これまでの「asktaka の独り言」





  • 2000年7月〜12月の「独り言」(第46回〜第52回)です。ご覧になりたいテーマをクリックしてください。それ以前の「独り言」はこの下をクリックしてご覧ください。

    00年3〜6月00年1〜2月99年11〜12月99年10月〜99年9月


  • 第52回:お鮨の名店「きよ田」の閉店

  • 第51回:捨てるか、捨てざるか、それが問題だ!

  • 第50回:社長業とサービス精神

  • 第49回:書道と文章道

  • 第48回:最近のおじさん&おばさんに思う

  • 第47回:最近の若者に思う

  • 第46回:れいさんの独り言「米国のアニメ事情」




  • 以下は7月〜12月の「独り言」(第46回〜52回)です。


  • 第52回:お鮨の名店「きよ田」の閉店

    お鮨の名店で「きよ田」の名前を聞いたことがある方は多いことでしょう。この店が閉店したことを、女優の高峰秀子さんが文藝春秋に書いたエッセイで知ってasktakaはがっかりしました。

    「きよ田」は銀座の泰明小学校の前の路地を入ったところにあるカウンターだけの小さな店です。asktakaがこの店に思い入れをもっているのは、先代の鶴八の親方が引退間際に言った言葉が脳裏に残っているからです。

    asktaka:
    もし気前のいい客がいて、お金に糸目をつけず好きな鮨屋でご馳走するといわれたら、どこに連れて行ってもらいたいかしら?

    親方:
    (即座に一言)きよ田しかないですねぇ。

    とまぁ、こんなやりとりがあったのです。

    鶴八の親方が何故きよ田を薦めたかについては、高峰さんのエッセイを読むとよく分かります。

    “決して(そこいらの威勢のいいすし屋のように)バカ声などは出さない。入口の格子戸をカラリと開ければ「あ、いらっしゃいまし」と、静かな声で迎える。二、三人の白い仕事着の職人さんが現れたり消えたりするけれど、彼らもまた気くばりは抜群だがこちらから話しかけない限りほとんど音声を発しない。”

    なるほど、鶴八もこんな雰囲気でしたね。もちろん味の方も天下一品なのは言うまでもないですが、いい鮨屋には達人との立会いのように静寂の中に何か張り詰めた雰囲気があるのは確かです。この間合いが何ともいえず、お鮨を食べる醍醐味の一つはこのへんにあるのだな、と思ったものです。

    きよ田はかっては小林秀雄、今日出海、白洲正子、安岡章太郎、阿川弘之が常連だったし、最近では井上ひろしさんなどが顔を出していたようです。おっと阿川さんはまだご健在ですけどね。

    asktakaはもう少し貫禄(というか品格?)がついて、自然体でお鮨とお店の趣きを味わえるようになってから、きよ田にお邪魔しようと思っていましたが、それも適わぬ夢となりました。世紀末とはこうした時代の移り変わりもあるのですね。名人、名店が消えていく昨今、とても寂しく思う、asktakaでした。


    (2000年11月19日(日))

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    第51回:捨てるか、捨てざるか、それが問題だ!

    最近、“捨てる技術”なる本が90万部を超えるベストセラーになっているようです。野口氏の一連の整理学の本が一息ついたとおもったら、また同種の本が売れているとは、よほど世の中の人々は本や雑誌の処分に困っていると見えますね。

    かくいうasktakaの自宅も、書斎という名の物置から本や雑誌がリビングに溢れ出して、いつもワイフに文句をいわれています。が、処理のしようがなくて、まさに馬耳東風を決め込んでいます。

    このような本や雑誌の処理の仕方をみると、どうも次の3つのタイプがあるようです。

    捨てる派:

    これは、今売れている“捨てる技術”の本のように、ためらわずに本や雑誌を捨てるタイプです。どんどん捨てるわけですから整理されるでしょうが、asktakaのような多少の原稿料を稼ぐ人間ですら抵抗があります。本職の物書きの方は、いわんやというところでしょうか。

    一時保存後捨てる派:

    これはOutlook Expressで「削除済みメール」に一旦保存して、それでも不要なものは捨てるのと同じです。この方が後で悔やむことは少なくてすみそうです。 意外とこのタイプは多いのではないでしょうか。

    保存派:

    これは全く捨てないタイプです。本はもちろんのこと、雑誌類も捨てません。 いつか使うときが来るとひたすら信じて、読んでも読まなくても、 積んでおくことに意味があり、それが文化を生むと考えているのです。

    asktakaは、基本的には「捨てる派+一時保存後捨てる派」です。といっても、次のように分けています。

    直ちに捨てるもの:

    新聞、雑誌(ビジネス誌の一部を除く)、DM、チラシ

    一時保存するもの(原則1年間保存):

    新聞・雑誌の切り抜き(一部デジタル化していないもの)、英文雑誌(BW、Fortune、Timeなど)、ビジネス本、一般書籍

    ほとんど永久に保存するもの:

    和洋専門書、和洋専門雑誌(HBR、SMRなど)、BW、Fortuneなどの定期的ランキング、その他気に入った小説・評論

    もちろんこれは自宅での話ですが、それでも毎月、毎年捨てきれない書籍や雑誌で溢れてしまいます。皆さんはどのような処理をされているのでしょうか。

    そもそも本は処分するものではないと思っていたのですが、最近は学者でも本の処分に頭を悩ませているようです。母校に寄付しようとしても、定年退職する先生方が皆さん書籍を置いていくので図書館も満杯だそうです。それで、友人が勤めている比較的新しい大学に寄付することになります。

    蔵書は人間の成長や思索の軌跡を現すものだと思います。この意味では、蔵書は自分の分身でもあり、文化そのものです。「永久保存派」が熱心に主張するのは、こうした視点からだと思います。「捨てる派」が蔓延すると、家の中は片付くかもしれませんが、頭の中はどうなっちゃうのかなぁ。余計なことかもしれませんが、asktakaはこの点が心配です。

    しかしながら、asktakaもなるべく紙で保存しないようにしています。新聞や雑誌の切り抜きも、Web上からデジタルに保存します。でも、まだ紙にアウトプットして、アンダーラインを入れて読んだりしますから、ペーパーレスにはなりませんね。

    でも、最近では、フォロピーディスクなどの記憶媒体を持ち歩くことは少なくなりました。サーバーに保管しておけば、自宅や会社、出先で自由にファイルを取り出すことが出来ますからね。出先のネット環境が心配であれば、モバイルの用意をしておけばよいのです。asktakaは、個人用のプロバイダーと会社用のサーバー以外に、driveway.commydocsonline.comなどのWeb上の無料ファイル保管サービスを利用しています。

    活字人間であるasktakaにしてみれば、いくら情報管理がデジタル化しようとも、デジタルブックが流通しても、やはり紙の本を手放すことはないと思います。まして、古典や専門書を捨てるなんて、とんでもない!巷にあふれている5、6分で立ち読みできる本であれば別ですけどね。さぁ、皆さん、どんどん本を保管しましょうね。そうすれば、本の虫がパソコンの虫(バグ)を追い出すそうですよ。(←もちろん、これは冗談です)


    (2000年10月9日(月・祭))

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    第50回:社長業とサービス精神

    仕事上いわゆる社長さんとはよくお会いします。asktakaは部課長クラスと話をするよりは、社長と面談する方がよほど楽です。というのは、ほとんどの場合こちらから話題を提供することなく、社長の方から人をそらさず興味深いお話を伺うことができるからです。そして、もちろん当方の訪問の意図を察知して、さりげなくそれ相当の配慮をしていただく心配りはさすがという他はないですね。

    こうした意味で、社長業をお勤めの方は人間的な魅力とサービス精神をお持ちだとつくづく思います。ただ、社長の話の中身はというと、これは千差万別ですが、大きく分けると次の5つに分けることができますね。

    1.世間話型
    2.趣味型
    3.質問魔型
    4.教祖型
    5.仕事中毒型

    最初の世間話型は、結構多いタイプです。いわゆるお天気の話が中心で、和気藹々とした友好的な雰囲気の中であっという間に時間は経過します。そして、帰路につくと、さて今日は何の話をしたかのか思い出せないほど、中身がなかったことに気付きます。このタイプは実務はほとんど担当役員や部長と詰めて、ご挨拶だけということですね。

    次の趣味型は、世間話型とはちょっと違って、ご自分の趣味をベースに薀蓄を傾けるタイプです。ゴルフの話、絵画や音楽の話、占いの話、気功の話、歴史の話など専門性が高く、一部の方々はまさに玄人も脱帽するくらい造詣が深いですね。そのため話に引き込まれて、肝心の当方の話を言い忘れるくらいです。

    更に、質問魔型というのは、絶えず問題意識をお持ちで、ご自分でもよく勉強されているタイプです。やはり、このような社長とお会いしないと緊張感に欠けるのですが、どんな弾が飛んでくるか分からないので、そこがまた面白いですね。10数年以上前の随分前の話になりますが、いきなり“部下が上司を評価する仕組みをどう思われますか?”と尋ねられて、思わず米国の学生が教師を評価するシステムのアナロジーとしてお話したことがあります。また、まだ 日本でBPR(ビジネス・プロセス・リエンジニアリング)が全く話題になって いなかった頃、“BPRを当社に導入したらどうなるか?”と質問されて、asktakaはかろうじて“社内革命を起こす気であれば成功するでしょう”ぐらいの返答でしのいだ記憶があります。これもBusiness Weekなどで断片的な 情報が頭に入っていたから即答できたのですが、そうでなければ・・・(冷や汗)。

    教祖型は、自分のビジョンやお考えを熱心に話をされるタイプです。どちらかというと、大企業の創業者あるいはオーナー経営者、ベンチャー経営者に多いと思います。大企業組織で昇進したサラリーマン社長は、例えこのような素質があっても、自然と自分を押さえてただの人(失礼!)になってしまうのでしょうね。

    最後の仕事中毒型は、その名の通り仕事の話しかしない社長です。もちろん超多忙なトップとは、30分も時間がとれないこともありますから、おのずと単刀直入な仕事の話になります。しかし、少し時間の余裕があっても、仕事以外の話しかしない(できない)社長も存在することは確かです。もっとも仕事が趣味ということでしょうか。

    5つのタイプに大別しましたが、実際は状況に応じてミックスされています。 皆さんの会社の社長は果たしてどのタイプでしょうか?


    追記:そういえば、恩師達を見ていると、大学の先生も上記の5つのタイプに当てはまると思います。サービス精神も共通するものがありますね。


    (2000年9月3日(日))

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    第49回:書道と文章道

    実はこの何ヶ月かは休んでいますが、asktakaは書道を習っていました。ワイフが大分前から書道をやっていたので、外国の方にお礼をするのに色紙に何か書いてみようという気になったからです。

    ところが何十年も遠ざかっていたわけですから、上手く書けるはずがないですね。そこで、先生とも相談して隷書で書くことにしました。楷書や行書では下手が丸見えで、いくら日本語があまり分からない人に差し上げるにしても気が引けますからね。その点隷書はお絵かき感覚で、比較的自由に書けるので何とかなるだろうと思ったわけです。

    その時は私の英文をチェックしていただいたお礼ですから、「禮」という字を隷書で何枚か色紙に書きました。そして、先生に一枚だけ選択していただき、それに印を押して自宅でのパーティの席で手渡したところ、予想以上に喜んでいただいたので肩の荷を下ろした次第です。

    さて、いきなり書道の話をしたのは、asktakaは久しぶりに筆を持ってみて、 学習の原点に返った気分だったからです。つまり、ワイフは巻紙に源氏物語や枕草子から森鴎外、夏目漱石、川端康成など近代までの文章を、先生にお手本を書いてもらって模写しています。また他の方々も同様に、自分の好きな漢詩なり日本の古典や小説をお手本に手習いをやっているのです。

    文章を学んだり、語学の勉強をするには、こうした自分の手を使った反復が 必要で、昔の文章の達人は皆このようなトレーニングを行っていたことを思い出しました。asktakaも20歳前後の頃、せっせと原稿用紙に漱石や丸谷才一、小林秀雄などの文章を書き写したものでした。当時はasktakaも〇〇出版会社の新人賞に応募したりしたものでしたが、2回ばかり応募してさっさと見切りをつけましたから、皆さんもご承知の通り、このように文章修行も中途半端に終わったのです。

    ところで、最近ではasktakaも手書きで原稿やその他の文書を書くことはほとんどなくなりました。10数年前までは手書きで原稿を書いて、秘書にワープロを打ってもらいましたが、今時そんな二度手間なことはしません。直接パソコンのキーボードをたたいています。

    だが、最近少し漢字が怪しくなっているような気がします。ローマ字入力で勝手に変換するので、自分の手で漢字を書かなくなっているからです。そこで、この頃ではノートを持ち歩いて、会議のメモやアイデアをパソコンや携帯情報端末ではなく、ノートに書くようにしています。

    しかしながら、問題は、確かな文章を模写したり、朗読したりという機会が少なくなっている点にあるのだと思います。キーボード入力などが主流になると、人間の五感を使ったこうした学習方法は過去の遺物となるのでしょうか?

    asktakaは、やはり文章修行の基本は、良い本を読むとともに、自分の気に入った作者の文章を原稿用紙に書き写すことだと思います。再び書道の世界に触れて、大切なものを再発見したように思います。いずれにせよ、書の道も文章の道も奥が深く極めるには一生かかりそうですね。いやいや一生では足りない?後生だからそんなことを言わないで下さいね。(笑)


    (2000年8月27日(日))

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    第48回:最近のおじさん&おばさんに思う

    前回は最近の若者のことをまな板にのせたところ、早速身近なところから反応があって、おじさん、おばさんの方がよっぽど見るに耐えないというのです。そこで、ここは若者の生態のみならず、おじさん、おばさんの生態についても述べなければ公平さを欠くと気付いたわけです。日頃、若者よりも顰蹙をかっている、おじさん、おばさんも多いですからね。

    先ずは、電車の中での生態を観察すると、次のような振る舞いは迷惑ですね。

    1.大きい声と大きなくしゃみ(特に、おじさんの携帯は最悪)
    2.座席に荷物を置いて平気の平左(特に、おばさん)
    3.股を広げて座る(←おじさんに多いが、太った人も該当)
    4.狭い座席に無理に座る
    5.降りる人を待たずに空席を求めて乗り込む
    6.母親が人に迷惑かける子供に注意しない
    7.ネクタイ締めて真剣に漫画を読む(何故って、未来を感じないもんね)

    最後は、全くasktakaの偏見ですが、他は皆さんも不快な思いをされたことがあるでしょう。

    でも、電車の中のみならず、おじさんやおばさんのいやな面はありますよね。 asktakaは自分のことを棚に上げると、次のような行動などを見て目を背けたくなることがよくあります。

    1.傲慢な態度で威張りちらす(うーん、会社でいじめにあっているのかな)
    2.身勝手、他人のことは眼中にない(おばさんに多いかな)
    3.所構わずタバコを吸う(おじさん、そして若者)
    4.路上でつばをはく(さすがにおじさんの方が多いですね)
    5.酔っ払って管を巻く(特に、昔のおじさんと酒癖の悪い人)
    6.何となく臭う(最近は若い人もニンニク臭いですが)
    7.本屋で本の上にカバンなどを置く(asktakaの見たい本の上に置く人が多い)

    上記の7つの中で、asktakaが絶対にやらないのは3、4と7です。タバコは止めてから12年経って、今や大のタバコ嫌いに変身しました。また、つばを吐くのは論外ですね。最後の話は、そもそもカバンやハンドバッグをテーブルや書棚(台)の上に置くという発想がなく、床に置くのが当たり前と思っていますからね。後の4つは気を付けたいと思います。(笑)

    考えてみれば、太古の昔から年配者からは“今の若い者は・・・”という話があり、逆に若者からは“だから年寄はね”という話になりますね。このへんの世代論をやると、結局は不毛な話になりがちであまり建設的な結果とはなりにくいのでしょうね。

    ところで、おじさん、おばさんに今更何を言ってもしょうがないですね。これは自覚してもらうしかないです。asktakaも上記の3と7は、はっきり本人に 注意しますが、他は喧嘩を売る気でなければいえないですからね。前回の若者の場合も、単に注意しても馬耳東風でしょうね。先生や親が彼・彼女達に何を言っても反発するのと同じだと思います。これも自分で醜さに気付くまでは改善は望めないでしょうね。

    ここは私たち、おじさん、おばさんの世代が美しく生きる姿を見せるしかないのかな。反面教師を気取っても、若者に理解されないでしょうからね。生きる美学って、やはり肩肘張らずに美しく自然体で生きる、達人の枯淡の境地が究極の姿なんだと思いますね。でもそこまで行き着く過程には、人には見えない修行の道があるということを忘れちゃいけないですね。たまに人生の達人にお目にかかると、いやおうなくasktakaもまだまだ人生の修行が足りないことを自覚させられます。まだまだやるべきことが多いと感じるasktakaでした。


    (2000年7月29日(土))

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    第47回:最近の若者に思う

    最近の若者の話をするとは、asktakaも随分年をとったなと思います。 しかし、今月に入って何回か会社のそばにある大学の図書館に調べ物に行ったところ、試験中のせいか学生で溢れていました。普段はこんなに混んではいないのだが、と思いながら久しぶりに若者の生態を観察しました。

    先ずは、図書館、正確にはキャンパスの地名をとって「Mメディアセンター」 というのですが、入り口の階段状のところに学生が座り込んでいるのが目に付きます。そういえば、asktakaの学生時代は、座り込むといえば全共闘の連中と相場は決まっていたのですがね。キャンパス中央にある銀杏の木の下や、M乳業の砒素ミルク事件の抗議とかでJRの田町駅そばのカフェレストランの前でよく座り込んでいましたね。

    今の若者が所かまわず座り込むのは、香港とかフィリピンの人たちの行動と同じだなどと友人と話していたら、彼はそれはヨーロッパの影響ではないかというのです。何でも欧州各国や豪州などでも若者が街中で座り込んでいて、これは狩猟民族の特徴で、その影響がアジアの国に及んだというのです。

    上記の真偽はともかく、日本の若者が地べたに座っている光景は皆さんもよくご存知ですね。asktakaの20代の頃はまだ神宮球場の外野が芝生だった頃ですが、せいぜい外野で横になったり、神宮外苑や公園などで座り込んだぐらいでした。この光景を気味悪く感じるのは、やはりasktakaがおじさんになった証拠なのかな。

    それから、最近山手線の中で次のような若い女性(中学生か高校生を含む)の行動を何回も目撃しました。

    1.席に座って口紅を塗ったり、化粧をする
    2.睫毛を逆立てる道具を使って、更にマスカラをつける
    3.はさみを取り出して枝毛を切る
    4.(これは駅そばの話)くわえタバコに、タバコのポイ捨て
    5.人にぶつかって"Excuse me"ではなく“チェ”という

    等々です。

    こうなると、もはや携帯電話をかけるぐらいでは驚きませんね。真昼間から人前で堂々と化粧をするとは、どういう神経をしているのか分かりません。それに駅の喫煙コーナーは男性よりも若い女性の方が多い時もあります。かってasktakaはヘビースモーカーだった頃、ある女性に“貴方の口はAsh Trayみたい”などといわれてむっとしましたが、タバコくさい女(そして男)がかっこいいとでも思っているのでしょうか。これも団塊ジュニアの親のしつけの問題なのでしょうかね。

    このへんの行動を見ていると、人に迷惑をかけなければ何をやってもいいと思っているのでしょうか(タバコは大いに迷惑ですぞ)。asktakaは、安易にしつけ論を述べるつもりはないですが、欧米の子供たちや若者がよくしつけられていると見えるのは、決して気のせいではないと思います。規範を持たない親たちに育てられた子供たちが、規範無き社会を形成すると、今後の社会はどうなるのか。あまりasktakaの得意分野ではないですが、それでも何か出来ることはないのかと考えてしまうこの頃です。

    若者よ、内なる美学を持つべきではないでしょうか。曝け出せばいいっていうもんじゃないですよ。隠れたさりげない行動があってこそ美しいのであって、そうした行動がなければただの動物と変わらないとは思いませんか。何故ならば、人間のみが行動の美学を意識できる唯一の動物だと思うからです。

    ともあれ、若者は自然にしかも美しく振舞ってほしい。“醜く見苦しい若者は見たくはない”とある友人の学者にいったところ、“それじゃ大学教師は務まらない”とつぶやいた。嗚呼、若者よ!


    (2000年7月28日(金))

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    第46回:れいさんの独り言「米国のアニメ事情」

    今回は第42回に続いて、お馴染み風間れいさんの「独り言」をお届けします。Asktakaの苦手なアニメの分野のお話ですが、『カードキャプターさくら』がピカチュウに続いて米国でヒットするといいですね。

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    今日は米国を出発する日なので、普段よりちょっと早く起きました。 ヒューストン時間では朝7時からポケモンをやっているのですが、 久し振りにピカチュウの声を聞きながら荷物詰めのチェックを やっているときにコマーシャルが入りました。そしてCMで 新しい番組のCMが流れたのですが、それを見ていたら 前々から気になっていた『カードキャプターさくら』 (英タイトル:Cardcapter)が出たのです。 この『カードキャプターさくら』は以前から『アメリカで放送しても 問題ないだろうな』とず〜っと思っていた作品だったので思わずニヤリでした。

    このアニメはNHK教育番組で放送されている番組で、元々は衛星放送 チャンネルでしか見れなかったものが、要望が強かったために一般放送も 開始されたものです。NHKは以前から(数は少ないものの)質の高い アニメ番組を提供してきてましたが、この作品は大丈夫だと思った理由が 幾つかあります。

    1.
    子供向けの時間帯に放映されるアニメは非常にセンサーシップが厳しく、 よく日本のアニメで見かける流血や激しいバトルは御法度なのですが、 この番組の中での『バトル』はそれは可愛らしいもので、流血沙汰も はいっていないこと。(話の内容も『女の子が様々な困難に打ち勝って クロウ・カードを集める』という内容なので、そういったシチュエーションが 好きな国民に受けそうだし……笑)

    2.
    最近のアメリカの子供は日本のアニメの『目が大きいキャラクター』と 『セル画数を少なくした独特のスピード感』に慣れつつあること。

    3.
    話のストックが多いこと。『さくら』放映開始から2年を経過しており、 NHKにしては異例の長寿アニメなのですが、アメリカでは毎日放映するので 日本の様に1年で50話程度の数しかない場合は放映されるチャンスが 少なくなってしまうのです。

    4.
    『さくら』は作画の質が非常に高く、又フル・フルデジタルアニメな為 修正を加えたり声の吹き替えをする際の作業の手間が少ないこと。

    5.
    商品にできるアイテム(魔法の杖とかクロウ・カードとか)が登場する。

    とまあ、こんなものでしょうか? これまでポケモンやデジモンなど、 いわゆる男の子むけの番組ばかり目だっていたので、今度こそ女の子むけで あるこの番組がアメリカでも成功すればと思っています(数年前にセーラー ムーンが放映されましたが芳しい成果があられず、僅か1シーズンで終わって しまいしたから)。

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    皆さん、いかがでしたか?皆さんも『さくら』が米国でも大ヒットすると思いませんか?れいさんに、その後の『さくら』人気の盛り上がりを継続的に観察していただきましょうね。


    (2000年7月16日(日))


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