

 伝性多発神経炎性失調とも言います。フィタン酸の分解酵素、フィタン酸2-ヒドロキシラーゼの欠損による脂肪酸の先天性代謝異常症。常染色体性劣性遺伝で、慢性の多発性神経炎や小脳性失調などの症状があります。ペルオキシソーム欠損症のもっとも軽い症型です。


ロバスタチン  → lobastatin


ロレンツォのオイル

 息子がALD(副腎白質ジストロフィー)であり、治療法がないと知ったオドーネ夫妻が、独学で医学文献を研究し、ALDの原因となる極長鎖脂肪酸の蓄積を、非常に特殊な形で精製した油を摂取することで抑えることができるという結論を得ました。この主張は医学界には受け入れられなかったため、夫妻はまたまた独力で製薬会社を動かし、息子のためにそれ、つまり「ロレンツォのオイル」を作り出しました。この実話が元になって作られた映画が『ロレンツォのオイル』です。なお、映画の中ではあたかも「ロレンツォのオイル」が特効薬であるかのように描かれていますが、その効果については、10年たった現在でも医学界で確認されていません。また、オドーネ夫妻はその後、病状の進行は「ロレンツォのオイル」で止まったとし、髄鞘の再建を目指すmyelin projectを立ち上げました。



※このWebサイトはあくまで患者の家族が個人的に作成したものです。医学情報の扱いにはご注意ください。
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