HTMLには上つき文字(superscript)や下つき文字(subscript)などを示す要素も定義されていますけれど、ちょっと込み入った数式や化学式などは表すことができません。数式の場合、込み入っていなくとも「左辺」「右辺」の違いをマーク付けで表すことはできません。
また、章や節などの階層構造を要素の親子関係として表すこともできません。(見出しレベルの違いで擬似的に表すことはできます。)
ある共通の文書型を基準にそうした情報が交換できたら便利だ、というのが「マーク付け言語」の考え方なので、HTMLをやっているうちにマーク付けで表せる要素を増やしたくなる場合があります。
HTMLの標準仕様を定めたW3Cは、SGMLで書かれたHTML 4の仕様を、「マーク付け言語」を定義するための言語仕様であるXMLを用いて書き直し、“XHTML”として公開しました。その後、W3Cは“XHTML”のモジュール化に着手し、2001年4月には勧告案が出されています。
XMLで書かれた数学情報交換用の言語仕様であるMathMLとXHTMLの組み合わせ等、「共通の型を利用した情報交換」が可能な範囲が広がっていくことが、予想されます。
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