ELAC-310CE

エラックの超小型スピーカー

一度捕まったら別れられない小悪魔かも・・・

2012年11月11日

 

 

ELAC-310CE導入まで

 最近、地方への出張が増え、出張先にアパートを借りました。二階建の二階の端部屋で、かつ、別室の6畳間の下は倉庫なので、少々大きな音でオーディオを聴いてもOK。

 このアパート用のサブシステムを組むことにしました。プレーヤはHDDレコーダ、CDR-HD1500 、パワーアンプはLINN LK-140、そしてDEQ2496を導入するためのDACプリアンプとしてニューフォースのHDPを導入しました。

 問題は、スピーカーをどうするかなのでした。もちろん、最初はJBL4304Hを持っていってはみたのです。しかし、4304Hは、どんなにうまく調整しても、そこはやはり「ミニ4344」以上ではないのです。

 部屋の条件がかなりよいことから、東京のメインシステムのミニではない独自システムに出来ないか、などと考え始めました。

 まずは試聴から。

 写真は、レフィーロ アンド アネーロさんに御願いして用意いただいた試聴機材。いちばん期待してたのは、ハーベスHL-7コンパクトES3。比較のためにJBL-4319も。そのほかの可能性としては、B&WのCM-5CM-8あたりも・・・。アンプ類は豪勢にも、アキュフェーズ、DP-400、C2410、A45と揃えました。ちなみに、後ろのDD66000 は、対象外です(^^; 

 写真ではすでにELACが置いてありますが、当初の予定では、ELACはまったく対象外。オーディオ・ショーで4,5年前に聞いた音が、まったく(そう、まったく)好きでなかったので、夢にも考えていなかった。

 プリアンプが2410なのは理由があります。最低でもコンペンセーター(超低域補正)、できればトーンコントロールがないと、私にとってはまずかろう、と考えました。実際には、コンペンセーターのみONで試聴しました。

 

 ハーベスは、クラシックを静かに小音量で聴くにはいいです。もし、メインシステムとして一つ買うなら、薦められるかも知れない。ただ、4344には、低域も高域もまったくかないません。そりゃ、大きさが違うんだし、無理もないのですが、4304Hよりずっとよいという気もしなかったのでした。

 一方、4319は、ホーンでないことからか、ミニ4344としても中途半端な感じ(私にとっては)。
 B&Wも聴いて見たのですが、これは確かにいい音ですが、だからといって、これだっ!!というインパクトがないのですよねえ。そりゃ、B&Wも、805とかを買えるなら悪くないのでしょうが、予算は30万円。

 

 もう、あきらめようか、と思ったとき、ふと思い出したのが、試聴予約時間の前に、店内の小型スピーカー陳列場所をうろついているときに、「あれ、こんな音でなるんだ」と思ったELACの小型スピーカー。

 バランスの良い低音が出ている。そして耳を引く美音。見渡す限り、そんな音が出そうなスピーカーは目の前に見当たらない。いったい、どのスピーカーが鳴っているんだ? と思って、耳を近づけてみつけてみると、それがELACでした。私が知っていた昔のELACとは大違いの音で鳴ってました。ま、それは310CEより安いELACのモデルだったのですが、それが耳に止まったのは幸運だったのか、運命の出会いなのか・・・。

 それを思い出したのです。 「すいません。お手数ですがELAC-310CEも聴けますか?」・・・というわけで、持ち込まれたのが上の写真の状態。

 

これでしょ、私が買うべきは!

 これはいい! 4344とも4404Hともまったく違う、でも、魅力的な音。しかも超ピンポイント定位。そして(・・・そしてなのか、だからなのかはわかりませんが・・・)、音が耳に向かってぶつかってきます。とにかくインパクトが大きい。

 高域は、ある種、特有のキャラクター(リボン型から想像通りの)はありますが、これはイコライザーで許容範囲に収まり、むしろ魅力になると判定しました。

 30分ほどの試聴で、決めました。「これください。スタンドもちろん一緒に。」

 

 その後、「昔はELACへの印象が非常に悪かったんです」という話をしてみたら、低域のコーンが写真のハニカム模様になったころから、音の傾向が変ったとのこと。高域は、昔からリボン型のJETツイーターですので、大きくは変っていないはずですから、低域コーンの変化が、音を変えたのでしょうね。そういえば、最近の雑誌などでの評価も、昔より上がっている気もしますね。こういうことだったんだのですね。これなら納得です。

 アルミコーン、リボンツイータ、金属エンクロージャー、というキーワード(+私の昔の知識)で想像するのとは、まったく違う音でした。

 

 

 購入後は、いきなりアパートに送らず、まずは自宅にて傾向を試聴。(もう買ったんだから試聴じゃないか・・・)。

 写真は4344の前に置いて試聴中のELAC-310CE。4344とおなじくNaglar PMAx2 で鳴らすわけですが、さすがに4344とおなじイコライザーポジションではわけがわからないので、概ね右下がりの特性で聞いてみます。もちろん部屋の共鳴は同じでしょうから、PECの設定はおなじ。

 

 試聴したときのイメージ通りです。音がぶつかってくる感じがすごくいい。こんな感じのスピーカーは、ヤマギワ電気で聴いたALTEC以来だなあ。

 こういうのが欲しかったんですよ。ほんとに。そしてピンポイント定位で、首をちょっと動かすだけで、定位がすっと移動しちゃうというエキセントリックさが、マニアックですねえ。

それじゃ疲れるって? いいんですよ、疲れて。癒し系じゃないんです、この子は。

 

 ちなみに、こんな小型でも、端子はバイアンプ対応(下の写真)。んー、LINN LK-140 をもう一台買おうなんてことにならないといいなあ・・・(^^;

 ま、私の出張は、期限付きなので、まあ、そんなに大げさなことにはしないと思いますが。

 

2012年11月11日

 

 

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