LINN LK140 パワーアンプ

これはまさに魔法の小箱

 書斎用サブシステムのパワーアンプとしてLINN LK 140 を導入しました。私にとってはじめてのLINNです。

パワーアンプ導入の経緯

 サブシステムのレシーバー、ケンウッドR-K801は、7バンドイコライザー、トーンコントロールなどの調整機能が豊富で、JBL4304でクラシックを演奏するには必須で、重宝しています。ただ、さすがに非力。小音量では美しい音を聞かせますが、ちょっと音量を上げてくると、高域がひずみっぽくなってきます。

 そこで、R-K801のスピーカー出力を22オームの抵抗で受け、電圧を1/10にしてRCA端子で出力するアッテネータを自作し、プリアンプとしてR-K801 が使えるようにしました。

 特性表で見る限り、10W出力で使えば、R-K801はひずみ率0.005%と、大出力パワーアンプの1/10程度の低ひずみ率で、大多数の高級プリアンプと変わらぬひずみレベルなのです。数字上だけの話ではありますが、この発見で、これなら大き目の抵抗でSP出力を受け、電流値を取らないようにすれば、プリとして使える可能性ありと期待したわけです。

 写真はアッテネーター内部。20オーム+2.2オームの5W抵抗を使います。SP出力を左から入力、右がプリ出力になります。ま、高級オーディオでは絶対できない芸当ですが、サブシステムではこれくらい遊んでもいいかなと、試す気になりました。

 サブシステムは、「コンパクト・軽量・格安で音はマニアック」をモットーとして構築していますので、10万円程度の軽量級アンプを探していました。パワーアンプに関しては安い新品もあるにはありますが、高級品の中古のほうがよいのではないかな、と思って、お買い得なアンプを探っていましたら、某中古ショップでこのLINN LK 140 を見つけたのです。

 10年くらい前のステレオサウンド誌ベストバイ1位(30万円未満部門)を数年続けた名器でした。当時は18万円ですが、それが7万9000円(半年保証付)。相場より安めと思います。パワーは、8オームでは95W、4オームで140W。内部の写真を見ると、大きさからは想像できないほど堂々たる電源が入っています。

 JBL4304(8オーム)は、高域をかなり絞って使っているので、公称値よりずっと効率が下がっているはず。やはり100Wは必要なのかなあ、と思っていたので、これはベストチョイス。迷う余地なく、速攻で購入しました。 

 サブシステムは、「設置でうるさいことは言わない」もモットーなので、HDDレコーダーCDR-HD1500の上にガラス板と防振材を置いて気楽に設置しました。 わずか7Kgと軽量だからこそできたことでもあります。なかなか収まりもよろしいです。

 正直に言うと、この改造、思いついてしまったからには、とにかくやってみたかっただけでした。もしR-K801で音が決まっているなら、パワーアンプなんか入れてもなにも変わらないかも、というのは覚悟の上でした。

 しかし、このオーディオマニア的悲観論は徹底的に外れました。音を出し始めてすぐ気がついたのです。大音量でのひずみっぽさが消えただけでなく、高域の透明感・分解能がまったく違う。今までは、中低域は、イコライザーなどを駆使してJBL4344 に似た音色に調整できたものの、高域はとても太刀打ちできなかったのです。これはSPユニットの性能のせいだろうと思い、あきらめていたのですが、そうではなかったのです。LINNを通すと、非常に美しい高音になってしまいました。うーむー、LINN恐るべし。ま、プリの役割を立派に果たしたR-K801も褒めてあげたいですが。LINNを入れてからというもの、小編成の室内楽などでは、メインシステムより雰囲気がよいかもなあ、と思うことさえあるようになりました。

 まあ、メインシステムと聞き比べれば、スピーカーの大きさの差からくる「風圧」のようなものが決定的に違うのではありますが、でもこの音は相当に良いと思います。JBL4344であれほど調整に苦労した高域にあまり負けない音を、LINN+4304があっさりと聞かせるのもちょっと悔しい。

 格安なんていいながら、HDDレコーダにLK 140 を加え、とうとう32万円くらいのシステムになったわけなので、まあ、一般の常識から言えば、これは超高級システムかもしれません。価値観のずれはどうかご容赦を。ただ、32万円でこの音を得るのは、やはり容易でない気がします。 

(2008年1月18日記)

 

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